2016年キーンランドC レース回顧

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キーンランドC 回顧

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モレイラの勢いを止められるのは、もはや、この日本には戸崎圭太しかしなかった。
押し出されるようにして先行したシュウジを、測ったように差し切ったブランボヌールが、約1年1か月ぶりの勝利を挙げた。
ともに、夏のローカルで未来の飛躍を約束された同士。
しかし、距離の壁は大きく、気持ちスケールダウンでの参戦は、残念と言えばそうなってしまう。

それにしても、いつもよりはやりやすい、ましてや、WSJSに乗っている騎手とすればこんなに乗りやすいことはない14頭立てのリズムは、いつもどう行くか出てみてからでないと決められないところのあるシュウジと、金曜の時点で大外の14番枠で自在性を活かして競馬できればかなりのところまでやれそうだというブランボヌールとで、古馬との対戦実績を買われ、またモレイラの破竹の勢いも手伝って投票に拍車のかかったシュウジは、実力以上のプレッシャーと一応テン乗りという不確定要素があったことまで考えると、いくらかブランボヌールは有利な状況で戦えたのだろうと推察される。

そして、それを後押しするように、恐らく昨夏の反動があって、秋以降なかなか体重減に歯止めがかからなかったものが、大した休養もないのに、今回はプラス20kg。
パドックを見るまでもなく、最後のゲート入りとなったことでスポットライトを浴びたスタート直前の歩く姿を見ただけでも、自分の持っているものを出し切れる状態にあることは明白だった。
逆に言えば、そこから20kgも体が足らない状態にありながら、一応クラシック仕様に作り上げた効果もあったのだろうが、なかなか歯が立たなかったメジャーエンブレムと、NHKマイルCでは0.3秒差。

シュウジにはその時は、0.3秒先着している。
枠のことも、体が戻ったことももちろんあったはずだが、何より、馬が成長力を示したことを春の時点で証明できていたブランボヌールには、一日の長があったのである。

ただ、今後を展望していくと、ブランボヌールには時計勝負への疑問がしばらくつきまとうことになる。
NHKマイルCも1:33.1。スプリントでも1:08.5だから、今回の走破タイムをどう更新していくかが鍵。
ディープの仔の中には、ディサイファやダノンバラードのように、母方のタフな血統の影響を受けて、東京、京都の超高速決着より中山、阪神のやや渋い競馬を好むタイプがいる。
若いうちに適応できるようになれば、しっかりと芯のある現役トップクラスの能力を持つ馬へと成長するのだろうが、ある意味、時計が遅くなると普通の馬になってしまうベルカントとは真逆の性質で、しかし、括りでは似た者同士となる可能性がある。

「それはシュウジも同じ」
前回1:07.8で走れたシュウジは、今回は主導権を握りながら、それと0.8秒遅い時計で走り切った。
名前からして、風に流されるタイプというより、自分を主張して結果を残していく武骨なタイプにも思えるのだが、今は低迷期なのか、成長していく軌道に乗れていないような気もしないではない。
数的評価に偏った嫌いもあるが、こういう馬たちは、少し距離を延ばした1400Mの時計勝負に対応できた瞬間、突如として変貌を遂げるものだ。
体調だけは間違いなくいい頃に戻っているレッツゴードンキに先着しているのだから、一芸に秀でているだけの馬ではもったいない。
反対に、昨年の重賞活躍馬の方は、今後も出番は少なくなるだろうという内容の凡走であった。


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