2017年マイルチャンピオンシップ レース回顧

JUST競馬予想ブログ – 血統予想・コラム

マイルチャンピオンシップ -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

結局、ムーアとミルコの競馬になったわけだが、最後はどう転んでもエアスピネルはGⅠで敗れ、ミルコは確実にチャンスをモノにするというところで落ち着いた。
ムーアの案外な騎乗が続いていることは、一昨年休み明けのモーリスを駆った時にそれまでの流れを変えてしまったように、この大一番ではあまり関係ない。

時計さえ掛かってくれれば。
ムーア騎手がどれほど、日本の高速決着に対する体感のスピードを自分のモノにしているかは、まだ判然としない面もあるが<決まって、ムーアがGⅠを勝つ時はタフなコンディションか時計が平凡なことが多い>、1:33.8のタイムが象徴するように、軽い競馬にはならず、時計勝負にもなりづらい先行馬のキャラクターに対し、唯一の重賞タイトルがマイルでのもので、それがぶっちぎりだった好調のハービンジャー産駒のペルシアンナイトにとって、相手が絵に描いたように最後脚が上がるエアスピネルだったことは、もはや、神懸かっているだけでは済まないミルコ・デムーロ騎手にとっては、残り100Mで勝負ありだったようにも感じてしまう。

決していいポジションではなかったものの、外に膨れる差し、追い込み勢を尻目に、上手に乗ることに長けたムーアの後を追いかけるように、積極性を殺した時ほど恐ろしく強かなミルコが、スムーズに5分どころからわずかに内の狭いところから見事に最後は前を捉えきるところまで持ち込んだ。
セオリーに忠実に、乱戦、混戦だからこそ、そういうものを大切にした馬だけが、上位に入線。
気づけば、先行粘りの4着レーヌミノル、それを最後に捉えたサングレーザーと、少ないも実力十分の3歳勢は3頭も掲示板に載っていた。
多くの人が今年の3歳は…、とも思っていると、何度も道悪を経験しているうちに、古馬の方が消耗し、3歳馬の最大のアドヴァンテージたる斤量のマイナス分を極限にまで活かしきったここ1か月の躍進は、自力でも互角という内容の濃い競馬の連続で、既にファンも承知するところとなっている。

同時に、古馬の方に勢いがなくなっているのかもしれない…、いや、そもそも層が厚かった部門ではないところで、自然と若手が台頭した結果なのだろう。
3歳トップホースたる藤沢厩舎の刺客は、未知数のまま来週のJCを迎え、ここまでうまいこと運べないでいる女王の方はかなり気楽な立場でそれを迎え撃つが、ともに主役というほど抜けた評価を受けることはないはずだ。
何しろ、一番強いのはまだ5歳馬である。

その5歳馬。
最先着が怒涛の掲示板ラストワン争いにハナ差及ばなかったブラックムーン。
それが6着で、さすがに体重増でムチムチ過ぎたことがキレ味に多少影響し、正攻法でなかったことや少し悔やまれるクルーガーがそれと僅差の7着。
特別高い評価を受けていたわけでもなく、目立つ競馬で仕事をすることなく、46.7-47.1というごくごく平凡にして、上がりの数字に見られるタフさの根拠により、脚質はっきりの面々には、結果として厳しいレースを強いられることになった。

レコード決着の皐月賞好走馬に、近年の3歳馬にはない勢いを感じさせる競馬を続けてきたサングレーザーらによる決着。
もっと大きな波乱も期待させる条件ではあったが、これで負けて言い訳しているようでは、単なる負け犬の遠吠えでしかない。
もう一段成長してもらいたい。

 

タグ :  

レース回顧   コメント:0

東京スポーツ杯2歳S -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

9頭登録で2頭回避。
有力馬の分散化とそれにより様々な馬にチャンスが生まれる可能性を引き出すと同時に、本番までこうした少頭数の競馬しか経験できずに、大きく人気を裏切るというシーンは、今までもあったが、今後はより増えるはずだ。

