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真夏のお化け

読了までの目安時間:約 3分

 

カノヤザクラ
ライスシャワーのデジャヴともいうべき、愛すべき才能の栄光と暗転が全く同じ場所で交錯する奇遇。

ケイティラブに逃げ切りを許した後、レース中の骨折が原因で生きる権利さえも奪われた悲運は、約一年前の阪神芝1400Mの道頓堀Sで故障、予後不良となった橋口厩舎のステーブルメイトであるオディールの身にも起きていた。
後にダービートレーナーとなる師の恵まれない競馬人生をまる写しにしたかのごとき哀れな顛末は、しかし、そのオディールの勝負服で日本競馬の頂を望むこととなったのもまた奇遇というクライマックスで完結する。

カノヤザクラは、今年アイビスSD連覇を目指して参戦するベルカントと同じサクラバクシンオーの産駒。
男勝りの筋骨隆々さで制するというよりは、しなやかを持ち合わせた力強さで男馬の力一辺倒での戦い方に一石を投じた。
地縛霊に祟られるのか、守護神のご加護を受ける愛されし者に選ばれるのか。
いつも通りの彼女なら、カノヤザクラが走りの邪魔をすることはないだろう。

小倉の高速化
小倉記念といえば、15年ほど前ならロサード以下巧者を多数擁した橋口軍団の活躍が目立っていたが、1番人気で連覇という夏の重賞ではあり得ない偉業を成し遂げたメイショウカイドウ、最近は、トーセンラーやラブリーデイが翌年以降のGⅠ制覇の足掛かりにここで目途を立てて、時代ごとに、世代が入れ替わるごとにその色合いが変化する傾向がある。

ここ数年の小倉は、とてつもなく速い時計が出て、今や新潟など普通の競馬に見えるようになってしまった。
過去10年の秋天の平均の勝ち時計より遥かに上回る小倉記念は、何故か、前傾ラップが頻発している。
非常に古典的な好時計決着の構図だから、前半スローに慣れた馬が多いせいなのか、過去10年で連勝馬はイタリアンレッドしかいないのだ。
ここから新潟記念を勝った馬が4頭も出ているのに…。
個性の違いはあれど、根幹距離でこういう差が出るのは珍しい。

 

コラム

母から仔へ

読了までの目安時間:約 2分

 

「年を重ねると出産時の事故のリスクが増えますから」
2月29日に最後の産駒となるルーラーシップの男馬を出産し、月初の離乳をもって、母親の役目を全うしたメジロドーベル(牝22)。
現役引退後16年に及ぶ繁殖生活でこれまで数多くの産駒を送り出したこと、また、繁殖牝馬となった娘の中からショウナンラグーン、マッサビエルなどの活躍馬が出ていることなど、女王としての威厳を保ったまま自由気ままに余生を過ごしてもらうには、この機を逃してはならないという判断であろう。

繋養先のレイクヴィラファーム・岩崎義久氏は語る。
「メジロボサツのクロスも試してみたいという楽しみもあります」
ドーベルと同族の活躍馬に、札幌記念での走りに大いに期待が集まっているモーリスがいる。ドーベルの娘だと、その4×5がかかる。
メジロの牝系はドイツ血統のようにアウトブリード繰り返して、できるだけ多様な血統を受け入れるための下地が整っている。
父も母も同型配合の馬であるモーリスは、ファミリーのクロスが掛かるということ以外にも、比較的配合のしやすい条件が揃っているといえる。

「種付け料も預託料も、父のポケットマネーから出しているんですよ」
父とは、牧場の代表である伸道氏のこと。
2年前にドーベルの出産したホウオウドリームの出来がよかったので、キングカメハメハの仔が生まれた後、最後にもう一度ルーラーシップをつけたという。
今後、このオーナーブリーダー親子にまつわるサクセスストーリーは、ドーベルの子孫が必ず絡んでくるのであろう。

非主流の台頭する時代になった時、この勝負強い血統に出番がやってくる。
いや、その時代を既に迎えているのかもしれない。

 

ニュース

2016年 2歳馬選定

読了までの目安時間:約 3分

 

主な新馬勝ちのメンツ、注目の未勝利勝ち馬から。
<短距離>
6/11 阪1400 キャスパリーグ<牝> ディープインパクト
〃   東1400 ロジセンス<牝> ストリートセンス
6/25 阪1200 タイセイブレーク ダイワメジャー
7/3 中京1400 ディーパワンサ<牝> ディープブリランテ

