2016年 中山金杯

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中山金杯(2016)検証

読了までの目安時間:約 4分

 

スピリッツミノルが2番手。

ここまでのレース内容から、この位置取りになることは何ら不思議ではない。

ただ、スロー見え見えと分かっていて、その端を叩いていったマイネルフロスト&松岡騎手のコンビが、中間点で1分を大きく上回る超スローのペースを作っていたというのは、望外の縦長の展開であり、またスピリッツミノルの変な折り合い方で、何か名手たちが皆幻惑されてしまった結果、途中でまずいと気づいた時には…、という何ともやりきれない結果に繋がってしまった。

最初は、こういう展開が予想されることは、それこそ調整ルームに入った時に、誰からとなくそうなるだろうと口にしないまでも、少しやりにくいだろうな、くらいの表情なり何なりといった感じ取れるものがあったはずで、それを逆手に取った松岡騎手は、いつものようにアグレッシブに行ったけど、結果として早い段階で折り合ってしまったので、これも仕方なしといったところか。

翻って、道中そんなヘンテコなペースで、自分の形にこだわりをみせたフルーキーは、不完全燃焼の3着止まり。

実質、金鯱賞よりも中身が濃かったチャレンジCの圧勝馬に、再び騎乗することになったデムーロ騎手は、遅いけれど、何とか力でねじ伏せるのではないかという感触は既に得ていたのかもしれない。

今回は、その記憶がマイナスに働いた。

阪神外回りで、差し差しの決着。窮屈にインをついても、ゴール前は独走だったから…。

思っていたより反応しなかったという感触は、この馬の本質的な末脚の限界を示しているように思う。

ヤマカツエースは、そんな中途半端な競馬に終始した面々とは対照的に、これくらいの馬場で、皆がピリッとしない時に見せる勝負強さを、またしても小回りコースで見せつけるのであった。

4歳馬で56の斤量。

同齢のライバルたちもちょっと見込まれて同じハンデを背負ったわけだが、夏も休まずコツコツ実績を積み重ね、秋の福島でこの日と似たような正攻法での抜け出しで、2000Mにターゲットを絞って使ってきた甲斐があった程度の感触しか、あの時映像からは受け取れなかった。

が、秋からこれで3走連続の体重増ながら、モーリスばりの上がり33.0秒でまとめたわけだから、完全に本格化し、展開上の有利不利とは関係ない強さを見せられる古馬らしい底力を身に着けたように、今回は映った。

その源となっているのは、恐らくキングカメハメハという昨年覇者との共通項というよりは、早くに使い出され、そこで消耗しない程度にキャリアを重ねれば、しっかりと古馬になっても伸びしろを残すことのできるロベルト系の母父グラスワンダーの長所そのものではないだろうか。

福島記念のタフな条件もこなし、なおかつ、成長によりレースぶりに安定感が出てきた時の強さは、たとえ不得意とする今回のスローから瞬発力勝負でも力を発揮できるようになる。

さすがに、春まではこの好調は続かないだろうから、どこかで休みを挟む必要性はあるが、ここで上位に来た連中は、それぞれ自分の型で勝負していない中での好走であるから、レースレベルとごちゃ混ぜにした低評価はしない方がいいかもしれない。



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