武豊騎手

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ユタカマジックを振り返る

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ラニは、乗りにくいけど、後ろからマークされずに動ける馬。
ドバイに行くと決めた陣営は、同脚質のキズナへの騎乗依頼から、武豊騎手と濃密な時間を共にしてきた。

エイシンヒカリは、トップジョッキーからの乗り替わりで、昨春から手綱を任されていた。
気難しく、それでいて、テンポは緩やかに、一定であることが望まれる馬。
ミルコにも合っていそうで、リオンディーズに手を焼いた騎手では合わない。

両方とも極端な脚質なので、スタミナの逆算も重要になってくるが、有利さもあることは経験から理解していたはずだ。

捲りはドバイまでは通用したが、アメリカではそこまで至らず直線勝負。
相手が遅いことを知って、秋天の再現でフランスの重馬場は耐えられたが、ロイヤルアスコットでは消耗の仕方が違い、惨敗。

悲喜こもごも、酸いも甘いも知る世界のタケにしてみれば、驚くほどの好結果でも、がっくりする負け方でもなかったように感じる。
うまくいったのは、馬の力があったから。インタビューの時は、常に自然体だった。

キタサンブラックとコパノリッキーの違いは一点。
「逃げない方がいい馬と逃げてもいい馬」

今季初戦は、お互い自分の競馬ではなく、勝った馬にとってのベストレースとなったが、その次の対戦では、こちらが自分の型を崩していなかったから、あっさり先着した。
春の天皇賞は、無理に行くことはできない舞台。宝塚記念は、力勝負で相手を打ち負かさないといけない舞台。
リスクのある逃げは、計算できる範囲内以外で選択はしない。
本音を言えば、これまでキタサンブラックに乗ってきた騎手の質を考えれば、ひと工夫しないと苦しい立場にあったはず。

コパノリッキーは、それに対して、極めてオーソドックスな先行の型にハメて、中身の濃い6歳シーズンを謳歌している。
同じような脚質でも、相手を見て戦うべき舞台と自分の勝負のスタイルに徹することがいい場合がある。
武豊を評価するなら、この2頭で制したGⅠ3勝を賞賛すべきだろう。

ディープインパクトとの別離を経て、苦境に陥った時期はあったものの、勝負師として磨きがかかった印象もある。
いい時間だったのかもしれない。



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