第39回帝王賞 コパノリッキー GⅠ7勝目

JUST競馬予想ブログ – 血統予想・コラム

圧巻のGⅠ連勝

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クリソライト-アスカノロマン-コパノリッキーの並びはかなり不自然だったのだけど、以下、アムールブリエ、ホッコータルマエ、サウンドトゥルーとノンコノユメがそれらを追いかけるという想定通りの展開も、実は、内枠の発走から意識的に外の好位づけを狙った武豊騎手の作戦が、ライバルの自分の型を崩させることに繋がったようだ。

第39回帝王賞が、29日大井競馬場で行われ、コパノリッキーが2着ノンコノユメに3馬身半差つける圧勝で、GⅠ7勝目を挙げた。
馬場は不良。2:03.5の高速決着となった。

マイルを遅く駆けることには、誰にも負けない自信のあるコパノリッキーは、それと同じように、2000Mもじっくりエンジンを掛けて行って、3角の辺りから徐々に前を捉えて、タイムトライアルのような形に持ち込む後傾ラップ型のスタンスが合う。
一本調子の先行型ではないこの馬の性格を、最初に騎乗した昨年の東海Sから理解して、見事に力を出させた武豊騎手にとって、行く気になった馬を途中から追いかけるのは、本当はベストの競馬だということを知っているからこそ、掛かっても、行かせなかったのである。

2000Mの時計勝負は大歓迎。あとは追い込み馬のケアが…。
ただ、オープンキャリアの浅い好敵手たちにはまだ対応できなかった。
大幅のプラス体重で、必ずしも完璧な仕上がりとは言えないだろうが、秋よりはいいに決まっている。

コパノリッキーだけが、思うように走ることのできた帝王賞だった。
勝ち馬しか輝かないGⅠレースというのは、よくあるものだ。ダートなら、尚更多い。

 

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古馬王道路線春総括

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今季のチャンピオン路線の実質的な開幕戦は、4歳のトップホースらが活躍したドバイ国際競走であった。
リアルスティールがムーア騎手を背に、実に勝負強い抜け出し方で初タイトルを獲得したドバイターフ。
スタート前に落鉄し、装鞍する場所まで戻って打ち替えを試みるも失敗し、桜花賞のイソノルーブル状態でのレースとなったドゥラメンテは、昨年からどんどん強くなったポストポンドを捉えきれず2着に終わり、世界デビュー戦はほろ苦い結果に。

その後は、モーリスも圧巻の香港GⅠ連勝を決め、今年も前途洋々の日本勢となるはずだったのだが…。
その日のもう少し早い時間に行われた天皇賞は、武豊騎手の絶妙なペース配分に、差し馬が実力を発揮する前にレースの流れは決し、キタサンブラックが淀の覇者として再び君臨する結果となった。

カレンミロティックのハナ差負けは、今年何度か目撃した極めて惜しい内容の中でも、最も衝撃的なものではあったが、何となく見えていた結末のようにも思えた。
ゴールドシップと接戦を演じた馬は、彼と伍して戦える馬ではない。
かつて、ラブリーデイを子供扱いにした金鯱賞は、もう2年半以上前のレースである。

宝塚記念というのは、春の総決算であると同時に、古馬にとっては、秋のGⅠの前哨戦の意味合いも持っている。
「戦う前にわかっていること」
よく考えてみたら、ステイゴールドの代表産駒以外は、春のGⅠなり、ちょっと前までなら金鯱賞、今なら鳴尾記念で力のあるところを示していた馬しか来ない。

だから、ギリギリのところで踏ん張ってレース中は怪我するところまでは至らなかったドゥラメンテは、結果として連対は確保した。
しかし、本命馬が不意打ちを食らうのがもこのレースの特徴。

「牝馬では勝てないレース」
スイープトウショウと逆に順番で宝塚記念を勝ったが、意味合いはまるで異なる。
こちらは、牝馬のチャンピオンとしての矜持を示した結果。距離適性と特殊な馬場への適応力が、チャンピオン級の牡馬より遥かに上だったことも、大きく結果に影響した。
マリアライトの稀有な個性は、宝塚記念への類まれな適性を有していたようである。

