2017年アルゼンチン共和国杯 レース回顧

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アルゼンチン共和国杯 -回顧-

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平均より厳しいくらいの流れをマイネルサージュが作ったことで、好発でロスなく内を立ち回ったスワーヴリチャードが、2:30.0の好タイムで最後は独走した。
坂越え2度のタフな2500戦は、4歳馬の充実度を反映するに相応しい壁になり、かつては何度となく、東京巧者のステイヤーが穴をあけてきた舞台だが、馬場造園課の努力の賜物か、高速過ぎないいい馬場状態にまで立て直して見せた成果が、平均勝ちタイムを大きく上回る決着を実現し、力通りの結果を引きだす例年と同じような傾向は今年も示された。

故に、素晴らしい手応えで内から突き抜けてしまったスワーヴリチャードは、ダービーの時より更に研ぎ澄まされた+10kgの馬体を、やや軽い相手だったとはいえ、ミルコのスマートなエスコートも認めつつ、見事なまでに踊るような弾け方で、勇ましさだけ見せつけるように府中の直線で再び誇ったのである。
同時に、この先がある馬は自分だけということも同時に示すことになった。

これで良馬場でゼダーン系含めトニービンの入った有力馬が9回連続で馬券に絡んだことになるが、今年は時計が速く、少しタフな展開ということもあって、福島で好時計決着になった際に重賞で好走していたソールインパクト<父ディープインパクト>、セダブリランテス<父ディープブリランテ>など、ややギアが重くなった古豪や不調馬の多い組み合わせで、かなりスピード優先の結果がもたらされた。
自分で時計を作りに行ったのは、勝ち馬とGⅠ実績断トツで番手抜け出しを図ったカレンミロティック。
然るべき実績を味方に、自分の競馬に徹することで、格上評価も斤量と距離適性で人気で劣ったアルバートもきっちり上位入線である。

だからこそ、総合力勝負で圧倒的なパフォーマンスを見せつけたスワーヴリチャードは、ここでは格が全く違ったという結論になるのだ。
ダービーは自分より後ろにいた馬に道中で前に行かれ、それを見ながら万全の仕掛けで追い上げるも差し返される結果になったのは、明らかに適性で劣っていたと筆者は感じていたのだが、なんのなんの、菊花賞だって当然好勝負だったとここで示すことで、神戸新聞杯組もダービー上位入線組も皆、古馬GⅠで通用することがこれにより証明されたのだ。

加えて、四位騎手が丹念に少しでも上手に競馬を運べるようにあまりゆったり追走にさせない競馬を教え込んできたことが、クラシック向き種牡馬の中ではかなり完成まで時間が良くも悪くも必要となるハーツクライの仔らしく、この3歳秋になってより活かさせることが判然とした今回、同期のレイデオロだけではなく、古馬の意地を見せつけた天皇賞組や海外勢にも大いに脅威になる能力が、陣営の前向きなJC参戦に繋がることだろう。
もちろん、間に合わなければ有馬になる。
が、あの窮屈な場所から抜け出したあとの大きなストライドを、中山の厳しいコース形態で最大に広げるのは難しい。
中長距離戦の平均ペースに耐えられたスワーヴリチャードが、次はどんな戦法に出るのか。
鞍上のスイッチ等も含め、気になる要素が増えた。

 

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