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府中鬼脚列伝

読了までの目安時間:約 2分

 

府中の春の重賞では、武豊替わりで狂気が目覚めたスティンガーの京王杯スプリングCなどが鮮烈な記憶として刻み込まれている。
春の大イベントであるダービーでは、
ヒカルイマイ
アグネスフライト
キズナ
らが、印象的な末脚で人馬一体を体現した。

オークスは人気薄の追い込みの方が印象深い。ノアノハコブネ、エイシンサニー、ウメノファイバー…。
それまでで一番危ない勝ち方だったブエナビスタと5馬身差圧勝のジェンティルドンナも、一応後方一気の括りには入るが、うまく回ってこれたら、もっと差がついていたのかもしれない。

ツルマルボーイ、古くはフレッシュボイスが雨の安田記念で強靭な決め手を発揮して、GⅠ惜敗ロードに終止符を打ったシーンも懐かしい。
同じ距離なら、NHKマイルCレコード勝ちのダノンシャンティも唖然するほどの強烈な末脚で、ゴール前測ったように差し切ったのも凄いものを見たと、レース後は感嘆に浸ったものだ。

その中で最も究極なのが、未だに解せないピンクカメオの尋常ならざる超絶の追い込み脚。
いくら負け癖のついていた後のスプリント王・ローレルゲレイロ相手とはいえ、雨で時計を要する馬場でも、4角から押せ押せで上がってきた馬が、GⅠを勝つシーンは想像を絶するものがあった。

血は争えないものなのか。
何度も跳ね返されてきた安田記念の堅き門を重戦車の如き大外追い込みで、競走能力と引き換えに勝ち切った兄のことをすぐに思い出した。
ブラックホークとピンクカメオの兄妹にしかできない秘技でもあるのか。
でも、謎は謎のままにしておく方が、新鮮さが失われずに済む。詮索するなどナンセンスの極みである。

 

コラム

本当ですか?

読了までの目安時間:約 2分

 

久々のユタカとノリの腕比べとなる春の天皇賞に向けたインタビューで、それぞれ注目すべき発言をしている。
競馬の匠が、今度は何を魅せてくれるのか。そのヒントがここにある気がする。

<ディープ産駒の長距離戦における不振について問われて>
「ディープインパクト自身が天皇賞で強い勝ち方をしているし、関係ないと思う。他にも勝っていない産駒はいるし、適性のなさを特に感じない。キズナも昨年、差のないレースをしているからね」
言わずもがな、こちらは武豊の返答である。
本当ですか?

まあ、これは大人の対応といったところか。
単純に、いい馬がそういうレースに挑戦していないだけだろ?と言いたい気持ちはあるはずだ。事実、トーセンラーをここで自身が2着に導いている。

「金なんていらない。勝ちたいだけ」
プライバシーもへったくれもない、酒席でのこの発言は横山典弘のプライドそのものである。
特に、中野渡調教師の38年前の名言を意識したものではないだろうが、いつの時代も名馬に跨る騎手は、こういう気持ちになるのだろう。
でも、本当ですか?である。

忖度するに、癖馬を変な馬だと思うなかれ。
併せた相手を小馬鹿にしたような、不遜な態度に終始した1週前追い切り。流石の陣営も、馬に聞いてくれ状態で、変なところに力が入ることもなくなった。
馬がいい方に裏切ってくれれば、結果は間違いなくついてくる。走りたくないなら、それでいい。

春盾の解法を知る2人には、もう勝ち方が見えている。無論、負ける理由も。

 

ニュース

2015年 古馬チャンピオン路線

読了までの目安時間:約 2分

 

宝塚記念に向かうと陣営が表明したのは、ラキシス以外は基本的に海外遠征組。
ドバイ、オーストラリア、そして香港…。あるのはわかっていたが、遠征の価値を見出せそうないからと、豪州遠征を敢行する馬はあまり多くなかったが、ハナズゴール効果か、昨年から激増。
季節ごとにGⅠタイトルの土産を持って帰ってきてくれているから、穴場として今後更に人気が出そうだ。

トーセンスターダムとトゥザワールドというのは、クラシックで人気に応えられなかった組だが、そのオーストラリアの競馬で、結果そのものは日本でのものと大差ないのだが、行って戦ったことそのものが馬にいい副作用をもたらす点も看過できない。
宝塚が合っているかはともかく、ドバイ組の個々の事情に合わせた多様なローテに比べて、無理はないように思う。

