血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

圧巻のGⅠ連勝

読了までの目安時間:約 2分

 

クリソライト-アスカノロマン-コパノリッキーの並びはかなり不自然だったのだけど、以下、アムールブリエ、ホッコータルマエ、サウンドトゥルーとノンコノユメがそれらを追いかけるという想定通りの展開も、実は、内枠の発走から意識的に外の好位づけを狙った武豊騎手の作戦が、ライバルの自分の型を崩させることに繋がったようだ。

第39回帝王賞が、29日大井競馬場で行われ、コパノリッキーが2着ノンコノユメに3馬身半差つける圧勝で、GⅠ7勝目を挙げた。
馬場は不良。2:03.5の高速決着となった。

マイルを遅く駆けることには、誰にも負けない自信のあるコパノリッキーは、それと同じように、2000Mもじっくりエンジンを掛けて行って、3角の辺りから徐々に前を捉えて、タイムトライアルのような形に持ち込む後傾ラップ型のスタンスが合う。
一本調子の先行型ではないこの馬の性格を、最初に騎乗した昨年の東海Sから理解して、見事に力を出させた武豊騎手にとって、行く気になった馬を途中から追いかけるのは、本当はベストの競馬だということを知っているからこそ、掛かっても、行かせなかったのである。

2000Mの時計勝負は大歓迎。あとは追い込み馬のケアが…。
ただ、オープンキャリアの浅い好敵手たちにはまだ対応できなかった。
大幅のプラス体重で、必ずしも完璧な仕上がりとは言えないだろうが、秋よりはいいに決まっている。

コパノリッキーだけが、思うように走ることのできた帝王賞だった。
勝ち馬しか輝かないGⅠレースというのは、よくあるものだ。ダートなら、尚更多い。

 

ニュース

古馬王道路線春総括

読了までの目安時間:約 3分

 

今季のチャンピオン路線の実質的な開幕戦は、4歳のトップホースらが活躍したドバイ国際競走であった。
リアルスティールがムーア騎手を背に、実に勝負強い抜け出し方で初タイトルを獲得したドバイターフ。
スタート前に落鉄し、装鞍する場所まで戻って打ち替えを試みるも失敗し、桜花賞のイソノルーブル状態でのレースとなったドゥラメンテは、昨年からどんどん強くなったポストポンドを捉えきれず2着に終わり、世界デビュー戦はほろ苦い結果に。

その後は、モーリスも圧巻の香港GⅠ連勝を決め、今年も前途洋々の日本勢となるはずだったのだが…。
その日のもう少し早い時間に行われた天皇賞は、武豊騎手の絶妙なペース配分に、差し馬が実力を発揮する前にレースの流れは決し、キタサンブラックが淀の覇者として再び君臨する結果となった。

カレンミロティックのハナ差負けは、今年何度か目撃した極めて惜しい内容の中でも、最も衝撃的なものではあったが、何となく見えていた結末のようにも思えた。
ゴールドシップと接戦を演じた馬は、彼と伍して戦える馬ではない。
かつて、ラブリーデイを子供扱いにした金鯱賞は、もう2年半以上前のレースである。

宝塚記念というのは、春の総決算であると同時に、古馬にとっては、秋のGⅠの前哨戦の意味合いも持っている。
「戦う前にわかっていること」
よく考えてみたら、ステイゴールドの代表産駒以外は、春のGⅠなり、ちょっと前までなら金鯱賞、今なら鳴尾記念で力のあるところを示していた馬しか来ない。

だから、ギリギリのところで踏ん張ってレース中は怪我するところまでは至らなかったドゥラメンテは、結果として連対は確保した。
しかし、本命馬が不意打ちを食らうのがもこのレースの特徴。

「牝馬では勝てないレース」
スイープトウショウと逆に順番で宝塚記念を勝ったが、意味合いはまるで異なる。
こちらは、牝馬のチャンピオンとしての矜持を示した結果。距離適性と特殊な馬場への適応力が、チャンピオン級の牡馬より遥かに上だったことも、大きく結果に影響した。
マリアライトの稀有な個性は、宝塚記念への類まれな適性を有していたようである。

 

コラム レース回顧

競馬と世相 2016

読了までの目安時間:約 3分

 

有馬記念では、よくサイン馬券の話で盛り上がったものだ。
落馬に競走中止。3歳馬が騒がしい競馬で途中リタイアした87年のレース結果については、(2着)ユーワジェームス-(1着)メジロデュレンで枠連万馬券の大波乱となったことから、頭文字をとってユメ馬券と称された。
9.11後最初の有馬記念は、マンハッタンカフェとアメリカンボスでアメリカ馬券。
しかし、ファンもかなりドライになった昨今、そんなことを言う人は、競馬雑誌の投稿ページの片隅に登場するはがき職人くらいになった。

