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JUST競馬予想ブログ – 血統予想・コラム

熱戦の連続・WASJ

読了までの目安時間:約 2分

 

土曜日は、蛯名騎手が急な乗り替わりで横山典騎手にお鉢が回ってくることになり、2600Mの第1戦では、腕利きの女性騎手・ターナーとの主導権争いでレースは進行。

デムーロ、ベイズ騎手などが向こう正面から仕掛けていき、それを見ながら仕掛けたモレイラ騎手跨るジュンファイトクンには断然有利の展開から粘りこみを図ったのだが、もう一段階後から動いた金沢の藤田弘治騎手のジューヴルドールが差し切り、金星を上げた。

JRAでは新顔と言える組の台頭したあとの2000Mは、今度は武豊騎手をモレイラ騎手のジャングルクルーズが交わし去るレースで、この時点で断然の35ptを叩き出し、堂々首位に立った。

このレースは、初戦より大分落ち着いた展開であったが、相変わらず仕掛けが早く、土曜日は同じようなゴールシーンとなった。

日曜日に替わって、モレイラ凄いな!人気のブラヴィッシモが、混戦ムードの1200戦で単勝1.9倍の支持を集めたが、勝負所で前には2位につけている武豊騎手のフェアラフィネがいた。

直線はインを選択。そこを強襲したモレイラ騎手の度胸が、日本の天才の卒のない騎乗を上回り、勝負は決した。

最終1800の4戦目は、1戦目の牽引役ターナー騎手<1着>、横山典騎手<2着>がゴールシーンを盛り上げた。

チーム対抗戦の結果は、187pt-185ptで未勝利ながら地の利でコツコツポイント加算したJRAチームが勝利。

有力にして注目度の高い騎手の活躍は、この企画の更なる発展に好影響を与えそうだ。

 

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新馬回顧<8/29・30>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日の北海道以南は、ぐずついた空模様の下での競馬。
小倉は雨の良馬場、新潟はもう少し湿った稍重でのレースとなった。

小倉では今週も1200M戦を開催。少頭数で配合のイメージには似つかわしくない種牡馬の仔が揃っていたのだが、番手から抜け出したスズカプリズム(プリサイスエンド牝駒)は、雨対応の馬場造りをしてきたせいか、1:09.4という今シーズンの中ではまずまずの勝ち時計での快勝だったから、連闘して2歳Sでも面白い存在か。

新潟マイルは波乱。先行押し切りを図ったエディクトを直線序盤から手応えよく追い詰めていった単勝オッズ100倍弱のダンディーアローが、最後に捉えきってデビューウインした。
マーベラスサンデーの仔だが、母方には非ノーザンダンサー系の底力型の種牡馬が居並ぶ広い馬場向きの配合。勝てれてみれば。

ええ、祭典の行われている札幌のダ1700戦は、パイロ×クロフネなのにゴール前強襲を決めた岩田ワールドに脱帽ということで。そのクインズサターンの実力は判然とはしないが、皇成君、ご愁傷さまとは言っておきたい。

日曜日は、予報の割には雨は少なく。
小倉の1800Mは、人気になっていた外国産馬2頭とそれに続いたワークフォース産駒の3頭の競馬となった。
結果は、人気順の決着。父リーガルランサムがフォーティナイナー系のスピード配合なので、4角での押し上げでもたついたのも納得だったが、逃げたリッチーリッチーも完全欧州向きのノーザンダンサークロスホースだったので、味が出なかった。お互い少々癖のある配合だけに、躓いたあとが重要だ。

あとは1200戦。
札幌は、積極性が持ち味の外国人騎手同士の争いを、逃げたモレイラのラシームが制した。ブラックタイドの牝馬。
ずっと稍重の新潟は、人気一本被りのアンナトルテがちょっともたつきながらも、馬場の悪い内をついてなんとか接戦を制した。母クーヴェルチュールより気持ち揉まれ強いようだ。

 

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キーンランドC -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

