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母父アドマイヤコジーン

読了までの目安時間:約 3分

 

ビッグGⅡの行われた変則3日間開催の4重賞の内、1番人気馬が飛んだ2つのレースを、母父にアドマイヤコジーンを持つ2頭が勝利し、共に初重賞制覇を果たした。

ファルコンSを制したコウソクストレートは、4代母にメジロラモーヌを持つアマゾンウォリアーの名血で、母メジロアリスがカロの3×3を孕む同系配合を施して意識的なスピード強化を図った痕跡が残されており、ヘイローの3×4を持つヴィクトワールピサを配することで、純粋なスピード能力を引き出された点が成功の前例となった。

ステイゴールドを父に持つウインブライトも、重厚なタイプを送り込むミスブゼンの系統で、ちょっと牝系を辿れば古い活躍馬ながら、ヤシマソブリンやコスモドリームが登場する。
こちらは母父ジェイドロバリーの母サマーエタニティを持ち、その前に入ったマルゼンスキーとまずニジンスキーの意識的な3×3をかけられたオールフォーゲランがその母に当たる。ウインブライトは、ノーザンテーストの4×4を有しており、都合ノーザンダンサーの5×5×6×6という、継続性を重要視した意図的な配合を施された。

世界中にはびこるノーザンダンサーの血筋は土着系と万国共通型とで色分けされる。
ここで挙げた3歳の有望株2頭は、どちらかというとローカルに発展していった血をうまく掛け合わせることで、ノーザンダンサー系ならずとも、和製血脈の交配を代ごとに丁寧に繰り返せば、古い血の良さをうまく活用できることを実証したことになる。

しかしだ…。
勝ち方はいかにもアドマイヤコジーンであった。
ウインブライトは揉まれる危険というか、フルゲートの経験をせずに本番を迎えることになる。初重賞で11頭立てというのは、ほとんど奇跡である。
恐らく短距離型のコウソクストレートも、2戦目のくるみ賞が鮮やかなインからの抜け出しの時が9頭立て。
ファルコンSとのコントラストは、あまりにも明暗くっきりだから、課題は残った。
もうちょっと頼りになるお兄さんになってもらいたいところだ。

 

コラム

来年こそは

読了までの目安時間:約 2分

 

意外な結果や展開も多かったドバイの夜会。
ただ、UAEダービーだけは期待通りの内容に思える。

英愛で芝を使っていた馬が、いつの間にかブルーを基調とした勝負服の騎手が似合う当地にやってきて、ダートで今まで以上の底力を見せるというのはよくあること。
快速エピカリス、本当もそれよりも速いだろうアディラートの先行で、今年も胸騒ぎのするレース展開を作った日本勢。
チームジャパン連覇寸前のところで、驚異の勝負根性を発揮したのは、ルメールと同じ名前のスミヨン駆るサンダースノーであった。

ダービーの名に恥じぬ、素晴らしいマッチアップ。
敗者のクリストフは語る。
「最後だけですね。状態は良かったし、直線は凄く頑張った」

無傷でいて、それ以上に負けそうな気配のないレース内容でここまで来た馬が、5連勝を目前に苦杯を舐めた。
しかし、そんな風に思っている人は本当に少数派であろう。
熟成することで味わいが深くなるワイン同様、このメイショウナルトの弟は、父ゴールドアリュールの意外なまでの完成の早さを見せながら、成長力溢れるコランディア系の良さも内包する未来のエース候補である。

負けた後に強くなる。
ディープインパクトもそう、その仔のサトノダイヤモンドが父のように弾けなかったダービーを経て、以後4連勝である。
ゴールドアリュールは大井と盛岡のダービーを勝っているが、その前に門外漢で挑んだ日本ダービーは5着。
エピカリスは、主役候補としての仕事をしっかりして、わずかに敗れた4戦馬だ。
しっかりとリフレッシュすれば、もっと上を望める馬になれる。
アロゲートを正攻法で負かすことも、決して夢ではない。

 

ニュース

リアル鼻出血、回避

読了までの目安時間:約 2分

 

日本時間の土曜深夜に行われるドバイ国際競走。
今年、ドバイターフの連覇を懸けて出走する予定であったリアルスティールの回避が、主催者から発表された。
鼻出血発症が原因の無念の退散。
最終追い切りを前に、思わぬ形での不戦敗と喫してしまった。

