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戸崎騎手、シャーガーC出場

読了までの目安時間:約 2分

 

ヨーロッパの秋シーズンが始まろうという頃に、王室開催でも有名なアスコット競馬場で騎乗することの意味。
同時期、今は夏競馬の最終盤に世界騎手戦が行われるが、ある種のステータスでは、シャーガーCの比ではない。

8月12日、イギリス・アスコット競馬場で行われる「ドバイデューティフリー シャーガーカップ」に、世界選抜チームの一員として、実績申し分なしのミスターMVJ・戸崎圭太騎手が選出され、初の参戦が決まった。

世界選抜、欧州選抜、英愛選抜、女性騎手選抜の4チームによる対抗戦。
それぞれキャプテンに選出されたK.マカヴォイ(オーストラリア)、L.デットーリ(イタリア)、J.スペンサー(アイルランド)、E.ウィルソン(カナダ)ら、トップジョッキーに加え、日本でもお馴染みのR.ムーア騎手も加わり、見応えのあるレースが展開されること請け合いである。

これまで数多く参戦し、世界選抜のキャプテンを務めたこともある武豊騎手の健闘はよく伝えられてきたが、いい加減、30代のトップ騎手が日本の代表として国際舞台に挑むことが増えてこないと、今後が心配になる。
意義ある当然の選出であるから、戸崎騎手の今後にとっても、とても重要なのだ。
日本や香港でやるのとは、少々勝手が違う。
大いに刺激されてもらいたいところだ。

思えば、春のGⅠで1番人気になって、それに応えられなかったのは、例の外国出身騎手や皐月賞得意の地方出身騎手など。
生え抜きによる大逆襲も、結構な刺激だろうが、大いに頑張ってきてもらいたい。

 

ニュース

東京マイルの必殺ナンバー

読了までの目安時間:約 3分

 

NHKマイルCの「5」枠より内
ダービートライアルのNHK杯の歴史を終わらせてでも、外国産馬の目標レースを賄う必要のあった時代に誕生したNHKマイルCも、次の夏のオリンピックイヤーには、創設から四半世紀の歴史を刻むことになる。
97年の1、2番人気の7枠のゾロ目決着以外、実は、5枠から内の10頭が必ず馬券に絡んできている。
確率論では常識だろうし、競馬の理屈にも見合った傾向ではあるが、17頭立てが過去20年で1回のみという多頭数の競馬。
人気馬は最内を嫌い、そこから来る馬はだいたい4番人気以下のダークホースである。
差し馬で人気薄はマークしたい。

ヴィクトリアマイルの「2」回
過去11回で、2年連続で連対した馬は、
ウオッカ
ブエナビスタ
ホエールキャプチャ
ヴィルシーナ
ストレイトガール
いずれも歴代の覇者である。
そして、前走では皆負けていたというのも共通している。
主要な前哨戦はあっても、2連勝でここを制した馬自体、エイジアンウインズのみだから、本命党には辛いレースである。
その上、連対した翌年は前年より評価が上がっていたことはない。
このレースだけは、裏から見た方が得策だ。

安田記念の1番人気は「1」×、「2、3」○
オグリキャップの1:32.4がずっと異質な存在であったのが、03年改修後最初の安田記念で、似た適性を持つ同系馬・アグネスデジタルの1:32.1により、競馬の中身は変質した。
秒単位の2と3の組み合わせに、1も加わったことで、1番人気は混戦と相まって、その信頼度を壊滅的なまでに低下させた。
1番人気馬で1分31秒台で勝った馬は1頭だけであり、それは今や門外漢とされるスプリント王者だったロードカナロアだけである。
10年に一度くらいはこういうタイプが出てくるから、それは度外視すればいいのだが、それ以降また1番人気が強い。
1分31秒台の決着ではないからだ。
馬場の読みとメンバー構成である程度は勝ちタイムは読み解ける。
時計が遅い年ほど、人気馬は強い。レース攻略の肝である。
昨年はペースが遅すぎただけだ。

 

コラム

マイルに懸ける

読了までの目安時間:約 2分

 