で、気になってくるのが盾獲り物語・再戦の巻である。
キズナ、ゴールドシップ、フェノーメノなどのタイトルホルダーに、ウインバリアシオン、ホッコーブレーブも間に合ったという構図。
ただし、それぞれ合算して、昨年来ゴールドシップが阪神で2勝したのみという悲惨な状況は、上がり目なしのレッテルを既に張られているようにも思える。
有力なのは鞍上込みでゴールドシップという見立てはできるが、全幅の信頼がおける祖父のような存在ではない。

先々を見据えても、サウンズオブアースやアドマイヤゼウスといった世代のレベルはともかく、意外とよく頑張る日経賞組の取捨は、最後の一瞬まで慎重であるべきだろう。
一応、力はつけているから大きな間違いは起こさないように思える。
前者はGⅠと京都での実績、後者には単純に勢いがある。
やはり春のキーホースはこの2頭であろう。

 

コラム

2015年 牝馬クラシック③

読了までの目安時間:約 2分

 

世紀のドスローとなった桜花賞。チューリップ賞の1、2番人気がその順番を入れ替えて、着差はその時のままゴール。よくあるパターンではある。
そして、桜花賞で穴人気していた馬が、幾らか評価を下げて、オークスでドカンと来るのが歴史的に見ても通例。
桜花賞組のオークス再先着馬<10年で9勝>は、1400Mのオープンクラスで好走歴のあったメイショウマンボ、ローブデコルテ以外、ほとんどの馬がオークスの通過順は桜花賞より下位になる。

勝負所がどこにあったかといえば、それはスタート後2F以内だろうと分析できるから、4角9番手以下のクルミナル、クイーンズリングは、優秀な結果だったと言える。
ただ、上がりが勝ち馬とほぼ差がないので、高く評価はできない。
半マイルから4段階加速でレッツゴードンキが押し切っているので、ラップ分析での高評価される要素満載の馬だが、12.9秒から1400通過までの2Fで最速となった10.7秒の数字に、いやこれは差し馬のラップだろうという見立ては成立する。もはや、数的比較の意味はない。

そこで重要視したいのが、前々走、即ち桜花賞のステップレースでの競馬との比較。
極端に質の下がった馬、むしろ良くなった馬が、前々走の好走馬と人気馬に多い。桜花賞での人気との比較で見どころのありそうな馬は、基本線で行けば、
①レッツゴードンキ
②クルミナル
④クイーンリング
⑦キャットコイン
⑨ルージュバック
⑩ココロノアイ
のいずれか。下位3頭の巻き返しは、フレッシュさから言って、地の利込みでほぼ間違いなしであろう。
トライアル組等の取捨は、直前にまた。

 

コラム

若馬の挙動<2015年 クラシック初戦検証>

読了までの目安時間:約 2分

 

走っている時間よりも、歩いている時間の方が圧倒的に長いのが陸上を生きる動物に共通する性質。
その中で、体つきやら仕種などからその馬の気質、本質の見極めをするのである。

桜花賞出走の各馬には、ある共通項があった。小柄な馬ばかりだったのだ。
最近では珍しい傾向で、460kg未満の馬が15頭もいたレース。3年前の16頭に次ぐ記録だ。
ただ、競馬の神様は天の邪鬼なもので、小柄な上位人気4頭を圏外に追いやって、代わってその次に人気していた464kg<3番目>のレッツゴードンキと488kgで一番大きかったクルミナルが、馬券の対象となった。この傾向は、意外と長く続いている。
いくらかゴツめに出てもおかしくなった血統背景の2頭は、そのイメージより遥かに決め手のあることを示したのだが、50.0-46.0の異様なラップを刻んだレースのこと。その評価は極めて難しい。

皐月賞では、デビュー当初から母に似たスラリとした体型の言わばステイヤータイプのフォルムのドゥラメンテが、初の2000Mながら、衝撃的な20秒余のショータイムを披歴し、群れることは好まないと高らかに宣言した。
内に秘めた闘志が少し出過ぎた感じのリアルスティールは、理想通りの競馬はできたが、破壊力の差が勝ち馬とは対照的。
前回対戦時と立場が違ったのもあってか、雰囲気に呑まれていた方が負けた印象だ。
サトノクラウンは好馬体の持ち主で、お坊ちゃまのような気品を感じさせていたが、人気相応の走りをするとは限らない精神的な脆さがある。出遅れ癖に加え、今回は走りのリズムを勝負所で崩された影響は、良くも悪くも今後現れることだろう。

 

コラム

競馬学<逃げ切り美>

読了までの目安時間:約 2分

 

