競馬予想ブログ

競馬予想ブログ JUST

まさかの差し切り勝ち<帝王賞はケイティブレイブ>

読了までの目安時間:約 2分

 

連日の雨の影響で、水曜夜の大井の馬場状態は重。
人気に推されたアウォーディー、普通に出れば無難な競馬をできるゴールドドリームらは好位グループにつけたが、有力の一頭とされたアポロケンタッキーは前に追い込み型のサウンドトゥルーを見るような位置取り。
オールブラッシュの逃げは平均より遅く、年末の東京大賞典と似たり寄ったりの展開も、最近好調なところを見せている古豪クリソライトが仕掛けていく男らしい競馬に、ここ1年GⅠ勝利の記録を持つ面々は全く見せ場を作れず、一時は勝負ありの展開に持ち込んだのだが…。

フルゲートの内枠で、明らかにスタートに失敗したのが、逃げることを望んでいただろうケイティブレイブ。
万事休すと思われたが、前述の人気馬が様々敗因となる要素を抱えていた影響がもろに出てしまったレースで、直線では衝撃的な直線一気を決め、クリソライトに最後は1.3/4馬身差をつけて、初GⅠ制覇を果たした。

前回からケイティブレイブに乗っている福永騎手の冷静なアシストも最後は効いたのかもしれないが、意外な決め手を発揮できたのは、海外遠征組の不発といくらなんでも7歳勢に頼りすぎてきた現状で裏の面が出てしまったことが大きかったように思う。
ゴールドドリームは無難に立ち回りながら、中央勢で最下位の7着。
この時期、決して特殊ではない馬場状態で、案外すぎるこの結果は、単なる世代交代というよりは、混沌の時代が幕を開けたことを示す一戦になるのかもしれない。

平安Sでグレイトパールに完敗の組がワンツーフィニッシュ。
コパノリッキーも恋しい、やや不完全燃焼の結末となってしまった。

 

ニュース

古馬王道路線 2017年春総括

読了までの目安時間:約 3分

 

渋馬場のドバイターフをぶち抜きの直線一気で制したヴィブロスは、まぐれではないにせよ、いろいろ勝ち運に恵まれたところがあったから、本筋とは関係ないということで、評価保留とする。

冷静に振り返ると、大阪杯のメンバーは、古馬戦での実績が完全に抜きん出ていた本命候補と、その他古馬重賞勝利の記録を持っているだけの馬という構図であったように思う。

速く走れる武器を活かそうとしたマルターズアポジーは、有馬記念後の小倉の激闘を経て、強くなったと思ってみていたが、同期で王道を進んできたキタサンブラックにとっては、味のあるライバルという関係性ではなかった。
本番前に力を出し切った馬では、フレッシュながらもっと高い目標を見据えた王者には敵わない。
2400タイトルが虚しく見えたMとSは、待って動くことも考えた王者を競り潰す作戦をとらせてもらえず、ジエンド。
何も起こらず、平凡なレースは淡々と消化されていった。

馬場が速そうだと気づいたときには、もう終わっていた天皇賞。
時計もレース内容もその名に恥じぬ2強プラスワンの展開は、手に汗握るというよりは、汗を流してならもう一勝負できたブラックのローテの妙もあったか。

阪神大賞典も淀みのない流れで、シュヴァルグランが強気の競馬をしたということが、もう一頭のSの底力をスムーズに引き出すことになったわけだが、3000Mの前哨戦というやつは、いかに楽に勝つかが重要。
得意条件に近い2000Mの軽いGⅠは、強烈な時計決着が見えていた状況で、これ以上ないステップとなった。
動くことを恐れない鞍上の的確な勝負勘は、言わずもがな、世界の武豊ならではの技巧があって成立するもの。

となると、最後の締めも…。
甘くなかった。ひふみん風にいうところの、競馬の神様はいません、である。
ハイランドリールを屈服させたサトノクラウンと至福の時を経たゴールドアクターとのマッチアップは、主役が違えばもっと面白かったのだろうが、誰もがキタサンブラックはいつものように走ると思っていたから、口あんぐりだった。
宝塚の馬場悪化は防げたが、春天の高速化の弊害は、大いに議論を呼ぶことになるだろう。

 

