血統予想・コラム

JUST競馬予想ブログ

ダービー馬の意趣返しか

読了までの目安時間:約 2分

 

凱旋門賞と英チャンピオンSを両睨みで、それぞれの前哨戦に最も重宝されている3週間前の愛チャンピオンSで、よもやの惨敗を喫していた、今季の仏ダービーウイナー・アルマンゾルのまたしても、まさかの凱旋門賞参戦が、俄かに現実味を帯びてきた。

近年のトレンドである、無敗のオークス馬による古馬斬りが、ラクレソニエールの事実上の故障回避により叶わなくなり、代わって主役候補になる斤量利のあまりない古馬勢と、昨年のような主役の不発によってでしか出番の巡ってこない3歳牡馬の争いとなれば、まだチャンスがあるのでは…。

水曜日の昼下がりの時点では、まだはっきりとした陣営の意思は示されていないが、古馬が不利ということは誰でも理解しているところ。

世界の潮流に合わせて、ダービーもオークスも2400Mから短縮してからというもの、地元のダービー馬はなかなかチャンスを得るところまでも至らず、前述したように、牝馬も強いし、一時期よりも英ダービー馬が盛り返すシーンも多く見かけるようになってきた。

フランスの誇りである「欧州競馬の最高峰」が、芝競走におけるステータスで在り続けるためには、ネイティヴダンサー系が3連続で配されたこのスピード優先型の中距離馬に、勇躍参戦、大立ち回りを演じた末に日本のダービー馬もろとも葬り去ってもらいたいという気持ちはなくもないはず。

前走惨敗から名誉回復の一手として、再びの国内戦での大金星を目論むならば、それなりの根拠を示す義務が陣営には求められる。
今秋のアメリカ、アジア遠征まで視野にあるならば、当然、どの道を進もうとも好結果を出さなければいけないが、果たして。

 

ニュース

天皇賞(秋)展望

読了までの目安時間:約 3分

 

3歳の才能が一枚欠けて、それでもまだまだ夢の対決の構図に、ファンの失望するメンバー構成になることは考えられない状況。

4歳世代が春の中長距離路線を牛耳るかのように思われていたが、宝塚記念では、エリザベス女王杯優勝以降、名うての古牡馬相手に好走を繰り返していた5歳のマリアライトが、またしても大舞台での勝負強さを見せ、サマー2000シリーズも、4歳1勝に対して5歳2勝と、土俵際から大分盛り返して、一年前の構図に戻りつつある。

その5歳勢。
ゴールドアクター
マリアライト
モーリス
エイシンヒカリ
など、トップ軍団を列挙しただけでも、一応候補に挙がる同期のクラシックホースの影が薄れるほどのタフなメンツが揃いそうだ。

キタサンブラックやリアルスティールが当面のライバルにはあるが、実際のところ、格ではまだ及ばないだろうアンビシャスやミッキークイーンが、4歳の主力級であろう。
国内の主要競走で、一定以上の結果を残し、2000Mに適性を感じさせるここまでのパフォーマンスであった。
が、ミッキークイーンは、エリザベス女王杯を経て、この秋は様子見の気配。
JC狙いで、有馬は余力があればというローテになりそう。

だから、相手になる組もまた5歳ということは想定される。
ネオリアリズム
アデイインザライフ
はもちろんのこと、
ステファノス
イスラボニータ
ら、昨年の好走馬も控える。

いくらかマイル路線にシフトしてきた、この世代の牡馬のトップホースという評価を受けてきたイスラボニータと、途中から牽引者となったモーリスは、本質では似たようなところがある。
彼らのマイル狙いの回避も有り得なくはないし、エイシンも帰国初戦で休み明け。

勝ち馬はこの中に挙げた誰かであろうが、相手もいるという保証はどこにもない。
速いペースで強いのはマイラー。エイシンの好む平均ペースであれば、中距離で今一番強い馬が有利だろう。

スプリンターズSが終わった晩、2年ぶりに日本馬が参戦する凱旋門賞が開催される。
特に、天皇賞とコネクションを成すわけではないが、そこで掲示板に載る馬が現れると、同期が目覚めることがある。
毎日王冠組の3歳馬には気を付けたい。

 

