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まさかの出来事

読了までの目安時間:約 2分

 

悲しいニュースが飛び込んできた。それも週末行われるチャンピオンズCに出走予定の2頭についてのこと…。

まずは悲報。
水曜日の追い切りの終了後、先日の武蔵野Sを快勝したタガノトネールが放馬し、栗東トレセンの厩舎地区を暴走して、その際に右第3中手骨開放骨折の大怪我を負い、予後不良の診断の後、安楽死処分がなされた。
前年2着の際も、極めて濃密な内容でノンコノユメを苦しめたタガノトネールだが、今年の武蔵野Sはそれを遥かに凌駕する内容で、クロフネの叩き出した不滅とも言われるレコードタイムに、あと一歩のところまで迫る走りを見せ、一気に有力の一頭と目される存在になっていただけに、あまりにも哀しい最期を、ファン、関係者とも、未だ呑み込めないでいるというのが本音だろう。

もう一つが、GⅠ10勝の帝王・ホッコータルマエの少し早い引退の発表。
当然、タガノトネールと共に週末の大一番への参戦を予定していたこのレジェンドも、左前脚の跛行が調教後に発覚し、無理をさせられないとして、記者会見は一転、引退の発表をする場となってしまった。
「来年から新冠の優駿スタリオンステーションでの種牡馬入りが決まっていますので、今後は無理をさせず、脚を治していきたいと思います」
西浦調教師は続いて、大井競馬場での引退セレモニーを含め、今後に関してはオーナーと協議するとも語った。

兎にも角にも、この結末は残念である。
せめてもの救いは、まだまだチャンピオンズCには素晴らしい才能たちが控えているということ。
ファン、関係者ともが真剣にレースに挑むことが、タガノトネールへの何よりの弔いになる。

 

ニュース

有馬記念2016

読了までの目安時間:約 3分

 

有馬記念といえば、古くは秋の天皇賞組の選択であり、今は、JC組と菊花賞組の激突というか、その優位性の判断が的中のカギを握っているといっても過言ではない。

ジャパンC組連対馬
~15年
シルクジャスティス
スペシャルウィーク
テイエムオペラオー-メイショウドトウ
アメリカンボス
シンボリクリスエス<2回>
ゼンノロブロイ
ハーツクライ
ディープインパクト
アドマイヤモナーク
ヴィクトワールピサ
ブエナビスタ
エイシンフラッシュ
ジェンティルドンナ
サウンズオブアース
近10年では、連続連対馬は少ないという点は留意したい。

菊花賞組連対馬
マンハッタンカフェ
リンカーン
ディープインパクト
オルフェーヴル
ゴールドシップ
トゥザワールド
皐月賞2着トゥザワールド以外、菊花賞連対馬。

好走すると少し割り引きが必要な近年のJC組の傾向は、その昔、馬鹿みたいに時計が速くなって1か月で立て直せなかった馬の凡走とは異なり、単純にレースの質の変化に対応しきれない馬が多いことが影響している。

ほとんどライバルに競馬をさせなかったキタサンブラックは置いといて、差してきた2、3着が変に人気になれば、消して妙味ありの印象。
中山の方が、もう少し相対的に上がりは掛かる。
そこで差せなかった馬が馬券になってきた傾向からも、正攻法で見直しのゴールドアクター以外は、シルクジャスティス的追い込みで台頭のレインボーラインくらいか。

一方、クラシックレースの好走馬か、さもなければ、古馬GⅠ出走経験か古馬重賞勝利の戦歴を持つ馬なら通用するという、実に明快な傾向に、今年の勝ち馬サトノダイヤモンドは十分に応えられる戦績を残している。

4着以下なし菊花賞馬という括りでは、ステイゴールドの両巨頭でも除外されるが、ナリタトップロードと同じというのは不安ではある。
同期にも古馬にも強力なライバルがいた。
必ずしも、世代最強ではない菊花賞馬も多いとされるが、その勝ち時計が速い年はハイレベルだから、基本的には軸馬になるはずだ。

データを使って検討しても、あまり意味を成さない傾向がある有馬記念だけに、それが通用する場合に関しては、しっかりと絞った買い目で高配当を得たいものだ。

有馬記念の予想に関する特集記事はこちら

 

コラム

2016年 2歳馬選定

読了までの目安時間:約 3分

 

