血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

天皇賞(秋)-予想-

読了までの目安時間:約 5分

 

今の時代、速い馬を作ろうとは思っても、バリバリのステイヤーを作れるような素材はないから、ある意味、無理やり距離をこなさせようと準備したところで、先週のような、まあ落としどころとすればこんなところか、などと思える結果はそう毎年出るわけではない。

実力があればこそ…。

ダービーのレベルが高い年は、必ず秋の時点から古馬のタイトル争いで互角以上の競馬をできることは立証されている。

加えて、秋の天皇賞というのは、菊花賞という少しとっつきにくいけど同期同士で戦える利点を活かせる競馬とはまるで別の性質を持つレースだから、元気が良くて、世代を代表するレベルの能力があれば、古馬相手ではまだ足らないだろうと思われても、昨年はそういう評価ではなかったけど、イスラボニータが3着している。

フェノーメノやダンスインザムードも、ジェニュインもそう、古くはオグリキャップだって2着だった。

また、フェノーメノ、イスラボニータらの1番人気に関しては、バブルガムフェローやシンボリクリスエスの鮮烈な勝利シーンを皆が意識しているからこその支持だと推察される。

そこに、ダービー馬のディープスカイも入ってくる。

斤量2kg差は、凱旋門賞でのアドヴァンテージほどではないにせよ、3歳馬にかなりの利点を与える好走要因になっていることは間違いないだろう。

ただ…。

実力だけなら、すでに古馬を上回っているかもしれないサトノクラウンは、丸々5か月の休養明け。

秋のGⅠは、時に休み明けの馬が激走して歴史的シーンを競馬史に紡いできたのも厳然たる事実だとはいえ、実力馬も休み明けならともかく…、であるから推しづらい。

それとスケール感では気持ち劣るかもしれないが、すでに古馬との対戦を済ませているアンビシャスが、幸運にも中2週でこちらに回ってこれた上に、2番枠を引いた強運もあるから、奇しくもすぐ外に入ったサトノクラウンとの初対戦は、かなり有利に戦えるのでは考え、逃げ馬の作れるペースに限界があることも含め、古馬一蹴を期待する。

その逃げる目されるエイシンヒカリだが、今回は結果的には、昨年のアイルランドTくらいの逃げになるかもしれない。

スピード馬が増え、シルポートの特異なハイラップは置いておくにしても、近10年で逃げ粘って好走したのは、レコード決着時のダイワスカーレットただ1頭。

逃げ馬のスピードを最大限活かすには、単に引き付けるだけではなく、自分のペースに巻き込ませることも重要だということ。

賞金面もあってか、この後のレースとは存在価値がどうなのかと思われるような年もあれば、今年のようにここが目標の一つである馬が多い年もある。

逃げるのは間違いないのだから、遅い先行策は自滅の第一歩。

それをできるかが問題なのだが、気難しさがある割には、意外と早くイーブンペースに持ち込まないといけない性質があるから、周りはそれを放っておかないような気がする。

ある程度までは粘れると思うが、500kgの馬の割に、豪快さに欠ける部分はある。3番手まで。

出るか出ないか。

いや、それはデムーロもそうだからな。

大問題はあっても、時として鮮やかすぎる手綱捌きをみせる可能性も同時にある。

エイシンフラッシュの時も、イン強襲は完璧であったが、翌年のJCは抑え込めずの下手な逃げに出て、レースを壊してしまった。

よし、今回は勝って壊してもらおうじゃないか。

ディープにエルコン、母母父レインボウクエストの代表産駒はサクラローレル。

無骨さをここまでは見せてこなかったアンビシャスは、実はGⅠを使われることで才能が開花するタイプだと思う。

だから、M.デムーロは適役なのだ。

相手には、パワー勝負に持ち込みたいイスラボニータ。今回は、問答無用でエイシンヒカリを競り落としに行くはずだ。

 

レース予想

クラシック路線総括 -牡馬編-

読了までの目安時間:約 3分

 

