2016年 有馬記念

JUST競馬予想ブログ

繋がる有馬とは

読了までの目安時間:約 2分

 

ここを勝って、翌年GⅠを2勝以上した馬は、ここ30年で1頭たりとも存在しない。
テイエムオペラオーを筆頭に、春に1勝するのが関の山。

2着馬はどうか。
2015年までの20年で、GⅠ勝利の馬は、
マーベラスサンデー<96>
メイショウドトウ
タップダンスシチー
ディープインパクト<05>
ダイワスカーレット
ブエナビスタ<09、10>
エイシンフラッシュ
その昔は、テンポイントやビワハヤヒデなどの大物もいる。

結局、2着でも似たような傾向なのだが、比較的若い馬が多いからか、秋以降に活躍する馬も最近増えているという話だ。
3歳の身で敗れた2頭は、翌年に4勝、2勝。
3歳で勝った馬では、オグリキャップ、マヤノトップガン、オルフェーヴル、ゴールドシップなどが、年1度ペースで勝ち星を重ねていったケースがある。

要するに、若い馬に未来があるということ。
4歳以上で翌春もGⅠを制していた馬は、アンバーシャダイとその前に強かったスピードシンボリと、ディープ斬りのハーツクライ。
超中山リピーターのスピードシンボリとその孫シンボリルドルフは、単に中山が得意だったという理由に尽きる。
中山だと堅い馬というのは、今はハンディキャップホースくらいしかいない。
この手の馬がこの先出てくるかは、ちょっとわからない。

今回に関しては、とりあえず3歳の最有力馬が結果を出したので、理想的な展望を臨める。
秋は凱旋門賞という流れを作ったサトノダイヤモンドにとって、この結果が持つ意味は極めて重大であり、希望にあふれるものとなった。
唯一、宝塚の勝利を絶対条件にしないことが望ましいわけだが。

 

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ダート路線総括

読了までの目安時間:約 3分

 

中央も地方も、4歳馬が活躍するか、実績上位の6歳以上の古豪が力を見せるかのどちらかになった今期ダートのGⅠ戦線。
・川崎記念 ホッコータルマエ<7歳>
・フェブラリーS モーニン(4歳)
・かしわ記念・帝王賞・南部杯 コパノリッキー<6歳>
JBC川崎
・LC ホワイトフーガ(4歳)
・スプリント ダノンレジェンド<6歳>
・クラシック アウォーディー<6歳>
・チャンピオンズC サウンドトゥルー<6歳>
・東京大賞典 アポロケンタッキー(4歳)

当然、圧勝であったジャパンDDのキョウエイギアや全日本2歳優駿楽勝の牝馬・リエノテソーロなどにも触れないといけないのだが、如何せん、対決構図が明白で、且つ、互角に戦えているレース展開からも、今後の王道を支えるのは今年の4歳世代であり、それをどこまでいじめられるのかという楽しみが、まだ元気な6歳世代には残っているし、これが肝なのは間違いない。

棲み分けくっきり、得意ゾーンの中でのリーグ戦となった春とは異なり、秋の3か月間の戦いは実に濃密なものがあった。
中央の武蔵野Sと前述したGⅠ3連勝を決めたコパノリッキーの南部杯など、異常に速い時計を6歳馬が叩き出したかと思えば、時計を少し要した川崎のGⅠ3戦以降の戦いでは、勝ち馬それぞれの持ち味が引き出されたレースになり、大いに盛り上がった。

唯一、東京大賞典は古馬陣のさすがの連戦による疲労が若干見られ、伏兵の台頭を許すこととなったが、初GⅠ参戦であったチャンピオンズCで自分の競馬ができなかった割に5着と頑張ったアポロケンタッキーが、内田騎手の闘魂注入に応え、快走を見せたのだから痛快だ。

ホッコータルマエ以外は来年も現役。
益々の活躍は期待される4歳勢が、5歳になって、新3、4歳世代をどういたぶっていくのか。
既に桁違いの大物がちらほら顔を覗かせいる中、ここに挙がらなかったノンコノユメの復活も、重要なカギを握っているのではないだろうか。

武蔵野S快勝のタガノトネールの事故死は残念であった。
この馬に田辺騎手が乗って、今度は自分がコパノリッキーに一泡吹かせられたかもしれないのに…。
合掌。

 

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新王者誕生

読了までの目安時間:約 2分

 