 

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競馬と世相 2016

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有馬記念では、よくサイン馬券の話で盛り上がったものだ。
落馬に競走中止。3歳馬が騒がしい競馬で途中リタイアした87年のレース結果については、(2着)ユーワジェームス-(1着)メジロデュレンで枠連万馬券の大波乱となったことから、頭文字をとってユメ馬券と称された。
9.11後最初の有馬記念は、マンハッタンカフェとアメリカンボスでアメリカ馬券。
しかし、ファンもかなりドライになった昨今、そんなことを言う人は、競馬雑誌の投稿ページの片隅に登場するはがき職人くらいになった。

つい先達て、競馬の祖国で巻き起こった独立機運の高まりを大いに受けた国民投票のおかしな結果が、大国のパワーバランスを大きく変質させそうな気配を漂わせていて、各国の財務担当者は上を下への大騒ぎとなっていたりと、政治の世界ならずとも、この世の一寸先は闇状態にある。
取材力も、余暇もないファンたちが、それを何かのサインとして、宝塚記念に特定の馬に重点投資していたのかもしれない。
得票率拮抗。5割近辺。勝率で半分くらいの4歳4頭のガチガチボックスとか…。

スクリーンヒーロー産駒に明暗の分かれた5月1日の極東決戦二本立て。
安全保障上の諸問題も影響しているのではと勘繰ってみたが、これは流石に筋が悪い。
要素を書き出していくと、マイルと2マイル、淀と沙田、1番人気同士、関東馬なのも同じ…。
「何でもモーリスが先!」
初勝利の時期、初重賞・GⅠ制覇のタイミングはそう。
3歳秋まではゴールドアクターが勝ち星は先行していたが、古馬になって逆転。そして、日経賞終了時点で8勝同士で並んでいた。
「いやいや、モーリス君が一番ですから」
古馬が大舞台であんなにイレ込むなんて、何かなきゃおかしいと思っていたのだが、やはりあった。(笑)

ダービーのハナ差は、母アルゼンチン産と母母アルゼンチン産の違いで、ゴタゴタが続く隣国といち早く縁を切った方が、結果として、日本暮らしも長くなったから、ディープの寵愛をより受けられたことによる影響だったのか、とか。
宝塚記念は、イギリスの国民投票と似た結果に。
ファン投票6位。競馬の育ての親に逆らうなということなのか。

 

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新馬回顧<6/25・26>

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道悪の土曜競馬は、施行条件と馬場状態を記しておく。馬場差がかなりあった。

東京芝1600<稍重>
人気勢が後ろの方からじっくり仕掛けていこうというタイミングで、好位から松岡騎手らしい積極的な進出で坂上で先頭にたった2番人気アンノートルがデビューウイン。
アイルハヴアナザーは母父がロベルト系なので、肌がヘイロー系だとヘイルトゥリーズンの効果的なクロスが掛かる。時に大物が出ても、何ら不思議ではない。

阪神芝1200<重>
ゴール前の馬場の五分どころで、3頭のデッドヒートを制したのは、1番人気のタイセイブレークだった。ダイワメジャー産駒のワンツーで、いかにものタフな決着。でも、総合力で勝ち馬は一枚上だったか。

函館芝1200<稍>
〃 ダ1000<不良>
馬場の差はあったが、ともに逃げ切りの決着。
牝馬限定の芝のレースは加藤祥太騎手のロイヤルメジャー、ダートの方も、城戸騎手のオアシスクイーンと、牡牝同斤の時期の2kgもらいをフルに活かしての競馬。
ダイワメジャーとシニスターミニスターだから、至極順当な結果だったように思う。