<中距離>
6/4 阪1600 レッドラシーマ クロフネ
6/19 東1600 サトノクロノス ディープインパクト
6/26 阪1800 アンバーミニー<牝> ダイワメジャー
7/3 中京1600 モーヴサファイア<牝> ハービンジャー
〃   福1800 アピールバイオ<牝> ネオユニヴァース
7/9 中京1600 ダンビュライト ルーラーシップ
7/17 中京2000 トリコロールブルー ステイゴールド
7/24 函1800 アドマイヤウイナー ワークフォース
新種牡馬の産駒が結構活躍している。
早い時期に結果を出している点は評価できる一方、みんなハービンジャーみたいなことになることもあり得なくはない。
元来中距離型で、戦績も一流のルーラーシップ、ディープブリランテ以外は、秋まで様子見でいく。

短距離ではディーパワンサ、マイル以上の距離ではダンビュライトの能力が上位で、
それらを追いかけられる未勝利組は、
・ショワドゥロワ
・アカカ
ら、新馬からの動き一変の2頭と、
・オーバースペック
・リンクスゼロ
など、プリサイスエンド、アドマイヤマックスという渋めの種牡馬から出た堅実派は面白いか。
そして、ディーパワンサは中京2歳Sで完成度と牝馬の柔軟性でサトノクロノスを破った。
彼女はパワー優先かもしれないが、本番はともかく、トライアルであれば十分上位争いできる有力候補だろう。

<函館2歳S>
レヴァンテライオンがレコード走、それにほぼ同等レベルの内容で人気のモンドキャンノがついてきた。
ただ、脚質的に逆の作戦が合うように感じる。距離延長ではモンドの先行力を、レヴァンテライオンが前に行き過ぎるときっと単調になると思う。

 

コラム

1番人気敗退の復習①

読了までの目安時間:約 3分

 

<函館2歳S>
ちょっと古いから参考になるかはともかく、
03 ナムラビックタイム 1.8倍<1000M<稍>新馬圧勝→ラベンダー賞勝ち>
05 アドマイヤカリブ 1.3倍<新馬戦、開幕週圧勝>
らが連を外している。
5着と3着だった。

共に、この後のOP特別は勝てたが、重賞タイトルに縁はなし。
前者は、雨を言い訳にできるかわからないが、レース時は稍重馬場。
1000Mの新馬勝ちの馬は信用できない部分もあり、当時は、開催は全8週あって、だいたい本州が梅雨明けしたころに、いよいよ馬場が怪しくなってくる傾向があった。
アドマイヤカリブは、その影響をもろに受けた。

今は開催の前倒しではなく、ラベンダー賞廃止の影響が大きい。
でも、新馬楽勝馬を負かすのは大変で、よりタイトになる1敗馬のローテの影響か、7月開催になってからキャリア2戦馬は着止まり。
1番人気は2勝で、時計が速くなれば、快走の記録もあてにはなるが、あまり楽観視するのは禁物だろう。

<中京記念>
こちらも開催時期が変更され、今や、夏の波乱必至重賞の代表格となった中京記念。
1番人気馬の単勝オッズだけ見ても、
5.3-4.1-5.3-4.8
どんなに混戦のレースであっても手堅く馬券を買ってコツコツ当てるのをよしとするファンたちが、ちょっと狙いたくないオッズの人気馬である。
故に、この4頭は上位争いにすら加わっていない。

雨の影響が大いに出る年もあるが、結局、人気になった馬の支持の理由の方が問題もある。
12年のダノンヨーヨーは、1年以上馬券に絡んでいなかった馬。14年は、3連覇のかかったフラガラッハが道悪で消えた時。
どちらも、かなり決め打ちの後方待機策をとる馬だから、来ない時もあるというか、買わない人はきっちり消しというタイプでもある。
1番人気の脚質は、結果に大きな影響を与えることも多いが、夏のハンデ重賞で実績を買っていては当たらないということだろう。

一週前の馬場が、前週の道悪の影響を受け、今年も外差し傾向を示しつつある。でも、人気の追い込み馬を追いかけるレースではなく…。

 

コラム

王位継承

読了までの目安時間:約 3分

 

