2017年帝王賞

JUST競馬予想ブログ

まさかの差し切り勝ち<帝王賞はケイティブレイブ>

読了までの目安時間:約 2分

 

連日の雨の影響で、水曜夜の大井の馬場状態は重。
人気に推されたアウォーディー、普通に出れば無難な競馬をできるゴールドドリームらは好位グループにつけたが、有力の一頭とされたアポロケンタッキーは前に追い込み型のサウンドトゥルーを見るような位置取り。
オールブラッシュの逃げは平均より遅く、年末の東京大賞典と似たり寄ったりの展開も、最近好調なところを見せている古豪クリソライトが仕掛けていく男らしい競馬に、ここ1年GⅠ勝利の記録を持つ面々は全く見せ場を作れず、一時は勝負ありの展開に持ち込んだのだが…。

フルゲートの内枠で、明らかにスタートに失敗したのが、逃げることを望んでいただろうケイティブレイブ。
万事休すと思われたが、前述の人気馬が様々敗因となる要素を抱えていた影響がもろに出てしまったレースで、直線では衝撃的な直線一気を決め、クリソライトに最後は1.3/4馬身差をつけて、初GⅠ制覇を果たした。

前回からケイティブレイブに乗っている福永騎手の冷静なアシストも最後は効いたのかもしれないが、意外な決め手を発揮できたのは、海外遠征組の不発といくらなんでも7歳勢に頼りすぎてきた現状で裏の面が出てしまったことが大きかったように思う。
ゴールドドリームは無難に立ち回りながら、中央勢で最下位の7着。
この時期、決して特殊ではない馬場状態で、案外すぎるこの結果は、単なる世代交代というよりは、混沌の時代が幕を開けたことを示す一戦になるのかもしれない。

平安Sでグレイトパールに完敗の組がワンツーフィニッシュ。
コパノリッキーも恋しい、やや不完全燃焼の結末となってしまった。

 

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古馬王道路線春総括

読了までの目安時間:約 3分

 

渋馬場のドバイターフをぶち抜きの直線一気で制したヴィブロスは、まぐれではないにせよ、いろいろ勝ち運に恵まれたところがあったから、本筋とは関係ないということで、評価保留とする。

冷静に振り返ると、大阪杯のメンバーは、古馬戦での実績が完全に抜きん出ていた本命候補と、その他古馬重賞勝利の記録を持っているだけの馬という構図であったように思う。

速く走れる武器を活かそうとしたマルターズアポジーは、有馬記念後の小倉の激闘を経て、強くなったと思ってみていたが、同期で王道を進んできたキタサンブラックにとっては、味のあるライバルという関係性ではなかった。
本番前に力を出し切った馬では、フレッシュながらもっと高い目標を見据えた王者には敵わない。
2400タイトルが虚しく見えたMとSは、待って動くことも考えた王者を競り潰す作戦をとらせてもらえず、ジエンド。
何も起こらず、平凡なレースは淡々と消化されていった。

馬場が速そうだと気づいたときには、もう終わっていた天皇賞。
時計もレース内容もその名に恥じぬ2強プラスワンの展開は、手に汗握るというよりは、汗を流してならもう一勝負できたブラックのローテの妙もあったか。

阪神大賞典も淀みのない流れで、シュヴァルグランが強気の競馬をしたということが、もう一頭のSの底力をスムーズに引き出すことになったわけだが、3000Mの前哨戦というやつは、いかに楽に勝つかが重要。
得意条件に近い2000Mの軽いGⅠは、強烈な時計決着が見えていた状況で、これ以上ないステップとなった。
動くことを恐れない鞍上の的確な勝負勘は、言わずもがな、世界の武豊ならではの技巧があって成立するもの。

となると、最後の締めも…。
甘くなかった。ひふみん風にいうところの、競馬の神様はいません、である。
ハイランドリールを屈服させたサトノクラウンと至福の時を経たゴールドアクターとのマッチアップは、主役が違えばもっと面白かったのだろうが、誰もがキタサンブラックはいつものように走ると思っていたから、口あんぐりだった。
宝塚の馬場悪化は防げたが、春天の高速化の弊害は、大いに議論を呼ぶことになるだろう。

 

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帝王賞展望

読了までの目安時間:約 3分

 

