2017年富士S レース回顧

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富士S -回顧-

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結局、みんなでそろそろ走っていたのに、エアスピネルの走破タイムは1:34.8だった。
2歳時に、それも2戦目であったデイリー杯2歳Sで、人気を分けたシュウジを瞬く間に差し切ったシーンが鮮烈だったエアスピネルが、予想の段階よりもずっと馬場が悪化してしまったものの、百戦錬磨の武騎手の理想的なレース運びも手伝って、京都金杯以来の重賞制覇を成し遂げた。
ただ、一皮むけたとも断言できず、あの朝日杯前の雰囲気に似ている気もする。

デイリー杯の時よりも馬場が2段階悪化しているにもかかわらず、筋肉の質そのものがより進化した2年後の富士Sでは、その時より1秒速く走っている。
金杯の時は危ういところも見せていたし、1年前は距離不安をどうカバーするか、鞍上が考え抜いた末に、イン強襲で菊3着という馬。
いつも自分なりに頑張る馬らしく、相手との勝負にある意味では展開しえない不良馬場は、エアスピネルのだらしなさより万能型の中距離馬の本質を際立たせる要素に変えて見せた。

そうなると、総合力のイスラボニータや本質中距離型で父も重賞タイトルの持ち札もそっくりなクルーガーが続くのも当然だった。
元より道悪はあまり好まない皐月賞2着のペルシアンナイトは、同期のレッドアンシェルのマイペースの先行策をついに止めることはできずに、途中まで1番人気のプライドを保ちつつ、完全にリズムに乗り切れずの5着に甘んじた。

グランシルクの前にロードクエストがいたように、夏に激闘を繰り広げた組のバランスの部分で、この馬場状態はとても対応しきれない異質の競馬となってしまったから、その他大勢の泥んこ組に数えられるのも納得せざるを得ない。
サトノアレスには意外とこの馬場への対応力があるような6着という結果だが、勝ち馬からは1秒ほど離されている。
重馬場で即台頭というほど、タフな底力型というわけでないことが露呈してしまった。
これは少し残念だ。



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