思い返せば、暴走王・ドゥラメンテ以外の今年のGⅠ馬は、皆主要競走で逃げた事のある馬だった。

ダートや短距離なら当たり前のそれを、京都の長距離戦で大逃げから2度も押し切った横山典弘騎手の手腕は素晴らしい。

セイウンスカイとイングランディーレは、まるで違う手法による逃げ切りで、前振りを利した大勝負の勝者となった。

前者は前回最後バテたようにみせて、前週の逃げ切り未完で失意の1番人気の武豊騎手を嘲笑うかのように、ハイピッチとローダウンのコンビネーションを披露し、レコード勝ち。
後者は、テン乗りを利してただただ一年前の重賞連勝時のいい頃の走りを取り戻すが如く、先週も見たようなただ一騎だけ勝負をする形を作った末に、圧倒的な差をその年の年度代表馬につけた。

でも、彼らは逃げを選択した先行馬だ。

少なくとも、前傾ラップに持ち込むことがGⅠでの勝負のセオリー。
前半が遅いというだけでは、後続の追手から逃れるのは至難の業。大一番で滅多に決まらない追い込みと同じ。

90年代まではオークス、ダービーは逃げ馬にもチャンスありの構図も、ダービーは97年のサニーブライアン、オークスも途中から先手を奪って押し切ったダイワエルシエーロを最後に10年決まっていない。スタミナへの懸念が一因だろう。

逃げの理想形が体現されやすいのが2000M。前での我慢比べがギリギリ利く距離だ。
58.1-59.7<98金鯱賞・サイレンススズカ>
今はこちらの方がそれに相応しいのかもしれない。
58.7-58.5<08天皇賞(秋)・2着ダイワスカーレット>

この二つ、武豊騎手がウイナーであることを忘れてはならない。
体内時計の正確さが歴史的シーンをアシストすることも事実だ。エイシンヒカリにかかる期待も大きい。

 

コラム

大逆転の真相

読了までの目安時間:約 2分

 

7年ぶりの牝馬優勝となった産経大阪杯。
史上初の外国馬による高松宮記念制覇。
史上5頭目となる同一重賞3連覇を決めたゴールドシップ。
最近も色々と素晴らしい記録が誕生しているが、今年劇的な勝ち方をしたマイル重賞の勝ち馬3頭も、歴史の扉を開いてみせた。

史上初で言えば、この2頭の話をしないわけにはいかない。
フェブラリーS連覇のコパノリッキーと中山競馬場で恐らく史上最速の上がり3F33.0秒の脚を使ったモーリス。
記録だけを見るとあまりに対照的なのだが、共に出遅れ、それでもそこから自分の競馬に持ち込むことで、高い支持に応えたのだから、穴党はがっかりである。

危なっかしい競馬ぶりも、前年と似たようなスローペースだったフェブラリーSと、中山マイルではお馴染みの前傾ラップになったことが、自分らしい競馬をすることで勝利に繋がったのも確か。
思えば、両者とも最初からかなり期待されていた馬。来るべき時が来ただけなのだろう。

桜花賞圧勝のレッツゴードンキの評価はまちまちだが、30年ぶりの完全なる逃げ切り勝ちは間違いなく大快挙である。
エルプスと何が違うって、そりゃ全部違うだろうということになるが、一つだけ共通項がある。
互いに多重クロスを持っていることだ。ネアルコのクロスが3つ掛かっているエルプスとヘイルトゥリーズンの3×4を掛けられた馬にミスプロの同じクロスが掛かるようにつけられたレッツゴードンキ。

スピード能力に影響を及ぼすトレンドにして、時代を先取りするようなインブリードを狙って行ったとみられる痕跡。そこで牝馬が生まれたからこそ、こんなデジャヴが起きたのだろう。

 

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希望の星② -ビッグアーサー-

読了までの目安時間:約 2分

 

テスコボーイの産駒には、
キタノカチドキ<皐月賞・菊花賞>
トウショウボーイ<皐月賞・有馬記念>
サクラユタカオー<天皇賞・秋>
ら、日本を代表するボトムラインとの結びつきによって、大仕事を成した名馬が多い。
特に、後2者が送り出したミスターシービーとサクラバクシンオーなどに代表される孫世代の活躍馬が、80年代以降の細く長い血の系譜を継承し、未だ重賞級を供給するトップサイヤーが生き残っている。

サイヤーサインの経年劣化の遅行性を示した系統は、今まで日本にはほとんどいなかった。
フィリーズサイヤーが多いのも原因だろうが、トウショウボーイもその気があったせいか、今は直系は残っていない。