出てきたかはともかく、期待の上がり馬グレイトパール、当然の中心馬となるコパノリッキーの脚部不安での回避は、このレースだけの問題ではない。
ただ、昨秋以降にGⅠを勝った馬が5頭出てくる上に、大井のタイトル戦で好走実績のある2頭も参戦する豪華メンバー。
そういう時ほど、結局東京大賞典と同じではないか、という結果になりかねない。
締まったレースになればなるほど、近走実績と適性は重要となる。

サウンドトゥルーやクリソライトは、どちらかというと何か強い馬に続くという結果が多いタイプ。
真の王者を決めるという雰囲気まではなくても、力勝負必至の場面で、過剰人気の馬がいるわけではないから、今回も同じような結果に終わるはずだ。

若いゴールドドリーム、ケイティブレイブは、2000Mのチャンピオンレースにピタリと合った何かが加わらないと、基本的には底力で勝負できるほどのパフォーマンスをここまでは見せられていないから、これももうちょっと軽い条件にならないと苦しいか。
まあ、雨馬場は間違いないだろうから、スピード勝負に持ち込めれば大駆けはある。

四の五の言っても、結局は東京大賞典の1、2着馬と、ドバイには行かなかったけれども右回り平坦であまり小回りではないコースで強いオールブラッシュの争いになりそうな感じがする。
実績と上昇度合いは皆横一線といった具合だが、ドバイで慣れない本場のダートで道悪競馬を戦いながら、何とか5着に入ったアウォーディーは、よく考えたら休み明けで尚且つ、秋はまだ全開とはいかない体調だったことを考慮すると、ここを使える状態であれば、ほぼ間違いなく勝ち負けだろう。

世界を目指す馬に数多くに乗ってきた武豊騎手は、ゴールドアリュールやドバイ帰り後体調一歩のカネヒキリで屈辱的な敗戦を喫している舞台だけに、過去5勝と言っても、ここは負けないレースに徹するはずだ。
アポロケンタッキーはGⅠレースに参戦するようになってから、ここまでまともな展開というか、速くても遅くても精神的にタフなレースばかりだったので、ほぼ力を出し切れるだろうこの舞台が試金石か。
GⅠをまた勝てる馬に成長できたかどうかがわかる。

 

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新馬回顧<6/24・25>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日は4レース全て良馬場。
函館、阪神では1200Mの新馬戦が組まれ、追っての味で先行馬を競り落とした馬が勝利した。
牝馬限定の函館では、ダイワメジャー産駒のアリアがマイペースの逃げで粘るダンツクレイオーをゴール前捉えきった。
阪神は人気のキンシャサノキセキ産駒・イイコトズクシが、力でねじ伏せる競馬で勝ち上がり。
高速馬場で平凡な時計は気になるが、それなりの成長が期待できる配合だ。

東京は芝のマイル戦が行われ、10番人気のマイネルサイルーンがゴール前抜け出し、人気勢を封じ込めた。
キャプテントゥーレ産駒なので、下げる手はないだろうが、オルフェ初出走の産駒・モカチョウサン含め、器用なタイプが少なかったようだ。
函館ダート1000Mは、断然人気の外国産馬・モルトアレグロが勝ったのは良かったが、吉田隼人騎手が妙に手控えたような乗り方で、脚が残っていた印象。
気落ちとは思わないが…。

日曜日は本州が雨で稍重、函館は結局、晴れの良馬場で芝の3戦が行われた。
函館はこの日も1200戦。
人気のデルマキセキにゴール前で引き寄せられるように、4頭横一線の決着になるも、デルマが終始優勢の展開。
ストームキャット系でも、ヨハネスブルグの孫なので芝向きだろう。

渋馬場の本州2場は1800戦を開催。1番人気馬の力が際立つ結果となった。
東京で外からきっちりの伸びきったスワーヴエドワードは、ディープ一族のエイシンフラッシュ産駒。
重厚な配合ながら、意外と仕上がり早の欧州血統馬らしい完成度の高さとまだ進化する可能性しかない走りのアンバランスさが魅力。
急にエンジンの掛かってきた戸崎騎手の仕掛けも絶妙だったことも勝因だろう。

一方、インパクト大の勝ちっぷりでグランプリデーを盛り上げたのが、ディープ×インティカブという最近多い同系配合のダノンプレミアム。
前半62秒ほどのラップは決して遅くはないし、以降良馬場並みの上がりで後続を突き放した正攻法の競馬は、差しての根性比べにも転換可能に思えるし、1:48.7の勝ちタイムは傑出している。
彼を基準に、クラシック級の評価を見極めていきたい。

