アナログだけど最適な予想データベース(2)

数字からは読み取れない内容

成績カードにはさらに予想スタッフが現場でレースを見たとき、又はレースビデオを見たときの感想と馬場状態についてのメモが書き込まれます。単に「良」とか「重」などという公式の記録だけでは予想データとして単純すぎます。

同じ「良」でも時計の掛かり具合も違えば、「内と外の差がどの程度あるか」「前残りになりやすいか、差し有利か」など様々で、このメモは時計比較の際、重要な手がかりとなります。

出走馬の過去に出走した全レースの成績とレース後の関係者コメント、そしてスタッフのメモを簡単に見渡すことが出来るというのは、予想者にとって大きなメリットです。

特に関係者のコメントには、不利があった、馬場への適応がどうだったか、デキ(仕上がり)、当該馬の素質や期待度など、数字からは読み取れない内容が多く、次回出走するときには必ずチェックしなければならないポイントなのです。

平場戦で威力を発揮

通常であれば、過去の競馬ブックを何十冊も引っ張り出す必要があり、その労力と時間が節約できるということは、それだけ多くのデータを予想に活かすことができるので、ストレートに予想結果につながります。

そしてこれらは専門紙やスポーツ紙などで紙面を割かない(=情報の少ない)平場戦(特別戦以外)で威力を発揮します。

基本的なレース成績であれば、インターネットが発達した現在、簡単に入手することができますが、ここまでのデータは膨大であり、非常に貴重なものでした。個人では絶対にできないことでしたが、予想を生業(なりわい)とする競馬予想会社だからこそできた、アナログだけど予想に最適なデータベースだったといえます。


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