そういう競馬は元より絶対数の多い牡馬出走可能のレースでは、より顕著に現れることになるだろう。
さて…。

価値ある競馬を重賞経験馬も出てきた阪神の野路菊Sを制することで、より高めることに成功したワグネリアン。<ディープインパクト産駒・テンダリーヴォイスの全弟>
その才能が当たり前だったように直線反応することで、2番人気を嘲笑うように札幌1800戦をデビューウインしたルーカス。<モーリス全弟>

一騎打ちは濃厚だろうが、昨年同様、雨馬場になりそうだ。
どう考えても、あとは格下評価になるから、位置取りはあってないようなもの。
差をつける要素は、互い休養たっぷりで、その中でもオープンクラスの経験のあるワグネリアンの方が、格では一枚上ということになるが、何しろ、成長期にこれから入ろうという若駒の争い。
そんなものはアテにならない。

強いて挙げるなら、前述した渋馬場への対応力。
中京でも雨の阪神でも同じように反応したワグネリアンは、雨馬場の札幌で差し損ねたモーリスと印象被りのルーカスの方が幾分平凡な適性の可能性がある分、今回は有利だろう。
当然、人気もワグネリアンが上になる。

ムーアは卒なく乗る騎手だが、意外と馬のパワーを引き出すことよりも、一段上のキレを出すヨーロッパの騎手らしい性質がある。
良馬場だったら、ワグネリアンマークの手は有り得ないルーカスが、かなり踏ん張ることは想定されるが、果たして。

◎ワグネリアン
○ルーカス
▲シャルルマーニュ
△ゴールドギア

重馬場経験があるのは伏兵の方。
もっと上に行こうと頑張った印象のシャルルマーニュを、いちょうSを勝った方のコスモイグナーツより上に取りたい。

 

タグ :       

レース予想   コメント:0

朝日杯FS展望

読了までの目安時間:約 3分

 

京王杯を見る前までは、いくらでもチャンスのある馬がいると思っていたのだが、ホープフルSGⅠ昇格元年の今年、メンバーがある程度分割されること請け合いとなると・・。
正直、一昨年の失敗を繰り返すようだが、栄えあるGⅡウイナーとなった実質外国産馬のタワーオブロンドンのスケール感は、この2歳チャンピオン路線では抜けている気がする。
その内容如何では、クラシック路線を展望することになるだろうが、グラスワンダーやナリタブライアンのような万能性とは違う決め手が見られた。
鞍上が自信を持っていない以上、NHKマイルCから、本格的な欧州競馬参戦をビジョンの真ん中に据える形がベストの展開となるだろう。

できれば、父がそうであったように、BC挑戦もダートにもマイルができたからこそ、そこに挑む価値が出てきた。
怪我さえなければ…、の状況だ。
未来を展望するにも、まずは完成度の高さも示した前走の内容から、アストンマーチャンの時のウオッカやエアスピネルとの時に空気を読まなかった天才型・リオンディーズといった、血統馬でありまた勝ち方にも鮮烈なものがあった馬の登場がなければ、頭は固いだろう。
一度は負けている馬だから、無敗馬にあっさりというシーンも少し考えづらい。

死角があるとすれば、早くも4戦を消化している点。
オープン特別も重賞も勝っている非無敗馬というのは、それほど過去にいっぱいいたわけではない。
重賞複数勝利馬が今は登場しやすい状況にあって、コスモサンビームとメイショウボーラーとの高度な争いは、事実上、フロンティアがデイリー杯のややだらしない4着を持ち直した再度の強気の騎乗で、レースレベルをグイグイ上げていけるかどうかにかかっている。
それとて、対抗候補という立場。

負かすなら、裏路線組に決まっている。
オルフェーヴル牝駒がやけに強いから、それらに負けることは決して、悲観する材料とはならない。
新馬で掲示板に載っていた馬は、その後レースを使われれば必ず勝つというロックディスタウンとその仲間から、萩S独走のタイムフライヤーあたりを挙げておく。
ホープフルSでも有力だが、頭数次第では…、である。

 

タグ :   

