2016年ラジオNIKKEI賞 レース回顧

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ラジオNIKKEI賞 -回顧-

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淡々と流れた平均的な前半の流れを、今年も内で脚を溜め、直線スムーズに外に持ち出したディープ産駒が抜け出し、エンジン性能の違いを見せつけた。
唯一のディープインパクトが、中山内回りで2勝。
内枠を引いて、リーディングの戸崎騎手が騎乗。もうこうなったら、ブラックスピネル以下、小さな課題から大きな欠点まであるその他ライバルは、どうにもならない。

母シルキーラグーンは、スプリンターズSに2度出ているような馬だから、当然、その適性をゼーヴィントが全て受け継いだわけではない。
その奥にデイジュールというダンチヒ直仔のパワフルなスピードを持ち味とする種牡馬が入っていて、ブライアンズタイムをつけたところで、スタミナ型になることはないだろうことは、容易に想像がついた。

しかし、極めて単純な評価をするなら、今年の皐月賞馬・ディーマジェスティと同じ配合なのだから、この結果は至極当然にも思えてくる。
上がりが33秒台になることなど想像できない福島のタイトなコースで、母より30kgほど大きな体から繰り出される末脚は、それこそ、ディーマジェスティのような、息の長いものであった。
それは、ブラックスピネルだって持っているはずの武器だった。
ところが、不器用な印象もある京都18002勝の彼が、いくら流れる展開が予想されたこのレースで大外枠を引いても、どうにかできるような絶対的な決め手を持っているわけではなかった。

途中から大外を上がっていったブラックスピネルは、決め手勝負に出たわけではなく、斤量も含め、一度しか使えないだろう勝負を決める脚を無難に使うために、武豊騎手はあえて、後方待機策を選んだのである。
いつもよりは外差しは決まりやすい、夏開催初週の福島。
ただ、勝ち馬と0.3秒差は惜しいが、斤量3kg差では、できることも限られていたのは言うまでない。

ゼーヴィントには、一族のボスに君臨するパシフィカス兄弟とキャットクイル姉弟という究極のバックボーンがあり、ブラックスピネルにもアグネスデジタルの血や今勢いに乗るアロンダイトを代表とするスケール感の大きい3歳秋以降に向く母系の後押しがあった。
それでも、福島で力勝負をして、力順の通りに決まることはない
昨年のアンビシャスのような馬は、事実上、既に重賞を勝っているような存在であったから、このレースに勇んで出てくるような器ではない。
今年は、まずここで勝って次を展望していきたいという、いつも通りのラジオNIKKEI賞だった。

オークス一桁着順のダイワドレッサーやNHKマイルCで先行ポジションにつけていたアーバンキッドが相手になる競馬である。
勝ち馬はまだ消耗していなかったが、その馬券対象のあとの2頭はメジャーエンブレムとの出会いで、ある種のスパーリングを経てここに挑んで来られたアドヴァンテージがあった。

他の馬にその手の経験がなかったわけではない。
ただし、前走と全く違うポジション取りで好走した2頭が、1800重賞では絶対消すことのできないディープ産駒の人気馬の相手に相応しかったのは間違いない。
厳しいレースは、いくらでも可能性を秘めたる若駒をあっという間にスターに変える力を秘める。
いつの間にか、勝ち馬と立場が逆転していることが多いこのラジオNIKKEI賞の傾向から、上位3頭の次戦の内容が、今から気になって仕方ない。



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