昨年は中山記念3着から、ムーア騎手を鞍上に迎えて、適距離と目された1800Mのドバイターフで見事な初GⅠ制覇を成し遂げたリアルスティール。
ドバイには珍しく、ここ最近は雨の日が多いそうで、おかげで絶対不可欠な散水を実行せずとも、理想的なコンディションを保てていると当地の関係者は語っていたが…。

軽い芝でもタフすぎる芝でも力を出し切れない日本馬には、香港であるとか、ここドバイのような「固いけど異常な時計の出ない馬場」を得意とする馬は多く、香港で大活躍したエイシンプレストンやモーリスなどは、国内でこれといった持ち時計がなかったことがよく知られている。
デビュー2戦目で、4戦目であったドゥラメンテを自滅に乗じて、共同通信杯を無敗の箔付きで制したリアルスティールにとってのオアシスは、この場所であったはずだ。

しかし、昨年のここで勝ってからというもの、あまり惜しい敗戦すらない連敗のただ中であり、中山記念の内容は特によくなかった。
だからといって、そこで先着をしていたヴィブロスが彼の回避によって、即座に有力候補になるということもない。
日本にいながら<日本にいるからこその珍しいケースでもあるが>、馬券に参加できるレースで、こういう展開は頭が痛いファンも多いことだろう。

 

ニュース

砂の砦を突破せよ

読了までの目安時間:約 3分

 

今年もドバイワールドCが行われる。
期待するだけ損という歴史を刻み続けてきた「ダート」で行われるこのレースの激闘記。
今年もやっぱりだめなのだろうか。

ゴールドドリームは、スケール感では一番だろう。
同期のラニと並び早くから活躍し、スタートから1角までで全ての希望を失い敗走したチャンピオンズCこそ共倒れとなったが、3歳夏以降の上昇度では、ダートもハイレベルの世代にあって、目下首位独走中である。
故に、1800M以上で安定感を欠くという盲点が、大きな死角となるのだ。
間違いなく、この馬には東京のマイルの方が合う。

母ヘヴンリーロマンスの2頭は、最近ちょっと似てきたようだ。
何を以って本格化と言えるのか、ゴールドシップ以上に見極めの難しいところのあるラニをどう捉えるべきか。
が、充実期に入り、安定して走る能力をようやく昨年から手に入れたアウォーディーもまた、弟同様、ちょっとしたことで過敏に反応するような馬になりかけている。
気性を敗因に挙げる陣営の本音は、ダメなときは大目に見てほしい・・・、といったところか。
本場のダート適性では今年の中で、すでに実績と血統傾向で有力の兄弟なのではあるが、如何せん、真面目ではないのは玉に瑕である。

意外や意外、実はとんでもなく強い可能性があるのが、アメリカン丸出しの巨漢馬・アポロケンタッキーだ。
ラングフールという種牡馬が、芝に合わない馬を出した時、それが日本でどう出るかは、正直言って、走らせてみないと分からない部分がある。
芝で勝ったことはないが、デビュー戦の京都芝内回り<外回りより時計は出やすい>において、2着ではあるが、1400Mで1:21.4という素晴らしいタイムで走っている。
ダートの長距離で安定していることを根拠に挑む舞台だが、ダンチヒ系の大型馬がより積極的に動いていけば、実は、最後の底力はスピード能力であったりする、という側面で日本馬は負けてきたので、これが隠し玉になるような気もする。

調子がいい時に出られるとは限らないGⅠレース。
海外であれば、尚のことだ。体調を崩さないでもらいたい。
アロゲートは信じられないほど強いだろうが…。

 

コラム

2017年 クラシック⑤

読了までの目安時間:約 3分

 

新馬戦はこれで最後。
クロフネ×エルコンということで、一族とは違ってダート馬に出たミザイが、土曜阪神ダ1800戦を制した。ジャンポケではないので、叩き合いはいくらか強いかもと思わせるデビュー戦であった。
日曜中山ダ1800を圧勝のナスノカンザンは、一見芝向きのエンパイアメーカー産駒の在来牝系馬だが、なかなかの勝ちっぷりなので、どう進もうとも大物に育って不思議はない。
このレースが確定したことで、2歳馬のデビューまではあと10週となった。