 

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宝塚記念 -回顧-

読了までの目安時間:約 6分

 

パドック気配で推せたのはゴールドアクターと、若いけど伸びしろたっぷりのシャケトラ。
前走を衝撃的なレコードで駆けてしまったキタサンブラックは、出来が落ちるような体調ではなかった半面、清水調教師が毎度毎度目一杯の仕上げをさせてきたことに触れていたから、その点で、危なさを出さないように、究極までは追い込まなかったという印象のプラス体重だった。

でも、サトノクラウンもミルコ次第では…。
思えば、ダービーも人気を背負って、馬が気負っていた。
今回とは立場もレースのコンセプトも違うので、やれることの選択肢も変わって当然だが、うまくいくときは何でもうまくいくという感じで、うまく途中から動かしても終いが伸びるように育ててきた甲斐あって、ハイランドリールを負かした時の末脚を今回は引き出せた。
前走は体調も相手の力も、まったく及ばずの完敗だったが、3か月のレース間隔を堀調教師は全て有効に使って、体調だけは元に戻せたのは事実。
だからこその危ない気性の一面を覗かせたパドックでの仕草なのだ。充実の再調整期間がとれたことの証である。

レースは推測されたような流れ。
だいたいは、遅い流れになればそれはキタサンブラックがそれを締めるように、自分の流れに持ち込んだ場合であろう捉えていたのだが、誰もが同じことを考えていたように、それを崩さなければ自分は勝てないと思っているから、福永騎手のシュヴァルグランと前走のような自滅だけはテン乗りでは避けたかったルメール騎手のシャケトラは前に行った。
一方、筆者の栗東調教という幻影に囚われた推挙の一手を土曜夕刻に完全否定され、半ばやけくそになっていたゴールドアクターに関しては、馬場が悪いということを重視したベテランらしい好判断で、横山騎手は終始キタサンマークのオーソドックスな騎乗に、恐らく転じたのではないだろうか。

細々とした策は、鞍上も認めていたようにできないタイプのキタサンブラックは、外から被されることそのものは慣れているから、4角までスムーズに運べれば、あとは何とかなくということだけを考えて、今回も普通に乗っていたのだろう。
が、この日のキタサンブラックは、勝ち気なところがあまり出ていない、彼の日のゴールドシップのような気配にも見えたから、本来格下のサトノクラウンに勝負所の手前から突かれたことで、普通はスイッチが入ってそれをアシストしようとは思っていただろう武騎手のコンピューターが、正常な形で作動することはなかった。

直線に入って、最初からキタサンを負かすにはインを狙おうと、筆者ときっと同じことを考えていたのだろう横山騎手のゴールドアクターは、あえて、馬場の悪い内を突く。
時計は案外速くなる状態だったから、これでキタサンブラックを…。
相手は道悪巧者のGⅠ馬・サトノクラウンであった。
キタサン以外は実力通りの入線で、天皇賞で激闘を演じた組は総崩れ。
ある意味、精神状態が安定している時のサトノクラウンとデムーロ騎手というのは、普段以上の底力を発揮することはみんな知っているから、これに負けるのであれば、キタサンブラックにひれ伏すだけに終わるよりは、仕方ないと思える部分もある。

ある種のおじさん体型に悩みのあったゴールドアクターは、栗東ではなく美浦できっちり併せ馬をこなしているうちに、見事なまでのライザップ体型を手に入れ、鋭さを取り戻した。いや、違う自分に出会った。
サトノクラウンは若い頃から注目された馬で、皐月賞でも人気になったが、血統からも陣営からも華やかさをあまり感じさせないゴールドアクターというのは、いかにもグランプリ要員であった。

ただ、自滅というか、同期のライバルがあまりにも絶望的なレベルの差があったドゥラメンテだったがために、こちらも随分と長い時間、憂鬱のような心の悩みを抱えていたのだろう。
両者、名手がずっと乗ってきたが、調教師とオーナーが考えた末に、ベストパートナーを見つけてきてくれた。
3着ミッキークイーンとは違う、ここまで必ずしも順風満帆ではなかった古牡馬2頭にとって、このレースで得た勝ち方の新たな引き出しは、きっと父になった時にも、産駒の隠れた武器として継承されることだろう。