重賞短評から。

京王杯
時計は水準以上。牝馬とはいえ、小倉チャンピオンを倒したモンドキャンノのスケール感は、函館の時の評価通りのものがある。
故に、レーヌミノル同様、距離の壁を突き抜けるものが今後問われるわけだが、抜け出す脚は速くちょっと怪しい。

デイリー杯
牝馬が強い世代の傾向を体現するように、ジューヌエコールがロスのないコース取りで、見事に3連勝を決めた。
ソニンクの系統で、若いうちは完成度の高さで距離をこなせる傾向があるが、実証したという感じでもなく、本番は着候補か。

東京スポーツ杯
ブレスジャーニーが一抜けの豪脚披露。東京専門の嫌いはあるが、そういう馬に限って、中山、阪神が得意というケースは多い。
トラストが力を出し切れなかったから、勝負付けまではまだだろうが、どの道使える脚は短いのだから、右回り慣らしのレース選択をするか否かが、今後の成功の鍵を握る。

京都2歳S
端的に言って、スローの瞬発力勝負でミスプロが自滅の展開。
勝ったカデナは、母系が淡白な印象を受けるので、京都専門になる可能性はある。

ファンタジーS
レースを全くできていなかったミスエルテが、ファインモーション並みのオートマチック車的加速で、力を示した。
内容は新馬戦の方が上だったが、距離短縮の必要性は、血統背景とローテ上の最善策とすると、1着賞金獲得に意味があったとすべきか。

百日草特別 アドマイヤミヤビ
黄菊賞 タガノアシュラ
神ってるルメールと、平均より速い流れを作る逃げで技量の高さをみせる武豊の腕が全てだったとはいえ、それに馬が応えたことを評価したい。
ハーツクライとマンハッタンカフェのそれぞれ良血馬で、2000Mより長いところで出番のある配合だから、今年の皐月賞のような消耗戦は歓迎だ。
ベゴニア賞勝ちのサトノアレスは、ディープだからマイラーではない。

新馬・未勝利組では、
/5 サトノシャーク
/13 ハーツブライト
〃  グローブシアター
/19 ミッシングリンク
〃  サーベラージュ
/20 ハナレイムーン
/26 ヴェルラヴニール
〃  ミリッサ
らが注目馬。
ミスエルテ、ブレスジャーニーを世代のトップに据えるが、朝日杯で結論で出すのが筋だろう。

 

コラム

新馬2016<11/26・27>

読了までの目安時間:約 3分

 

秋晴れの東京、京都は土曜競馬。
人気馬の強い競馬と同時に、ヒモ荒れで難しい組み合わせも出現した。

東京と京都とも、芝のマイル戦とダートの組み合わせ。東京ダートのみ、残雪もある状況でダートは重。
芝は東京が、ムーア&バリングラの独り舞台。断然人気の欧州型プラスオーストラリアノーザンダンサーの組み合わせで、鞍上も慣れ親しんだ感触の持ち主だったか、直線の伸び方が完全に向こうの馬のそれであった。高速決着への対応力が鍵。
京都もシンハライトの半妹・ダイワメジャー産駒のミリッサが、高性能エンジンで後続を突き放した。
キレないが、スピード勝負の方が持ち味が活きそうなマイラーか。ヘイロークロスを持ち、牝馬で重厚な母系は鉄板のGⅠ血統である。

東京はダートもマイル。
人気の関西馬でサンライズバッカスの半弟・ノヴァが、高速の1分37秒台の決着に対応し、もたつきながらも人気に応えて快勝。
京都1400も、とりあえず買っておけのタピットの産駒・ラビットランが、牝馬ということで3番人気だったのか、それに反発するワンサイドゲームで圧勝した。

バリンジャーの相手はバトルプラン。サンライズはロードアルティマで、ラビットがフリオーソのそれぞれ穴馬を連れてきた。先見の明がある名人ならば、ここでも穴を拾えたことだろう。

日曜日は芝の1800戦が2つ。
京都はかなりの雨量を記録し、重馬場の競馬になった。
その上、1000M通過66秒台の展開も影響し、ダート並みの時計で決着。
好位につけた人気のカワキタエンカが、中団追走からのイン強襲で追い詰めるスパークルメノウを抑え込み、捻じ伏せた。
ディープ同士でも、勝った方が牝馬だから、今年はそっちの方が強いのかもしれない。