さて、先週の重賞・トライアル回顧。
どうなることやらと思ってみていると、後ろから行く人気馬には走りやすいハイペースと外差し傾向の馬場が味方につけたコウソクストレートが、正攻法をいったボンセルヴィーソをゴール前捉えきったファルコンS。
しかし、ナイトバナレット<恐らく、駐立不良による出遅れ>へ投ぜられた無形の応援票が、この組の将来性を左右しただろうことは明らかで、マイルで期待の馬は上位にはいなかった。

若葉Sに関しては、ハイペースでハーツクライのワンツー。
インヴィクタの人気は妥当で、これで動けないのでは…、という内容の3着。今後への期待は、これが2戦目のエクレアスパークルになるが、怪しい弥生賞組に完敗のアダムバローズに負けてしまったのは辛い。
滅多にハイペースにならないスプリングSは、やや消耗しやすい先行勢の行きっぷりがありながら、12-12ラップに落ち着いた。
ウインブライトは手応え良く外を回り、本当はそれを追いかけたかっただろうアウトライアーズは、内が空いたからそこをつくことに。
アウトライアーズの方が、まだ力を出し切れていない印象があった分、勝ち馬は勝ち気で上回った。GⅠ連対の2頭は、このコースは合わない。

あっさり人気に応えたフラワーCのファンディーナ。
ユタカペースでそれをマークは、重賞攻略の最善手。あまりにもイージーライドなので、無理な追走をするくらいのマイル、もしくは2400に狙いを絞った時に掛からないか、というテーマをどうクリアしていくか。
騎手のペース判断が肝要。上手に乗らない方がいい。

 

コラム

舞い戻る男

読了までの目安時間:約 2分

 

一昨年の夏競馬終了後、男・藤田は、実力勝負ではなくなった中央競馬におけるエージェントシステムに異を唱える格好で、電撃引退を決め、鞭を置いた。

それから2度目の春が訪れようとした時。
生まれ故郷である北海道で、地方所属の騎手として復帰するという情報が、漏れ伝わってきた。
本人の意図したところかどうかわからないが、言ったらなんだが、半分遊びの感覚でイベント参加したばんえい競馬の騎手としてではなく、しっかりと門別競馬場をベースとしてホッカイドウ競馬に身を置くということのようだ。

ある意味、中央以上にコネクションの強い地方競馬での復帰であるから、厳しい面がある一方、地元の騎手と交流する中で、勝負師なら誰もが抱える後ろめたき残滓を、しっかりと処理しておきたいという思いに駆られたのかもしれない。

藤田伸二という人は、直接関わりを持った者でなくても、このような報道がなされたならば、はっきりとした意思表示をすることは容易に想像できる。
誤報であればもちろん怒るだろうし、事実ならそうだと明言するはず。
昨年の募集要項に倣えば、8月に応募は締め切られ、翌月に1次試験という運びだ。

正確な表現とはならないが、近年のパターンと逆の流れでの移籍というのは、今回が2度目だという。
遠い昔に、故郷の上山競馬に移籍した松本弘騎手以来の、異例の再挑戦の道となるのか。
人生の黄昏にはまだ早い45の漢が、またスポットライトを浴びる日がやってくる。
そう信じさせてあげるだけでも、ファンへの恩返しになるからこそ、ある種のけじめをつける行動に出るのは、間違いないように思う。

 

ニュース

春GⅠ注意報

読了までの目安時間:約 3分

 

波乱必至の高松宮記念
誰がどうみても中心馬不在のメンバー構成。
前々週時点で発表された登録メンバーを見渡しても、軸にしたいと思う馬がほとんどいないというどうしようもない状態で、やる気が出ない。
アンパンマンと逆で、雨が降るとやる気が出そうなシュウジやレッツゴードンキにはその時に期待するとして、では、良馬場となると…。
困った時は若い馬。
4歳馬は皆、重賞連対実績があるので、関東馬は臭い。