その競馬に向く馬というのは、例年数が限られる。
王位継承とは少々大袈裟な表現だが、適性の差で他の人気馬を抑え込んだのだから文句はない。

芝 キタサンブラック・マリアライト
古馬のGⅠというのは、人気に応えてこその面もあるのだが、菊花賞馬の天皇賞制覇、古馬のチャンピオン級を専門家が逆転の宝塚記念と、パターン化されたものが一度壊された後の再構築ということで、興味深い結果となった。
有馬記念馬を負かしたキタサンブラックは、その時は古馬初対戦で3着。鞍上の乗り替わりもあった。
春は武豊で。オーナーサイドの意向も反映されたのか、騎手冥利につける指名を、見事勝利という形で応えた。
それと同期の蛯名騎手が騎乗した、有馬は4着だったマリアライトが、仁川でダービー馬斬りを成した。
因縁深く仲良しの名手2人が、ルールを無視した怒涛の快進撃を続けた王者を完封したのだから、痛快である。

ダート モーニン・キョウエイギア
あとはホッコータルマエとコパノリッキー。
若くて粋がよくて、力は確かだが、ツボがある2頭なのかもしれない。
モーニンは明らかにスピード型で、1400Mでも高速の走破記録を持つ馬だった。
キョウエイギアは、地味にキャリアを積み重ねた馬で、正直、この前のレースで力を出し切った人気馬との上がり目の差も大きかったが、想像以上にディープスカイらしい春の変わり身を見せてくれた。
前者は重、後者は良。例年の馬場状態と正反対だったことが、新王者誕生の流れのあるあるを生んだのだろう。

この夏は、ベルカントへの期待が大きい。
2000重賞の王者といえば、ミヤビランベリ、3連覇のエリモハリアー、メイショウカイドウ、ナリタクリスタル…、いかにも巧者という雰囲気の馬が多い。
新潟1000M。巧者しか来ないわけではないが、苦手な馬も多いところで、昨年休み明けから結果を出したベルカントは、カルストンライトオ、カノヤザクラなどと並び称されるだけのマイスター候補の筆頭に今在る。
海外遠征帰りの馬がオールズッコケ状態で、CBC賞も納得の3着だった。
さて、誰が乗るのだろうか。

 

コラム

高馬評定

読了までの目安時間:約 3分

 

ざっと、先週のセレクトセールの高額落札馬の血統面を考察していく。
まあ、ディープ産駒しかいないのだが…。

オーサムフェザー2015(牡)
26000万円
母父オーサムオブコースは、日米で活躍馬を多く出すヴァイスリージェントの直系。これがリファール肌の配合だから、ディープをつけると、それとノーザンダンサーの継続クロスが自然とかかることになる。
クイルはマルゼンスキーの祖母として有名だが、その一族。芝の末脚勝負向きか。

シャンパンドーロ2015(牡)
23500万円
母父メダグリアドーロで、こちらはチャンピオン配合といった趣。
当然、ノーザンダンサーの薄いクロスも持っているから、クラシック向きの素地も備わっている。唯一、そのすぐ前の代に淡白な印象の種牡馬が並んでいるので、馬力型に育つとダート馬になるかもしれない。

イルーシヴウェーヴ2016(牝)/マルペンサ2016(牡)
28000万円
・左記の馬には、フランケル産駒の持ち込み馬である姉がいる。
母がノーザンダンサーの5×5×5で、底上げ効果のあるクロスが掛かっている。
母母父レインボウクエストは、メジャーエンブレムやアンビシャスなど活躍馬が多く、3年後にまた流れが来るかもしれない。

・こちらは、サトノダイヤモンドの下。
兄超えが簡単かどうかかはわからないが、そっくりなのは間違いない。
極端なスピード勝負には向かないが、配合そのものは中距離のパワー勝負向きの性質を示しているから、本質の差は出ないはず。

カンビーナ2016(牝)
23000万
母は重厚な血統のアイルランド産馬。当然、ノーザンダンサーの血もいっぱい入っているわけだが、母父のホークウイングはウッドマン×ヴァルデローム。
ディープの配合とも少し似ているから、牝馬でもあるし、決め手もそれなりに期待できる。

マンデラ2016(牡)
24000万
全兄はマイラーズCレコード勝ちのワールドエース。
素軽い動きができるとスピード型、鈍重だと下級条件馬。ドイツ血統など、そもそも高速馬場には適さないわけだから、はっきりと才能は分かれる。
叔父マンデュロもそうだが、2000Mまでの馬だろう。

 