日曜は、本州では晴れ間が出て、芝は東が良、西は稍重まで回復。
芝の1800M戦がそれぞれで行われた。
東京は、5番人気のリーチザクラウン産駒・ニシノアップルパイが、父のような軽快な逃げで楽々押し切った。
中舘厩舎で、オーナーも同じ。納得だ。
阪神では、この日も活躍したダイワメジャー産駒の一番星・アンバーミニーが、早め先頭から直線は独走で、3馬身差の圧勝で初陣を飾った。
中型の牝馬だが、母系はドイツ血統で正攻法の戦い方が似合うタイプだろう。

2頭とも、直線は少々お行儀の悪いところ見せていたが、父の性格を考えたら、いい方にも捉えられる。
函館では、雨馬場のスプリント戦を人気のレヴァンテライオンが制したのだが、直線で前が詰まり、万事休すというところからの大逆転勝利。
パイオニアオブザナイルのくせに、などと小言のひとつも言いたくなるほど、素晴らしい瞬発力を見せつけてくれた。

 

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宝塚記念 回顧

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昨年はマーメイドSも勝てなかったような馬が、歴戦の古馬ではないにしても、勢いに乗る4歳勢を向こうに回しての大立ち回り。
アクシデントも敗因であっただろうドゥラメンテの末脚は、今までここでよく見てきた、人気馬のあと一歩足らない追い込みで、キレる、迫力を感じさせるものではなかった。
出遅れは問題でもあったが、皐月賞の時より体調がよくないとはいえ、あの脚を使えないほど体調が悪かったわけではない。

キタサンブラックの武豊騎手は、最初のゴール板手前の流れは歓迎であったが、京都ならともかく、阪神の内回りの多頭数の競馬で、ある程度覚悟をしていた淀みない流れの逃げ。
道悪の割には、内はしっかり残る感じだから、時計が速くならないことは確認していたので、ある意味確信をもって、逃げ粘りの態勢を整えた。
それでドゥラメンテに交わされるのであれば、仕方ないと思っていたはずだ。

しかし、追ってきた相手がマリアライトだと判った時は、産経大阪杯のアンビシャス<16着>以上の驚きだったことだろう。

スタートをやや押して出していって、道中も置かれないように蛯名騎手は細心の注意を払って、できる限りのことをしようとしていた。
勝負所でズブいから、昨年のマーメイドSは自分から仕掛けていくスタミナ比べに持ち込んで、伏兵のシャトーブランシュの一撃に苦杯を嘗めることになったのだが、その賞金は、エリザベス女王杯の出走→優勝の流れに大いなる意味を成すのであった。

GⅠ馬になり、今日この日まで、有馬記念ー日経賞ー目黒記念と、昭和のタイトルホルダーの進んだ道のように、軽くない2500Mをひたすら使われてきた。
前走の目黒記念は、今までの自分に足らなかった時計勝負における正攻法の2着。
有馬記念の走破時計を実に2.5秒も更新する素晴らしい内容だった。

言い訳できることはたくさんある。
でも、せっかくベストに近い条件の競馬に挑むのだ。
スイープトウショウが勝った時も、いつもよりはずっと積極的な中団からの差し切り勝ちだった。
王者が必ずしも勝てる競馬ではないが、崩れることもない。
時計が速くなれば別だが、稍重発表でも想像できるように、この時期の阪神らしいタフなコンディションだった。
逃げたキタサンブラックも、自ら先行して時計を作っていくような快速型ではない。

王者には必ずしも有利ではない。
そんな、専門家にとっては有利にもなる条件は、今のドゥラメンテにはあまりに過酷であったのか。
牝馬相手では、道悪にならない限りは、どうしてもキレ負けしてしまうマリアライトは、こうした速い流れだとか、人気馬が今一つピリッとしない走りをするとき、自分にとって最高の花舞台になる。
季節柄、牝馬には厳しすぎる条件になることも多い宝塚記念は、ハイペースの高速決着が歓迎だったスイープトウショウと同じように、みんなのイメージと違うところにいる鉄の女に、これからも見せ場を作るためのチャンスを与えていくことだろう。
4角で誰よりも押していたのが、何を隠そう、マリアライトであった。