読みが甘かった。
エポワスが行こうとしたら、内枠で斤量にも恵まれた3歳馬2頭がゆっくりと、しかし着実にペースを上げていき、落ち着いた流れというよりは、少し先行馬には耐えきれない消耗戦へと持ち込まれていった。

したがって、外枠を引いたティーハーフには…、甘かった。
もっとキレるのは牝馬ですよ。夏競馬の、そして、サマースプリントシリーズの格言通り、今回も牝馬のウキヨノカゼが制した。

牝馬の出世レースとされるクイーンCを勝って以降、競走馬として最も輝く時間を脚の治療のために費やし、昨秋復帰後もこれといって目立った記録は残せないまま、最後にスピード勝負でもう一花…。

甘い夢を追いかけることさえ許されなかった少女が大人になったという実感を覚えたのが、函館のスプリント戦だった。
人気もなく、じっくり回ってきておもむろに直線では外に出されると、これまでの凡走が嘘のように弾けるように伸びるのであった。

その後、2着に負かしたエポワスは札幌1200でレコード勝ちし、彼がその前に負けていたオメガヴェンデッタと、前記のティーハーフ共々、人気を集めてキーンランドに出てきたから、まあ立場は楽だった。
クイーンCを勝ったときにしても、その前のフェアリーS2着の実績が、レースレベルが怪しいということもあって、そこで負かしたイリュミナンスにまた先着して、微差の勝負をものにした経緯がある。
ましてや、先週の札幌記念を快勝して気が乗っている四位騎手が鞍上。
結果的に、函館スプリントSのティーハーフのような位置取りから、豪快に抜け出してくるという展開になったから、人気勢にとっては何とも皮肉な競馬であった。

この日、札幌の新馬を制したのがブラックタイド産駒のラシーム。直前の新潟10R・朱鷺Sで穴をあけたのがディープ産駒のベステゲシェンクだった。オンファイア×フサイチコンコルドのウキヨノカゼは、一応クラシックを狙える配合ではあったが、なんだか落ち着くところに落ち着いた感じも受ける。
名血の継承者というのは、最後は速さでその存在意義を示すということなのか。

ティーハーフは、多少はもまれる展開には対応できるようになっていたはずなのだが、大外に構えていたトーホウアマポーラの末脚にも屈し、少し物足りなさの残る3着に終わった。
兄のサドンストームもそうだが、期待感ほど強烈に追い込んでくるわけではなく、期待していないときに思わぬ決め手を繰り出すタイプなのかもしれない。
追い込み馬に謙虚さを求めるのはおかしなはなしだが、前半は大人しく他馬の陰に身を潜めるより他ないようだ。ちょっと残念な負け方だった。

あと、姉アマポーラは弟ジャッカルと違い、走りきる時計よりスマートに競馬できるどうかが重要という性質の差が、結果として表れていた。
走るカテゴリーが大きく異なること以上に、スピード能力の引き出し方があまりにも違うから、これは意外ということもないはずだ。

 

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キーンランドC -予想-

読了までの目安時間:約 4分

 

最初は、ティーハーフでもういいだろうと、検討に身が入らなかったのだが、週中に入ってから改めて出走予定馬を見直してみると、明らかに函館スプリントSのようなハイペースは想定しにくいことが判然としてきたので、少しその線を考え直してみた。

加えて、前哨戦としての位置づけにあるUHB賞がレコード決着、藤沢厩舎の準オープン馬が格上挑戦で勝ち切って、実績馬もろとも封じ込めて、主役候補に躍り出てきたから、少しできすぎやしないかと、これもちょっと疑ってかかったのである。

すると、一本のラインが見えてきた。

そのレコード決着になったUHB賞の出走馬を一応脇にどけて、残りの10頭の前走の位置取りに注目して、3角、4角まで、少なくとも残り300M地点までは5番手以内に入っていた馬を見ていくと、

トーホウアマポーラ

CBC賞⑦<重> 5-5

オメガヴェンデッタ

函館日刊S杯①<重> 3-4

と、たったの2頭しかいなかったのである。

その上、先行態勢に入っていたというより、流れに乗れたから相応の結果を出せたというものだから、一概に信用できる戦績にもならない。

一度疑い出すと…。

と言いつつ、舌の根も乾かぬうちの筋悪予想だが、ゼンノロブロイ×ビハインドザマスクという血統と安田隆行厩舎の取り合わせに、妙に射幸心を煽られた形で、オメガヴェンデッタのこれからの充実を先物買いすることにしてみた。