6歳馬のワンツーでフェブラリーSとは一転、元の木阿弥と化したチャンピンズCを経て、29日夕刻、第62回東京大賞典は行われた。
6歳トップスリーに人気は集中したが、望外の超スローをコパノリッキーが作った影響で、ノンコノユメもサウンドトゥルーでさえ好位につける競馬となり、無理のない位置での競馬できた人気の中心・アウォーディーとチャンピオンズC5着の一騎打ちは、外からゆったりスパートした内田博幸騎手騎乗のアポロケンタッキーに凱歌が上がり、今年の交流GⅠは上り調子の4歳の初GⅠ制覇で締められた。

アポロケンタッキーは、ダンチヒ系のスピード競馬向きの性質が遺憾なく発揮できるだろう560kgを超える巨体が売り物で、休み明けのシリウスSがハイレベル決着となったものの、3着と善戦し、その後にみやこSを優勝。
父ラングフールはもっと短いところに向く馬だったが、何の因果か、この馬はタフさが持続力に出るダートの中距離型として、大成を遂げた。

こういうゴツイ馬には、いかにもウチパクさんが合う。
強引に行って、たとえ差されても仕方ない。
ごくごく自然な位置取りではあったが、大野騎手がスローを察知して位置を取りに行ったくらいだから、他の騎手では気後れして、この結果は望めなかったのかもしれない。

重馬場ながら、勝ち時計は2:05.8。
厳しい言い方をすれば、内田騎手は本領発揮となったが、では戸崎騎手の方はというと…。
勝負所で被されるとまだ脆さがあるアウォーディーは、キャリアからこれは仕方ないし、サウンドトゥルーに交わされなかったのは収穫。
後方勢のモズライジン、カゼノコに出番はなかった。

 

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短距離路線総括

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ちょくちょく顔を出す香港組は、今年の日本競馬ではモレイラが目立ったくらいで、実質、香港ベストホースのモーリスも、得意のマイルでは輝かず、暮れに話題を独占した現役時のフランケルと同じように、最後は2000Mでモノの違いを見せつけた。

おかげで、春はてんやわんや。
直前に有力馬2頭回避の高松宮記念は、謎の超高速化した芝の影響で超絶レコードが頻発の日に行われた。
時計の更新に有限がある短距離戦とはいえ、ロードカナロアが秋の中山とは1秒以上も遅く走る舞台で、未完の才能・ビッグアーサーは1:06.7で走ったのだ。

そのビッグアーサーは、スピード馬としての才覚を確認するような秋前哨戦の逃げで、何か歯車が狂ってしまったように大敗を続け…。
ミッキーアイルが2着、2着とスプリントで惜敗しているうちに、路線の困ったチャンと化したロゴタイプが、スローの暴力を振るって、アジアのGⅠタイトルホルダーを一蹴した。
これが逃げ切り。

ビッグアーサーが揉まれているとき、ミッキーは逃げたが、今度は中京で芝の走り方を完全マスターしたレッドファルクスが、中山でもキレた。
やられたというより、俺でいいの?という結果。
今年のこの路線を振り返った時に、一番最後に思い出す馬になってしまった。
ミッキーは、直線も紆余曲折のあった京都で2年半ぶりのGⅠ制覇。
内回りながら、モーリスと共に、伝説の京都超高速コンビを結成して以来、モーリスが本格化したこの時期に復活というのも乙か。

ミッキーアイルが阪神Cで突かれているとき、マイルGⅠ前哨戦コンプリートをなしたサトノアラジンが、香港の大敗で負ったこことの傷を癒していた。
最初は父と同じように…。
キンシャサノキセキを追いかけるように、目の前のフジキセキを差し切ったシュウジには、ミッキーアイルのような武器は持てなくても、脚質転換の完成形を暮れに示せた意義はある。
あとは、未来にどう花を咲かせるか。

来年もまた、課題を抱えた才能とGⅠの壁との戦いが、ファンの頭を悩ませる。
ミッキーアイルがトンネルに再突入したとも思えず、基本の構図は今年と変わらないのだろうが。

 

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古馬王道路線総括

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キタサンブラックが中心であったことは、有馬記念まで見れば明らかだが、要するにこの馬とこのカップリングが、勝負の中身を左右したように思う。
強い馬がいれば、それに負ける。
目標が違ったとはいえ、モーリスとの対戦がなかったことは、残念である。

そのモーリスは、東京より香港、それよりもしかすると京都が合っていたという可能性を秋に示した。
キレる馬ではなく、スピード能力が豊かなミドルディスタンスホースであることが、秋天の直線で再度証明された。