キタサンブラックは、2年前の東京で、最後は燃え尽きるように直線を全く走り切れなかった。
いつもと同じように見えて、器用にできてしまうことが多いから、他の馬よりも無駄なく走れる分、ツケが回るのも早い。
普通の考え方では、この感じで渡仏は考えられないだろうし、気持ちが上がっていかないだろうが、上位3頭は、皆屈辱的な敗戦を喫した後、復活した面々である。
個人的には、体調に自信が持てるのであれば、渡航の手続きに入るべきだと思う。
この調子で日本で走っても、昨年以上の結果は出せないはずだ。

 

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大沼S -回顧-

読了までの目安時間:約 2分

 

勝ったテイエムジンソクは、ずっと竹之下騎手が乗っていた馬で、降級後に挑んだ準オープン戦で再三再四人気になるも勝ち切れず、コンビ解散を機にリフレッシュ期間を挟んだ後、今度は古川騎手が乗ると2戦楽勝。
クロフネ×フォーティナイナーというダートの王道血統は、意外な勝負弱さを見せる残念なタイプに育ってしまったと陣営は嘆いていたことだろうが、小倉への長旅を一度しか経験していないこの馬が、初めてレースを使いに津軽海峡を渡ると、関西主要競馬場で無類の安定感を示してきた実力馬らしく、あっさりオープン勝ちをして見せた。

重賞馬が何頭もいて、先行タイプの馬もしっかりと存在する中、密かに激走を期待していたダノングッドは見事な行きっぷりをみせて単騎先行。
一方、本命に推したタガノエスプレッソは、スタートもまずかったが、道中全く流れに乗れていない感じで、皆が捲ろうという時に位置を下げてしまってジエンド。
勝った馬がスズカリバーなど、本来逃げそうな候補をきっちり捌いて万全の態勢に持ち込んだのとは、あまりにも対照的で、これは少し残念だった。

良馬場の割に1:42.8の決着タイムは好記録であり、怪しい人気馬を葬り去ったのと昨夏の好走実績がある馬は来たという結果からみて、今後もきっちり賞金加算をしていけば、いずれは交流重賞の主になれるだろうテイエムジンソクは、古川騎手との超いぶし銀コンビを結成した今、どうやって水曜日に行われる帝王賞の好走馬と戦っていくかが、大きな運命の分かれ道となりそうな気配がする。

この調子なら、いずれは全国行脚に臨む立場になるだろうが、勝ち鞍が集中する480kg台の体に自ら戻すかのような近走の微減での出走歴からも、完全に本格化といった気配で、今年も夏競馬から大物候補出現とここは断言しておこう。
力勝負向きで、展開に左右されない強みを活かしていきたい。

 

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宝塚記念 -予想-

読了までの目安時間:約 5分

 

様々考えることはあった。
最大で11頭立てということ。
それにより、春の天皇賞よりはレースの質は明らかに低下するだろうということ。
そして、有力馬が苦手とする高速馬場になってしまったという不可抗力もどう働くのだろうか、などと…。

水曜日に国内の大部分が大雨に襲われた。
以後、馬場を湿らせる要素となり得る雨の量にはならないと予報が出ているが、週末また雨が降りそうで、日曜日はほぼ雨の中でのレースになりそうとのこと。
恐らく、連続開催では週中辺りに週末の予報に合わせた馬場作りをするのだろうが、その時にかなり降られたから、完全に日曜の雨が外れても、先週までの高速化は有り得ないはずだ。
馬場叩きをするにしても、散水量を減らすにしても、中間の天候が方策や指針を決める要素となるから、金曜日でもパンパンにはならないだろうし、いじろうとし過ぎるとまた雨が降ったらボロボロになってしまうから、馬場の変質はほぼ間違いないと思う。

とはいえ、それでも時計がある程度出るだろうから、極端な道悪、桜花賞の週くらいの馬場になれば、中距離戦の時計勝負はあまり歓迎ではない有力馬には、イーブンのコンディションでの争いになるはずだ。

そして、最も気になるキタサンブラックの動きに不安がないと明らかになった今、それまで見てきた彼の大一番でのレース内容の安定感とどこかそれでも死角はないかと色々見返してみたのだが、普通にはレースをできるメンバー構成と頭数なので、出遅れない限りは…。

思えば、大阪杯はスタートがあまり良くなかった。
これまで吉兆となっていた1枠1番でもなかったし、先行馬も多かった。
武豊騎手は、そのようなささやかな不安が現実のものになっても、急がず騒がず、じっくり揉まれない位置を取るために最善の内に入らないような策をとり、結果は皆さんご存知の通り。

