2017年古馬牝馬路線総括

JUST競馬予想ブログ – 血統予想・コラム

古馬牝馬路線総括

読了までの目安時間:約 3分

 

春は春で雨に馬場が濡れることで、思わぬ馬が台頭することがあったが、ヴィクトリアマイルはまさにそうだった。
阪神牝馬Sがかなりタフなコンディションの中で、事実上の現役トップ牝馬であるミッキークイーンが凄まじい底力を発揮したから、いくら反応が鈍いタイプでもどうにかなってしまうだろうと皆が考えたのだが、それまでずっと惜敗を重ねてきた彼女が、久々に勝った後のレース。

前哨戦で完封した伏兵・アドマイヤリードにロスなく立ち回れ、ジュールポレールさえ捕まえるところまで至らず、掲示板を外す結果に。
パーフェクトマン・ルメールの魔術が炸裂し出した頃とはいえ、宝塚での頑張りと比べるとどうにも腑に落ちない競馬であった。
アドマイヤリードは、実績馬にマイル適性が乏しかった隙をつく、決め手の勝利。
持つべきものは、最後は自信の武器だと思い知らされる結果だった。

そして、いいメンバーの揃ったエリザベス女王杯。
宝塚記念のタフすぎるコンディションでダメージが大きかったか、今年も結局直行になってしまったが、見せ場作った。
私が一番強いんだ…。

でも、主役は上手に立ち回った馬、それも、苦も無くそういうことができそうな馬が上位を競う展開に。
別にモズカッチャンが、クロコスミアが弱いという意味ではない。
一番強いのも勝った馬だし、それを最後まで苦しめた2着馬だって素晴らしいのだ。
しかし、宝塚記念で3着する能力までは、そのどちらにもない。
それもあのタフな馬場で…。

ここ数年で最も刺激的な追い込み脚を使いながら、肝心のGⅠで3着というのは、いくら強いミッキークイーンでも、もう頑張っても頑張り切れない何かがあった気がしてならない。
その抵抗の一端が、あのヴィクトリアマイルの凡走に見られたということなのか。
無事、牧場に戻ってほしいのだが、それが叶ってもまだまだ長い繁殖生活を耐え抜けるか、早くも心配である。

3歳世代のトップホースは、既に古馬に通用している。
4歳の方が強いのでは?
いや、層の厚い5歳馬に対抗しているのは、斤量利も味方につけた年下世代だけである。

 

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牝馬クラシック総括

読了までの目安時間:約 3分

 

雨の日は何かが起こる。
大本命は敗れ、その後はすぐに立ち直る。その繰り返しが、今年の競馬のトレンドになっていた。

レーヌミノルの快走は、直前のフィリーズレビューでの浜中騎手の失態があり、牝馬GⅠ請負人たる池添騎手に変更されたことが大きかった。
速い馬である彼女に、道悪でもハイペースを演出したカワキタエンカの作ったリズムが、ダートでも戦えそうなタフさを秘める血統の力も借りつつ、出し惜しみなしの正攻法の手に勝機を見出した。
結果、ソウルスターリングは伸びきれず、またしてもリスグラシューが追撃してきた。

そのJFコネクションがようやく解けたのが、続くオークスだった。
快速ではないマイル時計連発の本命馬が、ここ最近オークスで不発に終わることはなかったから、それぞれチャンスありの展開は十分に予想されたが、この距離で今度はスローで折り合い、正攻法で戦うとなった時に、ルメール騎手の経験と技量が、他のライバル勢に見劣る可能性は全くなかった。
大方の支持通り、距離が持ちそうなモズカッチャンやアドマイヤミヤビを引き連れ、馬場の真ん中に堂々のウイニングロードを築いたのである。

前2戦と比べて歴史も短ければ、雨が多い季節は過ぎているはずなのに、軽いはずの2週目の京都の馬場が、かなりの水分を含んだ重馬場となってしまったオークス同窓会の秋華賞は、ハービンジャーの間にハーツクライが挟まる、ヨーロピアン・キングジョージ決着。
スペシャルウィークとマキャヴェリアンという日本では重の鬼を生む血統を二つも搭載したディアドラは、ご褒美ついでに、泥だらけのゴール後の姿に符合するような戦績を引っ提げ、3歳牝馬戦線を締めた。

才能に恵まれた馬が多く、堅実派のリスグラシューや裏の牡馬路線から秋華賞登場のファンディーナには出番はなく、真っすぐにキャリアを積み重ね、しかも勝ち運も持っている本格派の血統の馬だけにチャンスがあった。
ラビットランは、1800戦に活路を見出すのがいいように思うが、それは日本には少ない。
この世代の牝馬は、まだまだ仕事場を広げることができる才能に溢れている。

 

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