東京も同じくディープ牝駒が1番人気に推されるも、お馴染みとなった堀&ムーアの黄金コンビ、レヴァンテライオンと同父の外国産馬・ナイルストーリーの逃げ切り。人気のオーロラエンブレムは、兄弟と同じタイプと考えたルメール騎手の騎乗で、もう直線入り口で勝負ありの展開だった。

 

レース回顧

フランスの若手が初来日

読了までの目安時間:約 2分

 

22歳の若武者ヴァンサン・シュミノー騎手が、12月3日の中京競馬場で来日初騎乗を果たすことが明らかになった。

12月から短期免許を取得し、初日のメインである金鯱賞ではサトノノブレスに騎乗予定。
フランスの超一流ステーブルとして日本でもよく知られるアンドレ・ファーブル厩舎の所属になった今、昨年のフランスダービー制覇、今年もGⅠタイトルを獲得している状況は、まさに旬というべき存在だ。
当地での障害レースの実績を買われてから、とんとん拍子で出世するシュミノー騎手に最も必要なことこそ、ルメール騎手やペリエ騎手がそうであったように、違う世界の競馬に触れることで得られる経験値の積み重ねである。

息の長い活躍を目指すならば、まずはヨーロッパ以外の土地で速い流れの競馬を理解することが手っ取り早い。
どんなに地元で強くても、馬も人も世界中のビッグタイトルを狙って、勝ちに行く時代である。
ファーブル厩舎は、凱旋門賞を獲りに行く周到なローテーションを組み、日本馬にとっても大きな障壁になってきたが、何も内弁慶になっているわけではない。

日本の競馬関係者にとって、ジャパンCや有馬記念がとても大切なレースであるのと同じ理由で、毎年勝利を目指す準備をしてきた結果が、常にマークすべき地元勢の筆頭という位置づけに繋がっただけのこと。

今日本には、熱心に貪欲なまで勝利に拘る騎乗を続けるランアン・ムーアといういい手本がいる。
競馬関係者ならば、日本のユタカ・タケも知っているはず。
うまくなりたいという気持ちがより強くなる日本遠征となる下地は、十分すぎるほど整っている。
来年以降も来たい、と言ってくれると嬉しいが。

 

ニュース

瞬発力というやつ

読了までの目安時間:約 2分

 

「逃げている競馬多いので、東京が合うかどうか」
「瞬発力を活かす競馬ができれば…」

中央に移籍後、土曜の東京スポーツ杯2歳Sで中村均厩舎所属の馬として初陣を迎えるトラストに対し、師はこう思いを述べた。
まさに、瞬発力とは一体なんぞや、である。

栗東の坂路コースで追い切られたトラストは、古馬にも劣らぬパワーと瞬発力を披露し、中村調教師も手放しでその能力を褒めちぎった。
故に、ないものねだりのようにも思える、更なる課題を見つけてしまったのだろうか。

クローバー賞で差し損ねたトラストは、今後の展望を自らの力で開くがごとく、タガノアシュラという先行型が自重気味に控えたことを味方につけ、川崎での競馬と同様の先行逃げ切りで、芝の期待馬を一刀両断に切り捨てた。

中央に来れば、もっと言えば、そこを通るだけで鍛えられるという栗東の坂路コースを我が庭にできたなら、オーナーサイドの悲願であるダービー奪取も夢ではなくなる。
中央馬としての初戦を迎えるにあたって、これ以上ないデモンストレーションを経て、より高みを目指すことは当然のことである。

そして、課題に挙げた瞬発力の問題。
しかし思うのだが、逃げ馬として育てなくとも、先行馬として安定した走りのできる馬に作り替えていければ、かつてのコスモバルクのように時計勝負にも、距離に対する融通性もある程度のレベルではこなせるはずなのだ。
それができないのであれば、もはや縁もなく、力及ばずという話になるのだが…。

それが嫌なのだろうか。
否、勝たないことには何も始まらないのだ。
2017年春。陣営の願いはどうであれ、彼らがターフを駆けることにより、一つの結論が出るのである。

 

コラム

地盤沈下<秋GⅠの懸念>

読了までの目安時間:約 3分

 

時計<06~15年の前半5F最速/最遅/平均>
天皇賞(秋) 11・56.5秒/13・60.7秒/Av.59.0秒
ジャパンC  14・59.6秒/13・62.4秒/Av.60.6秒
有馬記念  09・58.4秒/11・63.6秒/Av.60.9秒
レースの上がりは、押しなべて34秒台が平均だから、この辺りの数的分野の変遷は、昔の馬より必然的にスピード能力が増しているので、結局は今の馬の方が強いということになる。