レース回顧

新馬2017<6/24・25>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日は4レース全て良馬場。
函館、阪神では1200Mの新馬戦が組まれ、追っての味で先行馬を競り落とした馬が勝利した。
牝馬限定の函館では、ダイワメジャー産駒のアリアがマイペースの逃げで粘るダンツクレイオーをゴール前捉えきった。
阪神は人気のキンシャサノキセキ産駒・イイコトズクシが、力でねじ伏せる競馬で勝ち上がり。
高速馬場で平凡な時計は気になるが、それなりの成長が期待できる配合だ。

東京は芝のマイル戦が行われ、10番人気のマイネルサイルーンがゴール前抜け出し、人気勢を封じ込めた。
キャプテントゥーレ産駒なので、下げる手はないだろうが、オルフェ初出走の産駒・モカチョウサン含め、器用なタイプが少なかったようだ。
函館ダート1000Mは、断然人気の外国産馬・モルトアレグロが勝ったのは良かったが、吉田隼人騎手が妙に手控えたような乗り方で、脚が残っていた印象。
気落ちとは思わないが…。

日曜日は本州が雨で稍重、函館は結局、晴れの良馬場で芝の3戦が行われた。
函館はこの日も1200戦。
人気のデルマキセキにゴール前で引き寄せられるように、4頭横一線の決着になるも、デルマが終始優勢の展開。
ストームキャット系でも、ヨハネスブルグの孫なので芝向きだろう。

渋馬場の本州2場は1800戦を開催。1番人気馬の力が際立つ結果となった。
東京で外からきっちりの伸びきったスワーヴエドワードは、ディープ一族のエイシンフラッシュ産駒。
重厚な配合ながら、意外と仕上がり早の欧州血統馬らしい完成度の高さとまだ進化する可能性しかない走りのアンバランスさが魅力。
急にエンジンの掛かってきた戸崎騎手の仕掛けも絶妙だったことも勝因だろう。

一方、インパクト大の勝ちっぷりでグランプリデーを盛り上げたのが、ディープ×インティカブという最近多い同系配合のダノンプレミアム。
前半62秒ほどのラップは決して遅くはないし、以降良馬場並みの上がりで後続を突き放した正攻法の競馬は、差しての根性比べにも転換可能に思えるし、1:48.7の勝ちタイムは傑出している。
彼を基準に、クラシック級の評価を見極めていきたい。

 

レース回顧

1強の死角

読了までの目安時間:約 3分

 

1番人気馬が2.5倍を切る単勝オッズで、かつ、2番人気以降が5.0倍以上の宝塚記念というのは、ここ10年程を振り返っても、意外と多い。
そして、とんでもないことが起きるのもまた、このレースらしいところでもある。

16 ②1人ドゥラメンテ ①8人マリアライト
15 ⑮1人ゴールドシップ ①6人ラブリーデイ
10 ②1人ブエナビスタ ①8人ナカヤマフェスタ
09 ③1人ディープスカイ ①2人ドリームジャーニー
08 ②1人メイショウサムソン ①5人エイシンデピュティ
06 ①1人ディープインパクト -

要するに、結構荒れているわけだ。
良馬場ではない宝塚記念は10年で4回、1番人気【0301】というのはそっくり08、10、16年に当てはまるから、良馬場で【2121】という不安定さよりも、実は気にした方がいい部分でもある。
勝ち切ったのがステイゴールドの2大巨頭である点からも、信用ならない馬が準備万端とまではいかなくても、走れる状況にあることが重要で、その人気が実績に見合っていれば、基本的には崩れないのだろう。

問題は、ここ1年全てのレースを卒なく走り続けてきたキタサンブラックの調子の方だろう。
過去10年で人気に応えられなかった8頭の敗者の内、当該年にGⅠを勝っていなかったのは、
08メイショウサムソン
09ディープスカイ
11ブエナビスタ
13ジェンティルドンナ
16ドゥラメンテ
という、明らかに実績を買われた馬なのだが、あとの3例は、
07ウオッカ
10ブエナビスタ
15ゴールドシップ
と、消耗し過ぎてしまったわけでもない馬が、その時に最悪の条件に巻き込まれて、力を出せなかったケースもある。