3000M戦では、速いという要素が変質するから、いつもの競馬に鞍上の勝負勘を加えて、自身最高の競馬をまた塗り替えて見せた。
そこで出遅れて、全く勝負にならなかったかつてのグランプリホースがいる。
ゴールドアクターだ。

◎ゴールドアクター
○キタサンブラック
▲シュヴァルグラン
△ミッキークイーン

中距離戦となれば、キタサンブラックも得意な条件に替わるが、それはまたどの馬にもチャンスが出るという意味ともとれる。
菊花賞3着で注目され、充電期間を経て、昨年の日経賞まで怒涛の5連勝。
2500M重賞を3勝し、その中でも有馬記念は素晴らしい競馬をしていたが、父も祖父もそうだったが、本質は中距離のパワー型だと思う。

その証拠に、前回の競馬は後方から伸びるはずの流れではあったが、皆が自分の位置から同じくらい頑張り合ったレースなので、直線で画面に映るシーンはまるでなし。
速い展開が苦手なのではなく、実は意外と、器用に展開に自分を合わせるようなテクニックがないのであろう。
器用に立ち回れているのは、先行するタイプであり、また簡単にはバテない馬だから。

サウンズオブアースが何度春天に挑んでもダメで、秋のチャンピオンレースで2年続けて好走したように、決して、万能型の王者ではないのだ。
すると、今度はツボが気になるという話になってくる。
少々スケール感は4歳時よりも劣っているのかもしれないが、リフレッシュされた後のオールカマーの内容は、パワフルさが復活していた。
その後変にレース間隔が開いたことで秋GⅠは不発だったが、今年は苦手の長距離戦がハイレベル決着でノーカウントにでき、今回は11頭立て。

更に、絶対的なキタサンブラックの強みを消せる可能性を持つ、彼より内枠に入るという幸運も巡ってきた。
お互い自分の力を出し切れる条件で、片方は前回タフに戦い抜き、こちらは力を出し切れずに終わっている。
最近あまり聞かなくなった栗東留学とも言われる滞在調整で、かつて北海道で3戦3勝している実績も推し材料。
横山騎手というのは、苦も無く自分の型を崩してそのまま自分の競馬に持ち込む達人らしさを遺憾なく発揮できる今回、何なら先手を奪ってでも相手を潰すことを考えていないでもないはず。
いずれにしても、有力馬同士の競馬になるのだから、自分らしさを出し切ったものが勝つ。

武豊の合理的な競馬を何度か雰囲気そのものを変えて、自分たちの流れに作り替えたことがあったが、ライアンよりは乗りやすいこの馬で、マックイーンくらい強い相手を負かす手は、馬の力を信じられる状況では限られるだろう。
負けを恐れなくなった瞬間、勝ちに焦った本命馬を負かす絶好機を得るなど、勝負の世界ではよく見る光景である。

 

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大沼S -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

7歳以上の3頭が、
ジェベルムーサ 58
ショウナンアポロン 59
ナリタハリケーン 1年ぶり一叩きも、オープン勝ちなし
となると、もう5、6歳の11頭の中からの選択になるのは、ほぼファンの共通認識となるはずだ。

昨年から準オープン以上で2勝している馬が、都合よくというか、5歳馬に3頭いるから、その中で斤量利はないものの、一応オープン勝ちのあるタガノエスプレッソから狙おうと思う。

ここ2戦は北村友一騎手が怖気づいたのか、後ろを回ってくるだけの競馬に終始してしまっているが、芝での3勝はいずれも先行してかつ上がりも速い時に走っているような馬だから、最初こそうまくいったものの、人気になった途端京都で不発、以後距離延長で後方一気を狙うも見事に玉砕という有様。
惨敗の3戦で唯一見せ場を作った上がりトップだったアンタレスSも、平均やや遅めの流れから殿強襲の記録では当てにならないが、ここで小回り1700の選択というのは、強ち的外れではないだろう。

奇しくも、翌日の主役と同じブラックタイド産駒で、キタサンブラックより先に走った馬だが、そちらがGⅠ路線に乗った時期には、もう一介のオープン馬になってしまったタガノエスプレッソは、あのトネールを兄に持ち、母の兄弟も地方で走ったというダート向き配合。
使える脚が短いからといって、不適という見立ては早計だ。

意外と好メンバーだったファイナルSがハイペースを利した差し切り勝ち。
先行したいタイプも多い組み合わせの今回、ちょっと位置取りを気を付ければ、決め手争いで見劣ることはない。