じりじりした気持ちで、レース後10分して馬運車に乗せられたドゥラメンテの症状がどのようなものかと思って、わずかながら残る明るい可能性を信じて待っていたが、予後の判断が公表される前にわかることだけ記しておく。
結果はどうあれ、まだ彼について語るべきことはある。その時に触れようと思う。

体調に関しては、すっきりしてしまったというより、検疫ー遠征ーレース<落鉄しての競馬>ー帰国ー検疫と、まだまだキャリアの浅い馬には厳しい3か月を過ごした割に、何とか体面は保てる出来だったように感じた。
無論、猛者の集うGⅠだから、あっさり惨敗もあったのだが、ステイゴールド産駒らしい勝負の嗅覚は、まだこの馬には備わっていなかったのだろう。
スタートは久々に良くなかったし、パドック後半から少しずつうるささも見せていたから、いつも気持ちを馬は作っていったので、下手に行かせるわけにもいかないと、デムーロ騎手も確信をもって、中団後ろからの競馬を選択したのだろう。

道悪の云々は稍重くらいまでは、ドバイでも裸足で走って見せ場を作ったのだから、全く問題ない。
だが、GⅠを戦う中で、メリハリをつけていかなくてはいけない状況で、多頭数を捌く日本競馬らしいタフさが、今回10戦目のドゥラメンテ<この内8戦が15頭以下>には耐えきれなかったのかもしれない。
しかし、それに持ち堪えられるだけのものがなければ、最近、多頭数が当たり前の凱旋門賞に行く意味もない。
初の58が言い訳出来る材料とも、当然なり得ない。

「力及ばず」
キタサンブラックがこんなにもタフな競馬に耐え、マリアライトが最高の渋い末脚で伸びてきた。
速い流れなのに掛かったアンビシャス以外は、実績のある馬が皆上位に来た。
勝てない相手ではなかったが、勝ち切るだけの強靭さが足らなかったので、力勝負でパワー負けして、脚も壊してしまったのか。

いずれにしても、ここから凱旋門賞に行って勝てそうな本格派チャンピオンホースは、残念ながら、見当たらなかったということになる。
マカヒキさん、頑張ってください。

 

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宝塚記念 予想

読了までの目安時間:約 6分

 

ゴールドシップが走る前は、馬場造園課でも不可能なほどの水撒きが、自然と行われてきた。
雨の阪神はタフ。
しかし、直前ではない雨だと、春から続く高速決着になりやすい馬場状態のままなので、ここ数年よりは大分軽いコンディションとなるだろう。

これを正確に読んだところで、ゴールドシップに振り回されてきたファンたちは、あまり意味がないことにも気づいてしまった部分がある。
早めに推理をし始める人にとって、それは織り込み済みで参戦をしてきた陣営を推すことが、何よりの安心材料となる。
有馬記念のように、展開上の有利不利を重要視しないといけないほど、この2200M戦は難しいレースではない。

安田記念のモーリスとの違いを明確に示すことは、なかなか難しいのではあるが、半端なレース間隔でこれまで数多くのGⅠ実績のある馬がころっと負けてきたのと、今のドゥラメンテの総合力を突き合わせたときに、いや、不安はほぼフルゲートの古馬GⅠが初めてということ以外、むしろ、他に何があるのか、筆者には見当もつかなった。

逆説的に言ったら、京都で名誉を大いに傷つけていたオルフェーヴルやゴールドシップが阪神で蘇ったのは、むしろ、相手関係が充実するこの舞台で、本来の実力を発揮しやすい状況とは必ずしも言えない状況にありながら、総合力が結局一番上だったからこその快走であったのではないのか。
この距離で、古牡馬であれば、雨も京都も阪神も関係ない。
ディープインパクトは、阪神なら負けていたのか。
メイショウサムソンは、京都なら必ず勝てていたのか。
ディープスカイは、重馬場では動きが違ったのか。

