競馬ニュース&コメント

JUST競馬予想ブログ – 血統予想・コラム

有馬は北村宏司<ルージュバックの鞍上決定>

読了までの目安時間:約 2分

 

24日行われる有馬記念への出走が予定されているルージュバックは、3日、前回エリザベス女王杯で騎乗したムーア騎手ではなく、北村宏司騎手に再び乗り替わりとなり、新コンビで悲願のGⅠ制覇を目指すことが決まり、所有するキャロットクラブのホームページで発表がされた。
オールカマーでは、再びの牡馬斬りで相変わらずの決め手を見せつけていたが、比較的当たりの柔らかい北村騎手との息が合えば、十分にチャンスはありそうだ。

実は、これと同時に発表されたのが、リスグラシューの回避。
共に伏兵で、気楽に挑める牝馬ということで、陣営の目論見と立場の違い、言うなれば、ゴール間近の活躍馬とまだまだこれからの3歳→4歳のホープと差が、こういう判断を生んだ可能性もあるのだが、少し残念な気もしないではない。

シンプルに勝つことに、GⅠ制覇に猪突猛進する姿が見られたのなら、たとえ、キタサンブラックのバッドエンドに直結する結果がもたらされたとしても、競馬の内容を吟味したら、至極納得の展開ととらえることはできる。
目標がまだ先にあるという考え方も、もちろん、有終の美を飾るべく周到に準備してきたのだから当然という見立てもあっていいわけだが、どこか、シンプルに使い分けの論理が働いただけという気がしてしまって、得心がいかないというのが本音である。

本当に馬のことを考えての判断だったのか。
中心馬ではない以上、レースの本筋には大きく影響しないかもしれないが、女王杯の差し損ねの後の大勝負に向けての段取りにしては、何だか腑に落ちない部分も否めない。

 

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レイデオロは有馬パス

読了までの目安時間:約 2分

 

「前走はスタートが速かったけど、いつもこんな感じだからね」(ルメール騎手)
「終いは来ていたけど、スタート良くなかったね」(藤沢和雄調教師)
3歳馬のJC挑戦は、古馬に完敗で終わった。

最近よく走っている、頑張っている印象の3歳トップホースによる重賞連続週勝利記録が、ついにJC2着によってストップした。
2頭のトップホースは、一方はスタートで後手を踏み、もう一頭に関しても、いつもより一段後ろのポジションから折り合いを欠き、直線は伸びきれず。
レイデオロは上がり最速の脚を繰り出したが、落鉄したキタサンブラックを交わすので精一杯だった。

瞬発力に関する課題を、位置を取りに行くことで解消できないレイデオロは、ダービーこそ積極策で乗り切ったものの、神戸新聞杯のような好スタートはなかなか決められないから、ルメール騎手の中でも想定内だったはずだが、差し馬が必ずしも有利ではないのが、底力勝負になった時の中長距離GⅠ。

「来年は色々な選択肢があるからね」
秋天パスはJC制覇のために講じた作戦。
うまくレースは運べなかったけど、この馬にはまだ先がある。
指揮官の脳裏には、3年ぶりロンシャン開催に戻る凱旋門賞を勝つためのベストローテが浮かんでいるのだろうか。
春全休も珍しくない厩舎だけに、この秋の省エネ戦法が吉と出る確率は、案外高いように思う。
結果だけが求められるダービー馬を管理する名伯楽に、特別すぎる感慨がないことの表れが、この有馬回避に凝縮されているのである。

 

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ジャパンC -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 

穴人気のシュヴァルグランが、世界の名手の仲間に入りつつあるH.ボウマンと共に、大本命のキタサンブラックをついに打ち破る大金星を上げた。
ヴィブロスでも国際GⅠを勝ててしまうオーナーの勝負運と、ウィンクスを世界レベルの名馬に育てたボウマン騎手の充実が、歴戦の東京2400タイトルホルダーを完封する底力をアシストしたということか。
前走のやや情けないレース内容と比べれば、出来も素晴らしかったとはいえ、久しくなかったねじ伏せるパワー全開のシュヴァルグランが、そこにはいた。
2:23.7。
2400Mの重賞未勝利馬とは思えない、ガッツのある内容での初GⅠ制覇であった。