それではキタサンが敵うわけがない。
血統のコンセプトと適性がまるで裏返しの彼らは、今年は戦法もより研ぎ澄まされていった。
ペースを見て、馬の能力を出し切る策を見出す武豊騎手にとって、キタサンブラックのような毎度スタートが安定している馬は、実に走らせやすいパートナーである。
危ないシーンはあったが、春天は逃げ切り。
同じ逃げでも、一番楽をしたい1角過ぎで急かされたことから、今までにない速い逃げに打って出た宝塚は、ドゥラメンテに負けるどころか前年有馬で並んでゴールしたマリアライトにも先着を許す形に。

速く行ってはダメ。
全ての面で敗因しか思い浮かばなかった秋天回避は、当然の判断だ。
負けられないJC。
スタート後、リズムに乗せてあげるところまでが騎手の仕事ではあったが、その後は単純に、今の充実を示すスマートでかつ力強い逃げとなった。
生涯最高のレース。
そんな後の有馬が、またベストという馬はまずいない。
どちらかが95点以下になる。
サトノ同盟に屈したゴール前。いつもよりシャープに映した体つきが、際どい勝負に持ち込めた理由ならば、その成長力は天井知らずということか。
自分が齢を重ねれば、若いライバルはもっと強くなる。今度は、あの宝塚のような逃げで、他を圧倒したい。

有馬記念が終わって、暫し芝の競馬はお休みとなったわけだが、3歳サトノダイヤモンドに有馬を勝たれてしまって、横一線の年度代表馬投票は、昨年以上の悩める選択に、記者も本音は大喜びであろう。
有馬に価値がある年は、競馬は面白いのである。

 

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2歳路線総括<牡馬編>

読了までの目安時間:約 3分

 

朝日杯のことについて、下手をするとここで書くことはなかったのかもしれないと思いつつ、サトノアレスにちょっとだけ期待をしてみたら、ミスエルテを交わし去るという衝撃的な快走を見せた。
終いの脚を伸ばす乗り方は、京都の新馬戦でも何度となく後方一気を決めていた四位騎手のお得意の芸当なのだが、それにしても鋭かった。

前週の阪神JFも週中で雨が降っていたから、この週も同じくらいの馬場になると思っていたら、気持ちタフさが増して、ミスエルテには苦しい、パワー優先の牡馬には有利なレースとなった。

上位2頭が34秒前半の脚。以降は、35秒前後が平均で、どう見てもダート馬だったアシャカリアンと、一時は1倍台の人気になったミスエルテが34秒台後半。
実は、この結果はマイル適性をそのまま示しているようにも感じなくはない。
ミスエルテは最後に伸びてきたが、掛かる心配もあって、前に行った分仕掛けが遅れたという伸びだが、勝ち馬と2馬身以上離されてしまっては…、という話。
マイラーが少ないのだろう。

そうなると、別の距離で期待できそうな馬を、ある意味、事実上一抜けのブレスジャーニーを除いて考えたなら、負けて当然の2、3戦目のクリアザトラックとか明らかに成長前のダンビュライトとなる。
トラストのもうひと脚も、反応の差だけで、本質スピード型で0.7秒差の5着というのは、中山のタフな中距離戦での逆転は、適性と器用さで可能と思っていたのだが、スケール感は勝ち馬には敵わない。

だったら、常道の2000M組で、京都2歳Sの1、2着馬とホープフルSの…。
「いや、決まってしまったのでは」
ホープフルS回顧を含めた来春の展望は、この後にさせてもらうが、レイデオロと真っ向での末脚比べでは苦しい。
サトノアレス、ブレスジャーニーは器用になるしかないし、その他は先行力で勝負するしかないだろう。

暮れのレースで来春の展望が開けるのは結構だが、それだけ、この世代の男馬は抜けた存在が少ないということである。

 

コラム レース回顧   コメント:0

新馬回顧<12/23~25>

読了までの目安時間:約 3分

 

雨上がりの金曜日は、ダートが東西とも重。
1800戦が両場で行われた。
中山はスローの前残りの展開から、ドラゴンホマレがゴール前で先頭に立ち、押し切った。
阪神は一転、淀みない流れも抜群の手応えで上がってきたニシノアサンテが直線で故障<予後不良>してしまい、その後を走っていたサウスザスナイパーが人気に応える圧勝とはなったが、やはり、道悪の競馬はこういうのが怖い。
トーセンホマレボシ牝馬とサウスヴィグラス牡駒。パワー勝負向き。