コラム

新馬2016<7/16・17>

読了までの目安時間:約 3分

 

久々に3場全て良馬場の土曜日は、中京で芝の1600M戦が行われ、逃げ粘るサマーサプライズを最後力でねじ伏せた人気のアメリカズカップの底力が際立つ結果となった。
マンハッタンカフェとサマーバードではこういう差が最後に出てしまっても仕方ないが、サマーサプライズも母父マンハッタンカフェ。
キレの差は少しあった。

福島と函館は、芝の1200Mの新馬戦。
北では、逃げ切り楽勝の1番人気・ポッドジニーの力が違った。父ストリートセンスで、最近活躍馬に多いヘイローのクロスを持つ牝馬。来週も出てくるかもしれない。
一方、ローカル臭漂う雰囲気で波乱となった福島では、番手から抜け出した5番人気のワールドツアラー以下、掲示板には、14、7、10、3番人気の馬が順に入線。
1分11秒台の決着だったので、ダートをこなせそうな馬でも走れてしまったようだ。

福島ダ1150戦は、ラチ沿いをずっと先頭で走ったアイルキャッチユーがそのまま押し切り勝ち。アイルハヴアナザーの牝馬だから、明らかに作戦勝ち。

日曜日は北日本で天気がぐずつき、函館は稍重馬場。
全場で芝中距離の新馬戦が組まれ、中京では2000M戦を開催。
外差し馬場の7分ところから豪快に伸びたトリコロールブルーのスケール感が、他を上回った。
上のディープ産駒と同じ後方追走型で、ステイゴールドが2分2秒台で走ったのだから文句なしだろう。

あとは1800戦。
函館ではお行儀のいい内から外へ持ち出す好位抜け出しで、トリオンフが快勝。
タートルボウルはまだ掴めないが、母父ダンスの代表馬・ザッツザプレンティのような首の高いフォームがどう影響するか、要注目だ。
福島はゴール前ぐいぐい伸びたサルヴェレジーナが、父スクリーンヒーローのような穴の開け方で快走。
サンデーの3×3は、きっと今後増えるだろうから、この牝馬の動向も注視したい。
中京1200を勝ったヘイローの3×4を持つオールポッシブルも、ダイワメジャーの牝駒で、同じタイプに育つ可能性がある。

 

レース回顧

第四の男が圧勝

読了までの目安時間:約 2分

 

第18回ジャパンダートダービーが、13日大井競馬場で行われ、離れた4番人気の支持に甘んじていたキョウエイギアが、直線外から一完歩ごとに伸び、巧みな逃げで粘り込みを図る3番人気のケイティブレイブを直線半ばで捉え、それに最後は4馬身の差をつけて独走での圧勝。

東京ダービー馬バルダッサーレもろとも、砂塵の彼方へと葬り去った。
戸崎と武豊。なんてことはない、大井のGⅠで何度も見てきたよくある決着であった。
勝ち時計は、良馬場で2:05.7。

1番人気を最後まで競り合った人気の残り2頭は、ストロングバローズが番手からの競馬で勝負どころの手応えも悪く、直線は失速してしまい7着。
スタートイマイチから序盤で盛り返し、中団での競馬となったゴールドドリームも、馬込みから抜け出す形が合わなかったのか、直線の反応も悪く、じりじりとケイティブレイブを追い詰めて3着までに止まった。

バルダッサーレも、前回のような豪快な競馬を見せるかとも思わせた4角手前の手応えは、直線入り口では勝ち馬に劣り、4着。

これまで正攻法からの抜け出しで大崩れのない戦績を残していたキョウエイギアだが、ディープスカイ産駒らしい3歳春の勝負所で一気に良くなる性質を受け継いだのか、今回が5戦連続体重増での出走。

東京、京都で36秒台の上がりを使えることを証明し、有力馬との対戦戦績で見劣りする面はあったものの、ここで一気に世代のトップへと駆け上がった。
7歳で重賞を制したローレルアンジュの仔だけに、我々ファンとの付き合いは長くなることだろう。
軸に狂いは生じたが、この世代の砂巧者は層が厚い。

 

ニュース

血統的GⅠ回顧

読了までの目安時間:約 3分

 