でも、何となく弱くなった印象がある。
秋天のここ3年のテンの流れは、平均より1秒以上遅い。
今や長距離カテゴリーのあとの2戦は、ハイペースの減少傾向が顕著で、軽い競馬が増えた。

騎手<前年までの上位3着までの騎手を、着順に合わせ3、2、1点をつけ、トップスリーを列挙>
天皇賞(秋) 武豊8 (安藤勝)7 横山典5
ジャパンC 岩田康12 武豊7 スミヨン・ムーア・池添5
有馬記念 池添9 (安藤勝)6 デムーロ4

いい馬に跨る機会の多かった岩田、池添両騎手が、キャリアに伴う技量に見合った結果を残し、あとは、相変わらずのメンバー。
この辺で大きな変化はないと言える。

GⅠ未勝利馬
格の順に、最低の実績で制した近10年のある意味ワーストの馬を挙げると、
天皇賞(秋) スピルバーグ<メイS(OP)>
ジャパンC スクリーンヒーロー<アルゼンチン共和国杯(GⅡ)>
有馬記念 ゴールドアクター<アルゼンチン共和国杯(GⅡ)>

秋の天皇賞は、ジャスタウェイ(アーリントンC)、カンパニー(GⅡ4勝)などGⅠ未勝利馬が昔からよく勝つ印象はあるが、JC、有馬で近年の非GⅠ馬の制覇は、あとはマツリダゴッホ(GⅡ2勝)だけ。
JCが門戸の狭いGⅠであることは、しっかりと国際競走と機能していた20世紀から変わらない。
有馬記念にメンバーが集まるのも昔から変わらないし、変化は少ないように思うが、GⅠ非連対馬勝利は、過去20年でもここに挙げた馬のみ。

尻すぼみになってきたのだろうか。
最初は強い馬が減ったが、今は変に格下の馬が減って、本当にどの馬にもチャンスがある。
東京2戦は、特にその傾向だ。

 

コラム

新馬2016<11/12・13>

読了までの目安時間:約 3分

 

雨上がりの小春日和。土曜は渋残りで5レース。
3場で芝戦が行われた。

東京は2000M。高馬サトノヴィクトリーが4角でもう手応え怪しく。
代わって直線よく伸びたのが、シンボリクリスエス×エオリアンハープのヴォルフトーン。鋭くはないが、稍重のスローの流れは合っていたか、パワフルな末脚でゴール前抜け出した。
京都の1400は、人気のレイズアベールが正攻法の抜け出しで快勝。ハーツクライらしかぬ小器用さは、兄リルダヴァル譲りか。
福島1200<稍重>は、アイルハヴアナザーの牝馬・ブリリアントアートが番手から押し切って勝利した。

ダート2戦は、見どころのある競馬。
断然人気のフォギーナイトがそれに応えた東1600<重>は、狭いところから抜け出した勝ち馬の強さも目立ったが、2着争いを制したスギノエンプレスもガッツがある。
それと同じエンパイアメーカー牝駒のスペクターは、新馬にしてはなかなか厳しい流れで、中団から馬群をついて、人気の牡馬を競り落とした。この京1800組も注目。

ほぼ湿り気のなくなった日曜日は、東西で芝4鞍が組まれた。
注目の京都1800M戦は、人気上位勢の末脚勝負。
そこそこ流れた展開から、小柄な馬体ながらロングスパートで人気に応えたリオンディーズの全弟・グローブシアターが完成度の高さを見せ、後続勢を封じた。
兄たちより器用に動ける分、本質が同じで気性面の難しさが出てこなければ、大きいところも獲れるだろう。

東西のマイル戦は、京都の牝馬限定は逃げ切りのアロンザモナ<父ストリートセンス>、東京はその名の通りのハーツクライ牝駒・ハーツブライトが好位抜け出しで、なかなかの強さを見せた。
前者はディープインパクトの一族で、成長力に富む父系のことも考慮すると、渋く長期で活躍できるかもしれない。
東京はあと一つ、1400戦を2番人気のジャッキーが制した。サムライハート産駒。
どれもこの辺りの距離では、ヘイローの強めのクロスを意識した馬が多く好走していたが、ほとんどが2着止まり。
正直、本質的に強い馬が勝ったということが、日曜4戦の共通点かもしれない。

