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ヘイローマジック

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秋華賞と菊花賞を制したのは、奇しくも、オークス、ダービーの覇者と同じヘイローのクロスを持つ馬だった。
ヴィクトワールピサやその前年のロジユニヴァースが、母方にヘイローを母父に持つマキャヴェリアンの入ったサンデー系として、クラシックの本命馬になったことがある。
共に、皐月賞、ダービーで素晴らしい競馬を見せたが、一方は完全な道悪で、もう一方も速い時計の出るような馬場状態ではなかった。

今年、オークスから4頭のヘイロークロス馬が路線を席巻し、春には、父がヴィクトワールピサというジュエラーが桜の女王を戴冠している。
これら全て、良馬場での結果であり、一昨年のダービー馬・ワンアンドオンリーがヘイローの同系配合馬だったのに対し、明らかに直系の3代目に入ったヘイローと母系の絶妙な位置に入ったそれをクロスさせようという狙いの意識的な配合のように感じる馬の今期の活躍は、成功の道筋を作ったと言える。

ヘイロー自体は、スピード優先の北米血統であり、従兄弟のノーザンダンサーと同等とまでは言えないが、そのバックボーンは偉大で、80年代中期に傑作たるサンデーサイレンスをこの世に生み出した。

以降、日本競馬の水準は世界トップレベルにまで上り詰め、彼の輸入の時期に合わせて多数連れてこられた外国産馬が、日本競馬の広報として仕事を果たした。
20年の時を経て、その広報官たる役目を任ぜられた才能の血は、未だ競馬界に影響を及ぼしている。
そして、傑出した結果を残したタイキシャトルは母父となり、ダービー馬を送り込んだ。

ヘイローは軽いが、サンデーは活力漲る万能血統。
南米で特異な発展を遂げた亜流血脈を得て、ノーザンダンサー級の影響力を得た。
母系の血脈によって、いかようにその表情を変えられるカメレオンのような性質こそ、成功の最大要因になる。

ヨーロッパの重厚な血を受けた牝馬勢に、南米血統をもう一度掛け合わせて生まれたヘイローのしつこいクロスのかかった牡馬2頭は、奇しくも、距離延長の舞台で結果を残している。
長い方がいいのは、言わずもがな、普通と違うからだ。
ヘイロークロスは、各々の個性をまとめるヒモとなったのだろう。

 

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