春の芝のGⅠに限定すると、
短距離
サクラバクシンオー
フジキセキ
ローエングリン

3歳
ヴィクトワールピサ
ディープインパクト<3勝>
ダイワメジャー

古馬
ブラックタイド
ディープインパクト
らが、勝ち馬の父だった。
要するに、2000M近辺のチャンピオン競走はディープインパクト。
そうでなければ、他の種牡馬の代表産駒がいくらでも対抗できるといった構図。

2着馬だと、時系列順に、
ディープインパクト
   〃
   〃
ハーツクライ
マツリダゴッホ
ディープインパクト
キングカメハメハ
ディープインパクト
スクリーンヒーロー
キングカメハメハ

ディープインパクト産駒が馬券に絡まなかったのは、
天皇賞(春)
NHKマイルC
安田記念
未勝利、1勝、1勝と、あっという間に産駒が同じレースを2勝以上してしまうような傾向があるのとは対照的に、勝ち損ねる印象が残るレースばかり。

問題はその人気。
2、2、(8-3-1)、- 、-、1、1、(3-2-1)、-、8
最後の宝塚記念は、未だに勝ち馬を出していなかった数少ないレースであり、今回が初勝利。
天皇賞もNHKマイルCも、上位5番人気以内にディープインパクト産駒がいなかったが、他はそんなことはほぼあり得ない状況なので、穴馬が勝った時も、上位人気にはディープ産駒が必ず推されていた。

もう一つ、人気馬が絡まなかったレースが、フェブラリーSを含めても一つもなかったので、終盤の古馬のビッグレースで少し番狂わせがあったくらいで、何も起こらなかったという印象が残る。
異常に人気のなかった春天のカレンミロティックも前年の3着馬で、以降の3本の矢となった資格は皆当該距離のGⅠ馬。
見えないものが問われたようなことは一切なく、地方でも平穏な決着が続いた。
「抜けた馬がいなかった証拠」

箔のついたビッグアーサー、メジャーエンブレムの今後には、当然の期待がかけられるが、ドゥラメンテがターフを去り、またリセットされた勢力図は、3歳世代を交え、より混沌の様相を呈してきた。
物量作戦は出来ない非ディープの才能が、この夏また登場する気がする。
ここまで、3歳馬がやけにおとなしいのも不気味だ。

 

コラム レース回顧

2016年 ダート路線 春総括

読了までの目安時間:約 3分

 

川崎記念 ホッコータルマエ
フェブラリーS モーニン
かしわ記念・帝王賞 コパノリッキー

ダート戦線らしい古豪と若き挑戦者たちの対決の構図は、いつの間にやら、昨年の春までの力関係に戻ってしまった。
ただ、それは永遠に続くものではなく、引導を渡されてこその引き際ということもある。
3歳勢がかなりの力を持っている。恐らく、秋にはまた違った勢力図が出来上がることだろう。

とはいえ、ハイパースピード決着、日本のダートマイル史上第二位の1:34.0でモーニンが制したフェブラリーSは、上半期のベストバウトとすべきことも衆目の一致するところだ。
何せ、クロフネに最も近づいた男なのである。

コパノリッキーはとてもじゃないけれど、先手を奪えそうにないメンバー構成。
重馬場ということもあり、また、前2年の勝ち時計がかなり平凡であった点でも、控えていくのは間違いない展開は予想の通りとなり、スピード決着に不安の残るマイルへの対応力の可能性を見出すにはうってつけだったモーニンの先行力は、当時絶好調だったデムーロ騎手のフィーリングとの最高のコラボレーションを実現し、記録的レースとして、後世に名を残すことになった。

その真逆のことが、かしわ記念では起きた。
ソルテをリードホースに、自在の立ち回りを武器として好位からの抜け出しを図ったコパノリッキーは、スピード勝負ではない船橋の良馬場に大いに苦しむモーニンを尻目に、悠々の直線独走のゴール。
若手もベテランも、チャンピオン距離のレースに相応しいメンバーの集った帝王賞だって、結局は、動かされた馬と動かなかった馬の位置取りの差が、直線で現れただけで、コパノリッキーの後半のスパート力が、追い込みの人気馬の最大の障壁として、着差に現れた。

ホッコータルマエは、理想のローテでの参戦ではなかったが、連覇の難しい帝王賞であること、コパノリッキーがやけに元気になって戻ってきたことで、得意の大井でも、自分の競馬には持ち込めなかった。
今まで自分のやってきた形を、リッキーにやられてしまった。
川崎記念のようにはうまくいかないのが、中央馬の多いレースなのである。

 

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