母父力<ブルードメアサイヤーの統計> / 最新・血統セミナー

昔は色々、選り好みというか、自分を活かすのは父、母父どちらがいいかがはっきりとしていたが、サンデーサイレンスがそのブレを完全オートメーション化で封じ込み、日本競馬の実権を握った。

2006年から恐らく今年も来年も、母父トップはサンデーサイレンスである。07年との2年間は、直仔、母父<BMS>ダブルで首位。 更に、母父だからなのか、地方単独でもBMSランキングは06年からトップを維持。2002年の7位が最高という直仔の記録は、とんでもない破壊力で瓦解され、その血を浸潤させていったのである。

これはどうやっても逆転不可能。 不世出の大種牡馬登場は、アメリカ競馬界の大損出という顛末も意味するが、その血は世界へ還元されつつある。

その昔は、ノーザンテースト、マルゼンスキー、トウショウボーイと並び称され、母父としても優秀だった御三家種牡馬がいた。 90年代の新御三家も本質に相違なし。

トニービンとブライアンズタイムの位置付けが、血統的な理由もあって逆転して、13年にロードカナロアとキズナがガンガン勝っていたので、ストームキャットが陣地を広げつつあるが、昨年は昨年で、ついに数で勝負できるBTが逆転で、TBは母母父時代へと代重ねを経る歴史的シーンを迎えた。

注目点は他にもある。 12、13年はノーザンダンサー系やTBの産駒を父にした母父SSが活躍。 14年のキングカメハメハは、ディープに次ぐ活躍した優秀さの証明で最多の4勝を記録。 シンボリクリスエスとTB産駒が3:2の割合は、どうも不変らしい。

ハービンジャーの最初の重賞制覇も演出して、彼自身の底力が素晴らしいのかはこれからわかるが、反対に、今年は前述の上級馬とSS肌の馬がここまで0勝。 また、意外と血統の割に人気薄で激走するのが、キングカメハメハやシンボリクリスエスといったリーディング級サイヤー。 数が多いから、そもそも人気を裏切って得意条件で巻き返す特性もあるし、当たり前の結果と言えるけど、タフな条件で、常に気にかけておきたい。

昔からそうだったが、トニービンは絶対数が少なくて、ブライアンズタイムとは3:2の出走数だが、獲得特賞金では総じて僅差。これは不変だから、質の差は推して知るべし。芝もダートも母父だと差はつかない。 それと、母父エーピーインディ、ストームキャットのアーニングインデックスの高さは秀逸。

全ての出走馬の獲得賞金に対する、1頭の種牡馬の産駒あたりの比率を1を基準にしたおなじみの判断材料だが、絶対数が多い内国産の繁殖牝馬より、ほぼ間違いなく輸入されている量が少ないので、3年間1超えの両者は、直仔のそれより遥かに信頼度が高い。 数は多くない上、重賞で穴をあけることが多いから頼もしい。

大雑把な括りになりやすいBMS別の分類は、直仔では過剰人気になりがちな視点の迂回経路になる。 それと欧州型が減った点も、実は見逃せない要素に思う。そのことが、昔とは馬の本質が大きく変化している可能性を示している。 時計勝負に強い今の日本馬の力の源泉は、やはり速い遺伝子の多さに他ならない。

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