タイキブリザード

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3回続けてきた男

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新馬戦でカネツクロスを破り、2戦目にはサクラローレルがいたのだが、共に、断然人気に推され、それに応えたのがタイキブリザードである。

長兄に同年代のヒロイン・ヒシアマゾンの父であるシアトリカルを持つ良血馬は、年上の甥にパラダイスクリーク、後年は叔母の系統からあのナカヤマフェスタが出たという、完全理論武装できるバックボーンを盾に、まずは、大事にダート戦から使われ出した。
前記した同期の猛者も、理由は同じ

かくして、3戦目から芝を使える段取りが整ったから、毎日杯以降ずっと裏路線の賞金加算ルートを選択して、休みを挟みながら使い続けたのだが、重賞2着3回止まり。
シンコウラブリイのように、途中からポンポンと…、はいかなかった。
休み明けの谷川岳Sを快勝後、初めて挑んだGⅠが安田記念。
岡部騎手を背に、正攻法の抜け出しを図るも、末脚自慢の青の刺客と後の秋天馬に最後は捉えきられて3着。

その後はまた、宝塚2着、有馬も2着…。
翌春の産経大阪杯は、渋残りではあったが、開催通して時計の出やすい馬場状態。
2分そこそこで乗り切り、この年も初戦は快勝。
が、安田記念は…。マイルだけは負けなかった末脚自慢のGⅠ馬・トロットサンダーにキレ負け。

嗚呼…。
ダートがいいのでは。
BCクラシック参戦。惨敗。バブルはGⅠ馬になれたけど…。

翌春。安田記念だけは何としてでも、という気概があった。
正攻法、京王杯スプリングCを制して、3度目の正直。3度目の勝負ローテ。

3歳に、またダートを勝って芝を使ってみたいと思わせる栗毛の大きな馬がいたが、そのスパーリング相手としての地位は、もうこの時点で、少し揺らぎつつあった。
芦毛の小僧、どことなく自分と似たところのある青鹿毛のクラシックホースを引き連れての念願のGⅠ初戴冠は、97年の春。

厩舎と縁の深い黒い勝負服の自分とよく似た血統背景の同僚が先越してGⅠ馬になった直後、この黒鹿毛の重戦車は、自分の出番を察知すると同時に、競走生活の終焉を悟ったのだろうか。
以後4戦、タイキブリザードは、安田記念で見せたような迫力の末脚を自ら封じ込めるように、無難な競馬でまた惜敗し続けた。


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