アルテミスステークス2020【予想】｜最終追い切り評価と過去データ分析

アルテミスステークス予想2020の攻略記事です。
厳しい出走条件をクリアしてきた馬の中から鉄板馬や穴馬を分析！

過去結果や歴代レース、コメントも参考にしながら作り上げたデータベースを使って最終予想していきます。外厩情報や予想オッズも確認しつつ、狙い目の高配当が期待できそうな有力馬から早速紹介していきましょう。

アルテミスステークス2020 - 出馬表（馬柱）出走予定馬の馬体診断と想定騎手（枠順確定）

アルテミスステークス2020の過去10年データ

新馬勝ちのみ

特に目立った傾向はないものの、近年ほど未勝利勝ちの馬の方が信用ならない面が出ている。
一定の期間開催されてきたから、無理なく次に臨みたいという陣営はもっと増えるだろうし、先んじて、昨年のリアアメリアタイプを堂々狙う方が筋はいいだろう。

2勝馬の成績

強烈な記録であり、1番人気全敗、出世も今一つの傾向は見逃せない。
GⅢ格を得てからの勝ち馬はいないので、負けていない馬ほど怪しいとした方が妙味はありそう。

期待の有力馬、ソダシは消去法の対象か

ソダシとユーバーレーベンが登場する出世レースのアルテミスSは、年々、早熟傾向の馬に有利な方向へと進みつつある。

使い分けや適性の見極めに向く設定の競馬ではないから、完成度の方が優先されがち。
桜花賞やその前に行われる阪神ジュベナイルフィリーズへのステップとして機能していたのは、3年前のラッキーライラックまで。

以降の勝ち馬であるシェーングランツ、リアアメリアは、その後も全く…、だったわけではないが、肝心の3歳牝馬の重要戦である前記ふたレースで、大いに力負けである。

総合力勝負にならず、むしろ、極端な消耗戦やその真逆のスローのヨーイドンになったことが、血統や人気の面と合わさって、絶妙にクラシック適性を反映しなかったことになるわけだが、一方で、負けたビーチサンバやサンクテュエールの方が即戦力のトライアル止まりの馬になったから、本質的なレースコンセプトをまるで逸脱してしまったわけでもない。

これまでは力勝負になったわけで、桜花賞馬になるための登竜門として重要な役目を果たしてきたが、牡馬相手にも勝てる牝馬が恒常的に登場する時代のこと。

何も、クイーンCの前に東京の重賞を使う必要もない。

問題は、関西圏のG1が今後はほぼ、京都→阪神へとシフトチェンジされるということ。

短期的に見たら、それは阪神のマイルにまず合わせていくことになる牝馬の宿命に対して、まるで普段通りのようで、秋華賞とエリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップまでもが阪神になるのである。

総合力の東京は京都の競馬と対をなすが、阪神・中山グループとは本質的には大きく異なる適性が求められる。
一線級の男勝りばかりが毎年登場している牝馬戦線だから、まるで気づいていないファンも多いが、阪神のマイル戦は日本で最も過酷な根幹距離戦として知られる。

牡馬でも苦しいから、マイラーズＣはアパパネに走っていた頃に京都開催へと振り替えられた。

ソダシとユーバーレーベンには、クラシックを戦うのに必要なタフさは十分に備わっていると、札幌の激戦、あれは男馬にとっても重要な2歳Sではあったが、誰よりも持続力に勝ったという好内容だから、あえて、東京のマイルに真の実力を見極めるための戦いを求める判断にも理解ができる面を持つ。

桜花賞より厳しい経験をこの東京での争いの前に経験し、桜花賞馬になったレッツゴードンキのような息の長い活躍を期待したところだが…。

筆者、生粋のへそ曲がりだけに、前回大いに期待に応えてくれたソダシより、あまりにも気になる配合の新馬戦快勝馬・オレンジフィズが出てきてくれたから、ちょっと浮気してみる。

一度だけは許してほしい…、とか言っておきながら、浮気相手に本気になって、終いには振られてしまう哀れな中年になりたくはないところだが、案外本気だったりする。

アルテミスステークス2020 - 出走予定馬の血統分析

オレンジフィズの血統

新馬戦の内容は上々で、相手関係＜出走馬で目ぼしい感じの支持を受けた馬や結果を残した馬は、しっかりと未勝利を脱している＞に恵まれたわけではないとできても、福島デビュー組は評価が難しい。

となると、この馬の血筋に魅力があると推挙理由を示さねばいけない。

オレンジフィズはボチボチ走ったシャンボールフィズを母に持ち、その上も下も活躍馬。

特に、長姉のコロンバスサークルはエリザベス女王杯でも人気になるくらいの実力者になったレッドジェノヴァを出し、すぐ下のアプリコットフィズも、自身が3歳時にGⅢ2勝しただけでなく、これからが楽しみなオープン馬のバラックパリンカを送り込んだ。

シャンボールフィズのすぐ上と下の男の兄弟は、ダービー5着のクレスコグランドと函館記念勝ちのダービーフィズ。

オープン馬にはなれなかったシャンボールフィズだが、わずかに2勝でも、縁あってなのか共にこのアルテミスSと同じ東京の1600Mでのものだから、古馬になってもマイル近辺で活躍の伯母・アプリコットフィズに似ている可能性は大いにある。

新馬戦の勝ち方は、そういう雰囲気がある逃げ切りだった。

言わずと知れたマンハッタンカフェ一族だから、ブエナビスタという女傑もいるし、最近確かな実績を積み重ねる同じシュワルツゴルト系のサリオス、サラキア姉弟とも近からず遠からずの同系であるので、秋の大一番に繋がるレース向きの底力を秘めていると言える。

牝馬の成績とレース展開を予想

休み明けが特別良かったわけではないが、牝馬の活躍馬はフレッシュな方が好成績を上げるイメージはあるから、手順とすると間違いは多くならない采配だとは思うが、ブエナビスタとサリオス以外は、わがままなタイプばかりなので、ちゃんと馬の考えを汲み取ってくれる騎手が合う。

北村宏司騎手は木村厩舎の馬によく乗っているので、オープン級に育ちそうな馬を任されるケースをまま見かけるが、そういう怪しい性質の馬に藤沢厩舎所属時代に散々乗ってきたから、とても手が合いそうな感じもある。

折り合わせ方やフォームがそう見せる要因なのかもしれないが。

アルテミスステークス2020のコース適性と最終予想まとめ

狙いを外すと寂しい感じになるが、白毛のスターが現状フルゲート状態のシラユキヒメ一族全盛時代にあって、三冠パラダイスも芝GⅠ8勝の金字塔も尋常ならぬ展開だからこそ、血の適性などを踏まえて、こういう穴狙いは面白い。

勝手に好きになった女の子に、もっと相応しいステージを用意してあげるよと、何だか唆しているかのような予想の組み立てではあるが、競走生活がたとえ揮わなくても、彼女の未来は明るい。

エピファネイア×キングカメハメハ×サンデーサイレンスの配合は、そっくりそのまま、無敵ヒロインのトリプルティアラ・デアリングタクトの組み合わせである。

同時代にそういう馬がいて、こちらは後発の良血馬に位置づけられるが、案外、繁殖に上がった時に逆転するシンデレラストーリーも多かったりする。

まだ早い、妄想の類のそんな未来予想図も、このアルテミスSの結果如何で、現実味を帯びてくるはずだ。