2017年ジャパンC レース回顧

JUST競馬予想ブログ

ジャパンC -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 

 

穴人気のシュヴァルグランが、世界の名手の仲間に入りつつあるH.ボウマンと共に、大本命のキタサンブラックをついに打ち破る大金星を上げた。
ヴィブロスでも国際GⅠを勝ててしまうオーナーの勝負運と、ウィンクスを世界レベルの名馬に育てたボウマン騎手の充実が、歴戦の東京2400タイトルホルダーを完封する底力をアシストしたということか。
前走のやや情けないレース内容と比べれば、出来も素晴らしかったとはいえ、久しくなかったねじ伏せるパワー全開のシュヴァルグランが、そこにはいた。
2:23.7。
2400Mの重賞未勝利馬とは思えない、ガッツのある内容での初GⅠ制覇であった。

上も下も女馬ながら、複数のタイトルを持っている名牝。
彼女たちが見せたここぞの勝負強さは、大魔神パワーとは別次元のところにある、競馬はブラッドスポーツだということを証明する結果だったように思う。
数あるバラード系の血統馬の中でも、今一番勢いのある系統がこのハルーワスウィートの仔たちである。

1年前の1月の京都。
筆者はそれまでの充実したレース内容から、日経新春杯1番人気間違いなしを承知のうえで、シュヴァルグランを本命に推した。
が、同期のダービー出走馬・レーヴミストラルに、よもやの敗戦。
いや、これは牡馬だから、ディープが父ではないし、ちょっと厄介なことになりはしないかと、ちょっと心配になったのをよく覚えている。
以降も、阪神大賞典こそ素晴らしい結果を残したが、GⅠはことごとく「キタサンブラック」の壁に跳ね返され、後塵を拝するに甘んじた。

しかし、福永騎手が<とても口惜しいはずだが>宝塚記念で逃げの手を打ったことは、前哨戦の京都大賞典で消極性を生む要因を作ったものの、大一番に向けては、まだまだ余力のある5歳牡馬だけに、大いに役に立つボウマンの参考資料になったように思う。

何しろ、キレないことは皆知っているキャラクターだっただけに、昨秋のアルゼンチン共和杯やこのレースで繰り出した末脚では、到底、GⅠ制覇は成しえないと、プロなら誰でも感じ取れていたはず。
だから、キタサンブラックが逃げそうな組み合わせで、奇遇にも、東京2400Mでは競馬をしやすい最内枠を引き当てた時点で、ボウマン騎手の頭の中には、好位のイン以外に狙うべきポジションはないと考えたように思う。
癖のある馬ではないから、位置を取れることまでは計算できる。
あとは、キタサンブラックに直線に入ったところでどの程度差をつけられているか。

先行力があり、持続力の質も春の天皇賞連覇で証明済みのキタサンブラックだから、平均ペースからの粘り込みで、見せ場を作れないはずはない。
競馬のセオリーに当てはめても、それを追いかけて交わせないのでは、とてもじゃないがGⅠなど用なしだ。
共に、あの激烈な高速春天で粘り合ったもの同士。
しかし、誰でもということはないにしても、3200よりはチャンスが増えるこの距離で、2400GⅠ馬がいっぱい揃った。

直線、位置取り争いに敗れた藤沢勢やサトノクラウン、その他諸々ライバル陣は、勝ったシュヴァルグランを除き、キタサンブラックの敵にはなっていなかった。
しかし、勝者になったシュヴァルグランには、秋はプレップ一戦のみ、それも連外しで余力十分という中、春の京都のリベンジを果たす一騎打ちの形を作ってもらうことで、ジリ脚勝負の追う者の強みという最高の舞台が整っていた。
キレない馬には、一定以上の時計の勝負は歓迎。
前週よりずっと馬場は良く、ハイレベルな決着になって勝敗は決した。

レイデオロは、思った位置はとれなかったはずだが、キタサンより余力は残っていた。
強い者だけ、フレッシュな者だけが残ったゴールシーンで、道中の位置取りに一度は破綻が生じるような大きな動きを今年経験した連中だけが、最後の最後に生き残った。
血統や順調さだけではなく、大舞台を制するのに必要な精神的負荷が、彼らの好走要因だったように感じる。

 

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東京スポーツ杯2歳S -回顧-

読了までの目安時間:約 3分

 

