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縛りからの脱却を

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アデイインザライフの新潟記念制覇から、関東馬が重賞を勝ち続けたのだが、その記憶はみんなもうないはずだ。

京都におけるビッシュ、ディーマジェスティの敗因は、春の走りすぎもあったように感じる。
オークス、皐月賞の勝ち時計は速く、上がりも極端に速くなりがちな近年のビッグレースの傾向に反し、底力を全て引き出されるようなレースにおいて、かなり消耗してしまうような内容で、この2頭は駆け抜けていた。

レースセンスというよりは、迫力の末脚を持ち味とする渋めのロングスパートが得意な2頭が、京都の特殊な条件での競馬に適応できる確率は、それなりに高かったと思われる。
しかし結果は、力の差を見せつけた地元も地元の関西の期待馬に、ある意味で力を貸すような内容に終始した凡走である。

昔から調教で能力の変化は起きないけれども、遠征の経験は必ず身になると感じていた。
関東の重賞を我が物顔で駆け抜ける関西馬には、常日頃から、大舞台に挑むためには400km以上の直前輸送に耐えるノルマが課されている。
関東馬だって、古馬になればなんとかなるもので、マイルCSなどはトータルで見ると、質の面で関西馬とは互角以上の戦いができている。

輸送の問題は、今回の彼らの敗因とされたが、一方で、それを乗り越えようと工夫した陣営は、今回はいなかった。
正解を模索する中で、昨冬ルージュバックは3歳初戦にきさらぎ賞を選んだ。
期待を持って挑むという意味では、今の立ち位置は、あの時の英断があったからこそとも言える。

おかげで、本番は調子落ちだったルージュバック。
それは恐れでもある。
だから、小柄なビッシュや成長途上のディーマジェスティには課すことのできないだった問題となった。

不幸にも、地元で走り過ぎた才能に降りかかった災難は、必然性という明快な原因を以って説明できてしまうことに、美浦所属の調教師は何を感じるのか。
折角のいい流れに水を差した後に行われた秋の天皇賞は、モーリスの独り舞台。
元関西馬で、海外GⅠ馬。嫌がらせのような結果であった。


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