2017年新潟記念 レース回顧

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新潟記念 -回顧-

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まずまずの展開。
前走の差し返しのようなゴールシーンに強気の競馬に転じた秋山騎手騎乗のタツゴウゲキが、想像以上の粘り腰で先行押し切り勝ち。
いや、追いかけてきた組がかなり勝ち味の遅さで四苦八苦しているカフジプリンスやアストラエンブレムだったのも大きかったのか。
七夕賞の不利を倍返しして、見事にサマー2000シリーズ覇者となった。

小倉記念からの連覇は基本的には有り得ないことで、2年かけて両方勝つ馬などはいたが、両方ハンディキャップ競走として長くやってきたから、連勝馬はこれが初。
ちょっと前までは翌週に阪神で朝日チャレンジCが行われていたから、東西の棲み分けがなされていた時代と合わせて、その変化の大きさ、目標の切り替えの効果が、この夏競馬に関しては、JRAの努力が実を結ぶ形となった。
大変珍しい。(笑)

こういう競馬を田辺騎手にやってもらいたかった…、と思いつつ、マーベラスサンデー産駒、かつてタツゴウゲキと同じように5歳になってから重賞もGⅠも関係なしに快走を続けたシルクフェイマスの領域に入りつつあるなと、ちょっと感心している。
前走の勝ち方は劇的で、斤量の利もあったし、今回は一気に3kg増の55で、広い馬場より小技を繰り出してコツコツ勝ち上がっていくようなタイプだったことなど、何が今まで違うのか、むしろ不思議な事ばかりが起こった一戦であった。

タツゴウゲキには、日本に来て衝撃的な粘り腰を見せたシングスピールを母父に持つという大きな補助材が入っているせいで、父が4歳春から怒涛の勢いで勝ち続けた実績を、シルクフェイマスはカーリアンを得ることで、ものの見事に再現してくれた。
サンデーサイレンスの初年度産駒にして、フジキセキとは全く違う段取りでGⅠ馬になったマーベラスサンデーは、奇しくも小倉でまたして魅せた武豊騎手のお手馬だった。
これといってお手馬が決まっていなかったという点では、四位騎手と怒涛のGⅠ獲りを狙った京都GⅡ連勝の頃に自分らしさを体現できるようになったシルクフェイマスとまるでそっくり。

馬鹿にしているとどこまでも上り詰めてしまう血統…。
血は争えないものだな、と改めて再認識させられるゴール前の攻防だった。

その血統でいえば、エプソムCとどこまでも同じような内容で2着に惜敗というより、ステイゴールド化して定位置に落ち着いてしまっているようなところのあるアストラエンブレムは、少々憐みのような気配をたたえ始めている。
何せ、方向性で言えば、4歳春からの逆襲という点で、ハイレベル世代の牡馬となるとジャスタウェイと丸被りのところがあるが、よく考えてみると、破壊力をどう活かしていいのか分からなくなっているうちに、GⅠにも連戦にも対応できるようなキャリアを積んできた中での連戦2着だったのと比べ、こちらの方は、ただ自分が自分を乗り越えられないから躓き続けているという残念さとで、賞金は今回も加算できたものの、何とも煮え切らない内容に終始してしまっている。
ある意味、タツゴウゲキとは全く反対側にいるオープン馬である。

考えて何かを見出さないといけないこの手の馬には、騎手らしい哲学者然とした考える人の方が合うと思う。
馬がやんちゃであれば、もっと戦績にムラが出るが、そういう気性ではない。

ミラクルな出会いと別れから、秋山-デムーロの因縁は小倉に引き続き、新潟での返り討ちへと展開したが、タツゴウゲキとの夢物語のゴールは、本当に秋の天皇賞なのか。
意外とその辺りが判然としないのが、夏の各路線のチャンピオンの実像だったりする。

 

 

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