オメガヴェンデッタは、前回が洋芝初参戦だったが、ねちっこい函館の重馬場をものともせず、京王杯SC3着の実績に見合った1番人気の評価に応えて見せた。

その時2着に敗れていたエポワスが、大差はないにせよ、一応競馬場替わりでびっくりするようなパフォーマンスを見せたので、若干上増しされた評価が、格上がりと要素と相まってこちらに有利に働くことになれば、これ以上ラッキーなことはない。

中央場所で少し時計を要した際に台頭していた傾向からも、この札幌の高速馬場程度が、時計限界の指標になると思われる。

母のようなキレる脚は、33秒台の上がりを昨年末から使えるようになったから、成長曲線でも似た特徴を受け継いでいるのだろうけど、本質は父のように、スパッとした脚で勝負はできないパワー型。

このタイミングで横山典弘を配してきた陣営の判断は、恐らく体調面を含めた勝負できるという確信のようなものが芽生えた、明らかな成長の証を確認できたからこそのことだろうから、自在に動けるタイプに有利な展開を味方につけられる勝機ありの一戦と考える。

いちいち切る馬を見つけるのではなく、いい騎手も集まっている週だから、手広く満遍なくを心掛けた流し方をしつつ、大荒れまではなさそうだから、レースに影響を与えそうな前記の有力馬にはいくらか厚めに配分する。

高齢でも侮れないスギノエンデバーとマジンプロスパーまで押さえれば、何とかなるとは思うのだが。

 

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希望の星⑥ -ティルナノーグー

読了までの目安時間:約 3分

 

近年傾向として、札幌より小倉、新潟の特別戦に上がり馬の可能性を見出すことが効率的とされる。昨年は、まさにそのトレンドに乗った形で秋の淀を上がり馬が制した。
今年は、信濃川特別が面白かった。ティルナノーグの逃げ切り勝ち。
ユカタのお手馬は、大体差し馬になる。この馬は、最初からダービーを目指して競馬を覚えさせていったので…。

北九州記念のベルカントは、前走のような逃げの形ではなく、自分で手なずけた好位抜け出しの安全策での快勝であった。よくやる形。
ティーハーフに乗れなくなって、若手騎手に乗り替わった瞬間、彼は普通の差し馬になり急成長を示した。
ティルナノーグも差す形に一定のこだわりを持って育てたが思うようにはいかず、それを打破できた理由がまたも乗り替わりであった。

アンビシャスという世代の第二の男最有力候補がいる中、モンドインテロ、ストリートキャップといった新潟圧勝の経験を持つ馬やサンライズセンス、エトランドルなどの同じ匂いのする関西Bクラスの面々が顔を揃えた一戦を勝った意味は、大いにあるといえるだろう。
例えそれが、イレギュラーな策をとってのものだとしても、である。

アンビシャスは菊に向かわないとされる。
7月の福島には、淀の秋空を自分色に染められる魔法の絵の具が置いてあるのにだ。チャンスは大いにある。
平坦コースでの終い勝負には向くタイプ。2勝をあげている。
昨年もそうだったが、母父ミスプロ系の馬はよく好走する。母父のゴーンウェストはその直仔。

今年、春はディープがカメハメハをどこまで追い詰めるかが主題になった。
オークスは上位独占に成功したけど、ダービーは皐月賞を同じような感じ。
リアルスティール、サトノクラウン辺りとは、血の組み合わせでは大きく違いはないのに、評価は秋と春で大きく差がついてしまったティルナノーグが、また走り出した。

この勝負服は菊との因縁が深いけど、劇的勝利も案外多い。あとは騎手をどうするか?