これら全て、その時の状況が全てを物語っている。
雨に影響された前2者は、他が影響されたのと、自分と同じくらいの馬場適性のある馬の一撃に二度屈したものであり、競馬のやり方はさして変わらないのだから、良馬場でやれるとも限らないこの時期のレースで、タラレバの引き合いに出すのは無理筋だろう。
ディープスカイだって、良馬場のせいでステイゴールド産駒に敗れたなどと言っても仕方ないわけで、ドリームジャーニーとの実力差は、昨秋ほどのものではなかっただけのこと。

王者には不利は少ない。
その代わり、逆転される可能性はある。
ただし、それは王者が順調に使われてきた場合に限られる。
ここ20年で見ても、秋に古馬と対戦した春天好走のクラシックホースは消耗して、ここで息切れしてしまうが、勝っていないか使っていない馬、有馬記念を勝って天皇賞で負けた馬は、基本的に負けることはない。
マヤノトップガン、テイエムオペラオー、ステイゴールドの2頭等。
菊花賞連対馬の信頼度は高いが、キタサンブラックはその裏をいっている部分もあって、有馬記念最先着馬でもあるから、ちょい負けだろうか。

一方、古馬GⅠが前走の海外が初めてであったというドゥラメンテタイプは、比較対象とならないだろうシャドウゲイトしかいない。
サトノクラウンのような、秋天を経た馬だと、アドマイヤムーンの好走例がある。
4歳馬だからこそ起きる珍現象。
イスラム世界で厄落としの意味があるかは定かではないが、負けるために参戦したようなドバイシーマCは、ドゥラメンテの能力をより高めるためにもこの上ない貴重な経験だったのではないか。

秋以降の中長距離古馬GⅠは、あまりハイレベルではなかった。
ラブリーデイの軽視というよりは、年が明けたら4歳、4歳、ダートも4歳だったことを振り返らずとも、4歳、5歳が中心になるこの宝塚記念で、近走5歳のGⅠ馬が見せ場を作るときには、決まって4歳馬が勝っているのだから、実質的な勝負づけはすでに済んでいると考えるべきだろう。

その中のチャンピオンホースを本命にしないといけない状況。
問題は、どの馬を相手にした方がいいかだ。
ちょい負けしそうなキタサンと同格にすべき馬は、既に彼を負かしているアンビシャスであるとか、管理する堀調教師も言うようにドゥラメンテのライバルと言えるサトノクラウンだろう。
彼らがみんなドゥラメンテの迫力に屈服させられたとしても、今年の重賞好走馬が3頭も残っている。
最近、このレースではトニービンの血が勝敗のポイントとなっているので、ハーツクライ産駒のシュヴァルグランは、本当はこういう距離の底力勝負向きだろうから、2番手グループの次に評価すべきか。

不安は鞍上にもあるドゥラメンテ。
しかし、M.デムーロ騎手は、いつもこの馬に対しては、畏敬の念を込めて、いい緊張感で接しているように映る。
「少し大人になった」
ならば、浦島太郎のように上に乗っかっていれば、一見、無茶苦茶なことをしているようでも、竜宮城には連れて行ってくれるはずだ。
ゴールドシップは持ち帰った玉手箱の中身を見てしまったから、昨年あんなことに…。

今年は、玉手箱ではなく金の斧をもらうための無難なレースを期待したい。

 

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ステイゴールドの遺産

読了までの目安時間:約 3分

 

アジアの中とはいえ、異国での競馬で青服のデットーリを見ると急に活力が漲ってきて、今まで使ったことのない末脚を使えるようになった。
お陰で、種牡馬入りにもGⅠ勝ちの箔もついて、ハッピーエンドを迎えたのがステイゴールド。
中には、クラシックでも底力を発揮する馬も出てきたりして、名種牡馬のまま天に召されたのは、つい最近のこと。
今年のような、最強馬対猛者という熱い対戦構図では、ステイゴールド産駒は無類の勝負強さを見せた。
その活躍を振り返ると、宝塚記念の傾向と御用達種牡馬の産駒たちに個性の違いも見えてきた。