裏路線から順調に使われている馬は、フレッシュさだけで実績では遠く及ばない本命馬を何度となく食ってきた歴史がある以上、目ぼしい対抗馬が見
当たらない今年は、2番手以下の人気の根拠が重要になりそうだ。
少頭数になることが決まっている以上、上手に走れる馬の死角は少ないだろうから、小回り適性に問題がない限り、中距離型の馬を軽視する手はない。

 

コラム

愛される馬の実像

読了までの目安時間:約 2分

 

Q.今回、道悪の可能性もありますが。
「競馬で雨が降っても、僕は問題ないと思います」(清水久詞調教師)
「(昨年)馬場状態は重かったんです。(中略)ある程度は問題なくこなせると思います」
武さん。去年は稍重馬場ですよ。
重、不良の経験はないが、稍重は【1010】という成績。

Q.前走を振り返ってください。
「タイムも勿論ですが、非常に力強さを感じましたね」(武豊騎手)
「折り合っていましたので、安心して見ていられましたね。(レース後も)特に痛めたところはありませんでしたので、それが何よりでしたね」
いやいや、清水先生の手腕もあってのことだと思いますよ。

Q.秋には海外遠征のプランもありますね。
「まずは宝塚記念に全力投球ですね」
異口同音。当たり前ちゃあ、当たり前である。
ただ勝ちたいというより、一度は屈服させた相手ばかりだから、負けられないという本音が透けて見えた、両者の記者会見であった。

キタサンブラックの死角について、調教師はローテーションに求め、騎手は体格の大きさをいかにレースで味方につけるかというところで道悪に若干の不安を感じているように思う。
そのニュアンスの違いは、ある意味、互いがプロフェッショナルの仕事を尽くし、名馬の鑑たる健康優良児であるキタサンブラックのいいところをひたすらに伸ばそうとしてきたからこそ、自分の守備範囲においてのみ、その責任を感じるがために慎重さを滲ませる言葉に繋がったのだろう。

しかし、ここまでは人に対して従順であったが、歴史はそういう時ほど危険というシグナルを何度となく発してきている。
今年はどうだろうか。

 

ニュース

遠征は成功か

読了までの目安時間:約 3分

 

エピカリスの今春の海外遠征の結果は、2着と出走取消。
万一ベルモントSに出られたとして、レースの中で急に怪我をして、ホクトベガやアドマイヤラクティのようなことがあってもならないわけで、不参戦の判断で評価保留という結論に、問題なしの声がほとんどだ。

視野はできるだけ広くと皆が思っている現在、行ける時は行かないといけないという風潮にある。
一瞬その時だけ結果が思わしくなくても、後に大成することを皆もう知っているからだ。

今回の場合、この跛行による回避というのは、どう出るのか。
軽度の骨折の可能性はあっても、現在までのところ、筋肉系や節々の故障など屈腱炎を匂わせる重度の症状は出ていないようなので、ちゃんとリフレッシュさせてあげれば、むしろ、レースを使わなかった分の伸びしろが生まれる。
おまけに、3月に使った時はかなり特殊な馬場状態であり、その雨による副作用が各レースの勝者にはプラスに働いたところもあったろうが、大半の敗戦した組に力を出し切ったというニュアンスのコメントはほとんど聞かれなかった。

接戦のダート重賞は、格が上がれば上がるほどその消耗度合いも大きいとされるが、そもそも晩成型の血統のエピカリスにとって、負け方としては内容もあったわけで、やれることは全てやったという手応えは馬にも陣営もあったのではないだろうか。

だから、遠征そのものの成果は、グレイトパールのような残念なことが起きない限り、すぐに国内復帰戦で出せるように思う。
ラニは国外4戦を3か月でこなし、この春もドバイに行って2度走った。
走らされているうちは勝負に全く前向きではないから、消耗はないはず。
一方、先行型で毎回結構走るわかりやすいところのあるエピカリスは、タフに戦う準備ができたから、いきなり古馬と当てても、やや手薄になりかけたトップ戦線でも即通用の可能性がある。
見せ場は作れるはずだ。

3歳馬は、そこで負けてもいくらでも巻き返す機会は与えられる。
スマートファルコンやヴァーミリアンも、4歳になるまではちょっと強いだけの重賞馬だった。
だから、この遠征は成功の裡に終わったとしか思えないのだ。

 

コラム

新馬2017<6/17・18>

読了までの目安時間:約 3分

 