上も下も女馬ながら、複数のタイトルを持っている名牝。
彼女たちが見せたここぞの勝負強さは、大魔神パワーとは別次元のところにある、競馬はブラッドスポーツだということを証明する結果だったように思う。
数あるバラード系の血統馬の中でも、今一番勢いのある系統がこのハルーワスウィートの仔たちである。

1年前の1月の京都。
筆者はそれまでの充実したレース内容から、日経新春杯1番人気間違いなしを承知のうえで、シュヴァルグランを本命に推した。
が、同期のダービー出走馬・レーヴミストラルに、よもやの敗戦。
いや、これは牡馬だから、ディープが父ではないし、ちょっと厄介なことになりはしないかと、ちょっと心配になったのをよく覚えている。
以降も、阪神大賞典こそ素晴らしい結果を残したが、GⅠはことごとく「キタサンブラック」の壁に跳ね返され、後塵を拝するに甘んじた。

しかし、福永騎手が<とても口惜しいはずだが>宝塚記念で逃げの手を打ったことは、前哨戦の京都大賞典で消極性を生む要因を作ったものの、大一番に向けては、まだまだ余力のある5歳牡馬だけに、大いに役に立つボウマンの参考資料になったように思う。

何しろ、キレないことは皆知っているキャラクターだっただけに、昨秋のアルゼンチン共和杯やこのレースで繰り出した末脚では、到底、GⅠ制覇は成しえないと、プロなら誰でも感じ取れていたはず。
だから、キタサンブラックが逃げそうな組み合わせで、奇遇にも、東京2400Mでは競馬をしやすい最内枠を引き当てた時点で、ボウマン騎手の頭の中には、好位のイン以外に狙うべきポジションはないと考えたように思う。
癖のある馬ではないから、位置を取れることまでは計算できる。
あとは、キタサンブラックに直線に入ったところでどの程度差をつけられているか。

先行力があり、持続力の質も春の天皇賞連覇で証明済みのキタサンブラックだから、平均ペースからの粘り込みで、見せ場を作れないはずはない。
競馬のセオリーに当てはめても、それを追いかけて交わせないのでは、とてもじゃないがGⅠなど用なしだ。
共に、あの激烈な高速春天で粘り合ったもの同士。
しかし、誰でもということはないにしても、3200よりはチャンスが増えるこの距離で、2400GⅠ馬がいっぱい揃った。

直線、位置取り争いに敗れた藤沢勢やサトノクラウン、その他諸々ライバル陣は、勝ったシュヴァルグランを除き、キタサンブラックの敵にはなっていなかった。
しかし、勝者になったシュヴァルグランには、秋はプレップ一戦のみ、それも連外しで余力十分という中、春の京都のリベンジを果たす一騎打ちの形を作ってもらうことで、ジリ脚勝負の追う者の強みという最高の舞台が整っていた。
キレない馬には、一定以上の時計の勝負は歓迎。
前週よりずっと馬場は良く、ハイレベルな決着になって勝敗は決した。

レイデオロは、思った位置はとれなかったはずだが、キタサンより余力は残っていた。
強い者だけ、フレッシュな者だけが残ったゴールシーンで、道中の位置取りに一度は破綻が生じるような大きな動きを今年経験した連中だけが、最後の最後に生き残った。
血統や順調さだけではなく、大舞台を制するのに必要な精神的負荷が、彼らの好走要因だったように感じる。

 

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マイルチャンピオンシップ -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

結局、ムーアとミルコの競馬になったわけだが、最後はどう転んでもエアスピネルはGⅠで敗れ、ミルコは確実にチャンスをモノにするというところで落ち着いた。
ムーアの案外な騎乗が続いていることは、一昨年休み明けのモーリスを駆った時にそれまでの流れを変えてしまったように、この大一番ではあまり関係ない。