レース予想   コメント:0

古馬牝馬路線総括

読了までの目安時間:約 3分

 

春は春で雨に馬場が濡れることで、思わぬ馬が台頭することがあったが、ヴィクトリアマイルはまさにそうだった。
阪神牝馬Sがかなりタフなコンディションの中で、事実上の現役トップ牝馬であるミッキークイーンが凄まじい底力を発揮したから、いくら反応が鈍いタイプでもどうにかなってしまうだろうと皆が考えたのだが、それまでずっと惜敗を重ねてきた彼女が、久々に勝った後のレース。

前哨戦で完封した伏兵・アドマイヤリードにロスなく立ち回れ、ジュールポレールさえ捕まえるところまで至らず、掲示板を外す結果に。
パーフェクトマン・ルメールの魔術が炸裂し出した頃とはいえ、宝塚での頑張りと比べるとどうにも腑に落ちない競馬であった。
アドマイヤリードは、実績馬にマイル適性が乏しかった隙をつく、決め手の勝利。
持つべきものは、最後は自信の武器だと思い知らされる結果だった。

そして、いいメンバーの揃ったエリザベス女王杯。
宝塚記念のタフすぎるコンディションでダメージが大きかったか、今年も結局直行になってしまったが、見せ場作った。
私が一番強いんだ…。

でも、主役は上手に立ち回った馬、それも、苦も無くそういうことができそうな馬が上位を競う展開に。
別にモズカッチャンが、クロコスミアが弱いという意味ではない。
一番強いのも勝った馬だし、それを最後まで苦しめた2着馬だって素晴らしいのだ。
しかし、宝塚記念で3着する能力までは、そのどちらにもない。
それもあのタフな馬場で…。

ここ数年で最も刺激的な追い込み脚を使いながら、肝心のGⅠで3着というのは、いくら強いミッキークイーンでも、もう頑張っても頑張り切れない何かがあった気がしてならない。
その抵抗の一端が、あのヴィクトリアマイルの凡走に見られたということなのか。
無事、牧場に戻ってほしいのだが、それが叶ってもまだまだ長い繁殖生活を耐え抜けるか、早くも心配である。

3歳世代のトップホースは、既に古馬に通用している。
4歳の方が強いのでは?
いや、層の厚い5歳馬に対抗しているのは、斤量利も味方につけた年下世代だけである。

 

タグ :   

コラム   コメント:0

新馬回顧<11/11・12>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日は京都だけ芝・ダとも稍重。
問題は芝とダートの結果に差があったことの方だ。

芝は3戦ともパッとしない印象。
人気馬があっさり差し切りの東2000Mは、スズカマンボ×クロフネのクレディブル。
3頭大接戦の京1400も、クロフネ産駒でほぼポンデローザの離れた3番人気馬・エールショーが勝った。
11月の新馬戦である。地味すぎる。
福島1200快勝の伏兵・サブリナはダノンシャンティ牝駒らしくキレた。
ハイレベルは有り得ないローカル1200新馬だが、これだけは磨けば光る原石だろう。

ダートはよかった。
京1800は直線弾けたテーオーエナジー。カネヒキリの母父と彼の母母父が共通のデピュティミニスターという変わったクロスを秘め、意外な底力を秘める。
人気(外)の一騎打ちになった東1600も、タピット産駒のスウィングビートが楽に勝ち上がった印象。
昔より期待馬のデビューが早まったせいか、もうダート戦が賑わい出してきた。

一転、日曜日が何といっても、ディープ×Sキャットの人気馬・ダノンフォーチュンが京都1800戦を挙げねばならぬ事態に。
かなり後手を踏んでしまったスタートの失敗から、スローペース、普段より上がりが掛かる馬場になっているとはいえ、勝負所ではもう前を射程圏に捉え、直線はディープらしい決め手を発揮。
概ね、この配合の中距離型は時計勝負を苦手とするから、死角はないわけではないが、注目しなければならない大物誕生となった。
マイルの牝馬戦でも、ステファノスの全妹・フィニフティが人気に応えて勝ち上がったのだが、こちらは大分線が細く、完成まで少し時間を要するだろう。