サインあり
ドリームジャーニー
ナカヤマフェスタ
産経大阪杯の返り討ちを成した前者に、凡走なしの東京で突如目覚め、同世代のクイーンを打ち負かした後者。
いかにも、宝塚記念であった。
秋にも大いに見せ場を作り、双方、ブエナビスタという共通の敵を屈服させたことにより、その名を高めた。
もっと強い敵、他の馬にも走りやすい条件では脆かったが、自分の庭を作ってしまう強みがあったから、相手の良さを消せるだけの才能は、間違がいなくあったのである。
故に、燃え尽きやすい。
大いに健闘した秋の大勝負の後は、ただの馬になってしまった。

サインなし
オルフェーヴル
ゴールドシップ
2010年代の名馬2頭。言わずもがな、ステイゴールド産駒の代表馬である。
故に、掴みにくかった。
共に、春の天皇賞を一つの目標としておきながら、凄まじいまでの負けっぷりで評価が一変。
信用ならざる者代表格とされたステイゴールドそのままの評価を、この宝塚記念で受け、見事手のひら返しの裏切るものを切り捨てる快走を見せた。

「しまいにはありがとうと言わせてしまう魅力」
怪我をするほど自分を追い込むことをしない彼らは、その振れ幅の大きな走りで、我々を常に裏切ってきた。
でも、裏切らなかった人には優しい彼らは、最後だけは期待に応えて、らしい競馬で締めくくってくれた。
故に、ありがとう。

優劣を決めるレースというより、捨て身の勝負が決まりやすいレース。
波乱の芽は今年もある。しかし、本物であれば、何とでもなるのも宝塚記念である。

 

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先生の見解

読了までの目安時間:約 2分

 

堀宣行調教師はそのプライドに賭けても、宝塚記念でモーリスの二の舞だけは避けたいところだ。
香港では本来の力を発揮できなかったが、京都記念を独走で復活勝利を挙げたサトノクラウンに、中山記念からの復帰を早くから目標にし、しっかりと力を示すこととなったドゥラメンテで挑む一戦。

パンパン馬場での競馬がまず望めない。体調面の不備がないことが参戦の条件となる。
それでも自信はあるということは大前提として、ドゥラメンテに関する不安を口にした堀調教師。
「アフタードバイで全くパフォーマンスが発揮できないということがあります」
レース間隔が半端に開くから、国内戦の3か月ぶりとはわけが違う。

「精神面に課題のある馬なので」
師は、悲運の落鉄の原因として、馬自身の内面にも影響しうるものがあったと述べた。
馬の出来は悪くはなかった。しかし、気性の少し難しいところのある馬には、殊海外遠征となると、準備の期間がもう少し必要だったのではないかとも語っている。

「ドゥラメンテの一番のライバル」
QEⅡ世C12着以来のサトノクラウンは、他の参戦馬と比べても、回復の度合いが早かったようだ。
気にかけることも少ない香港遠征。それでも、先週の追い切りの時点では、併せたドゥラメンテと比べても反応の鈍さを感じたという。
今週は、ドゥラメンテを追いかける調教内容で、馬体を並べてフィニッシュした。

詰まる所、ドゥラメンテは走る気さえ出してくれればであり、サトノクラウンは出来ればもう少し調整できれば最高だったんだけどな、という話だ。
奇を衒わずに行け。
他陣営の精鋭と同様、この出来で堀厩舎の才能にも印を回さない手はない。

 

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名牝と夏の阪神

読了までの目安時間:約 3分

 

エアグルーヴ - アドマイヤグルーヴ
スイープトウショウ

阪神の窮屈なコースに縁の深かった名牝たち。
エアグルーヴ、スイープトウショウは、2歳GⅠでも期待された馬であり、そこでの悔しさを同じコースのチューリップ賞で晴らしたのだが、桜花賞では距離もあって、お互い縁はなかった。
アドマイヤグルーヴは、桜花賞前に阪神2000で2勝して、秋には外回りコースがまだなかった時代のローズSを勝利。
そして、それぞれ翌年の阪神で久々の勝利を挙げる。
秋は、よりメンバーの揃った大舞台も制し…。