 

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暫しの休養

読了までの目安時間:約 2分

 

昨秋の京都競馬場における落馬事故の際、骨折等の大怪我を負って手術を受けていたクリストフ・ルメール騎手が、この度抜釘(ばってい)手術を行うために、8/25~9/3までの間休養したいとの申し出を受けたとJRAが発表した。

なんだか元気がないな、と皆が心配していた時期にあの大事故が起きたから、嫌なことは重なるものだと再認識させられたりもしたが、不要な?休養期間も経て、4月から本格参戦後のルメール騎手は、ラシキスによるキズナ斬りや、ノンコノユメと突き進んだドラマチックな連勝街道などもあって、相変わらずの腕達者ぶりをアピールしていた。

思えば、安藤勝己騎手の中央移籍に際して、その過程では、中央競馬参戦時に<確か阪神競馬での>落馬事故で骨折したことも、競馬学校の生徒と同じ試験を受けなければならなかった当時の規則であったから、勉強に専念するいいきっかけになったとインタビューで語っていたことを記憶している。

トップジョッキーのJRAへの移籍は、現状多少はやりやすくなった部分はあっても、依然ハードルは高い。

同じ時期に史上初の挑戦をともに目指していたミルコ・デムーロの存在は大きかっただろうが、7割方異国の言葉で会話できるようになったのは、高みを目指して新たなスキルを得ようとした努力の賜物に他ならない。

こんなに窮屈な競馬サークルに飛び込んでくるなんて。

中央の一流ホースマンが、こういった間口の狭い異文化の社会に骨を埋めようと行動している姿を、筆者は知らない。

 

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カメハメハの時代・解析

読了までの目安時間:約 3分

 

種牡馬キングカメハメハの真骨頂は、芝・ダート不問であり、雨馬場に強いこと。

サンデーサイレンスを取り込まなくてもクラシック級やGⅠで十分勝負になる実力馬を送り込める底力は、すでに証明されている。

同父の産駒が、宝塚記念と帝王賞を同一年に制することは滅多にない。過去にはミルジョージとブライアンズタイムなどがいるが、年度は違う。また、ダービーとジャパンダートダービーを制した産駒を出している種牡馬は、前出のブライアンズタイムに加えて、サンデーサイレンスの名もある。

ブライアンズタイムのような無冠の大種牡馬路線の継承も予感させつつ、歴代の大物らとすでに肩を並べているキングカメハメハ。ある意味、ダービー快勝の生気みなぎる堂々とした姿よりは、その前のNHKマイルCで独走ゴールして、おもねることなく孤高の存在でいたいと意思を示した内容の方が、彼の本質により近い気がする。

今年は、後に宝塚記念を制することになるラブリーデイによる中山金杯レコード走から始まったが、前年末にはホッコータルマエが復活勝利をして、今年も元気に飛行機に乗ってお出かけしていったり、またその少し前には未勝利戦を圧巻のパフォーマンスで楽勝したドゥラメンテが、年が明けてからも同じように条件特別を勝ったのち、あれよあれよという間に世界的な高評価を受ける名馬へと駆け上がっていったりして、フリは十分に効いていた。

色々なタイプが同時多発的に思い思いの場所で走っている。

ミルジョージが全国リーディングを獲った時と似た、どこにでも現れますね状態。

元々いっぱいいるわけではない短距離馬以外は、本当に今年は元気いっぱい。

ただ、信用ならないのが意外と気難しい性格。

どの馬も、何かしか怪しい側面を持ち、それが結果に現れやすい。

サンデー系の悍性とは異にする、大胆な競馬をできる馬だからこその粗は、大物であるほど目立ちやすい。

これがないと走らないとは言い切れないが、面白くない馬はやはりスケールも小さい。

 

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新馬回顧<8/22・23>

読了までの目安時間:約 3分

 

1200M戦が他場を倍する数行われている小倉では、ドラマが生まれた。

単勝万馬券、376kgの馬体重、後方一気…。父オウケンマジックはタニノギムレット産駒で、ダート3勝という馬。曾祖母はロジータ。

勝ったオウケンダイヤ自身、マイソールサウンドの親戚ということが激走の理由にはなるのだろうけど…。

難解だったのは、下級条件でしか行われない新潟内回りの2000Mも同じ。

人気に応えたケルフロイデは、母がドイツ産ということもあって超スローは望むところ。逃げ切りだが、逃げ馬にはならない。父のカメハメハであり、母系の本流がボールドルーラー系の2本入ったアメリカ血統は、戦法には自在性を見出す要素となるが、次を見てみないことには。