◎タガノエスプレッソ
○ダノングッド
▲テイエムジンソク
注メイショウスミトモ
△ディアドムス、ジェベルムーサ、スズカリバー、トップディーヴォ

オープンに入ってまるで歯が立たなくなったダノングッドは、元はといえば、中距離で先行していた馬。
彼のデビュー当初に乗っていた小崎騎手なら、強引に下げることだけはしないように思う。

 

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1強の死角

読了までの目安時間:約 3分

 

1番人気馬が2.5倍を切る単勝オッズで、かつ、2番人気以降が5.0倍以上の宝塚記念というのは、ここ10年程を振り返っても、意外と多い。
そして、とんでもないことが起きるのもまた、このレースらしいところでもある。

16 ②1人ドゥラメンテ ①8人マリアライト
15 ⑮1人ゴールドシップ ①6人ラブリーデイ
10 ②1人ブエナビスタ ①8人ナカヤマフェスタ
09 ③1人ディープスカイ ①2人ドリームジャーニー
08 ②1人メイショウサムソン ①5人エイシンデピュティ
06 ①1人ディープインパクト -

要するに、結構荒れているわけだ。
良馬場ではない宝塚記念は10年で4回、1番人気【0301】というのはそっくり08、10、16年に当てはまるから、良馬場で【2121】という不安定さよりも、実は気にした方がいい部分でもある。
勝ち切ったのがステイゴールドの2大巨頭である点からも、信用ならない馬が準備万端とまではいかなくても、走れる状況にあることが重要で、その人気が実績に見合っていれば、基本的には崩れないのだろう。

問題は、ここ1年全てのレースを卒なく走り続けてきたキタサンブラックの調子の方だろう。
過去10年で人気に応えられなかった8頭の敗者の内、当該年にGⅠを勝っていなかったのは、
08メイショウサムソン
09ディープスカイ
11ブエナビスタ
13ジェンティルドンナ
16ドゥラメンテ
という、明らかに実績を買われた馬なのだが、あとの3例は、
07ウオッカ
10ブエナビスタ
15ゴールドシップ
と、消耗し過ぎてしまったわけでもない馬が、その時に最悪の条件に巻き込まれて、力を出せなかったケースもある。

裏路線から順調に使われている馬は、フレッシュさだけで実績では遠く及ばない本命馬を何度となく食ってきた歴史がある以上、目ぼしい対抗馬が見
当たらない今年は、2番手以下の人気の根拠が重要になりそうだ。
少頭数になることが決まっている以上、上手に走れる馬の死角は少ないだろうから、小回り適性に問題がない限り、中距離型の馬を軽視する手はない。

 

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愛される馬の実像

読了までの目安時間:約 2分

 

Q.今回、道悪の可能性もありますが。
「競馬で雨が降っても、僕は問題ないと思います」(清水久詞調教師)
「(昨年)馬場状態は重かったんです。(中略)ある程度は問題なくこなせると思います」
武さん。去年は稍重馬場ですよ。
重、不良の経験はないが、稍重は【1010】という成績。

Q.前走を振り返ってください。
「タイムも勿論ですが、非常に力強さを感じましたね」(武豊騎手)
「折り合っていましたので、安心して見ていられましたね。(レース後も)特に痛めたところはありませんでしたので、それが何よりでしたね」
いやいや、清水先生の手腕もあってのことだと思いますよ。

Q.秋には海外遠征のプランもありますね。
「まずは宝塚記念に全力投球ですね」
異口同音。当たり前ちゃあ、当たり前である。
ただ勝ちたいというより、一度は屈服させた相手ばかりだから、負けられないという本音が透けて見えた、両者の記者会見であった。

キタサンブラックの死角について、調教師はローテーションに求め、騎手は体格の大きさをいかにレースで味方につけるかというところで道悪に若干の不安を感じているように思う。
そのニュアンスの違いは、ある意味、互いがプロフェッショナルの仕事を尽くし、名馬の鑑たる健康優良児であるキタサンブラックのいいところをひたすらに伸ばそうとしてきたからこそ、自分の守備範囲においてのみ、その責任を感じるがために慎重さを滲ませる言葉に繋がったのだろう。

しかし、ここまでは人に対して従順であったが、歴史はそういう時ほど危険というシグナルを何度となく発してきている。
今年はどうだろうか。

 

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