ショウナンパンドラという馬は、秋華賞で圧巻のレコード勝ちをした後、大いに反動に苦しんだのだが、惨敗続きの3シーズンの締めの宝塚記念で、混戦の3着と好走し、後の活躍に繋げた。
現在療養中。先達には怪我から立ち直った成功例も多いが、無理はいけない。

ブエナビスタ
ジェンティルドンナ

春秋グランプリ5戦2着4回、ラストラン有馬記念で優勝。
ただ、強すぎる牝馬であるがゆえに、宝塚記念はいつも、海外遠征後の厳しいローテでの参戦であった。
お互い、東京が得意。
4ー2ー0ー1、3-2-0-1。
ブエナがいたから、ジェンティルも成功したのかもしれないという瓜二つの戦績。
阪神は桜花賞以外用なし。あとは叩き台に。外回りができたからこその名牝ロードであった。

ヌーヴォレコルトは、オークスを勝った後は、東京に一度しか出ていない。
関東馬なのに、東京は瞬発力勝負なるから、使いたくないという意思が働いたのか。
中山が妙に得意で、阪神は内回りがいいはずなのに、結果は芳しくなく。
勝てない馬というのは、どこまで行っても切ない競馬を続けるものだと、春の阪神敗戦で感じた。

牡馬は、宝塚に向けて体調を整えていく馬も多いが、牝馬にとっては、ジューンレインは大きな障壁となる。
大物が消えた、不穏な良馬場の一戦以外、牝馬に過度の期待はしない方がいい。
かつてドラマ性のあったマーメイドSは、今ではハンデ戦らしさの面ばかりが注目されている。
来年こそ、秋に繋がる馬の勝ちっぷりを期待したいのだが…。
宝塚の負け方が、今後も注目点となっていくだろう。

 

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シャンティイに行きたい

読了までの目安時間:約 3分

 

マカヒキ
サトノダイヤモンド
ディーマジェスティは行くのを止めたとのこと。
3歳で、なおかつ十分勝負になりそうな才能の持ち主は、結果的には、ダービーで死闘を演じた2頭だけになった。
そして、ダービー馬・マカヒキの陣営は、舵をすでにフランスの方向に切っている。
行きたい。勝ちたい。

「勝てるのか」
タイプからして、日本馬の好走例が集中している道悪でのレースに向かないのは、ちょっとハープスターと血統、脚質のイメージが重なるマカヒキか。
裏を返せば、かつてデインドリームが独走した時の異常な高速馬場は、彼には合うのかもしれない。
まあ、ロンシャンを参考にした傾向分析なので、今年も当てはまるとは言えないが。
サトノダイヤモンドは一つ。少頭数で日本馬だらけのJC化したレースでのみチャンスありだろう。
勝てない馬には辛いレース。斤量利を活かすには、幸運も必要だ。

ドゥラメンテ
まともにやれれば、現在天下無双のポストポンドと少なくとも互角。
1週前調教は、いつもの彼だった。
「あの歩き方は何だ?」
関係者はこういう個性の馬もいるとはぐらかしたが、ドバイの敗因の一つは、レース直前の前肢の落鉄だ。
逆シンザンと化した前脚を放り出すように、そして、地面に叩きつけるような歩き方をしたら、そりゃスパイクは外れるさ、という話である。
善処を望む。

エイシンヒカリ
フランスからイギリスへ。
両方の国で勝ったことのある唯一の日本馬アグネスワールドは、ロンシャン<不良>-ニューマーケット<稍重>だった。
アスコットで極めて含水率の高い馬場を走り、惨敗。休み明け圧勝後の日本馬が、1カ月に満たないレース間隔で耐えられるわけもない。
ただでさえ、競馬では不利とされる単調な先行型だ。
もっと前に行く勇気がなければ、長い距離は乗り切れないだろう。
その後、今回の遠征の消耗を考慮して、欧州遠征はこれで切り上げることが決定した。惜しい気もするが、適性外と思うことにする。

 

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