 

前走のいちょうSで好走した2頭は、近年稀に見る不良馬場になる前日の富士S直前の施行だったが、そこで一生懸命に走ったのに、1:51.4でしか乗り切れなかったようなタフな馬場だった。

それと似ないにしても、もう少し湿るかと思ってみていたら、遥かに京都の方が渋っていた。
でも、前走と似たようなファイトをコスモイグナーツが見せたから、想像もしていないようなハイペースで展開。
京王杯やアルテミスSにおすそ分けしてあげたいくらいの流れだったから、予想通り立ち遅れ気味のルーカスでも最後は出番が回ってきた。

予想の組み立てとして、ワグネリアンの後ろという手は有り得ないと思っていたのだが、キャリアが違うからなあ…、という完敗の2着。
一時は、カフジバンガードやいちょうS2着のシャルルマーニュに足を掬われそうになったくらい。

一方、クラシックほぼ当確という内容で、負けるはずのないレースを楽勝のワグネリアンは、ここまでのタフな展開とは全く別次元の、言ったらジャスタウェイクラスの脚で皆を圧倒した印象だ。
変な話、着差以上に圧勝である。
経験値もこの中では豊富で、尚且つ、無理をさせていないから、左回りもちょっと遠征も中京の新馬戦で経験しているから、もう何せずともゴーサインを出してあげるだけで、今回は良かった。

ストライドがぶれるような押圧される競馬は、登録頭数の少なさが際立っていた<自分という存在の影響力を象徴する出来事>ので、これは次以降に課題となった。
機動力もあるし、本当は中団から揉まれながら最後外に出して根性を発揮するような泥臭さも秘めているだろうワグネリアンは、本当の意味で、大勝負の前残りの展開にどう対応するかだけが、今のところの不安材料だ。
末がキレる馬は、往々にして気難しい。
鞍上のリスクの取り方が、世界レベルかローカルスターかの違いを生むことだろう。

 

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東京スポーツ杯2歳S -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

 

9頭登録で2頭回避。
有力馬の分散化とそれにより様々な馬にチャンスが生まれる可能性を引き出すと同時に、本番までこうした少頭数の競馬しか経験できずに、大きく人気を裏切るというシーンは、今までもあったが、今後はより増えるはずだ。

そういう競馬は元より絶対数の多い牡馬出走可能のレースでは、より顕著に現れることになるだろう。
さて…。

価値ある競馬を重賞経験馬も出てきた阪神の野路菊Sを制することで、より高めることに成功したワグネリアン。<ディープインパクト産駒・テンダリーヴォイスの全弟>
その才能が当たり前だったように直線反応することで、2番人気を嘲笑うように札幌1800戦をデビューウインしたルーカス。<モーリス全弟>

一騎打ちは濃厚だろうが、昨年同様、雨馬場になりそうだ。
どう考えても、あとは格下評価になるから、位置取りはあってないようなもの。
差をつける要素は、互い休養たっぷりで、その中でもオープンクラスの経験のあるワグネリアンの方が、格では一枚上ということになるが、何しろ、成長期にこれから入ろうという若駒の争い。
そんなものはアテにならない。

強いて挙げるなら、前述した渋馬場への対応力。
中京でも雨の阪神でも同じように反応したワグネリアンは、雨馬場の札幌で差し損ねたモーリスと印象被りのルーカスの方が幾分平凡な適性の可能性がある分、今回は有利だろう。
当然、人気もワグネリアンが上になる。

ムーアは卒なく乗る騎手だが、意外と馬のパワーを引き出すことよりも、一段上のキレを出すヨーロッパの騎手らしい性質がある。
良馬場だったら、ワグネリアンマークの手は有り得ないルーカスが、かなり踏ん張ることは想定されるが、果たして。

◎ワグネリアン
○ルーカス
▲シャルルマーニュ
△ゴールドギア

重馬場経験があるのは伏兵の方。
もっと上に行こうと頑張った印象のシャルルマーニュを、いちょうSを勝った方のコスモイグナーツより上に取りたい。

 

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新馬回顧<11/11・12>

読了までの目安時間:約 3分

 

 