土曜日は中央場所2場でそのダート戦が組まれ、人気馬に明暗が分かれた。
中団につけた人気勢に出番のなかった阪神1200戦は、シニスターミニスターの牝馬・ゴールドクイーンが先行押し切り快勝。
5代血統表にリボー直仔のフジオンワードが入っているなど、必ずしも短距離専門ではない可能性を秘める穴馬だろう。

東京1400では、人気のマイネルユキツバキが最後は力強く抜け出す珍しい展開。
人気の一角だったパーラミター<除外馬>が人間に対して不信感を持つようにしてゲート入りを嫌がった関係で、各馬5分近く待たされた中、外枠だった勝ち馬はゲートの外にいてほぼノーストレスの強運も活かした。
アイルハヴアナザー産駒ということもあり、適性に関しては何とも言えない。

今週スタートの函館・芝1000Mは、ベイビーキャズのセンスが光ったレース。
アルデバラン産駒だから、ただ行く一手ということはないが、高速馬場で終始前を捉えられる位置からの差し切りなので、時計は信用できなくても、長い目で見て魅力のある競馬に映った。
今後は相手関係がポイントになる。

日曜は芝だけ。東西ではマイル戦が行われた。
1:34.0で決まった阪神の時計はともかく、パワーが違った勝ち馬のコスモインザハートは、ハーツクライ×バラシアというマイネルらしかぬ配合が目に留まった。
栄進牧場生産でセレクトレールの出身。完成度だけはらしさを示した格好か。本格派だろう。
東京はヨハネスブルグ産駒のテンクウが鮮やかな先行押し切りで人気に応えた。
母父タキオン3頭で上位を競い、Sパンドラの半弟は置いてきぼり。どうもここもダート臭がする。

イケメン中堅騎手を2人血祭りに上げたミヤビフィオーラ・波乱の名馬物語の序章が上演された東京1400は、ライバルが消えて大威張りのムスコローソの独走だけが目を惹くレースに。
伊でマッチョという意味らしいが、両者とも個性が強すぎる。
函1200では、ルーラーシップ×スペシャルウィークのナンヨープランタンが、ヒシアマゾンのクリスタルCのような勝ち方をしてみせたが、時計も速いから、短距離でも馬鹿にしない方がいいかもしれない。

 

レース回顧

遅い時は速い血統

読了までの目安時間:約 3分

 

ヘイロークロスのダービー馬は、サンデーの孫世代が活躍するここ10年で、実に3頭登場している。
09 ロジユニヴァース<3×5>
14 ワンアンドオンリー<3×4>
16 マカヒキ<3×5>

昨年は3×5×4のサトノダイヤモンドがマカヒキに際どく迫り、その後は菊花賞と有馬記念をジャック。
距離延長に意外なほど適性を示すヘイロークロスを持つ馬は、高速決着となった阪神大賞典・天皇賞(春)でも、シュヴァルグラン<3×4×5>ともども、連続して好走するのであった。

一方、今年のダービーではミスプロクロスを持つレイデオロが、非サンデー系で唯一クラシックディスタンスでも通用するキングマンボ系のプライドを示し、意外な展開を自ら作って、押し切って見せた。
これが3×4のスピード配合。
サンデーサイレンスが入っている馬が6年連続で勝ってきたのだが、メイショウサムソン、ウオッカらフロリースカップ系の馬を除くと、ここ15年で13回はどちらかの系統の馬が勝っており、完全に数の多さが結果に直接的な影響を与えているという偏在の傾向が顕著となっている。

また、今年のように平凡な時計になった時に、直系にクロスの入った馬が出番をモノにしているのである。
ロジユニヴァース 2:33.7<レコード比プラス10.4秒>
ワンアンドオンリー 2:24.6< 〃 1.3秒>
マカヒキ 2:24.0< 〃 0.8秒>
レイデオロ 2:26.9< 〃 3.7秒>

時計がレコードと1秒以上は離れているケースは、フロリース2頭、キングマンボ系、ステイゴールドなど、特殊な傾向を示した特別な才能が多く勝利していて、この点からも、普通のダービーになったら、サンデー系じゃないとどうにもならないということがよく表れている。
遅いと全体のレベルが低下してしまうから、出走各馬に余力が残る一方で、上位組の停滞はハイレベル決着と同じ傾向が出ている。
今年は26秒台の決着はエイシンフラッシュと時と同じだが、02年と08年はレベルが雲泥の差で、古馬と当たった時の結果に、答えを求めるしかないだろう。
今のところ、苦戦必至とみるが。
まだ運だけで勝敗が決まっているようなところがある。

