2016年東京優駿(日本ダービー)回顧

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東京優駿(日本ダービー)回顧

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リオンディーズだけが下げて、後の人気の3頭はだいたいのダービーポジションにつけて、中団の内目からスムーズに立ち回った順で、力を出し切れる競馬を選択した、勝負の形を作った順番通りに、第83回ダービーは決着した。

ほぼ、力を出し切っただろう皐月賞で、ともに、連勝が止まった同士の執念の叩き合いは、これでクラシックコンプリートを達成した川田将雅騎手のマカヒキが、差し返す形で外から追い詰めたルメール騎手のサトノダイヤモンドをゴールの瞬間までついに交わさせることなく、ハナの差だけ残した。
それは色々な意味で、一流騎手としてのプレッシャーをより感じるべき存在へとなれた瞬間でもあった。

最近、結果が芳しくないデムーロ騎手のリオンディーズは、事前の評価は皐月賞と同等のものであったが、期待の割合が少し分散した分、決して、奇をてらった追い込み策ではなかったように感じる。
先週は早仕掛け3着、ダービーは後方、実質的な殿一気の試みは、掲示板に載れるか否かの結果に終わった。
馬を信じられなかった部分もあるだろうし、皐月賞とさして変わりない返し馬からのイレ込みもその策の直接的な理由ではあるだろうが、皐月賞より遥かにまともに流れたダービーで、積極的に勝ちにいかなかったのでは、ちょっと悔いが残るのではないだろうか。
そこは心配。
ファンはミルコもリオンディーズも見捨てはしないが、馬の出来に比べれば、ミルコらしいいい意味での強引さが全くなかったのは、何だかつまらない気分であった。

うまくいったのは、マカヒキの方。
後ろにディーマジェスティを置き、想定された上位組のほとんどが中団より前にいる状況で、思えば、3連勝での2歳女王戴冠を目指して直線インをついたあの阪神ジュベナイルフィリーズのハープスターでの騎乗に似た直線の勝負の形は、今回は吉と出た。

それはそうである。
2、3着馬は一緒の位置にいたのだから。
やや型を崩して、前回からスピード勝負に勝機を見出そうとしたダービー5勝の武豊騎手駆るエアスピネルが前にいるのだ。
川田騎手の理想とする競馬に近い。

そういえば、ハープスターの件では、桜花賞でのレッドリヴェールとの再戦において、皆が恐怖感と爽快感を同時に覚えることとなった新潟2歳Sの再現により、見事なクラシックコンプリートリーチの優勝の記録が残っている。
同じ轍は踏まない。

皐月賞でのディーマジェスティに、体感からすると、まるで追いつかない感覚を得て、かなりがっくりした部分があるのだとすれば、このダービーの勝ち方である。川田将雅という騎手は、類まれな勝負勘をもつ男なのだと、後付けではあるが、なかなかやるなと思わせるところがあって、その伏線は、意外と近くにあるものだと残念な気分にもなりつつ…。

素晴らしかった川田騎手に対し、本音を言えば、やっぱりこの馬が一番だよ、と昨年と同じように、奇しくも同じ勝負服でダービーに挑み、それを証明しようとしたルメール騎手は、ダービーとしては普通の騎乗だったように思う。
あっさり負けを認めてしまったのは、まさかそこを突いてくるか、とマカヒキの進路を瞬時に思い返し、皐月賞でも交わされたゴール寸前の屈辱もフラッシュバックしてしまったかのように、馬のやる気に対し、まあ、それがスタンスではあるのだろうけど、本当はこうして勝とうと思った乗り方で、気持ち必死になって追いかけて、それを交わしきれない事も理解してしまって、結果、ハナ差で敗れて、どこかでは納得の結末だと瞬時に切り替えられえしまったからなのか。

おめでとう。
そこに苦さがないと、来年も再来年も勝てない。
サトノダイヤモンドは、納得の出来になったはずだが、日本の競馬向きの柔軟な騎乗は、結果的ではあるが、ゴール前の接戦に影響したように思う。
ミスではなくても、ちょっと末脚をより引き出すことに執着しすぎたのではないだろうか。
ヨーロッパではギニーホースになれる素材だが、日本では時計が速いダービーが行われる。
ウオッカの時は、完璧なハナ差残しであったのとは、ちょっと対照的だった。
これは少々残念。

蛯名騎手には、ディーマジェスティの能力を全て引き出す技術はあっても、それをダービーで繰り出して、勝ち切るだけの勝負運がなかった。
幸運の内枠、2年前に似た平均的な展開に、前に有力馬がいる状況で、道中も理想的な外への進出であったのだが…。

名手が名馬を駆るのが、ダービーであり、GⅠの正しい在り方だ。
GⅠというのは、人馬の執念が全てであることも多いが、このレースのように、生き様そのものが結果を左右することもままある。

同時に、レコードへの期待は、マイネルハニーの逃げに託した時点でもう薄らいでしまった。
直線、リオンディーズに究極の追い込みを期待するのは酷にしても、もっと強烈なものを期待していたら、マカヒキが上手に走って、きっちり勝ち切ってしまったのである。
いや、思われているよりは…。
力をコンスタントに出せるのは上位3頭だろうが、ドゥラメンテがまだ現役にいるせいもあって、気持ち物足りなさも感じてしまった。
型を崩してダービーを勝った馬は数知れず。しかし、その後大成した馬などいない。
怪我をするか、燃え尽きるか。
皐月賞組の消耗は、想像以上である可能性は否定できない。

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