GⅠ昇格元年の大阪杯で、いつも以上に積極的なキタサンマークのポジションから、器用な立ち回りでは初めてに近い形で2着と健闘したステファノスが、次走では戸崎騎手を鞍上に再び迎え、安田記念に参戦すると陣営が発表した。

これまでGⅠで何度も惜しい2着を繰り返してきたのは、良馬場の2000Mだ。
東京のマイルは1、2ハロン分長い距離に向く馬の方が、実は適性があるとされてきたが、唯一の重賞勝ち鞍は東京マイルの富士Sであることからも、藤原調教師としても勝算ありという見立てで、早々参戦決定の運びとなったのだろう。

ミッキーアイルが遺恨くすぶる中で勝ち逃げしてしまった状況は残念だが、同期のステファノスは、世代のトップホースである引退したモーリスや皐月賞馬のイスラボニータと何度も対戦し、現役のイスラボニータには何度も先着している。
桜花賞馬を初年度からガンガン送り出したディープインパクトに、NHKマイルC好時計勝ちのクロフネとダート1400で芝並みの時計で走ったことのあるゴールドティアラの掛け合わせから生まれたココシュニックが母という配合。
本来いるべきステージとも言えなくはない。

問題は、何の影響かやたらと2、3着が多い戦績表からも伺える、無類の善戦マンというキャラクターであろう。
そうなると、いつもの状態に戻った戸崎騎手の存在も必要な気がする。
地方所属の頃は、ダービーにも騎乗したし、フリオーソで何度も中央馬を負かし、安田記念を3歳馬で勝ったこともあった。
卒のない競馬で負けても意味はない。度胸のある魅せる競馬に徹してほしい。

 

ニュース

晩成血統に夢を託して

読了までの目安時間:約 3分

 

開催替わりの東京、京都では、GⅠの谷間にGⅡ戦が行われる。
はっきりと黄金ローテが確立されている中で、必ずしもトライアルになっていない部分のあるフローラSと、特段決まった路線があるわけでないにせよ、GⅠ前哨戦として機能しているわけではないマイラーズCは、実に鄙びた中央場所では浮いた存在のレースである。

マイラーズCというレースは、マイルカテゴリーの別路線扱いになるような高速決着が多い影響で、本番で出番のありそうな完成されたマイラーはなかなか勝てない。
カンパニーは7歳の時は勝ったが、GⅠを勝った8歳時はスーパーホーネットにキレ負けだった。
4、5歳時に勝ち切れなかったダノンシャークは、マイラーズCを回避した年に、マイルCSをレコード勝ちしている。

カンパニーには父トニービンのみならず、母がノーザンテースト×クラフティプロスペクターという配合で、早々はへこたれるような配合ではなかった。
ダノンシャークも母母父シャーリーハイツの影響か、オープンに上がって1年以上してからの重賞勝ちから、更にもう一巡り半季節を経てからのタイトル奪取。
A級血統の底辺部に属する彼らは、安田記念の格には適わずとも、マイルCSを勝ち切る経験値を蓄えていったのではないだろうか。

日本の良血馬で母方にネヴァーベンドが入っていると、ほぼ決まって、3歳秋以降でないとGⅠでは通用しないのだが、オークスだけは特別。
直系のミルジョージ産駒であるエイシンサニーやブレイヴェストローマン産駒のマックスビューティが快勝したレースが鮮烈。
直系は少ないが、母父系に持つエリモエクセルやスマイルトゥモローなども劇的な勝ち方をした。
ミルリーフのクロスを持つサンテミリオンは、フローラSレコード勝ちで、オークスもアパパネとの雨中の激闘で同着優勝している。

ヌレイエフのきついクロスを掛けられた母を持つデニムアンドルビーもそう。
ブラックホークやキングマンボの母ミエスクなど、ずっと走っているイメージがあるのが、その直仔の特徴であった。
まだ走っているデニムは、フローラS勝ち馬の呪縛から解き放たれる可能性を未だ秘めている。

 

コラム

敵か味方か

読了までの目安時間:約 3分

 

混戦の高松宮記念と人気馬で堅そうだった桜花賞は、結果、似たようなコース形態で馬場もそっくりになったから、少なくとも勝ち馬の道悪適性は大いに引き出されたように思う。
問題は負けた人気馬の方だ。