二冠馬ドゥラメンテのいると、そのレースが多少なりとも壊れる。
また、彼に先着した馬、接近した馬は、決まって勝ち味に遅いタイプだった。
そして、2度の接近に成功したリアルスティールは骨を折り、それを免れたちょっと遅い先行馬のキタサンブラックは、乱ペースに惑わされることなく菊花賞を勝った。

今の時代、ドゥラメンテほどの馬が三冠を目指していたかは、自身の故障により、もう誰も考えられなくなってしまった。
ヴィクトワールピサは、3歳秋遠征を経験し、JC3着後に3連勝して、世界の名馬へ昇華した。

歴代2位の皐月賞と、父のダービーレコードを更新したサラブレッドに最高の価値を付け加える要素というのは、簡単には見つけられない。
血統も申し分ないの馬の未来は、死の性質によって、潰えたり、夢を繋げられたりと様々展望できる。
競走馬としての死が、生命体の死と直結するのが常の世界にあって、膝の剥離骨折という軽微な故障は、未来の大活躍を予期させるのに十分な休養期間を作った、神からの贈り物のように思う。

彼が元気だったとしても出てきたかどうかは分からなかった菊花賞は、結果として皐月賞2、3着馬が入れ替わって、神戸新聞杯楽勝の上がり馬がその次に入る平穏な決着に終わった。

春二冠でまともに競馬できなかったスピリッツミノルが、最後の最後で逃げ馬らしい形を作ったことで、全体の時計も平凡に。
向こう流しで何頭かが、彼の作る逃げのリズムを破壊しようとしたが、結果だけ見れば、スピリッツミノルペースは異質な存在のレースにおいては、正しい流れであったことを示している。
しかし、それがために、距離不安の馬ばかりの競馬が荒れず、綺麗に大団円の結末を迎えてしまったとも言える。

リアルスティールは、距離、自在性、気性の主要素において、どれ一つとも突きつけたものがなかったのが虚しい結果に終わった理由だろう。
彼の大切な何か壊したのは、共同通信杯で出会ったあいつなのか。今にして、ふとそう思った。

 

レース回顧

遅いディープという矜持

読了までの目安時間:約 3分

 

ジェンティルドンナという馬は、ドナウブルーを姉に持ちながら、何故か2400Mで強かったのだが、基本距離のマイル戦での最高時計1:34.3<シンザン記念優勝時>からも分かるように、速い馬ではなかった。
オークスでは2:23.6という大記録を出しながら、JC初勝利時の2:23.1で自己記録更新後、秋の天皇賞で1:58.2という今では大したことのない走破記録以外、はっきりと遅い時計でしか走れていない。

クラシック時点のライバル・ヴィルシーナが、マイルで1分32秒台を3度も記録しているのとでは、明らかに一線を画す適性の差。
その癖、昨年の宝塚記念は時計平凡にも拘らず、生涯初の先着を許すのであった。

配合こそ違えど、キズナも似たようなところがあって、両者とも日本よりは時計を要する洋芝の大きなレースで、タフな競馬を制している共通点もある。
距離をこなせるから、遅くなる。

対照的に、父のディープインパクトは速かったが、速いから長距離GⅠを勝てたわけではない。
レース展開によって5秒は時計が変わってしまう3000M以上の競馬で、それぞれ違った形で快勝できたのは、ゆっくり仕掛けるのに適した馬体と飛ぶように走れる特殊な脚の関節を持っていたから。
オプション一つで努力可能な領域を拡大できる。これが才能の差なのだ。

産駒は総じて、出来がいいから距離をこなせるとは限らないが、遅くなる要素を母系の血から求めることで、この産駒はいかようにも変身する。

キズナと母父は共通のリアルスティール。
歴代2位の時計で決まった皐月賞は2着、ダービーレコードの2400戦は4着。
時計が遅くなった神戸新聞杯で2着。菊も中身は大差なく2着止まり。