土曜日は京都だけ芝・ダとも稍重。
問題は芝とダートの結果に差があったことの方だ。

芝は3戦ともパッとしない印象。
人気馬があっさり差し切りの東2000Mは、スズカマンボ×クロフネのクレディブル。
3頭大接戦の京1400も、クロフネ産駒でほぼポンデローザの離れた3番人気馬・エールショーが勝った。
11月の新馬戦である。地味すぎる。
福島1200快勝の伏兵・サブリナはダノンシャンティ牝駒らしくキレた。
ハイレベルは有り得ないローカル1200新馬だが、これだけは磨けば光る原石だろう。

ダートはよかった。
京1800は直線弾けたテーオーエナジー。カネヒキリの母父と彼の母母父が共通のデピュティミニスターという変わったクロスを秘め、意外な底力を秘める。
人気(外)の一騎打ちになった東1600も、タピット産駒のスウィングビートが楽に勝ち上がった印象。
昔より期待馬のデビューが早まったせいか、もうダート戦が賑わい出してきた。

一転、日曜日が何といっても、ディープ×Sキャットの人気馬・ダノンフォーチュンが京都1800戦を挙げねばならぬ事態に。
かなり後手を踏んでしまったスタートの失敗から、スローペース、普段より上がりが掛かる馬場になっているとはいえ、勝負所ではもう前を射程圏に捉え、直線はディープらしい決め手を発揮。
概ね、この配合の中距離型は時計勝負を苦手とするから、死角はないわけではないが、注目しなければならない大物誕生となった。
マイルの牝馬戦でも、ステファノスの全妹・フィニフティが人気に応えて勝ち上がったのだが、こちらは大分線が細く、完成まで少し時間を要するだろう。

東京はやや平凡な2戦。
1600のエトナ、1400はプロディジーと伏兵が台頭。
それも人気馬の自滅もあったりして評価が難しい。
前者はもう信頼を勝ちとった印象の武藤騎手が騎乗、後者は速い上がりを使えるヴィクトワールピサということで推せる材料はあるのだが、それはクラシックとは関係ない要素だ。
普段なら、もう春のクラシックホースは勝ち上がっている。

 

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武蔵野S -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

 

モーニン×横山典弘のコラボがどう影響するかは不明も、アキトクレッセントは若い頃みたいに前に行こうという感じではないから、一応行く候補に挙げられる。

さて、JBC除外&断念組が東京に集中した印象の武蔵野Sは、有力馬も概ね一叩きされて、今後のレースに向けた段取りが整っているように窺えるから、それぞれここでは力を出せる状況にある。
よって、

◎カフジテイク
○サンライズノヴァ
▲ゴールデンバローズ
注モーニン
△サンライズソア、ピオネロ、ベストウォーリア

カフジテイクは日本に理由もない限り存在しえない1400GⅠではなく、マイルのタイトル争いで敗れてきた。
現に、昨年のこのレースでは3着。都合、1600M以上のレースでは【0115】となっている。
ただし、得意とする良馬場のレースで<1400以外ではという話>、人気を裏切ったということになっているフェブラリーS以外には1800Mの経験しかないから、特段力を落ちたわけでもないここでは、豪快な決め脚を発揮してくるはずだ。

サンライズノヴァもいいところを知っている戸崎騎手に改めて手が戻った。
ベストウォーリアとのコンビが定着している中で、若手のホープ、しいてはフェブラリーSの有力候補であるこの馬が、東京ダート【3000】というのは、ここでもかなり強気になれる。
まだ相手が軽いから、斤量実績はあっても、カフジテイクと1kgもらいは有利ではない。
キレも相手の方が上。

問題はポンコツアメリカンになりかけているゴールデンバローズか。
東京ダートの条件戦で【5100】、ムーア騎乗で【2111】もドバイと人馬とも冴えぬ時期の15年秋のこのレースを除くと、パーフェクト連対。
取捨難解も、今年はいい走りも見せている。フレッシュな方がいい。

レベルの高い組み合わせだけに、底力のある馬はひとまず押さえないとまずい。
だから、勝てそうな馬は優先的に買っておく。

 

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新馬回顧<10/28・29>

読了までの目安時間:約 3分

 

 