札幌1500戦は、ドリームバレンチノの全弟・ウインムードの内枠必勝の逃げ切りパターンで快勝。人気のシェルズレイの仔が差してはきたが、これはハマらない策。

新潟は芝の1400Mも行われ、4番人気のタンタラスノオカがゴール前抜け出した。勝因は岩田康誠。

日曜日は、1800戦が2つとも似た展開。

小倉はオーヴィレール、札幌ではリアルキングがそれぞれ1番人気を抑え、逃げ切り勝ちを決めた。

前者がSクリ×クロフネの牝馬、後者はカメハメハ×Sキャットの大型馬で、戦法が限られることが勝因につながったようだ。

小倉の2着馬は勝ち馬と同族で、札幌の方は母が札幌で勝っている洋芝配合という良血同士だが、如何せん差す形は合わない。

それと比べ、新潟1600で牝馬限定ながらフルゲートの不利をものともせず、完全後傾ラップを外々からぐいぐい伸びてきたサプルマインドは末恐ろしい。

走れる条件勢ぞろいのディープだから過信禁物も、2着猛追のコルバードより速い上がり32.5秒では、能力の基準が違うと言わざるを得ない。次に新潟を使えないのはプラスか。

残る小倉1200<牝>は、ブライアンズタイムの一族らしく最後ひと伸びしたペプチドサプルの勝負強さが光った。

 

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札幌記念 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

ああ、こういうことだったのか。
ラストインパクトが捲って上がってきたときは、この馬だと思ったし、ラキシスはいいスタートを切って番手につけていたからこれも残るだろうと思ったのだが…。
トーホウジャッカルに関しては、少し外々で勝ち気に仕掛けていったのは、素直にハナにたてたトウケイヘイローとの位置関係を考えたら、かなり苦しい展開になることも予想された。
そして、ものの見事に3強は瓦解し、古豪による力比べへと変質していったのである。

昨年の初の洋芝でいきなりというハープスターのようなパターンは珍しい。
穴馬は洋芝適性のある馬から。これを忘れると、大体痛い目に遭う。
函館記念馬が3着に敗れるというのは少しおかしい話にも映るかもしれないが、一方はGⅡ2勝馬であり、もう一方は毎年上級の勝ち馬を生み出すエプソムCの覇者だ。
ディサイファ-ヒットザターゲット-ダービーフィズ。
この順番は、札幌記念のセオリーから言って、よくあるパターンである。格と調子と洋芝適性が問われた競馬は、勝ち時計の1:59.0よりはるかに厳しい底力勝負になった。

中京でのパフォーマンスが、アメリカJCC5着の時よりかなり良化していたから、春が楽しみだなと思っていたディサイファは、秋の格上挑戦での疲労等も考慮して、今年も秋の東京を目指すローテーションを選択してきた。
加えて、昨年は軽めの相手を選んでいって、勝ち癖をつけようとして賞金加算もうまくいかなかった中で、最後のエプソムCを制して秋のGⅠ出走に漕ぎつけた目いっぱいの感じのする使われ方をして、結局良さが出ないまま年が明けてしまったが、今年は、まず立て直すことを重視して、極めて負担の少ないレース間隔をしっかりとる、言ったらかなり特殊な馬の作り方で、札幌記念の結果をひとつの基準にする手法を選択してきたのである。

そして、馬は前に行けるようになった。
中日新聞杯でもなかなかいい脚を使っていたが、その時が札幌記念比で-8kg。
勝つには勝ったけど、安田記念だ宝塚記念だと、目先のタイトルに囚われると使いたいレースを使えなくなってしまう。
エプソムC出走時にきっちり体調を整え、若いディープ産駒にはスピード負けしてしまったが、十分札幌でならやれる状態にあったということだろう。
6歳夏にして、番手からの抜け出しで重賞制覇ができた。陣営も鼻高々。
ある意味、時計面での限界があるグラスワンダー一族の良血馬のこと。狙い目は12月だと思うのだが、そこにピントが合うかは何とも言えない。