 

レース回顧

父仔三代秋物語(激闘前夜)

読了までの目安時間:約 3分

 

ロベルト系は春に燃え尽きることが多いが、それは春のクラシックで強いから。
外国産馬であったグラスワンダー<1995生>には、出られないのだから全くの無縁であり、3歳春は大きな故障でレースに出ることすら叶わなかった。

99年の秋。
その時、いつも鞍上にいた的場均が1年余り前思い悩んだ末に、降りることを決意したエルコンドルパサーのフランスでの激闘が大きく報道されていた。
春からのレース参戦で2勝2着2回。
毎日王冠は因縁のレースだった。
共に無傷の3歳牡馬だった彼らが、非公式世界最強中距離馬・サイレンススズカに挑戦する舞台が、1年前のこのレース。

スタミナにも自信があったというより、エルコンの末の伸びを知っていたこともあったのか、スズカを攻めの4角潰しから競り落とそうという作戦は、見事失敗に終わり、惨敗にも近い5着に敗れていた。

08年秋。
ウオッカが負けた。
第69代ダービー馬のタニノギムレットが送り込んだ、世紀のドラマチックフィリーは、スーパーホーネットの末脚に屈した。
そのひとつ前のレース。
後のGⅠ馬2頭が、同じようなレースをしていた。
正攻法の抜け出しでオープン入りを確実な状況に持ち込んでいたグラスワンダー産駒のスクリーンヒーロー<2004生>と、いつも以上に不器用に外を回って伸びてきたジャガーメイル。
ハナ差ジャガーメイルが差し切った。
これで、ウオッカの秋天の展開も説明がつくとは、何の因果だろうか。

スクリーンヒーローの仔・モーリス<2011生>は、そんな父・祖父とは違い、4歳シーズンは順調だった。
15年秋。
が、毎日王冠、富士Sを相次いで回避。
血は争えない。
それでも、ムーアで2歳時唯一の敗戦を喫した屈辱は、鞍上の記憶にも刻まれていたのか。
タイキシャトルしか成功させていない休み明け参戦のマイルCSを、それ以上の間隔となる安田記念以来の競馬で制した。
叩き上げて有馬記念を制した祖父と、父が泥にまみれたアル共杯を制した父とは、あまりにも違うストーリー。

直後に、ゴールドアクターという同期まで登場するこの物語。
何故か天皇賞との因縁が、背景を彩るのであった。

 

コラム

暗示された将来像

読了までの目安時間:約 2分

 

嫌いな人はとことん嫌い。
それはお互い様というところか。

昨春の栗東、あいつの稽古をつけに行って、手応えを感じた昼下がり。
早めの酒盛りに、横山はつい本音を漏らした。
「あいつはマジで「ヤバい」から覚えておけ」

その後、ゴールドシップは6度目のGⅠ制覇を果たし、騎手はファンに感謝のポーズを見せた。
ヤバいという言葉は、実に便利である。
面白いことでもあり、時にゾッとすることを指す万能の形容詞だ。
だから、どうとでも取れる。

それがゴールドシップのことなら、真剣に話すことはあっても、馬乗りでもない競馬記者相手に真実を語るような関係性にはない。
ただ、
「(将来の夢は、)孫と一緒にレースすることかな」
と、上機嫌になった名手が、確信的に真顔でヤバいと言ったら、それはゾッとする、ゾクゾクっとするような何かを秘めている可能性を示したに等しい。

「横山武史君、東京競馬場での模擬レース優勝」
横山典弘騎手の三男は、只者ではないと同時に、勝負強さもピカイチ。
自身が減量時代はなかなか勝てなかったのとは、あまりにも異なる境遇。
これが4度目の模擬レースで3連勝目であったことからも、その才覚がいかに優れているかよくわかる。

GⅠ30勝、3000勝を視界に捉えた名手が、本物だと認めた才能。
曰く、トップジョッキーは10年周期で現れる説に適った金の卵は、武豊デビューから30年目の来年、ターフで孵化する。
こじらせるようにファンの嘲笑う気ままな騎乗スタイルで、好き勝手にやれるうちに、自分の引き際を見極める要素になれば、横山ファンにこれ以上痛快な話はないだろう。

 

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