牡馬クラシックは、速さが優先されにくい舞台設定であるから、タイトル一つだけの場合は、余程のことがない限り古馬チャンピオンにはなれない。
総合力というファクターは曖昧でも、速さで勝負は決まるから、その度合いでいえば、リアルスティールのバランスが少々お上品すぎたのかもしれない。

 

コラム

空手形にする男

読了までの目安時間:約 2分

 

曰く、

「うっせー!って恫喝したのかもしれないし。本当のところはわからないけど」(横山典弘)

その通りであろう。

菊花賞の直前、天皇賞に出るわけでもないゴールドシップの大切な調教審査が行われたのは、週末の出走馬が決定する先週木曜日だった。

「気ぃ遣ってな」(須貝尚介)

鞍上も周りにいる他厩舎のスタッフに無言の圧力をかける。

いや、彼がそこにいるからなのか、近づくなオーラを極限までに張り詰めることで、本来、レースへ挑む環境とはまるで異なる静謐な空間を作り出し、2度のゲート発走をあっさりと無難にこなすのであった。

曰く、

「しょーもない茶番やったな」

わかる人には聞こえる、馬にはわかるその声を、馬を育てているわけではない競馬関係者に理解できるかは、それぞれの感性によりけりだろう。

それしかやることがない。

きっと、JRAの発走委員にしても、さすがにプロだからわかっているだろうけど、この茶番を一つの制裁策として実行することで、もうあとは調教師さんよろしくという、丸投げ状態であることは察しがつく。

「俺はスタートはうまいんだ」

お世辞にもうまいとは言えないが、自身へのその過大評価を鵜呑みするほど馬鹿じゃない人間が、しかし、下手だと思って接するのとそうでないのとでは、馬に与える心的影響が大きく変わってきてしまう。

人間なのである、彼は。人に育てられたから、人になったのだ。

そんなこともわからない奴らに…。

空手形の乱発は、人心に悪影響を与えるのみだ。

 

ニュース

ジャパンカップ展望

読了までの目安時間:約 3分

 

仏・香港・米でGⅠ3勝。それよりはいつも強い馬の2着というイメージのフリントシャーの参戦は、大変意義のあるものになりそうだ。本当に来るかは、正直不確定の部分はあるけれども。

血統面では、ノーザンダンサー系がふんだんに入った近親交配を施されているうえに、効果不明のイルドブルボンの4×4もついている。
ただそれは、父ダンシリが共通のハービンジャーとよく似た特性だから、不安な面ばかりではない。凱旋門賞のように極端な3歳優先主義的斤量設定とはならない日本のGⅠは好条件の選択肢の一つであろう。
本命にはしづらいが、人気になるだろうから意識は必要だ。
まあ、日本で能力立証済みのキングマンボ産駒であるアルカセットがレコード勝ちする図が、後から考えれば当たり前であったこととは少し差を感じなくもない。
1年遅かったか。

一方、その他外国勢よりは、血統水準が一見まともに映る日本総大将の選出は、難航を極める。

あのへそ曲がりの帝王が有馬記念のステップにここを使うとのことだが、前走とのレース間隔が2か月半以上開いた休み明けのレースで、京都大賞典しか不発に終わっていないことは、最低限考慮はすべきだろう。
春の天皇賞を勝って、秋はじっくり有馬記念に照準を合わせて調整される馬のこと。
昔気質のレース選択は、案外侮れない。休み明けの馬は消しの定説は、こういうタイプに打破されるものだ。

3歳では、菊花賞負け、回避組の好走率が高い。
が、菊組はデルタブルース以外は、ドリームパスポートはディープの凱旋レース、ローズキングダムは1位入線馬の斜行を味方につけて2位からの繰り上げ1着と、特殊すぎる競馬で参考にはならない。
ジャングルポケットの時もテイエムオペラオーラストイヤーだったし、ザッツザプレンティは重馬場。ジェンティルは女に弱い三冠馬が相手だった。

3歳では、サトノクラウンが現状の有力候補。
ショウナンパンドラは面白いけど、オールカマーが余計だったような…。

 

レース予想

1 2 3 6