逆脚質を選び出せ 桜花賞
中団からも競馬できるソウルスターリングが、正攻法での連勝によって世代内で力上位を再度証明したチューリップ賞。
過去10年で桜花賞と連勝した馬は2頭に止まるが、チューリップ賞組が勝った例は同期間で8頭に及ぶ。
事実上、この組の好走は即ち、ソウルスターリングの無敗街道が続くことと等しい。
スローであればキレる可能性を秘める欧州血統のエースに立ち向かうには、リスグラシュー作戦しかない。
もう一頭のハーツクライ・アドマイヤミヤビを推せ、という声は大半だから、ここは敢えて、差したら面白そうなアエロリットやサロニカをプッシュしたい。
クロフネの平均ペース型と前走は逃げたディープ。
しかし、力はここでは一枚足らないので、これまでの策を変えてくる可能性もある。
ノーマークに等しい彼女たちの振る舞いは自由である。

去年とは違う 春天・皐月賞
まず、先行型は狙いづらい。
行くしかなくなりそうなキタサンブラック、そもそも先行型がタレント不足の皐月賞。
逆に狙い目と思っていると、そうは簡単には決まらない先行型の粘り込みに固執して、縦目を食らう可能性も出てくる。

先行して残ることができるのは、平均よりやや遅いくらいか時計そのものが速い時。
雨などがあれば別だが、滅多にそういう天気にならない季節だから、中距離の差し損ね組には要注目だろう。
春天はシャケトラ、まさかのアンビシャスに可能性あり。
意を決したシービー作戦に一発を秘めるコマノインパルスとトライアルは負けそうなサトノアレスの人気落ちからの快走が皐月賞での狙い目。
どの馬も本来キレで勝負する血統ではない点が、意外性の面で面白みを感じる。

 

コラム

2017年 クラシック④

読了までの目安時間:約 3分

 

もう土曜のダート18002戦のみとなり、全く以って、3歳の本流路線とは違う視点の競馬になってきた。
今度の週末は3歳主要戦が4鞍組まれている。
ここまで3週行われた重賞をまず振り返ることとする。

アーリントンCは、世代レベルが?という状況にあって、GⅠ馬続々登場のハイレベル裏重賞のイメージこそわかなかったが、GⅢとしては十分その機能を果たしていたと言える。
勝ったペルシアンナイトの素晴らしい末脚に目を奪われがちだが、上位組は皆、オープン好走歴のある馬だけ。
GⅠ勝ちには繋がらない可能性はあっても、紛れた着争いや3着拾いでこの組は侮れない、再確認のレースであった。
勝ち馬は広い馬場専門だろう。

チューリップ賞
回顧すべきは、何故、リスグラシューは伸びあぐねたのか、だ。
ベーリングとミルリーフにリファールの継続クロスがある配合ながら、底力を出し切るイメージは、より不器用な競馬で、ということなのだろう。
上手に動いてはいけないのである。2着ミスパンテールも同じだ。

弥生賞
勝ち馬は京都2歳Sを回顧した方が、よっぽど能力を感じ取れるし、正確な判定も可能。
2着マイスタイルは鞍上の好判断に対し、それでも差す形を好む性質を示したので、これも差し、追い込みの手に出そうで、気性面に課題のダンビュライトはダービー以降に期待の血統構成になるから、一応、全消しもありという印象だ。
人気馬は、平均的なスローの時に、思い切りのいい策で勝機ありか。望み薄だが。

桜花賞トライアル
差す馬にチャンスありの構図で、豪快な競馬を身上とするライジングリーズンとカラクレナイが勝ち名乗りを上げたのはいいとして、勝機を見出すには流石に不器用過ぎる。
理想の勝ちタイムは、両者まるで違うタイプだろう。

土曜新馬2戦は、中山・阪神でダート1800Mのレースが行われた。
共に2番人気、終始レースを牽引して最後は突き放すといった内容。
東はタイムパラドックス産駒のマイネルツァイト、西はDメジャー×スマイルトゥモローの良血・レインボージャージが快勝。
パワー優先のダートで、なかなかのスピード能力を見せた。

 

コラム

悲劇の再検証

読了までの目安時間:約 3分

 

距離をこなすことに時計を求めたアストンマーチャンは、春の3歳馬としては異例の1400M「1:20.1」、1600M「1:33.1」という快時計をもっていた。
ウオッカとの邂逅は悲運であり、哀れな結末の引導のようで、2度目のマイル戦・桜花賞で距離の壁を突き破れなかったことは、結果としていいことでもあった。
いや、そのように感じてしまっただけなのかもしれない。
今にして思うと、何とも言えない。