東京はやや平凡な2戦。
1600のエトナ、1400はプロディジーと伏兵が台頭。
それも人気馬の自滅もあったりして評価が難しい。
前者はもう信頼を勝ちとった印象の武藤騎手が騎乗、後者は速い上がりを使えるヴィクトワールピサということで推せる材料はあるのだが、それはクラシックとは関係ない要素だ。
普段なら、もう春のクラシックホースは勝ち上がっている。

 

タグ :        

レース回顧   コメント:0

エリザベス女王杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

スローの前残り。
クイーンズミラーグロが逃げたところで、上がりもかかる馬場状態。
内枠からスムーズに立ち回ったモズカッチャンとクロコスミアの競馬になってしまった。
1000M通過62秒台は、日本の全カテゴリーのGⅠレースにおいても、当然のスローという扱いになる。

エリザベス女王杯とすれば、それは平均より遅いくらいの許容範囲内の競馬ではあったが、いくら荒れ馬場になってきたといえ、良馬場であればロスなく回ってきた馬が有利である。
筆者推奨の超穴馬<いくらなんでも119倍は馬鹿にしすぎ>マキシマムドパリなど、枠が桃色と接する15番枠ながら、好発から万全の手応えで抜け出しを図るも、コース選択の自由がない分、鋭く反応できるタイプでもないので、惜しくも上位争いから最後は脱落。
言ったら、もう勝負を賭けて好位付けを選んだヴィブロスのルメールの気持ちを察するに、もっと内枠が欲しかった…、の言い訳は今回ハイレベルな争いだっただけに、ファンも納得であろう。
前を壁にできないGⅠ戦は、今回が初めてだった。掛かるのは仕方ない。

勝ったのは、前走が道悪×落鉄の死亡遊戯で3着までは粘った3歳のトップホース・モズカッチャン。
もうすっかり馬の特徴を手の内に入れたミルコ・デムーロ騎手の完璧なエスコートは、スタートが今年は良かった分、昨年以上のベストアンサーに繋がった。
本来もっと楽に逃げたかったはずのクロコスミアにしても、自身初の年間100勝を射程圏に捉えた、もう名手と言っていい和田竜二騎手のテン乗りとは思えない、オーソドックスながら強かな正攻法の抜け出しで、大いに見せ場を作る2着。

内を通ってきたとはいえ、あとは実力上位<改めて言うが、今年重賞2勝のマキシマムドパリは4着>の枠関係なしの入線という結果であって、最後は競馬が上手な馬が上位を占めるのであった。
ハービンジャーがこの3歳世代からやたらと大物が登場するいい流れになっていたが、今度はサンデーの血が一切入っていない上位人気の馬が、以後ドドドと連なるその血を持った馬を負かしたという意味でも、勝ちは大きい。
ミルコも良かったが、生産者にとってこれほど誇れる結果もない。

母父キングカメハメハは、現在の日本競馬で唯一、アウトサンデー血統を形成できるクラシック血統であり、そういう者同士の組み合わせでのGⅠ制覇には、ダート以外にもいくらでも可能性を見出せることによる勇気というものが湧いてくる。
サンデー系統の相性も悪くない2者だけに、実質外国産のキングカメハメハともども、日本導入の意味合いは大いにあったと、今回は結論付けられるだろう。

さて、宝塚記念以来で連続3着のミッキークイーン。
思えば、昨年も3着。
今年は春に一つ勝ち星を挙げているから、調子自体は昨年より良かったはずだ。
ファンも結構支持していた。
ただし、秋華賞でクイーンズリングやマキシマムドパリらをねじ伏せた頃と、多少はパワーアップしているところはあっても、一度はマイル仕様の体にしたものを絞ったところで、本質はキレ馬ではないから、いくら別次元の脚を使っても、本当のゴール寸前でいい勝負になっただけであり、惜しい3着ではなかった。
5歳秋の2冠牝馬<正確な表現ではないが>だから、上がり目はないにしても、ない体がもっと消えてしまうようなクイーンC参戦時の悲惨な馬体減の中、一時は桜花賞も参戦できそうな状況にしてしまったあの好走は、この日の僅差の敗戦に、色濃く反映されている気がする。