阪芝2000Mも重。
白毛の牝系を継ぐホワイトドラゴン<3着>に惑わされたか、人気のエイシンスレイマンが後方からの競馬。
理想的な好位抜け出しを図ったルメール&シャイニーゲール<キングカメハメハ産駒>は追い詰められなかったが、すごいところから追い込んできた。両者とも、派手な競馬をするタイプか。

土曜ダートも派手めの決着。
中1200<牝・稍>は、大接戦のゴールは人気薄のサクセスラインが制し、勝浦100倍激走3着で大波乱。
阪1400<重>は、目の覚めるような決め手を繰り出し、人気のスマートレイチェルがそれに続く人気の牝馬を置き去りにした。
トーセンファントムとエンパイアメーカー。牝馬だと少し難儀なところがあるか。

中山はマイルも波乱。一見するとダート血統のスクリーンヒーロー産駒・サウンディングベルが、スローからの決め手比べを制した。
阪神1800M<稍>も、人気順とはいかなかったが、勝ったインウィスパーズのレースセンスがこちらは際立った。
シンコウラブリイの孫でディープ産駒。気難しい一族だが、新馬戦は比較的安心して買える。

日曜日は人気馬が苦しんだ。
2番人気の外国産馬・アニマルインミーが逃げ切ったのは、中山ダ1200戦。
渋馬場で行ったもの勝ち。ブロードアリュールは追い込むも届かず、母そっくりの中山の結果に。

芝は牝馬の勝ち。
どちらも断然人気馬がいたが、中山2000はデアレガーロ<マンハッタン産駒でアレッジドクロスあり>の逃げ切り、阪神マイルはセンスのいい競馬でディヴァインハイツ<ハーツクライ産駒>が制した。
人気馬には器用さがなかったが、力負けではない。

 

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有馬記念 回顧

読了までの目安時間:約 5分

 

途中から動けたのは大きかった。
サトノダイヤモンドが自在に競馬をできる流れをマルターズアポジーが作ってくれたおかげで、瞬発力勝負ではなく、総合力の叩き合いになった。
ゆっくり動かしていけば、直線はしっかり伸びてくれる。
出来がいいこと、内面を含めた総合的な意味での成長と騎手自身の好調さ。
キタサンブラックがゴール前差されたように、オッズもレース直前に入れ替わった。
至極の力比べであった。

菊花賞の時に、サトノダイヤモンドは成長していないのでは、と述べた。
明らかな間違いではあったが、恐らく、馬体の変化が必ずしも成長とは異なるのではないかと、有馬記念のパドックを見ていて思った。
揉まれる経験をした皐月賞の初黒星から、落鉄のダービーラストシーンまで、その時間は1か月と半しかない。
しかし、ダービーから菊花賞までの間は、ダービー好走即ち勝ち負けの神戸新聞杯の好走は目に見えているのでノーカウントとすると、実戦も中にはあるのに、実に4か月半余りの時間がある。

本家セントレジャーはとおの昔に廃れてしまったが、日本は奇しくも高速競馬の影響を受けてのものか、その格は未だに保たれている。
菊花賞で改めて力を証明したダイヤモンドには、勝つことによる消耗が最低限の上に、総合力の高速菊花賞の中で力を示したことは、ダービーを勝つことよりも何倍も馬に掛かるストレスが小さい。

走っているうちに、どんどん力のない馬は置き去りにされる長距離戦というのは、絶対能力が違えば、簡単に勝てるのだ。

だから、心身ともに万全の状態で出走できた菊花賞は、有馬記念の叩き台であったのである。
少なくとも、ジャパンCに力を注がなければならないキタサンブラックのような、1戦ごとに大勝負をしていく立場とは、気持ちも体力も、この時期に能力差そのものも縮まる古馬と3歳の争いで、2kgの差がついていれば、瞬発力勝負では多少はアドヴァンテージのあったサトノダイヤモンドにルメール騎手が乗っているという状況。

レイデオロを完璧にエスコートしたホープフルSを見てしまったファン心理は、否が応でも、11番買い占めに走るのが当然であった。

勝負を分けたのは、スタンド前の縦長の展開。
筆者期待のミッキークイーンも内からうまく揉まれない外目のポジションにつけ、いつでも追いかけられる位置につけたが、その時に、ペースを見て楽をして走っている1枠2頭を徹底マークにスムーズに入り、それがペースが落ち着く2角過ぎで決まったので、キレではさすがにディープには敵わない古馬コンビには、もう戦う術はなかったように思う。