1200Mの持ち時計は、新馬戦からほとんど更新されなかった。
新馬 1:08.2
未勝利 1:08.9
小倉2歳S 1:08.4
北九州記念 1:08.1 ベストタイム
スプリンターズS 1:09.4
シルクロードS 1:10.0

2000年代中盤は、函館はやたらと馬場が重く、小倉は異様に時計が速くなる時代であった。
しかし、中央場所に替わると馬が別物になってしまうような現象もよく起こっていた。
もしかすると、それもあったのか。
奇しくも、中央場所の2戦は共に道悪で、時計も平凡な決着であった。

ジュベナイルフィリーズで惜しくはなかったけれども、将来に期待できるだけの結果は十分に残せていたはずなのに、ほぼ不滅のレースレコードで決着したせいか、3歳シーズンを以って店仕舞いという馬ばかりであった。無論、勝ち馬は除き。
その他大勢の中に含まれてしまったきっかけは、因縁の相手との出会いで発生した化学反応が、常に自分にとって不利な、消耗の大きな戦いへと誘ったという可能性について、今タラレバを禁じ得ない。
逃げたきっかけは、中舘に非ず。
武豊が解禁することをためらったため。言わずもがな、距離をこなすためである。

しかし、本当にスプリンターだったのだろうか。
父とは逆に、距離をこなせる馬になっていった可能性だってある。
10年前、そんな禅問答のような課題を与えてくれたのは、愛らしい目をした美少女であった。
短距離GⅠの逃げ切りは、決まって時計が平凡。
ピッチフォームの幻惑。
1.0倍で阪神4歳牝特楽勝のテスコガビーは、二冠馬になった。
1.1倍で勝った馬であれば、ヴィクトリアマイルくらいなら…。

 

コラム

逃げ味

読了までの目安時間:約 3分

 

東京新聞杯
 逃げ切り ブラックスピネル
小倉大賞典
 逃げ切り マルターズアポジー
中山記念
 好位抜け出し ネオリアリズム

2月の重賞は、アルバートを除けば、ほとんどが常識的なポジションからの抜け出しやここに記した2頭のような逃げ切りにより、勝負が決まった。

ただ、この3レース。全くレースの性質が違う。
距離は似たようなもので、逃げ馬の数に差はあったとはいえ、その中身があまりにも異なるために、一緒くたにすることは当然できない。
初めて逃げた馬
逃げ馬を圧倒した逃げ馬
逃げて重賞を勝った馬の器用な競馬

ブラックスピネルは、デムーロ騎手がちょうど冬眠から?目を覚ました頃に、うまくスタートを決めたのでそのまま行ってしまったという形。
秘技だ魔術だといったところで、ラップの推移を見れば、その平凡さは火を見るより明らかである。
自分のペース以上に遅い流れであり、相手に合わせる器用さを持った差し馬でも32秒台の上がりを繰り出すのは厳しいが、揉まれないだとかノーマークという環境は、普段の差し馬には感じられないものがあり、ノーストレスで勝てる可能性はあった。
ずっと勝てなかった馬というのも、遠因にある。

マルターズアポジーは逃げ馬を封ずることに成功した。
有馬記念はスローの逃げ。伏線はないに等しい、猛ラップの逃げ切り。
有馬で学んだのは、行き脚の付け方。上手な馬がいっぱいいて、自分はなかなか勝ち負けは難しい状況。
それでも、突かれて沈んだわけではない。
早くマイポジションを確保したからこそ、実力上位の3頭はそれに従った。
小倉大賞典は、その構図さえ理解していれば、なんてことはレースだったのである。

さて、意外な結末を迎えた中山記念。
誰も想像していなかったのが、ディープ5歳ツートップの撃沈。
同時に読めていたこともある。ネオリアリズムはゴールドドリームよりは乗りやすいだろう、と。
かくして、ひとりだけロゴタイプの逃げを予期していたように、その後ろにつけ、理想的なスパートで後続を封じた辺り、豪快な逃げでモーリスを子供扱いした札幌記念の頃より、この形の方が合っているのかもしれない。
いや、本格化したのだろう。

 

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