個人的には、昨年いっぱいの引退でも彼女の功績は全く色褪せなかったと思えるのだが、皆さんはどうだろうか。
なまじ力あるせいで、貧乏くじを引いてしまう馬は、GⅠ未勝利馬には多いのだが…。

 

タグ :  

レース回顧   コメント:0

エリザベス女王杯 -予想-

読了までの目安時間:約 4分

 

昨年はスローの上がり勝負だったが、手駒手薄とはいえ、ディープに代わってマンハッタンカフェ産駒のワンツー。
その前は、ディープの中では異質の正攻法で戦うタフな馬場を好みタイプが3年連続連対。
ただ、相手がスズカマンボやハーツクライの産駒だった。
あくまでも2200M重賞。ムーア替わりのルージュバックだって、当然評価は上がる。

色々メンバーのキャラクターを比較していった中、お手馬多数ながら武豊騎手が不参戦というのはとても残念だ。
マイナス材料となり兼ねない。
クインズミラーグロ
スマートレイアー
トーセンビクトリー
リスグラシュー

ただ、リスグラシューは誰がどう乗ったところで…、の印象で、福永騎手替わりはマイナスではない。
うまく仕掛けられたら、3歳最上位入線は今度こそ可能だろう。
秋華賞好走も小回り向きの器用さはそれほどでもないし、距離延長は歓迎の配合。

しかし、たまに激走馬を出す京都大賞典の負け組は、今年はハイレベルで、同時に似た者同士の争いで先行激化、かなりの消耗戦になったから、そこでやけに積極的だったマキシマムドパリは、藤岡佑介騎手のこだわりの好位抜け出し策がその時は失敗に終わったものの、決して、それで悲観することはないように思う。
思えば、これも武騎手のかつてのお手馬。
歴戦の猛者というとレディに失礼になるが、女王決戦において、牡馬重賞で揉まれた実績は侮れない。
初めての古馬での混合重賞で結果を出せなかったことを、頭打ちと考えると、やや一長一短のある有力馬より自在な位置取りが可能となる伏兵の方が、狙って面白いように感じる。

何より、クリンチャーを鮮やかにクラシック好走馬に再び持ち上げて見せた藤岡騎手は、みんなが思っているよりもずっと冴えているように思う。
騎乗馬の質からして、今回だって、普通に乗っては味が出ない。
武騎手でも正攻法で乗る時期のあったこのマキシマムドパリで、キレを出す岩田騎手のような判断は、GⅢクラスでは十分通用するものの、この辺のクラスでは何の変哲もない末脚で勝負になるはずがない。
ある種の長期展望であり、勝負手をどうすれば見出せるかという考えの下、前走のようなタフな展開はあまり望まないものの、秋華賞3着の時は、唯一、ハイペースを好位組の中で残ったタフさは、今期の重賞の結果で、十分に証明できている。

地味だが、前走のようにはうまくは行かないと踏んでいるはずのクロコスミアは、好機を逃さない男に戻った和田騎手を配して、一応、然るべき流れを演出するはずだ。
それを好位で受け、差し馬勢の追撃を凌ぎ切るのはいかにも本命馬の姿に見えるが、有力馬ほど乗り替わりなり仕掛けのタイミングなどの難があるから、意外なほど粘ってしまうのではと思う。
決め打ちは好位のインもあるだろうが、位置取り争いで前走の失敗は想定外の存在の逃げであったから、ここは再びの強気の騎乗を期待する。

◎マキシマムドパリ
○リスグラシュー
▲クイーンズリング
注スマートレイアー
△ヴィブロス、クロコスミア、ディアドラ、ルージュバック

絞ることはないが、主軸は選定せざるを得ない。
どちらかというと半端な距離向きで、惜敗の多い馬やツボを持っている大舞台向きの馬を買いたい。
モズカッチャンも押さえないわけではないが、前走の内容で連外しだから、出しても引いても頭まではないと考え、ここでは手控えたい。
ミッキーはズブいから、良馬場ではキレな負けしそう。

