血統予想・コラム

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凱旋門賞回顧

読了までの目安時間:約 3分

 


重馬場という発表だったが、日本のそれと大差ないタイムの決着。
エネイブルだけは特別。
得意とされた道悪競馬で、道中での総マークをうまく交わさせるフランキーの判断に加え、ヨーロッパのミドルディスタンスホースではあまり経験ができない多頭数の競馬で結構揉まれる展開に巻き込まれるかと思いきや、結局、他の馬に脚を使わせてしまっただけという他陣営にとっては冷や飯食らいさせられたような、直線での反応の差で、もうみんなノックアウト。

特別な世界の中にいる選ばれし一頭という雰囲気は、出遅れても勝ち切ってしまったドバイワールドC制覇時のアロゲートと似たものがある。
残念ながら、今の日本にこのレベルの馬はいない。
もしかすると、エネイブルと同い年の彼女なら、違う舞台で輝く可能性もあるのだが…。

一方、オブライエンのチームプレイの前に手も足も出なかった日本勢は、今年は役目がはっきり分かれた2頭の共演が叶った。
里見コネクション。無論、同厩舎。ところが…。

軽いという概念は、例年の雨の年の凱旋門賞を肌感覚で掴んでいる人馬ならば、今回は極端な馬場悪化ではなかったので当てはまるのだろうけど、2頭揃って海外2戦目の新参者である。
前走のフォア賞に続いて、いいところにつけているような雰囲気を醸し出しながらも、エネイブルがこれから後続を突き放そうとした時には、もう失速するのみであった。

参考にするために必要な解釈。
来年以降またロンシャンでやるのだから、作戦の差は大きくならなくても、今年の馬場は実力のある馬には即好勝負の歴史があるので、成功に最も近づいた「エルコンの功績」に倣えということで、今回はいいのではないか。

良だと馬群は密集して、日本馬では苦戦必至。
自分で選択してラビットを制して先行できたのは、人馬ともフランスの競馬の流儀を理解していたからだ。
プラスして日本馬の武器であるスピードも活かしきった。
今回、逆の作戦しか考えられないほど力差があったので、何もできなかった点で昨年との差を見出しにくくなっているが、この2分28秒台の決着には、日本の軽くはない馬が挑めば、もしかして…、という希望が生まれた瞬間にも思えた。

 

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レース回顧

凱旋門賞展望

読了までの目安時間:約 3分

 


ルメールのフォア賞でのテーマは、一貫して勝ちに行きすぎないこと、であった。
それはオルフェーヴルに乗った同じファーストネームを持つスミヨンも同じ。
本番と同じ乗り方をしないことが、結果として、前哨戦たるレースでの正しい戦い方だと、当地の名手たちは皆知っているわけだ。

前哨戦をいくつ勝ったところで、本番を勝ち切れないなどというのは、いかにも長らく欧米列強から見下されてきた我々黄色人種らしい歴史の紡ぎ方だ。
アメリカ大陸の人間も血統も相応には通用してきた凱旋門賞は、肝心の欧州外調教馬には、長く門戸を閉ざすことなくとも、なかなか勝負を自由にさせてもらえない状況にある。
本番を勝つための勝利とすべく、今年はサトノダイヤモンドがフォア賞に参戦したのだが…。

昨年はオブライエン軍団によるシャンティイ大作戦がまんまと決まって、おむすび型のコースをきれいに回って来られなかったマカヒキその他ライバルが、対抗することさえままならなかった。
日本馬の好走条件にもなっているやや多めのお湿りがあれば…、JC級の高速決着では太刀打ちできないことはわかっている。

怒涛の快進撃を続けるカタカナ表記色々のエネイブル<enable>に有利な条件であることも、またわかっていることだ。
少しだけ3歳馬が背負わされる斤量が増えたようだが、古馬に変化はない。
よって、3歳優勢に変化はないのだから、古馬はより作戦への拘泥に勝機を見出すしかなくなる。

個人的には、サトノダイヤモンドの目標をJCに切り替えるならば、良馬場ではより苦しいシャンティイアークは回避でも良かったと思っている。
でも、立て直してみせると、ややへこみながらも前向きに挑戦すると陣営は決めた。
策に活路を。ルメール騎手には、乾坤一擲のやや強引な追い込み策を、乗り替わり覚悟でやってもらいたい。
逃げられない馬には、軽い血統の彼にできる策は限られる。
戦法に騎手の矜持と現状のダイヤモンドの体調が見える一戦になる。

 

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レース予想