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父仔三代秋物語(激闘前夜)

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ロベルト系は春に燃え尽きることが多いが、それは春のクラシックで強いから。
外国産馬であったグラスワンダー<1995生>には、出られないのだから全くの無縁であり、3歳春は大きな故障でレースに出ることすら叶わなかった。

99年の秋。
その時、いつも鞍上にいた的場均が1年余り前思い悩んだ末に、降りることを決意したエルコンドルパサーのフランスでの激闘が大きく報道されていた。
春からのレース参戦で2勝2着2回。
毎日王冠は因縁のレースだった。
共に無傷の3歳牡馬だった彼らが、非公式世界最強中距離馬・サイレンススズカに挑戦する舞台が、1年前のこのレース。

スタミナにも自信があったというより、エルコンの末の伸びを知っていたこともあったのか、スズカを攻めの4角潰しから競り落とそうという作戦は、見事失敗に終わり、惨敗にも近い5着に敗れていた。

08年秋。
ウオッカが負けた。
第69代ダービー馬のタニノギムレットが送り込んだ、世紀のドラマチックフィリーは、スーパーホーネットの末脚に屈した。
そのひとつ前のレース。
後のGⅠ馬2頭が、同じようなレースをしていた。
正攻法の抜け出しでオープン入りを確実な状況に持ち込んでいたグラスワンダー産駒のスクリーンヒーロー<2004生>と、いつも以上に不器用に外を回って伸びてきたジャガーメイル。
ハナ差ジャガーメイルが差し切った。
これで、ウオッカの秋天の展開も説明がつくとは、何の因果だろうか。

スクリーンヒーローの仔・モーリス<2011生>は、そんな父・祖父とは違い、4歳シーズンは順調だった。
15年秋。
が、毎日王冠、富士Sを相次いで回避。
血は争えない。
それでも、ムーアで2歳時唯一の敗戦を喫した屈辱は、鞍上の記憶にも刻まれていたのか。
タイキシャトルしか成功させていない休み明け参戦のマイルCSを、それ以上の間隔となる安田記念以来の競馬で制した。
叩き上げて有馬記念を制した祖父と、父が泥にまみれたアル共杯を制した父とは、あまりにも違うストーリー。

直後に、ゴールドアクターという同期まで登場するこの物語。
何故か天皇賞との因縁が、背景を彩るのであった。



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