時計さえ掛かってくれれば。
ムーア騎手がどれほど、日本の高速決着に対する体感のスピードを自分のモノにしているかは、まだ判然としない面もあるが<決まって、ムーアがGⅠを勝つ時はタフなコンディションか時計が平凡なことが多い>、1:33.8のタイムが象徴するように、軽い競馬にはならず、時計勝負にもなりづらい先行馬のキャラクターに対し、唯一の重賞タイトルがマイルでのもので、それがぶっちぎりだった好調のハービンジャー産駒のペルシアンナイトにとって、相手が絵に描いたように最後脚が上がるエアスピネルだったことは、もはや、神懸かっているだけでは済まないミルコ・デムーロ騎手にとっては、残り100Mで勝負ありだったようにも感じてしまう。

決していいポジションではなかったものの、外に膨れる差し、追い込み勢を尻目に、上手に乗ることに長けたムーアの後を追いかけるように、積極性を殺した時ほど恐ろしく強かなミルコが、スムーズに5分どころからわずかに内の狭いところから見事に最後は前を捉えきるところまで持ち込んだ。
セオリーに忠実に、乱戦、混戦だからこそ、そういうものを大切にした馬だけが、上位に入線。
気づけば、先行粘りの4着レーヌミノル、それを最後に捉えたサングレーザーと、少ないも実力十分の3歳勢は3頭も掲示板に載っていた。
多くの人が今年の3歳は…、とも思っていると、何度も道悪を経験しているうちに、古馬の方が消耗し、3歳馬の最大のアドヴァンテージたる斤量のマイナス分を極限にまで活かしきったここ1か月の躍進は、自力でも互角という内容の濃い競馬の連続で、既にファンも承知するところとなっている。

同時に、古馬の方に勢いがなくなっているのかもしれない…、いや、そもそも層が厚かった部門ではないところで、自然と若手が台頭した結果なのだろう。
3歳トップホースたる藤沢厩舎の刺客は、未知数のまま来週のJCを迎え、ここまでうまいこと運べないでいる女王の方はかなり気楽な立場でそれを迎え撃つが、ともに主役というほど抜けた評価を受けることはないはずだ。
何しろ、一番強いのはまだ5歳馬である。

その5歳馬。
最先着が怒涛の掲示板ラストワン争いにハナ差及ばなかったブラックムーン。
それが6着で、さすがに体重増でムチムチ過ぎたことがキレ味に多少影響し、正攻法でなかったことや少し悔やまれるクルーガーがそれと僅差の7着。
特別高い評価を受けていたわけでもなく、目立つ競馬で仕事をすることなく、46.7-47.1というごくごく平凡にして、上がりの数字に見られるタフさの根拠により、脚質はっきりの面々には、結果として厳しいレースを強いられることになった。

レコード決着の皐月賞好走馬に、近年の3歳馬にはない勢いを感じさせる競馬を続けてきたサングレーザーらによる決着。
もっと大きな波乱も期待させる条件ではあったが、これで負けて言い訳しているようでは、単なる負け犬の遠吠えでしかない。
もう一段成長してもらいたい。

 

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東京スポーツ杯2歳S -予想-

読了までの目安時間:約 3分

 

9頭登録で2頭回避。
有力馬の分散化とそれにより様々な馬にチャンスが生まれる可能性を引き出すと同時に、本番までこうした少頭数の競馬しか経験できずに、大きく人気を裏切るというシーンは、今までもあったが、今後はより増えるはずだ。

そういう競馬は元より絶対数の多い牡馬出走可能のレースでは、より顕著に現れることになるだろう。
さて…。

価値ある競馬を重賞経験馬も出てきた阪神の野路菊Sを制することで、より高めることに成功したワグネリアン。<ディープインパクト産駒・テンダリーヴォイスの全弟>
その才能が当たり前だったように直線反応することで、2番人気を嘲笑うように札幌1800戦をデビューウインしたルーカス。<モーリス全弟>