末脚の使い方に少々難しいところのある馬を、この札幌と同じようなタイトな造りをした園田で腕を磨いてきたベテランが能力を引き出して見せた。
勝ち馬とは上がりの脚が1秒ほど違うから、明らかに有力馬の足を掬う形での台頭だったが、ダービーフィズにせよヒットザターゲットにせよ、自分から勝負にいけないことをある種の武器にできたことが証明された点では、まだまだうるさい存在であり続けることだろう。

 

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札幌記念 -予想-

読了までの目安時間:約 4分

 

一考の余地はある。

秋のGⅠを制し、その後のGⅠレースでもそれなりの走りは見せているトーホウジャッカル、ラキシスらが中心にいることは間違いない。

それらに追随するラストインパクトも、休み明けではあるが底力勝負では出番ありだろう。

それでも、日本のトップホースである彼らには弱点がある。

皆京都で実績を上げてきたことは、同じ直線平坦の競馬だからマイナス材料にはならないものの、ターゲットとなる馬が多数出走してくる競馬では、一癖ある性質も影響するのか、必ずしも盤石の競馬には持ち込めていないのである。

ディープの割に、上がりや全体時計そのものが速いレースに向かない2頭は、タイトな作りで巧みなコーナーワークの求められる競馬では今一つの結果という今度はディープらしい傾向を示し、ハイパーレコードの菊花賞馬は、全貌のまだ明らかになっていないキャリア8戦への疑念と余地両側面の不明点より、血統のイメージというか、CBC賞勝ちのトーホウアマポーラが上にいることでもわかるように、存外時計が速くなる競馬のほうが向く可能性があり、今回洋芝であることと宝塚の4着という結果がそのせいであると仮定すれば、叩き良化分を加味したところで、ディープ2頭に太刀打ちできずに終わってしまうことも考えられなくはない。

無論、こんなものは重箱の隅をつつく程度の小さな粗探しであり、他馬には申し訳ないが、歩んできた道を考慮すれば、本線のどの枠には彼らを入れるという最低条件があることはいうまでもない。

ルージュバックがいないなら…、ではさすがに失礼だが、ディープのもう一本の矢、洋芝実績もあるディサイファの大駆けを期待したい。

さまよえるダーレーの象徴的存在になり下がりつつあるこの良血馬は、ここまで大変堅実な結果を残してきた。

半分近いオープンキャリアを含め、敗戦時勝ち馬に0.6秒以上離されたのは30戦弱の中でたったの4度。

うち昨秋のGⅠ2戦はその中に含まれるが、あとの2つに関しては、3歳秋での記録とはいえ、恐らく不適であろう2400M戦での大敗の時と、昨年都大路Sでグランデッツアがレコード独走した際に、1番人気で2着した時だから、突き抜ける力はなくても、どこでもある程度は結果を出していると言える。

元来堅実で、得意そうな場所を選んで使ってくるからこうなったと斜め読みもできるが、キャリアを重ねて時計勝負にも対応できるようになったことを前年より0.7秒速く走って3着したエプソムCで証明し、やはり軽い馬場よりタフな末比べに向くことを示したのが、その前の中日新聞杯だった。

近走の記録だけでも買い材料が多い上、サマーシリーズ以外の重賞で負けていた馬は人気の盲点になりやすい。

単勝20倍以上のオッズは考えにくいが、十分に妙味のある存在だろう。

相手を前に置いて競馬できそうだから、四位騎手のスタイルにも合う。

同じくように堅実なラキシスと距離は合うラストインパクトが軸。

トウケイヘイローの逃げ脚と、誰も気づかない時に追い込んでくるヒットザターゲットが、快速菊花賞馬と同等の評価。

それぞれ本命にはしづらいけど、魅力だけは名馬級のものがある。軽視はできない。

 

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