レース予想

凱旋門賞展望

読了までの目安時間:約 3分

 

ラクレソニエールという、凱旋門賞仕様の3歳牝馬が登場はずだったのだが…。
バゴと同じブラッシンググルーム系の才女は、トレヴやザルカヴァと同じ無敗の地元オークス馬という金看板を引っ提げて、堂々と勝ちに出られる段取りを整えてきた。

高々GⅡ1勝の外国馬・マカヒキは、大いになるリスペクトの向こうに、似たような決め手で勝負できる可能性に、逆転の見込みがある程度だったのが、様相一変。

 
それと同じような勲章を持つ本家ダービーのウイナー・ハーザンドは、あのシーザスターズの産駒。
タブルの親仔制覇に期待をかけるのもいいが、この馬はソフトコンディションを好む馬。
おまけに、愛チャンピオンS大敗後、外傷を負っていることが判明。
日本ほど、GⅠへの執念を燃やすということはないから、出走馬確定後の取り消しも想定内だ。

 
ならば、当地のダービー馬・アルマンゾルは…。
ブリティッシュチャンピオンS参戦がほぼ確定。地元勢の有力馬がいなくなってしまった。

 
今までの日本馬のスタンスとは逆で、本当の敵は、あの大器晩成の鑑・ポストポンドということになる。
エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルが好走しながらも負けた相手は、皆3歳馬である。
昨年のキングジョージ優勝から、都合6連勝。

鞍上もアッゼニに固定され、大事に使われた甲斐あって、一戦ごとに逞しくなっていった。
日本ほどではないが、ミスプロ系同士の配合で不安はあるものの、父ドバウィの中にはダンシングブレーヴとミルリーフの血が入っている。

 
マカヒキの評価が繰り上がったといった趣だ。
古馬王者に総合力で挑むことは無謀なことであり、未だ重馬場でしか結果を出せていない揉まれ弱い日本馬には、運も必要か。
が、良馬場のシャンティイでは、我々が見慣れている凱旋門賞と違うファクターで、勝負が決する可能性もある。

ロンシャンの時計勝負は苦手としてきたが、終いの坂があるシャンティイは、時計が速くても軽い競馬にはならない。
マカヒキという馬は、ダートもこなせそうな血統ながら、しなやかな走りをする。
今回ばかりは、良馬場で有利となる瞬発力勝負が望ましい。雨では厳しい。

 

レース予想

新馬回顧<9/24・25>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日の3戦は、全部稍重馬場。
阪神からは、今週も圧勝馬が登場した。

デルマコイウタ以下が全く無抵抗のように映る、颯爽とキャンターがてら新馬戦を勝ってしまったマイル戦の(牝)ミスエルテは、じわっと動いていくとそうは簡単には止まらないフランケル産駒。
母父プルピット、その次がストームキャット系のヘネシーというアメリカ配合も手伝って、まるで重々しさがない。このアウトサンデーの才能は侮れない。
その後のダ1400戦4馬身差快勝のストリートセンス産駒・コーカスも、米×欧という配合。
馬場・展開に関係なく、1分25秒台前半の時計は素晴らしい。こちらも面白い存在だ。

一方、例によってスローになると、何が起こるわからない中山マイルは、難解な決着に。
近親にブルーコンコルドがいるブラックタイド牝駒のライジングリーズンが混戦を制したが、この後には中穴では利かない人気薄が飛び込み、波乱となった。
母系のパワフルな血がオッズの割れたレースで活きるというタイプだろう。

雨が上がり、良馬場に回復した日曜日。
注目馬・エアウィンザーの登場した阪神芝1800Mは、淀みない流れで1分47秒台の決着。
が、勝ったのは、弟は弟でもタッチングスピーチの下の方・ムーヴザワールドであった。
互いに、勝負所で他馬のプレッシャーと戦うことになったタフな展開からも、パドック気配では互角で、直線の攻防は予想通り。
が、エアは外を回って早く抜け出せた分、渋い配合のムーヴには有利だった。展開の綾としか言いようがない。
勝負付けはまだずっと先になる。