一騎打ちは濃厚だろうが、昨年同様、雨馬場になりそうだ。
どう考えても、あとは格下評価になるから、位置取りはあってないようなもの。
差をつける要素は、互い休養たっぷりで、その中でもオープンクラスの経験のあるワグネリアンの方が、格では一枚上ということになるが、何しろ、成長期にこれから入ろうという若駒の争い。
そんなものはアテにならない。

強いて挙げるなら、前述した渋馬場への対応力。
中京でも雨の阪神でも同じように反応したワグネリアンは、雨馬場の札幌で差し損ねたモーリスと印象被りのルーカスの方が幾分平凡な適性の可能性がある分、今回は有利だろう。
当然、人気もワグネリアンが上になる。

ムーアは卒なく乗る騎手だが、意外と馬のパワーを引き出すことよりも、一段上のキレを出すヨーロッパの騎手らしい性質がある。
良馬場だったら、ワグネリアンマークの手は有り得ないルーカスが、かなり踏ん張ることは想定されるが、果たして。

◎ワグネリアン
○ルーカス
▲シャルルマーニュ
△ゴールドギア

重馬場経験があるのは伏兵の方。
もっと上に行こうと頑張った印象のシャルルマーニュを、いちょうSを勝った方のコスモイグナーツより上に取りたい。

 

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朝日杯FS展望

読了までの目安時間:約 3分

 

京王杯を見る前までは、いくらでもチャンスのある馬がいると思っていたのだが、ホープフルSGⅠ昇格元年の今年、メンバーがある程度分割されること請け合いとなると・・。
正直、一昨年の失敗を繰り返すようだが、栄えあるGⅡウイナーとなった実質外国産馬のタワーオブロンドンのスケール感は、この2歳チャンピオン路線では抜けている気がする。
その内容如何では、クラシック路線を展望することになるだろうが、グラスワンダーやナリタブライアンのような万能性とは違う決め手が見られた。
鞍上が自信を持っていない以上、NHKマイルCから、本格的な欧州競馬参戦をビジョンの真ん中に据える形がベストの展開となるだろう。

できれば、父がそうであったように、BC挑戦もダートにもマイルができたからこそ、そこに挑む価値が出てきた。
怪我さえなければ…、の状況だ。
未来を展望するにも、まずは完成度の高さも示した前走の内容から、アストンマーチャンの時のウオッカやエアスピネルとの時に空気を読まなかった天才型・リオンディーズといった、血統馬でありまた勝ち方にも鮮烈なものがあった馬の登場がなければ、頭は固いだろう。
一度は負けている馬だから、無敗馬にあっさりというシーンも少し考えづらい。

死角があるとすれば、早くも4戦を消化している点。
オープン特別も重賞も勝っている非無敗馬というのは、それほど過去にいっぱいいたわけではない。
重賞複数勝利馬が今は登場しやすい状況にあって、コスモサンビームとメイショウボーラーとの高度な争いは、事実上、フロンティアがデイリー杯のややだらしない4着を持ち直した再度の強気の騎乗で、レースレベルをグイグイ上げていけるかどうかにかかっている。
それとて、対抗候補という立場。

負かすなら、裏路線組に決まっている。
オルフェーヴル牝駒がやけに強いから、それらに負けることは決して、悲観する材料とはならない。
新馬で掲示板に載っていた馬は、その後レースを使われれば必ず勝つというロックディスタウンとその仲間から、萩S独走のタイムフライヤーあたりを挙げておく。
ホープフルSでも有力だが、頭数次第では…、である。

 

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古馬牝馬路線総括

読了までの目安時間:約 3分

 

春は春で雨に馬場が濡れることで、思わぬ馬が台頭することがあったが、ヴィクトリアマイルはまさにそうだった。
阪神牝馬Sがかなりタフなコンディションの中で、事実上の現役トップ牝馬であるミッキークイーンが凄まじい底力を発揮したから、いくら反応が鈍いタイプでもどうにかなってしまうだろうと皆が考えたのだが、それまでずっと惜敗を重ねてきた彼女が、久々に勝った後のレース。