内をキレイに回ってきたキタサン、ゴールドらは、経験に乏しい3歳馬を一時は離しかけたが、坂を上ってもなおダイヤモンドは、逆転可能な位置にいた。
正直、これがダメ押しだった。

マルターズアポジーの平均ペースで、それをキタサンブラックがじっくりと交わしにかかる競馬こそ、サトノダイヤモンドが鬼のような強さを見せてきた関西圏でのレース展開そのものである。
見たこともないようなタフな古牡馬をねじ伏せたダイヤモンドに、これからもっと問われるのは、本当の意味でのキレが繰り出せるか。
ダービーはその差で負けた。

春天を使うのか。ドバイに行くのか。休み明けで大阪杯なのか。
皆国内で戦うなら、春の最後に宝塚記念を目指すことになる。
実力馬が自分の走りたいように走れたのなら、意外と、その後の進展は乏しいケースが見られる有馬記念後の名馬の姿は、目先を変えることで新たな可能性をみせてきた。
大きなものを目指すもののための有馬記念。

その意味で、クリストフ・ルメールの涙は、ハーツクライ以上の可能性を見つけられた手応えがこのレースにあったことを暗示しているのかもしれない。
日本で走る必要は、しばらくはないように感じる。
有馬でいい決め手を発揮する馬に、他のGⅠを勝つチャンスは少ない。
強気の選択こそ、強者の正しい在り方だ。
今の里見オーナーが、指針を間違えるとも思えない。
とっとと渡航の手続きをしてください。

 

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阪神C 回顧

読了までの目安時間:約 3分

 

最近出の悪くなったイスラボニータが、ちょっとスタートのタイミングが合わず、からの巻き返しでミッキーマーク。
これにシメシメと思ったのが、休み明けでスプリンターズSでもミッキーアイルに負けていることでほとんどノーマークの立場であったシュウジだった。

エアスピネルに遭遇して以降、スプリント戦線に戻っても勝ち切れず、同期牝馬にいいようにあしらわれてきたが、この勝負懸かった超GⅡ戦で、ついにその才能を爆発させた。

もう古馬と3回戦っているので、1kgもらいは有利な要素。
加えて、前述の5歳トップツーのマッチレースの展開が大方の予想であり、実際そうなったから、穴馬の競馬をすればよかったというのもあるだろうが、そのアドヴァンテージを活かして勝ち切った3歳馬は、中距離ベースのスピード型だったフサイチリシャールだけ。
短距離型で勝ち切った意味は大きい。

同時に、シュウジの適性も見えてきた。
1400得意で、今回は浜中騎手が乗れず武豊騎手で挑んだダンスディレクターが、人気馬を完全マークのポジションから抜け出しを図って4着。
外を回ったフィエロでも間に合うのは、このレースが力勝負になるからであって、彼とミッキーは、やはり良馬場の方が良かった印象。

しかし、色々な経験を積んできた5、7歳の安定勢力を反応だけはなく、パワーでも上回ったという迫力のレース内容だったシュウジは、明らかにこの辺りの距離、条件に適性を感じさせるものがある。
即ち、父キンシャサノキセキと同様に、1400ベストの1200は条件付きのチャンピオン候補、というスタンスを血だけではなく、結果でも示したことになる。

となると、イスラボニータとフィエロは…。
GⅠ継続参戦による消耗は、高速馬場では想像を超えたものがある。
隙をついてチャンスを得たシュウジに、今後は乗ってみようと思う。

 

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有馬記念 予想

読了までの目安時間:約 6分

 

奇跡を呼ぶ男・武豊が、期待通りに1枠1番を自らの選択によって、見事引き当てた。
怪しいな。(笑)

けたけた笑っているのは、鬼だけではない。
これまで3度の公開抽選会で、最初の年だけ、抽選は馬のみで、自らが望む枠に入ったジェンティルドンナが、4番枠から望外のスローで好位抜け出しで快勝したことは記憶に新しい。