つい先達て、競馬の祖国で巻き起こった独立機運の高まりを大いに受けた国民投票のおかしな結果が、大国のパワーバランスを大きく変質させそうな気配を漂わせていて、各国の財務担当者は上を下への大騒ぎとなっていたりと、政治の世界ならずとも、この世の一寸先は闇状態にある。
取材力も、余暇もないファンたちが、それを何かのサインとして、宝塚記念に特定の馬に重点投資していたのかもしれない。
得票率拮抗。5割近辺。勝率で半分くらいの4歳4頭のガチガチボックスとか…。

スクリーンヒーロー産駒に明暗の分かれた5月1日の極東決戦二本立て。
安全保障上の諸問題も影響しているのではと勘繰ってみたが、これは流石に筋が悪い。
要素を書き出していくと、マイルと2マイル、淀と沙田、1番人気同士、関東馬なのも同じ…。
「何でもモーリスが先!」
初勝利の時期、初重賞・GⅠ制覇のタイミングはそう。
3歳秋まではゴールドアクターが勝ち星は先行していたが、古馬になって逆転。そして、日経賞終了時点で8勝同士で並んでいた。
「いやいや、モーリス君が一番ですから」
古馬が大舞台であんなにイレ込むなんて、何かなきゃおかしいと思っていたのだが、やはりあった。(笑)

ダービーのハナ差は、母アルゼンチン産と母母アルゼンチン産の違いで、ゴタゴタが続く隣国といち早く縁を切った方が、結果として、日本暮らしも長くなったから、ディープの寵愛をより受けられたことによる影響だったのか、とか。
宝塚記念は、イギリスの国民投票と似た結果に。
ファン投票6位。競馬の育ての親に逆らうなということなのか。

 

コラム

新馬回顧<6/25・26>

読了までの目安時間:約 3分

 

道悪の土曜競馬は、施行条件と馬場状態を記しておく。馬場差がかなりあった。

東京芝1600<稍重>
人気勢が後ろの方からじっくり仕掛けていこうというタイミングで、好位から松岡騎手らしい積極的な進出で坂上で先頭にたった2番人気アンノートルがデビューウイン。
アイルハヴアナザーは母父がロベルト系なので、肌がヘイロー系だとヘイルトゥリーズンの効果的なクロスが掛かる。時に大物が出ても、何ら不思議ではない。

阪神芝1200<重>
ゴール前の馬場の五分どころで、3頭のデッドヒートを制したのは、1番人気のタイセイブレークだった。ダイワメジャー産駒のワンツーで、いかにものタフな決着。でも、総合力で勝ち馬は一枚上だったか。

函館芝1200<稍>
〃 ダ1000<不良>
馬場の差はあったが、ともに逃げ切りの決着。
牝馬限定の芝のレースは加藤祥太騎手のロイヤルメジャー、ダートの方も、城戸騎手のオアシスクイーンと、牡牝同斤の時期の2kgもらいをフルに活かしての競馬。
ダイワメジャーとシニスターミニスターだから、至極順当な結果だったように思う。

日曜は、本州では晴れ間が出て、芝は東が良、西は稍重まで回復。
芝の1800M戦がそれぞれで行われた。
東京は、5番人気のリーチザクラウン産駒・ニシノアップルパイが、父のような軽快な逃げで楽々押し切った。
中舘厩舎で、オーナーも同じ。納得だ。
阪神では、この日も活躍したダイワメジャー産駒の一番星・アンバーミニーが、早め先頭から直線は独走で、3馬身差の圧勝で初陣を飾った。
中型の牝馬だが、母系はドイツ血統で正攻法の戦い方が似合うタイプだろう。

2頭とも、直線は少々お行儀の悪いところ見せていたが、父の性格を考えたら、いい方にも捉えられる。
函館では、雨馬場のスプリント戦を人気のレヴァンテライオンが制したのだが、直線で前が詰まり、万事休すというところからの大逆転勝利。
パイオニアオブザナイルのくせに、などと小言のひとつも言いたくなるほど、素晴らしい瞬発力を見せつけてくれた。

 

レース回顧

宝塚記念 回顧

読了までの目安時間:約 6分

 

昨年はマーメイドSも勝てなかったような馬が、歴戦の古馬ではないにしても、勢いに乗る4歳勢を向こうに回しての大立ち回り。
アクシデントも敗因であっただろうドゥラメンテの末脚は、今までここでよく見てきた、人気馬のあと一歩足らない追い込みで、キレる、迫力を感じさせるものではなかった。
出遅れは問題でもあったが、皐月賞の時より体調がよくないとはいえ、あの脚を使えないほど体調が悪かったわけではない。