レッドファルクスの評価は、そもそもまちまちであった。
ビッグアーサーが走れなかった、走らなかったGⅠ2戦で、結果的には連続好走している。
それも共に休み明けでのレース。
崩れていないから評価は大きく変化はしない。
GⅠでこなせる条件も、香港のレースを経験していることで大体見えている。
概ね、時計が両極端な時は末脚が活かせないから、ちょっと物足りない競馬になる。
高松宮記念は香港戦ほどではないにせよ、完敗の3着だった。

では、血統面でいかにもタフそうなところのあったソウルスターリングはどうだろうか。
関東馬の人気馬が飛び続けている桜花賞だけに、わずかながら不安はあったが、大半のファンの期待を大きく裏切ることになった。
関東では関東馬のGⅠウイナーは誕生するけど、関西ではそれがないという一連の流れとは別に、昔から言われていた関東馬不毛地帯たる阪神マイルでの運動会をジャックすることの反動は、新コースになっても相変わらずということなのだろう。

しかし、血統で見れば重馬場はこなせるはずだったし、実績は最上位なのである。
関東馬のひ弱さというのも、初重賞勝ちが両者関西圏だったのだから、筋違い。

雨である。
その影響と、稍重という扱いづらいコンディションが全てだったように思う。
時に、重馬場と同じくらいのタイムになることもあれば、かつての京都桜花賞はレコードが出たりと、その状態は馬場そのものの傷みによって大きく左右される。
阪神は高速馬場で開幕したが、例によって、暖かくなることで生育する芝は雨の力も借りているから、軽い馬場のまま推移することはない。
中京も昨年は異常だっただけで、春の馬場悪化は雨により倍加速する。

急坂コースの広い馬場では、よりタフさが要求される。
そこで淀みない展開になったことは、結果に大きな影響を及ぼしたと思われる。

 

コラム

金メダルが欲しい

読了までの目安時間:約 2分

 

ソウルスターリング、失意の桜花賞敗戦に続き、今度は、フィギュアスケートの浅田真央選手が現役引退を表明したことで、国内は上を下への大騒ぎとなっている。

女性アスリートの栄光と斜陽の時間には、男子と違い、儚さがつきまとうことがそのコントラストをより引き立てるせいなのか、誰もが前のめりになって、後から振り返ると何だか必要以上に一喜一憂していたなと、皆が思い出を語り合うことが多い。
今週は大丈夫だろうか。

1948年ヒデヒカリ以来の牝馬による制覇を懸け、3戦無敗のファンディーナが皐月賞に挑む。
2度手綱を執った岩田騎手は語る。
「2000も全く問題ない」

オリンピックとGⅠレースは、どことなく雰囲気が似ている。
でも、ワンチャンスしかない競馬のクラシックレースの仕組みは、実に鮮烈で、かつ過酷である。
どうせ、一度きりなのであれば…。
挑戦することの意味と、常に上を目指すことのリスクとのせめぎ合いは、どのような戦いの形であっても、その全てに共通するものだ。
罪なき罪を背負ったようなプレッシャーという名の怪物は、プレイヤーの本質をとても分かりやすい形で引き出させる。

しかし、圧勝までもが至上命題であった女王たちに比べて、ファンディーナに掛かる期待は、いくらか軽い。
中山皐月賞を制する初の牝馬は、全てを魅了する走りが簡単にできるファンディーナであって欲しいと、多くのファンが思っている。
実像か幻影か。皐月賞の一番の楽しみは、それがはっきりと見えてしまうところだ。

 

ニュース

芽吹いた才能

読了までの目安時間:約 3分

 

ちょうど一年前。
一介の障害オープン馬が、断然人気の無冠の帝王をGⅠで負かしてしまうという有り得ない光景を、我々は目撃した。

サナシオンに恐れをなして、頭数もそうだが、かなり低調な組み合わせとなった中山グランドジャンプは、彼にとっての独壇場になるはずだった。
しかし、中山にはかなりの苦手意識があったサナシオン。
前哨戦までは難なくクリアできても、大竹柵や大いけ垣のあるGⅠになると、自慢の快速が鈍る傾向は、皆が理解していた。