前哨戦で完封した伏兵・アドマイヤリードにロスなく立ち回れ、ジュールポレールさえ捕まえるところまで至らず、掲示板を外す結果に。
パーフェクトマン・ルメールの魔術が炸裂し出した頃とはいえ、宝塚での頑張りと比べるとどうにも腑に落ちない競馬であった。
アドマイヤリードは、実績馬にマイル適性が乏しかった隙をつく、決め手の勝利。
持つべきものは、最後は自信の武器だと思い知らされる結果だった。

そして、いいメンバーの揃ったエリザベス女王杯。
宝塚記念のタフすぎるコンディションでダメージが大きかったか、今年も結局直行になってしまったが、見せ場作った。
私が一番強いんだ…。

でも、主役は上手に立ち回った馬、それも、苦も無くそういうことができそうな馬が上位を競う展開に。
別にモズカッチャンが、クロコスミアが弱いという意味ではない。
一番強いのも勝った馬だし、それを最後まで苦しめた2着馬だって素晴らしいのだ。
しかし、宝塚記念で3着する能力までは、そのどちらにもない。
それもあのタフな馬場で…。

ここ数年で最も刺激的な追い込み脚を使いながら、肝心のGⅠで3着というのは、いくら強いミッキークイーンでも、もう頑張っても頑張り切れない何かがあった気がしてならない。
その抵抗の一端が、あのヴィクトリアマイルの凡走に見られたということなのか。
無事、牧場に戻ってほしいのだが、それが叶ってもまだまだ長い繁殖生活を耐え抜けるか、早くも心配である。

3歳世代のトップホースは、既に古馬に通用している。
4歳の方が強いのでは?
いや、層の厚い5歳馬に対抗しているのは、斤量利も味方につけた年下世代だけである。

 

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新馬回顧<11/11・12>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日は京都だけ芝・ダとも稍重。
問題は芝とダートの結果に差があったことの方だ。

芝は3戦ともパッとしない印象。
人気馬があっさり差し切りの東2000Mは、スズカマンボ×クロフネのクレディブル。
3頭大接戦の京1400も、クロフネ産駒でほぼポンデローザの離れた3番人気馬・エールショーが勝った。
11月の新馬戦である。地味すぎる。
福島1200快勝の伏兵・サブリナはダノンシャンティ牝駒らしくキレた。
ハイレベルは有り得ないローカル1200新馬だが、これだけは磨けば光る原石だろう。

ダートはよかった。
京1800は直線弾けたテーオーエナジー。カネヒキリの母父と彼の母母父が共通のデピュティミニスターという変わったクロスを秘め、意外な底力を秘める。
人気(外)の一騎打ちになった東1600も、タピット産駒のスウィングビートが楽に勝ち上がった印象。
昔より期待馬のデビューが早まったせいか、もうダート戦が賑わい出してきた。

一転、日曜日が何といっても、ディープ×Sキャットの人気馬・ダノンフォーチュンが京都1800戦を挙げねばならぬ事態に。
かなり後手を踏んでしまったスタートの失敗から、スローペース、普段より上がりが掛かる馬場になっているとはいえ、勝負所ではもう前を射程圏に捉え、直線はディープらしい決め手を発揮。
概ね、この配合の中距離型は時計勝負を苦手とするから、死角はないわけではないが、注目しなければならない大物誕生となった。
マイルの牝馬戦でも、ステファノスの全妹・フィニフティが人気に応えて勝ち上がったのだが、こちらは大分線が細く、完成まで少し時間を要するだろう。