 

タグ :      

レース予想   コメント:0

経験とあと一つ<JBC回顧>

読了までの目安時間:約 3分

 

金曜日の大井は、前夜の雨の影響で重馬場発表も、回復にはうってつけの陽気で、時計は稍重と同等くらいの馬場状態になった。

クイーンマンボの回避により、ホワイトフーガに3連覇の期待が集まることになったレディスクラシック。
が、いつも以上に勝負所からの反応が悪く、見せ場なく11着惨敗に終わった。
一方、終始前につけていた大井のララベルと機を見るに敏でテン乗りの武豊騎手が駆るプリンシアコメータが、大分、色々な意味でがっつりサイドバイサイドの鍔迫り合いをした伏兵陣が目立つ結果に。
昨年除外の憂き目に遭った真島騎手とのコンビで、再び今度は勝って知ったる大井での大一番を制したララベルは、この日554kgでの出走。
血統は中央レベルで、唯一交流重賞で相手になるレベルであったこの馬なら…。これでこそJBCだ。

一転、スプリントは人気馬同士の熾烈な叩き合いとなった。
内枠なのに、あまり泥を被っていなかったニシケンモノノフは、横山騎手の経験値の多さもあったか、残り100Mの進路変更が吉と出た。
パーフェクトではなかったが、重責を担ったコパノリッキーの森騎手も、出負けくらいは覚悟していたはずで、こちらは外枠だったから、リカバリーの仕方とするとほぼ完璧。
あの差だからね、という悔しさを、次のチャンスで力に変えたい。
勝てたことより負ける悔しさの数の多さが重要だった勝負というのは、先日の天皇賞と似たところがある。

ややリーグ戦化しつつあるクラシックの面々だったが、この日は大野&サウンドトゥルーの黄金コンビに女神が微笑んだ。
最近ちょっと前目につけることが増えていたが、今回は堂々、有力勢の中で最後方の追走。
アウォーディーが内枠に、アポロケンタッキーは順調すぎたことが死角となり、ならばと、ケイティブレイブ、今度は正攻法のミツバを自慢の決め手でねじ伏せた。
7歳馬だけにキレなくなったが、勝負強さが増した印象。この先どこまでいけるだろうか。
うまくいなかったことが多かったとしても、ここ一番の勝負手がいかに重要か。
GⅠの重みがこの3戦には多分に含まれていた。

 

タグ :      

レース回顧   コメント:0

アルゼンチン共和国杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

平均より厳しいくらいの流れをマイネルサージュが作ったことで、好発でロスなく内を立ち回ったスワーヴリチャードが、2:30.0の好タイムで最後は独走した。
坂越え2度のタフな2500戦は、4歳馬の充実度を反映するに相応しい壁になり、かつては何度となく、東京巧者のステイヤーが穴をあけてきた舞台だが、馬場造園課の努力の賜物か、高速過ぎないいい馬場状態にまで立て直して見せた成果が、平均勝ちタイムを大きく上回る決着を実現し、力通りの結果を引きだす例年と同じような傾向は今年も示された。

故に、素晴らしい手応えで内から突き抜けてしまったスワーヴリチャードは、ダービーの時より更に研ぎ澄まされた+10kgの馬体を、やや軽い相手だったとはいえ、ミルコのスマートなエスコートも認めつつ、見事なまでに踊るような弾け方で、勇ましさだけ見せつけるように府中の直線で再び誇ったのである。
同時に、この先がある馬は自分だけということも同時に示すことになった。

これで良馬場でゼダーン系含めトニービンの入った有力馬が9回連続で馬券に絡んだことになるが、今年は時計が速く、少しタフな展開ということもあって、福島で好時計決着になった際に重賞で好走していたソールインパクト<父ディープインパクト>、セダブリランテス<父ディープブリランテ>など、ややギアが重くなった古豪や不調馬の多い組み合わせで、かなりスピード優先の結果がもたらされた。
自分で時計を作りに行ったのは、勝ち馬とGⅠ実績断トツで番手抜け出しを図ったカレンミロティック。
然るべき実績を味方に、自分の競馬に徹することで、格上評価も斤量と距離適性で人気で劣ったアルバートもきっちり上位入線である。