2番人気に推されたのは、中山では未勝利ながら、前走の平場オープン2着の内容を買われたオジュウチョウサン。
いくら相手がいないからといって、バンケットを何度も上り下りするタフなコース設定で、今回もサナシオンは音を上げてしまうのではないかという6.5倍の支持であった。
が、終始好位につけ、勝負所でのプレッシャーの掛け方も絶妙だった石神深一騎手の見事なアシストに応えたオジュウチョウサンは、ゴール前には3馬身以上の差をつけ、新王者として名を世に知られる存在にまで成り上がった。

以後、
東京ジャンプS①
東京ハイジャンプ①
中山大障害①
阪神スプリングジャンプ①
と、軒並み主要競走を人気に違わぬ内容で、連戦連勝である。
1年前までは、大障害でアップトゥデイトに4.3秒離されるような存在であったのに、昨年末対戦した際は、それにほぼ大差となる1.5秒をつける圧勝。

ステイゴールドの成長力は知られるところだが、時たま現れる「彗星の如く現れた」と評するに相応しいこの才能は、自分の庭で己を取り戻すようにオジュウチョウサンに食い下がったかつてのNo.1ホースアップトゥデイトと、真の意味での天王山決戦を、土曜日に迎えることになる。

思えば、皐月賞の前日の中山というのは、距離の壁にぶつかった残念クラシック組がスピード勝負での争いに未来を託すクリスタルCが行われる日だった。
そこでサクラバクシンオーが一流のスピード馬を目指すきっかけとなった開催日という奇妙なリンクにこそ、スペシャリストの流儀が隠されているのかもしれない。
過去は過去。
勝てば官軍。もう未来しか見ない男を阻むものなど何もない。

 

コラム

キタサンブラックのゴール

読了までの目安時間:約 3分

 

キタサンブラックが休んで強くなったというより、ライバルになるだろうと目された海外レース参戦組のGⅠ馬2頭の不体裁の方が、実はショッキングであったという印象の大阪杯。
王者に挑むという構図が、自分たちは既に叩き台を経ている点でも有利さはあったにも拘らず、キタサンブラックの良さがいつも通りに出てしまったのでは、全く以って立つ瀬がない。至極残念である。

ブラック陣営としては、ジャパンC楽勝の時点で、春天連覇を第一目標とした凱旋門賞獲りに焦点は絞られていた。
狙わずしても…、というのが大阪杯の結果目標であったから、勝つことの意味はもちろんのこと、最大の関心事は昨年くらいのパフォーマンスが今年も出せるかどうかという観点で、それほど驚きの勝利という印象は誰も抱かなかったように思う。
それが皆の共通認識であるから、尚素晴らしいのだ。

その意味では、残る春2戦も勝ちには行くものの、余裕を感じさせる内容の方が重要になってくる。
1年前は本番では競り弱いアンビシャスにも負けていた。
今年は王者に相応しい勝ち方。
ならば、強いライバルにここまで競り負けてきたブラックには、意外や意外、叩き合いでの危うさが見え隠れするのだ。

それはここまで騎乗してきた歴代の名手たちも、何となく感じ取っていたはずだ。
速すぎず遅すぎずのリズムが完璧であったジャパンCを頂点に、少なくとも、互いのリズムを崩し合う中長距離戦らしい展開で勝ち負けを分けたポイントがそれと分かった以上、逃げの解禁のポイントが重要。
本番でどうしたいのか。はたまた、国内ではどう勝つのが理想なのか。
この馬を策に拘る馬と勘違いしている人も多いが、相手のリズムに持ち込ませなければ、ペースは関係ないので、競り込ませない展開を自ら作ることを、彼のリズムと主戦は考えてきたように思う。

行くには行くだけのリスクがある。
国内で抑える競馬をさせるくらいで、ロンシャンでは理想の逃げが可能だろう。
エリシオの再現は、国内での惜敗に伏線ありだ。
スピード型として挑むのでは、参戦意義はない。

 

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ダンスインザムードと違うこと

読了までの目安時間:約 3分

 