東京はやや平凡な2戦。
1600のエトナ、1400はプロディジーと伏兵が台頭。
それも人気馬の自滅もあったりして評価が難しい。
前者はもう信頼を勝ちとった印象の武藤騎手が騎乗、後者は速い上がりを使えるヴィクトワールピサということで推せる材料はあるのだが、それはクラシックとは関係ない要素だ。
普段なら、もう春のクラシックホースは勝ち上がっている。

 

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エリザベス女王杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 4分

 

スローの前残り。
クイーンズミラーグロが逃げたところで、上がりもかかる馬場状態。
内枠からスムーズに立ち回ったモズカッチャンとクロコスミアの競馬になってしまった。
1000M通過62秒台は、日本の全カテゴリーのGⅠレースにおいても、当然のスローという扱いになる。

エリザベス女王杯とすれば、それは平均より遅いくらいの許容範囲内の競馬ではあったが、いくら荒れ馬場になってきたといえ、良馬場であればロスなく回ってきた馬が有利である。
筆者推奨の超穴馬<いくらなんでも119倍は馬鹿にしすぎ>マキシマムドパリなど、枠が桃色と接する15番枠ながら、好発から万全の手応えで抜け出しを図るも、コース選択の自由がない分、鋭く反応できるタイプでもないので、惜しくも上位争いから最後は脱落。
言ったら、もう勝負を賭けて好位付けを選んだヴィブロスのルメールの気持ちを察するに、もっと内枠が欲しかった…、の言い訳は今回ハイレベルな争いだっただけに、ファンも納得であろう。
前を壁にできないGⅠ戦は、今回が初めてだった。掛かるのは仕方ない。

勝ったのは、前走が道悪×落鉄の死亡遊戯で3着までは粘った3歳のトップホース・モズカッチャン。
もうすっかり馬の特徴を手の内に入れたミルコ・デムーロ騎手の完璧なエスコートは、スタートが今年は良かった分、昨年以上のベストアンサーに繋がった。
本来もっと楽に逃げたかったはずのクロコスミアにしても、自身初の年間100勝を射程圏に捉えた、もう名手と言っていい和田竜二騎手のテン乗りとは思えない、オーソドックスながら強かな正攻法の抜け出しで、大いに見せ場を作る2着。

内を通ってきたとはいえ、あとは実力上位<改めて言うが、今年重賞2勝のマキシマムドパリは4着>の枠関係なしの入線という結果であって、最後は競馬が上手な馬が上位を占めるのであった。
ハービンジャーがこの3歳世代からやたらと大物が登場するいい流れになっていたが、今度はサンデーの血が一切入っていない上位人気の馬が、以後ドドドと連なるその血を持った馬を負かしたという意味でも、勝ちは大きい。
ミルコも良かったが、生産者にとってこれほど誇れる結果もない。

母父キングカメハメハは、現在の日本競馬で唯一、アウトサンデー血統を形成できるクラシック血統であり、そういう者同士の組み合わせでのGⅠ制覇には、ダート以外にもいくらでも可能性を見出せることによる勇気というものが湧いてくる。
サンデー系統の相性も悪くない2者だけに、実質外国産のキングカメハメハともども、日本導入の意味合いは大いにあったと、今回は結論付けられるだろう。

さて、宝塚記念以来で連続3着のミッキークイーン。
思えば、昨年も3着。
今年は春に一つ勝ち星を挙げているから、調子自体は昨年より良かったはずだ。
ファンも結構支持していた。
ただし、秋華賞でクイーンズリングやマキシマムドパリらをねじ伏せた頃と、多少はパワーアップしているところはあっても、一度はマイル仕様の体にしたものを絞ったところで、本質はキレ馬ではないから、いくら別次元の脚を使っても、本当のゴール寸前でいい勝負になっただけであり、惜しい3着ではなかった。
5歳秋の2冠牝馬<正確な表現ではないが>だから、上がり目はないにしても、ない体がもっと消えてしまうようなクイーンC参戦時の悲惨な馬体減の中、一時は桜花賞も参戦できそうな状況にしてしまったあの好走は、この日の僅差の敗戦に、色濃く反映されている気がする。