中山では2000M戦を開催。
人気のブロードストリートの半妹でマンハッタンの仔・キャナルストリートが、断然の人気に、ゴール前数センチ抜け出し、それに応えた。
距離は合っていたが、コースが合っていなかった。そもそも、まだ真っ直ぐ走ることにも課題が残した一戦。
それでも2、3着はハービンジャー産駒で、本格派の気配が漂う。
ダ1200の方は、重馬場を正攻法から抜け出したフレンチの産駒・ファンヴィーが勝利。
本当は1800M向きのような気もするが…。

 

レース回顧

神戸新聞杯 -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 

パドック気配からして、仕上げ過ぎず、トライアルの作りに徹しながらも、距離への不安を少しでもなくすために、一方は前を見る正攻法から、もう一方は変なスイッチが入らないように丁寧に後ろからいき、それらダービー上位組より乗りやすかった続く人気の組は、自由な位置取りで、外目からの競馬となった。

が、直線は、先週のローズSのように、やや意外な展開に。
内から攻めてくるミッキーロケットの激走は、きっちり権利を獲って出走した皐月賞7着のナムラシングンより、遥かに上昇力を秘めていたことを示す、理想的な夏叩き上げの成長曲線を描き、あわやの2着。
ただ、正直言うと、あまりキレないとされるサトノダイヤモンドよりも、サンデーの血が全く入っていないミッキーロケットが反応よく内から競り負かせるほどの鋭さを秘めていたかというと、ゴールシーンは予想通りであった気もしないではない。

危ないようで、実はそうではなかったけれど、本当にサトノダイヤモンドは強いの?
問題のある内容であったかどうかを、今回は考えてみたい。
鋭さを活かそうとして失敗したのは、ダービーもそうだし、今回も結局はそうだろうと思う。
ただし、未知なる3000Mを前にして、正攻法からの抜け出しを己のスタイルとするのであれば、どんな相手が現れようとも、自分から型を崩すことはできない。

結果として目下のライバル、言うなれば、叩き合うはずの相手と考えていた人気上位勢は、自滅もあったのだろうが、しっかりと勝負付けを済ませた格好となった。
皐月賞でも戦っている。距離が延びて、逆転はされなかった。
そこは良しとしよう。

ただし、相手が自在に動ける、長距離ならもっと競馬がしやすくなるだろうディーマジェスティを、または、4着で権利獲りこそ叶わなかった、本番はもっと積極的に動いてくるだろうカフジプリンスを相手としたときはどうだろうか。

これが今までの中距離における順位付けの通りに決着したのだとしたら、3000Mでもまた、やや鋭さに欠ける惜しい内容の競馬に終始する可能性もある。
エアスピネルだって、一叩き一変で、正攻法の形に戻せば、例年の馬場状態となった際は、案外侮れないかもしれない。
が、それは次も止まってしまうことは想像できるから、自身が成長を示していたかの方が問題で、その点での上がり目は、そこまでは感じなかった。

いくらか、しなやかなフォルムにも映ったが、元来、スタミナ勝負には向かない南米血統だから、奥行きという点で、今回は底知れぬものを示せなかったのは残念だった。思われているより、成長力がないのではという説があったが、どうもその見立ては正しいように思う。
今後、しなやかに走ることでキレを出せないのであれば、もう策は自然と好位、もしくは番手付けの形になっていくだろう。
それはできれば避けたい、人気馬に乗る側の立場も追いかける側の心理もよく理解しているルメール騎手とすると、昨年のリアファル以上に、アシストを必要とするものを感じたかもしれない。

動かしていけば、今度は止まってしまう可能性をライバルが前哨戦の時点で示している。
昨年は、正攻法でマークされ、最後は競り落とされた。
今更、逃げることはできないだろう。結果は出している。
2戦目の内容から、3年前ほどではないにせよ、ある程度湿ってくれると嬉しい馬なのは間違いない。

時計が速いから、究極の上がりが求められるわけではないし、上手に競馬できる馬が、スムーズなコース取りで競馬するには、昔の菊花賞より遥かにやりやすいレースとなっているが、それが敗因にもなってきたサトノダイヤモンドには、しっかり仕上げてきたミッキーロケットに追い詰められたことが、次戦での不安材料を顕在化させてしまったような、ちょっと物足りなさを残した秋初戦であった。

 

レース回顧

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