キタサンブラックの武豊騎手は、最初のゴール板手前の流れは歓迎であったが、京都ならともかく、阪神の内回りの多頭数の競馬で、ある程度覚悟をしていた淀みない流れの逃げ。
道悪の割には、内はしっかり残る感じだから、時計が速くならないことは確認していたので、ある意味確信をもって、逃げ粘りの態勢を整えた。
それでドゥラメンテに交わされるのであれば、仕方ないと思っていたはずだ。

しかし、追ってきた相手がマリアライトだと判った時は、産経大阪杯のアンビシャス<16着>以上の驚きだったことだろう。

スタートをやや押して出していって、道中も置かれないように蛯名騎手は細心の注意を払って、できる限りのことをしようとしていた。
勝負所でズブいから、昨年のマーメイドSは自分から仕掛けていくスタミナ比べに持ち込んで、伏兵のシャトーブランシュの一撃に苦杯を嘗めることになったのだが、その賞金は、エリザベス女王杯の出走→優勝の流れに大いなる意味を成すのであった。

GⅠ馬になり、今日この日まで、有馬記念ー日経賞ー目黒記念と、昭和のタイトルホルダーの進んだ道のように、軽くない2500Mをひたすら使われてきた。
前走の目黒記念は、今までの自分に足らなかった時計勝負における正攻法の2着。
有馬記念の走破時計を実に2.5秒も更新する素晴らしい内容だった。

言い訳できることはたくさんある。
でも、せっかくベストに近い条件の競馬に挑むのだ。
スイープトウショウが勝った時も、いつもよりはずっと積極的な中団からの差し切り勝ちだった。
王者が必ずしも勝てる競馬ではないが、崩れることもない。
時計が速くなれば別だが、稍重発表でも想像できるように、この時期の阪神らしいタフなコンディションだった。
逃げたキタサンブラックも、自ら先行して時計を作っていくような快速型ではない。

王者には必ずしも有利ではない。
そんな、専門家にとっては有利にもなる条件は、今のドゥラメンテにはあまりに過酷であったのか。
牝馬相手では、道悪にならない限りは、どうしてもキレ負けしてしまうマリアライトは、こうした速い流れだとか、人気馬が今一つピリッとしない走りをするとき、自分にとって最高の花舞台になる。
季節柄、牝馬には厳しすぎる条件になることも多い宝塚記念は、ハイペースの高速決着が歓迎だったスイープトウショウと同じように、みんなのイメージと違うところにいる鉄の女に、これからも見せ場を作るためのチャンスを与えていくことだろう。
4角で誰よりも押していたのが、何を隠そう、マリアライトであった。

じりじりした気持ちで、レース後10分して馬運車に乗せられたドゥラメンテの症状がどのようなものかと思って、わずかながら残る明るい可能性を信じて待っていたが、予後の判断が公表される前にわかることだけ記しておく。
結果はどうあれ、まだ彼について語るべきことはある。その時に触れようと思う。

体調に関しては、すっきりしてしまったというより、検疫ー遠征ーレース<落鉄しての競馬>ー帰国ー検疫と、まだまだキャリアの浅い馬には厳しい3か月を過ごした割に、何とか体面は保てる出来だったように感じた。
無論、猛者の集うGⅠだから、あっさり惨敗もあったのだが、ステイゴールド産駒らしい勝負の嗅覚は、まだこの馬には備わっていなかったのだろう。
スタートは久々に良くなかったし、パドック後半から少しずつうるささも見せていたから、いつも気持ちを馬は作っていったので、下手に行かせるわけにもいかないと、デムーロ騎手も確信をもって、中団後ろからの競馬を選択したのだろう。

道悪の云々は稍重くらいまでは、ドバイでも裸足で走って見せ場を作ったのだから、全く問題ない。
だが、GⅠを戦う中で、メリハリをつけていかなくてはいけない状況で、多頭数を捌く日本競馬らしいタフさが、今回10戦目のドゥラメンテ<この内8戦が15頭以下>には耐えきれなかったのかもしれない。
しかし、それに持ち堪えられるだけのものがなければ、最近、多頭数が当たり前の凱旋門賞に行く意味もない。
初の58が言い訳出来る材料とも、当然なり得ない。

「力及ばず」
キタサンブラックがこんなにもタフな競馬に耐え、マリアライトが最高の渋い末脚で伸びてきた。
速い流れなのに掛かったアンビシャス以外は、実績のある馬が皆上位に来た。
勝てない相手ではなかったが、勝ち切るだけの強靭さが足らなかったので、力勝負でパワー負けして、脚も壊してしまったのか。

いずれにしても、ここから凱旋門賞に行って勝てそうな本格派チャンピオンホースは、残念ながら、見当たらなかったということになる。
マカヒキさん、頑張ってください。

 

レース回顧

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