京都は今週も、渋馬場からレースがスタートした土曜競馬。
重のダート1200では、断然人気のペルペトゥオに並びかけられたところから早め抜け出しで押し切りを狙ったロードエースの粘り腰が、相手の戦意を奪って、後者に軍配が上がった。
エーシンフォワード産駒、母父エイシンサンディは渋い。
芝1800は稍重競馬。
人気のスーパーフェザーが勝ち上がった。上がりは36秒台で見た目以上にタフなコンディション。ディープインパクトでは、これくらいまでが限界であろう。

東京は雨がぱらつく程度。
ダートも一応良馬場で、しかし、こちらはさすがに重たい状態は有り得ないから、1:25.0の好タイムでプロミストリープが9馬身差圧勝を決めた。
ヘニーヒューズ×フジキセキの牝馬。貧弱さはなかったが、さて。
芝のマイルは牝馬限定戦。こちらでも対抗評価だったリリーノーブルが快勝。
使える脚が短いビーバップの系統にルーラーシップが入ったから、ガッツは十分ありそうなタイプか。

またしても不良の日曜・中央場所は、ディープ産駒が底力を発揮し、特に人気馬がガッツを見せた。
京1600はディープ×サクラサクⅡのレッドサクヤが快勝、東1800は結果人気順にディープの上位独占で、最後は外から根性でねじ伏せたサトノソクタスが断然人気に応えた。
共に雨が似合う鞍上の浜中、デムーロ兄両騎手の勝利。勝ち時計には驚くものもあったが、この経験は大舞台でのアドヴァンテージになるはずだ。
展開がよく似ていた東京の1400戦は、兄に先んじて弟クリスチャン騎乗のヒシコスマーがハナ勝ち。
コスマー系でブラックタイド産駒。消耗戦は案外歓迎だったか。

辛うじて重発表の新潟マイル圧勝のノーブルアース<ハーツクライ牝駒>と、京ダ1800を差し切り勝ちしたマリオ<エスポワールC×ヤマトマリオン>らは、明らかに道悪適性で浮上の馬。
加えて、メンバーの層が薄かった印象は否めない。
2週続けての不良馬場GⅠ。さすがの伝統と格式のレースも、ちょっとグレてしまわないか心配になってしまう。

 

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府中牝馬S -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

 

なかなか勝ち切れないことは歯痒いが、スロー見え見えでも、実績はあまり重要なレースではないから、武豊騎手を再び配して勝負気配のクインズミラーグロにはチャンス十分の一戦。
キレる印象はない分、小回りコースでばかり勝ってきたその他中穴グループが最後の最後で力尽きる展開は、ある意味予定調和か。

トーセンビクトリーに再び福永騎手、バッティングというより、この先も乗ってほしいという意思と、血統背景から、精々春までの現役期間だろう彼女のベストの状況作りと考えたら、クインズミラーグロはここで勝てば行けるところまでという今年の成績だし、諸々加味しても、勝負気配の差し馬はクインズミラーグロだけだろうと読める。

安定感は今年に入ってから得たもので、GⅢの中距離重賞全てに挑戦の馬が、満を持してエリザベス女王杯の前哨戦に登場。
ノーザンダンサーの血とまるで縁遠い血統は、ある意味では血統的価値も相応に高いこのマンハッタンカフェ牝駒。
リボーの孫であるホイストザフラッグの5×5を持つ。
古い価値観では嫌われる配合かもしれないが、今やこんな配合は、母系に入ったリボーにノーザンダンサー系がセットで多重クロスを生む構図になるわけだが、そうではない。

こうなると、早熟性をアピールするポイントはないし、カロとシアトルスルーが入った母系の影響で、テレンコになってしまうのがオチ。
今の惜敗街道は、比較的妥当な勝者にちょい負けのパターン。
いくらか相手強化で、こうした本格派の晩成型配合の底力溢れる血が爆発という展開に、昨年のクイーンズリングとリンクする面も大いにある。
GⅠには出ていない馬。最初にしてラストチャンスになる。
だけら、ここで武豊なのだ。

◎クインズミラーグロ
○アスカビレン
▲トーセンビクトリー
注クイーンズリング
△ヴィブロス、アドマイヤリード、ワンブレスアウェイ

GⅢ級の印象も、GⅠ馬不発なら○▲の2頭がくさい。マイルや小回りで不発は仕方ないのもある。
ワンブレスアウェイはその他の事情で田辺スイッチ。より上を目指す中で、この交代はチャンスになる可能性もあり、◎とは同位置にいるライバルだ。

 

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