1800Mの経験、及びその勝利記録。
また、一貫して重賞では牝馬戦を使われるが、その後も見据えて、最初は男馬との混合戦に臨み、しっかりとクリアしている点。
父も母も有名馬であり、名繁殖であることが証明済みいうことでも、今年のクラシックの主役・ソウルスターリングとかつての厩舎のトップホースであったダンスインザムードとの共通点は、意外なほど多い。

桜花賞馬はオークスという高い壁に跳ね返されたダメージというあるあるのこじつけで、厩舎の先輩の方の不振が片づけられてしまうところもあるが、本当は負け方を知らなかったということの方が重要だったのではないだろうか。
不敗では距離の壁も苦手が事もよくわからないまま、死のステージに歩を進めねばならないケースも多い。

ソウルスターリングは、ダンスと違って東京の1800のオープンで、後の重賞馬を完封している。
そもそも、マイルで負けていれば、オークス一本のローテも考えていたことだろう。
が、ダンスはダンスインザダークの妹ということもあって、距離の壁はないとされていた。
穴党はそこをついて、オークスの穴狙いに走ったのだろうが、筆者はまんまと一枚食わされた。

ソウルスターリングは、3歳時は走りすぎる馬であったフランケルの仔。
一見すると万能血統でも、マイルのリズム、それもハードな流れに対する適応力で、ここまで勝ち星を重ねてきたのである。
桜花賞が初遠征であったことが、ハードローテと相まって、オークス凡走の理由に繋がったのであれば、ソウルスターリングの死角はJF快走にあるはずだ。
普通は止まる流れを正攻法で抜け出し。チューリップ賞など死角のあるレースではなく、楽勝だった。
桜花賞もアドヴァンテージで勝てるという流れで、どう解釈すればオークスを勝てるという根拠を生み出せるのかというほど、マイル型に傾倒しつつある。

しかし、絶対能力というのも重要で、スピードという武器で勝負できる以上、ダービーという禁断の果実を手にしようとしない限り、春の航海に大波が立つことはなさそうである。
その上、快速馬という印象がない。血統以外の魅力が多い馬だからだろう。

 

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母になるとき

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秋の電撃引退決定から、もう繁殖活動の最盛期になろうというのに、ショウナンパンドラの新情報がないのは、まだ脚元が思わしくないせいだろうか。

サッカーボーイ・ステイゴールドがいるロイヤルサッシュ系で、母父はフレンチデピュティ。
大種牡馬群の主流中の主流であるゴールデンサッシュの直系なので、多様性という観点で特に、死角になりがちな時計勝負への対応力を、秋華賞のレコード勝ちで払拭している彼女に不安材料は見当たらない。

唯一、少しでもダート寄りの傾向を示す種牡馬との交配では、高確率でダート型になる可能性があり、2000M未満での実績に乏しいという点が、牝馬にしては珍しいことで、案外、相手を選ぶところはあるのかもしれない。
ならば、ダートの一流馬を作って、今度は万能の後継馬として成功してもらおうではないか。
隔世遺伝の傾向は、一流血統独特のリズムでもある。

昨春桜舞台を沸かせた三人娘も、揃ってこの春から母になる。
ダイワメジャーの傑作・メジャーエンブレムは、母がテイエムオペラオーと似た配合のネアルコ偏重配合で、英愛的良血の定義に適ったダンチヒとサドラーズウェルズを両方持つ、近年のトレンド。
ヴィクトワールピサの最初の大物となったジュエラーは、姉同様、重厚な欧州血統のボトムを支えるアウトサイダー系の複合体たる母と日本の中距離路線で活躍した父とのアウトブリード。
シングスピールを母父に持つシンハライトは、ディープのキレと母父の持続力を兼ね備えた、実にバランスのいい馬だった。

日本にはノーザンダンサー系の大物種牡馬はほとんどいないので、ヘイルトゥリーズン系かミスプロ系かという幅の狭い選択肢になるが、消耗があまり大きくない段階での引退は、往々にして、繁殖牝馬としての成功に繋がるとされる。
ベガやアグネスフローラの成功要因は、春以降の不振、故障の副産物があったからであろう。
どうせなら、シーキングパールやヘヴンリーロマンスのように、アメリカに行くのもいい。
燃え尽きていないのであれば、余生だけ日本で過ごすというのも選択肢にある。
アメリカの方が、配合相手は豊富だ。

 

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