2018年凱旋門賞 レース回顧

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何のための戦いだったのか 凱旋門賞回顧

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クリンチャーはやはり沈んだ。

しかし、楽に抜け出し、最後は順調ではない状況と斤量大幅アップの影響もありながら、世界中の注目に対し、結果でその存在感を示したエネイブルとフランキーが素晴らしい連覇で締めくくられた凱旋門賞の、うるさい存在になれた価値は感じられた。

ほぼ同じ脚質で、尚且つパワフルさで勝負する道悪巧者という点も同じ。

決定的に違うのは性別ではない。

単純に、競走馬として速いのがエネイブルなのだ。

最後は3歳牝馬なら彼女だろうと、唯一差し込んだ注目馬として、いずれエネイブル級に育つかもしれないシーオブクラスが大いにレースを盛り上げた。

トレヴの連覇はオルフェの不在とここだけを目指したというスペシャルなステップで、ギリギリながら、格の違いを見せつける結果を我々は口惜しく思ったものだが、もっときついスケジュールでも、より競馬が巧みなエネイブルに、事前の雨や、もしかするともっと適性があるのではと感じさせるパリという名がわざわざ頭につけられたリニューアルロンシャンの舞台設定は、ファンならずとも、外国人では最もこのレースを愛するデットーリ騎手にとっても、全く死角ではなかった。

完勝である。

となると、また意味のない戦になった…、という結論に繋がるのかもしれないが、道悪ではないと好勝負できない歴史に、終止符を打てそうな雰囲気は出てきた。

決して速くはないクリンチャーは、鞍上のテクニックも込みで、最高の内々追走であった。

エルコンドルパサーの時の泥田のような競馬の方が彼には合ったのかもしれない、という見立てはオッズの推移でも分かる。

その代わり、馬場悪化分のタイムロスは数字に表れたが、牝馬が上位争い。

ソウルスターリングのような配合で、アーモンドアイのように弾けて…。

いつの時代も、牝馬を含めた女性の活躍が、歴史を開いてきた。

斤量利だけではない適性は、牝馬の方に可能性を求めるべきだろう。

トレヴに敗れたのはハープスター。

日本馬が勝つ時、それは、良馬場でオルフェーヴルのようなキレを魅せた牝馬である可能性を、この敗戦に感じるのであった。


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