後半まで1枠の2つが残っていて、競馬が上手な2頭が結局そこに入った。
笑えるのはそれだけではない。
笑われることなど、今は屁とも思わないだろう里見軍団は、実は近年よく馬券に絡む真ん中より少し外の6番枠をジャック。
展開も枠も無視して勝ち続けるこの陣営にとって、ファンの嘲笑など、むしろ歓迎なほどの勢いである。
実は、こちらの方が有利なのではないだろうか。
ジャパンCとは違い、今回はその気になれば行き切れる馬が穴馬にいる。

それがある意味普通の読みなら、武豊・宝塚アゲインの強烈な消耗戦に持ち込んだ際の、極めて重厚な有馬記念のマッチアップが、穴狙いのツボだろうか。
そうでなくても、十二分にミドル以上の流れになる確率が高いメンバー構成だから、少なくとも、逃げることはやぶさかではないものの、ゴールドアクターのために逃げさせられた昨年のような展開は、今回は考えづらい。

◎ミッキークイーン
○キタサンブラック
▲シュヴァルグラン
☆サトノダイヤモンド
注ゴールドアクター
これら全て、2400M以上のGⅠでの勝利実績があるか、2500M以上の重賞を2勝以上している、ありていに言えばステイヤータイプの人気上位馬である。

最近の有馬記念は、スローになると極端に遅く、逆に、淀みない流れになるとトータルの時計は必ずしも速くはならないが、ステイヤーの絶対数が少ないから、極端な追い込み決着になるケースが多い。
スローで前残りは多くても、それはコーナー6つだから仕方ないわけで、実は、そういうケースの方がまともに決まったりする。

しかし、今回は前述のメンバー構成でもあるし、ここに挙げた5頭全て、今年のGⅠ好走歴がある。
では、何故ミッキークイーンなのか、という話なのだ。

昨年はスロー頻発で、有馬記念も結局、皆の見立て通りにスロー。
有馬記念は昔から、いいメンバーの割に力勝負になるとは限らないということで、王者を決めるというより、実力馬の余力を問われる競馬となりやすいとされてきた。
オグリキャップなどは、実に分かりやすい馬である。
秋にGⅠを勝った時は敗れ、強い馬に屈服させられた年ほど有馬記念で燃えた。

一番強くなくてもいいが、一番活力が残っている、漲っている馬がいい。
ゴールドアクター、ミッキークイーン、シュヴァルグランは、かなりの有力である。
体重を絞らなければならないゴールドアクター。
牡馬混合GⅠでは辛い経験しかないミッキークイーン。
少し競馬が豪快すぎて、小回り適性に疑問のシュヴァルグラン。

サトノダイヤモンドとキタサンブラックが力を出し切れそうな枠に入っている以上、彼らの評価はそれより下でなければならないが、何故だかよくわからないが、有馬を勝つ馬はだいたいが秋にGⅠを2戦しているか、初挑戦の3歳馬ばかりだから、有力馬はGⅠ1度きりという今年のローテは、ある意味で、横一線の可能性を示しているのではないか。

4勝中2勝は、阪神、京都の2000Mというミッキークイーンは、牝馬らしからぬ渋とい伸びで、出遅れ何のそのというレースもあれば、秋華賞のように素晴らしい中団からの抜け出しで勝ち切ってしまう、案外、勝ち切れる条件の狭い馬である。

しかし、東京2400M専門と思われていたジェンティルドンナでも、最後にはトリッキーコースをこなしてしまった。
この馬は、阪神牝馬Sでルメール騎手がちょっと乗れていなかった週とはいえ、スパートのタイミングを待っても終いはキレるし、秋華賞のように成功で人気に応えようとしてもしっかり抜け出してこられる器用さがある。

ズブいといっても、マリアライトだって条件が重なれば、パワー勝負で4歳牡馬を負かせるのがグランプリであり、エンジンの掛かりは、牝馬の方がいいに決まっている。
去年も牝馬<ルージュバック10着>で痛い目に遭って懲りないのは、ある種の変態的趣向の一端なのかもしれないが、好き好んで人気馬を本命にするべきレースでもない。

本当にいいキレを持っているのは、瞬間的な決め手で2着を拾うことの多いサウンズオブアースとデニムアンドルビーくらいなもの。
総合力勝負で買うべきは、本格派の中長距離型だろう。
連下は、ヤマカツエース、サウンズオブアース、マリアライト。
スローのヤマカツ、消耗戦のマリア、前に強い馬がいる時のサウンズと、キャラは決まっているが、これが3着の争いに加わると想定した場合、順序をつけるのに苦慮させられる。
不可抗力による台頭を期待した、本当の補欠という評価にここは止めたい。

 

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