だからこそ、総合力勝負で圧倒的なパフォーマンスを見せつけたスワーヴリチャードは、ここでは格が全く違ったという結論になるのだ。
ダービーは自分より後ろにいた馬に道中で前に行かれ、それを見ながら万全の仕掛けで追い上げるも差し返される結果になったのは、明らかに適性で劣っていたと筆者は感じていたのだが、なんのなんの、菊花賞だって当然好勝負だったとここで示すことで、神戸新聞杯組もダービー上位入線組も皆、古馬GⅠで通用することがこれにより証明されたのだ。

加えて、四位騎手が丹念に少しでも上手に競馬を運べるようにあまりゆったり追走にさせない競馬を教え込んできたことが、クラシック向き種牡馬の中ではかなり完成まで時間が良くも悪くも必要となるハーツクライの仔らしく、この3歳秋になってより活かさせることが判然とした今回、同期のレイデオロだけではなく、古馬の意地を見せつけた天皇賞組や海外勢にも大いに脅威になる能力が、陣営の前向きなJC参戦に繋がることだろう。
もちろん、間に合わなければ有馬になる。
が、あの窮屈な場所から抜け出したあとの大きなストライドを、中山の厳しいコース形態で最大に広げるのは難しい。
中長距離戦の平均ペースに耐えられたスワーヴリチャードが、次はどんな戦法に出るのか。
鞍上のスイッチ等も含め、気になる要素が増えた。

 

タグ : 

レース回顧   コメント:0

チャンピオンズC展望

読了までの目安時間:約 3分

 

来年のJBCは京都なんだな、と思いつつ、ふとこのレースの存在意義について考えてみた。
或いは、一連の東京大賞典に繋がる前哨戦なのではないか、と思ったりもしないではないこのチャンピオンズC。

連勝した馬は勿論いるが、この先に川崎記念を目標とする馬とフェブラリーSを使う馬とで、12月のこの2戦の使い方、捉え方が各陣営で大きく異なる。
その中で、非中央場所のGⅠとなってかれこれ4年。
やたらと前年の大井のタイトルホルダーに優しいレースになってしまった。
少なくとも、東京2100、阪神1800時代にはなかった、少々年季の入った馬に有利な傾向は、中京コースがタフということ以上に、それぞれの思惑というのも影響している気がするのである。

今年はまだJBCを行っていないから、大体のことしか言えないのだが、2100M時代では出番のなかったコパノリッキーには、あまりにひどいここでの結果を度外視できるだけのエネルギーがまだ残っている。
盛岡だと速い馬に変身できる稀有な才能は、よりスピードを活かした戦いを選択した今年のJBCでの結果に拘わらず、他の馬にはない個性を見せつけてきた。

今年の代表馬を見つけ出すのは難しい。
リッキーと同期の7歳馬のエネルギーに関しては、もはや、高望みはできぬといった気配。
ならば、若い馬はと言われても…。
元より、フェブラリーSのような高速競馬にはならないレース。
まだ、若手の台頭はない。

直線一気はむしろ昨年のようなパサパサ馬場の時の方が決まるから、雨が降っても高速のレースにはならないのなら、ケイティブレイブなんかは面白いかもしれない。
何となく、古株の器用さをもう体得したような晩年に差し掛かった現在のコパノリッキーと、とてもよく似た馬である。
突然、立ち遅れからの大逆襲で初タイトルゲットとなった帝王賞のようなことはなかなか起きないだろうが、文化の日もきっちり好走できたのなら、金沢、浦和、名古屋などのタイトなコースで楽勝してみせた適性を、不思議なリンクを示してきたこの舞台でフルに発揮してもらいたい。

まあ、あとはメンバーが決まってから考えましょう。

 

タグ :  

レース予想   コメント:0