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感じるままに

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この夏、石川騎手や木幡巧也騎手が、中身のある騎乗で初重賞制覇を成し遂げた。
GⅠに何度も挑戦している石川騎手は遅ればせながらの印象もあるが、レパードS以降はろくに馬券に絡んでいない木幡騎手にとって、その価値は絶大なものになるだろう。

ただ同時に、うまくいかなかった若手騎手も多かった。
おかげで、最後の方に来て大ベテランの名手が息を吹き返してしまった。
もっとかわいがられてからがいい、などという年功序列制の世界ではないのだから、引退に追い込むくらいの若々しさをもっと期待したい。
人気馬への騎乗を任せられることも少なく、ましてや重賞でとなると滅多にない機会。
荻野極騎手のプロキオンSのような例でも、実は下級条件でさえほとんどない。小倉2歳の松若騎手は馬が案外で…。

そして、そういう条件戦でも同じ構図になることで、人気を背負いすぎて過剰な支持を集めた良血馬が敗れる時に、何ができるか、できていたかということがその後の結果に影響を与えるケースもよく見られる。
若手にはチャンスが少ないから勝負に出る形も限られるという制約があるのに対し、150勝を楽にできる名手たちも、馬が悪いというだけで負けたわけではない謎の凡走も最近多いから、モレイラやムーアにいいところを全部持っていかれる原因ははっきりしているのである。

おじさんが元気なわけではない。
ただ、たまにしか働いていないような状況にありながら、その手綱捌きはいささかの衰えも感じさせない。
中堅以下、今乗れている面々にこれから拘って欲しいのが、ルールの作り方である。
ペースを作る技術ともう一つ、確信のある先行しての勝機は本当に差した場合とで確率が上であるとゲートの中でも思えるか、というメンタルが重要だ。

ペースが落ち着いても差せるというのは自信に繋がることはない。
自分で動かしている感覚がないからだ。
相手がいるから仕方ないという部分をいかに小さくすることができるのか。
減量騎手の頃に果敢に逃げた時の感覚を取り戻さないと、どんどん縮こまった乗り方しかできなくなってしまう。
面白い競馬にしたいと思うことから、全てが始まるラストステップなのだ。


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