個人的には、昨年いっぱいの引退でも彼女の功績は全く色褪せなかったと思えるのだが、皆さんはどうだろうか。
なまじ力あるせいで、貧乏くじを引いてしまう馬は、GⅠ未勝利馬には多いのだが…。

 

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エリザベス女王杯 -予想-

読了までの目安時間:約 4分

 

昨年はスローの上がり勝負だったが、手駒手薄とはいえ、ディープに代わってマンハッタンカフェ産駒のワンツー。
その前は、ディープの中では異質の正攻法で戦うタフな馬場を好みタイプが3年連続連対。
ただ、相手がスズカマンボやハーツクライの産駒だった。
あくまでも2200M重賞。ムーア替わりのルージュバックだって、当然評価は上がる。

色々メンバーのキャラクターを比較していった中、お手馬多数ながら武豊騎手が不参戦というのはとても残念だ。
マイナス材料となり兼ねない。
クインズミラーグロ
スマートレイアー
トーセンビクトリー
リスグラシュー

ただ、リスグラシューは誰がどう乗ったところで…、の印象で、福永騎手替わりはマイナスではない。
うまく仕掛けられたら、3歳最上位入線は今度こそ可能だろう。
秋華賞好走も小回り向きの器用さはそれほどでもないし、距離延長は歓迎の配合。

しかし、たまに激走馬を出す京都大賞典の負け組は、今年はハイレベルで、同時に似た者同士の争いで先行激化、かなりの消耗戦になったから、そこでやけに積極的だったマキシマムドパリは、藤岡佑介騎手のこだわりの好位抜け出し策がその時は失敗に終わったものの、決して、それで悲観することはないように思う。
思えば、これも武騎手のかつてのお手馬。
歴戦の猛者というとレディに失礼になるが、女王決戦において、牡馬重賞で揉まれた実績は侮れない。
初めての古馬での混合重賞で結果を出せなかったことを、頭打ちと考えると、やや一長一短のある有力馬より自在な位置取りが可能となる伏兵の方が、狙って面白いように感じる。

何より、クリンチャーを鮮やかにクラシック好走馬に再び持ち上げて見せた藤岡騎手は、みんなが思っているよりもずっと冴えているように思う。
騎乗馬の質からして、今回だって、普通に乗っては味が出ない。
武騎手でも正攻法で乗る時期のあったこのマキシマムドパリで、キレを出す岩田騎手のような判断は、GⅢクラスでは十分通用するものの、この辺のクラスでは何の変哲もない末脚で勝負になるはずがない。
ある種の長期展望であり、勝負手をどうすれば見出せるかという考えの下、前走のようなタフな展開はあまり望まないものの、秋華賞3着の時は、唯一、ハイペースを好位組の中で残ったタフさは、今期の重賞の結果で、十分に証明できている。

地味だが、前走のようにはうまくは行かないと踏んでいるはずのクロコスミアは、好機を逃さない男に戻った和田騎手を配して、一応、然るべき流れを演出するはずだ。
それを好位で受け、差し馬勢の追撃を凌ぎ切るのはいかにも本命馬の姿に見えるが、有力馬ほど乗り替わりなり仕掛けのタイミングなどの難があるから、意外なほど粘ってしまうのではと思う。
決め打ちは好位のインもあるだろうが、位置取り争いで前走の失敗は想定外の存在の逃げであったから、ここは再びの強気の騎乗を期待する。

◎マキシマムドパリ
○リスグラシュー
▲クイーンズリング
注スマートレイアー
△ヴィブロス、クロコスミア、ディアドラ、ルージュバック

絞ることはないが、主軸は選定せざるを得ない。
どちらかというと半端な距離向きで、惜敗の多い馬やツボを持っている大舞台向きの馬を買いたい。
モズカッチャンも押さえないわけではないが、前走の内容で連外しだから、出しても引いても頭まではないと考え、ここでは手控えたい。
ミッキーはズブいから、良馬場ではキレな負けしそう。

 

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