 

コラム

短距離戦線 2017年 総括

読了までの目安時間:約 3分

 

有力とされた期待馬の足らないものが、顕在化した春だったように思う。

高松宮記念の前に、今年もダンスディレクターの回避が決まり、ビッグアーサーも春は出られない状況になってしまった。
自ずとレッドファルクスは注目される存在になり、体調一歩でも、見せ場を作らなければ後がない状況になった。
雨を味方につけた上がり馬・セイウンコウセイの圧倒的な道悪適性と器用さ、ここでも有力視されていたメラグラーナを負かしている実績はあったが、レッツゴードンキなども勝ち味に遅い性質があって、人気馬の上昇度が今一つだったので、がっぷり四つとならなかった。

レッドファルクスはインを抜け出そうとしてきたが、ワンタイミング仕掛けを遅らせないと味が出ないところもあり、主役の競馬ができない死角があった。
そっくりそのまま、似た馬場状態の京王杯SCはいいところだけが出せたが、安田記念は距離の死角もあって、展開上不利なスロー予想の中、レースが行われた。

ところが、時計さえ速くなればスプリント適性で勝負できる馬にも、大いにチャンスがあるのが安田記念。
自力勝負に今年は持ち込んだロゴタイプが、実のあるGⅠペースを演出し、仕掛けのタイミングに課題だらけのサトノアラジンが、川田騎手の思惑通りの後方待機からの大外一気で、ついにGⅠで一番目立つ男になった。

一応、スピード勝負歓迎だったレッドファルクスは、終いこそ伸びきれなかったが、GⅠ馬としての見せ場を作った。
一方、競馬が上手なタイプの人気勢は、大して負けたわけではないものの、決め手がある派手な脚質ではなかったから、エアスピネルが後ろから来て掲示板に載ったくらいで、正直、目立つところがなかった。

万能の武器がありそうで、実はワンパターンしかない馬が安田記念で目立ち、自在性が優先された高松宮記念とでは、テーマは違っても、熟成度合いでは共通して古馬タイトルの格は最低限求められたように映る。
両方3着のレッドファルクスは、スペシャリストではないことを証明しつつ、ややズブさが増したことで守備範囲が広がった側面もあるから、本番では今後は惜敗が続きそうな予感もする。

 

コラム レース回顧

今年も夢破れる

読了までの目安時間:約 2分

 

「信じられない。今日は巧くハンドリングできた」
現地時間の10日夕方、日本時間の11日7時台に行われたアメリカのクラシック三冠最終戦・ベルモントSは、人気を背負ったアイリッシュウォークライが終始ペースを握る淡々とした流れから、勝負所からマラージ騎手が引き離しを図ったところを、2番人気のJ.オルティス騎手騎乗・タップリットが徐々に追い上げていき、最後は一騎打ちの構図からゴール前で抜け出し、優勝した。

1700Mまでにしか勝ち鞍はなかったが、日本でも著名馬を数多く送り込むタピットの産駒らしく、勝機を逃さない勝負強さが、この日のタップリットには感じられた。
フルゲート20頭が当たり前のケンタッキーダービーとは異なり、全体の流れから外れた存在となって久しいこのベルモントパークの12F戦は、今年も少頭数の11頭立て。
展開からいって、タラレバを禁じ得ないのは、日本人の共通心理であろう。

当日の朝、獣医師の判断で出走取消が決まったエピカリス。
「ほぼ出走できる状態でしたが、時間が足りませんでした」
萩原調教師無念のコメントに、全てが凝縮されている。
目標がまだ数週先であれば立て直されたはずだが、日本で普通にレースに使いに行くという状況ではなく、粘ってはみたが執念実らず。

跛行での回避は残念ではあるが、帰国に手間取るような大きな故障ではない。
カジノドライヴとラニの良くなかったところが、両方合わさってしまったような結末ではあるが、この遠征の経験は、国内戦のみならず、再びの砂の王国への挑戦の布石になることは間違いない。
まずは、お疲れさまと言ってあげたい。
これでさよならになるわけじゃないんだから。

 

ニュース