血の存亡は、サクラユタカオーの子孫に託され、静かに息づく日々。
そして今、サクラバクシンオーの最晩年の才能が世に知られるようになった。
土曜日の淀屋橋Sを制し、デビューから4連勝を決めたのがビッグアーサー<牡4・栗東・藤岡厩舎>だ。

キングマンボ×サドラーズウェルズという母の配合は、エルコンドルパサーとまるで同じだが、その奥を覗くとキングカメハメハの活力を裏支えするトウルビヨンの血が潜んでいる。それは父の牝系にも共通している血統。
これは、別に派生したメジロマックイーン、トウカイテイオーの源流にある血筋で、気難しさの根本要因にもなっている。バクシンオーの距離適性にも影響していると思われる。

4勝目のレースは、差しを覚えさせようと、スローペースにも拘らず無理強いして、辛勝であった。
キレない馬。それがこの血筋が示してきた個性。
負け続ける日は続いても、いつか花開くのがプリンスリーギフトの末裔である。

 

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夏祭りが増えます

読了までの目安時間:約 2分

 

12日にJRAが発表したWSJS改めWAJS(国際騎手招待・ワールドオールスタージョッキーズ)の概要は次の通り。

  • 開催日、競馬場
    8/29・30、札幌競馬場
  • 芝で行われる計4レースで合計得点を競う
  • 外国人騎手5人及び地方代表2人は通常通りの招待数だが、今年は道営所属騎手が地方代表者の1枠に入る
  • JRA代表は、今年のダービージョッキーと昨年のMVJ獲得騎手(戸崎圭太)以外は、勝利数などを考慮して選出する
  • JRAと外国・地方騎手連合の7対7のチーム対抗戦も、個人戦と並行して実施する

 

国際騎手招待の開催日程に関し、今年大鉈を振るったことをまず評価したい。
同時に、夏競馬の質の向上と季節柄どうしても頭数が揃わなくなる懸念に、今年の大改革がどういう副作用をもたらすかを、皆でしっかり考えていこうではないか。

完全なシーズンの始まる前であること、札幌記念の翌週であること、欧州の出場騎手の質は期待できないことなど、どの時期にやろうとも問題は発生するから仕方ないのだが、最近この時期は雨ばかり降っていることが一番の懸念材料か。
2年前の函館後半の開催は、ちょっとあり得ないことになっていたから、テルテル坊主をそろそろ作っておいたほうが賢明かもしれない。
競馬も安全が第一である。

かつて、中山で行われたジャパンカップが、大波乱だったのにやたらと盛り上がった記憶がある。
デットーリ一人が輝いた週になったが、そういうことを期待できるのが札幌競馬場だ。

 

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2015年 牡馬クラシック②

読了までの目安時間:約 2分

 

シャイニングレイの皐月賞回避が決まり、展開上のキーマンの喪失で、自ずと違う先行争いが想定される。
スピリッツミノルにそこまでのスピード能力は感じられないから、彼がスタミナ自慢を誇らしげに見せつける展開になれば、他馬がいかに消極的だったかがよくわかる凡戦が予期できて、ダービー展望も見えにくくなる。

平均ペースより上がらない展開を予感させるのは、ここに来てレース巧者の台頭が目立つということ。
キタサンブラックや皐月賞回避のレッドソロモン、ダノンリバティの末脚を封じたミュゼエイリアンに、注目候補のリアルスティール…。
年明けまでは、シャイニングレイやサトノクラウンのように、巧みさの中に底知れぬものを妄想させる破壊的な何かを秘めた才能が目立っていたが、今はきっちり調整され、予定通りに仕上げられた馬が、人気以上の高水準な走りで力を見せている。
それのせいか、ブライトエンブレム、ベルラップ等は影にかすんでしまった。

一方、能力が高く評価されているドゥラメンテは、この皐月賞への参戦により、賞金加算及びダービー優先出走権の奪取も要求されることになった。
関東馬は相変わらず元気で、山吹賞からはダービーハンター的存在の藤沢流ローテからレッドライジェルという強烈な決め手を武器にするキズナ型の馬が登場。予定通り青葉賞出走となれば、権利獲りも見えてきている状況だ。
ダービーへの余力を逆算すると、プリンシパルS勝利にしか活路を見出せない皐月賞組にとって、これは思われるより遥かに厳しい競馬となる。

ただ、2月の時点で下降線に入っていた馬が、春になって尚底を見ない不調であるなら、もはやクラシックなどに縁はなかったというだけのこと。
この不器用な男のレースぶりが、レースの鍵を握っている。

 

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