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高松宮記念 2020 予想=道悪実績を重要視せず【モズスーパーフレア】を推す理由

読了までの目安時間:約 5分

 

4年前は、雨が降るはずがどんどん予報が上方修正されたため、信じられないほどの高速馬場になった。

馬場質はその時と大差ないだろうが、今年はしっかりと事前に雨が降る上に、開催日前日の土曜にも芝のレースが多く組まれる。

これに合わせて、ルメール以外フル参戦となって、三浦、ヒューイットソン両騎手のレース参戦が取り消しになったとか、コロナ関係のゴタゴタも影響し、意外と混戦模様を呈している。

このレースと相性抜群の福永騎手など、ディフェンディングチャンピオンとのドバイ参戦が立ち消えたら、今度は秋の王者への騎乗依頼が舞い込んだ。

しかし、このようなビッグアーサー的鞍上強化の実績は、案外はかばかしくはない。

その日競馬場にいる騎手からの変更で成功した例は、特にテン乗りではこれ以外に見当たらなかった。

 

ダノンスマッシュのような奇遇も、馬場読みでのフィット感も、かえって、GⅠを勝っていないという死角が相手の多角化により、どう影響するのか。

少なくとも、スプリンターズSよりタフなマッチアップである。

だからこそ、基本的なスピード能力を問うべき一戦という解釈の方が、しっくりくる。

あえて、道悪予想でも快速中の快速であるモズスーパーフレアから入りたい。

 

いっぱい道悪の歴史があって、スプリンターズSとも合わせて、スプリントGⅠにおけるこの手の事象の分析を行ったが、結局、GⅠになったらそもそもプラスアルファの能力が求められるから、道悪実績などあまり重要ではないのである。

実質的な道悪の経験も遅い時計の決着に対応したような好走実績もないモズスーパーフレアは、直ちに用なしの貧弱な女馬とはなりえないのだ。

 

昨年は連続して快時計を叩き出した上に、中山で勝って中2週後の競馬。

同じ歳のアーモンドアイがそうであるように、毎度全力で走れる能力のある牝馬というのは、得てして、休息を要する性質を孕む。

自慢の全速力を前半から繰り出しつつ、上がりが掛からないことも条件という馬だから、結果として、勝ちタイムが速い時こそ自分の出番となるわけだが、実は単純で、上がりが掛かってしまえば、いくらでも差し馬にチャンスを与えてしまうのだから当然の事。

モズスーパーフレアだからダメなのではなく、先行型の馬に、遅い時計は不利なのだ。

 

にも拘わらず、このレースのコパノリチャード、スプリンターズSのカルストンライトオ、アストンマーチャンらが、あれだけの極悪馬場で逃げ切ってしまったのか、粘り込んで見せたのか。

理由は全く同じ。自分も走りづらいが、みんな走り切れないから、本物の先行型を追い込めないのだ。

モズスーパーフレアは不利な条件でこそ、本当の実力を発揮できる。それが、スプリント戦の本質なのだろう。

故に、道悪の実績が重要とはならない。

 

そもそも、左回りの実績と血筋の根幹部分を成すゴーンウェストやダンチヒの存在など、死角ばかりが目立つ馬。

消す理由など山ほどある牝馬には、それと同じくらい、ここに出てくるだけの存在価値を感じさせるに十分な記録がある。

12.0-10.5-10.7(33.2)-11.1-10.9-11.8(33.8)→1:07.0

中山1200<稍重> セプテンバーS

 

コパノリチャードは厳密には逃げ切りではないが、前走で33秒台の3F通過から、1:20.7で阪急杯を逃げ切り圧勝。

カルストンライトオやアストンマーチャンも、平坦ながら、歴史的快速タイムを刻んだ実績の持ち主。

どの馬にもそれ相応の持ちタイムというのはあるが、タワーオブロンドンが復活して、ダノンスマッシュも中山で一気に時計を短縮したところで、そこには必ずモズスーパーフレアがいて、その記録がついてきたという経緯がある。

戦略が淡白なようで、潔くまた爆発的な才能は、GⅠでこそ本領発揮だろう。

前走の外差し馬場で、今までになく、遅い時計の決着で粘り込み、ゴール寸前での先頭交代であった。

実は、道悪への適性を秘めた馬なのだろう。

前述の記録は稍重。金鯱賞の週の馬場を考えたら、同じ稍重となれば、セプテンバーSの再現も可能かもしれない。

 

◎モズスーパーフレア

○タワーオブロンドン

▲ステルヴィオ

注ダノンスマッシュ

△ノームコア、グランアレグリア、シヴァージ、ナックビーナス

 

レース予想

日経賞 2020 回顧【ギリ良馬場なら長い距離OK】を証明したミッキースワロー

読了までの目安時間:約 3分

 

馬場が悪い上に、ヤマカツライデンやガンコという先行型に加え、ソウルスターリングという本質ではもっと短いところに向く馬が登場したから、勝負所も緩みがなく、少し行儀のいい競馬を出来過ぎたエタリオウも本質は長く、渋馬場向きのタフなタイプが上位を占めることになった。

 

直線の伸びは1、2着の2頭が目立ったが、これも馬場適性や中山などローカルチックな右回りへの適性で、本質的な適応可能距離を越えても踏ん張ったスティッフェリオは、田辺騎手にいかにも合いそうなわんぱく君で、中団で折り合った収穫はある。

相手関係で天皇賞(春)も好走の可能性を残した。

 

ふらつきの目立つ人気の好走2頭は、現状は、キャリアや体調面など、競馬に対するスキルだけではない総合力で、ここではミッキースワローがモズベッロを上回ったという感じだったが、どちらも我が強いタイプで、モズベッロはなかなか池添騎手が追いにくそうにするなど、スティッフェリオ以上にまだまだ内面的な課題を残した雰囲気が目立った。

 

ミッキースワローがこれまで長い距離でダメだったのは、単純に、京都の大きな回りでも中山の有馬記念でも、溜めを利かせる競馬に持ち込みづらい雨馬場のGⅠ戦だったことが影響してのペケであったから、ギリ良馬場でこの程度の相手なら、前走の不遇の馬券外敗走の名誉回復には十分な巻き返しは可能だった。

一方、スケール感で恐らく、父ディープブリランテ以上の何かを秘めるモズベッロは、軽いレースではないところで結果をしっかり残してきたから、重賞を制して、3度目の正直と言わんばかりの中山でついに好走したことを自信としたい。

 

こちらはまだどこかにハンディキャップホースの気配があったから、前走の素晴らしい内容に反し、気性面などの要素も含め、課題ばかりだったから過剰な支持は集めなかったが、走らずしての2着である。

気持ちが乗っているうちに、大きな舞台を踏ませてあげたい。

 

レース回顧

日経賞 2020 予想【ミッキースワロー】敢えて、中山2500巧者説を説く

読了までの目安時間:約 3分

 

右回りの中距離重賞ではかなりの頻度で注目してきたミッキースワローが、一昨年の有馬記念以来、久々にコーナ6つの競馬へ参戦。

振り返るとそれは散々だ。

菊花賞では楽々皐月賞馬をパスした圧巻のセントライト記念直後の一戦であり、不良馬場ながら、終始スイッチが入りっぱなし。

馬の気のままに走らせる鞍上が、強引に抑え込もうと必死になる姿が、久しく見られた貴重な一戦。

次がJC激走5着直後の有馬記念で、翌秋の話。

変なところをついたせいで、見事にトラフィックにハマった逆七夕賞現象の札幌記念を経て、諸々展開不適の完敗。

 

雨は苦手というが、エプソムCの壮絶な惨敗も直後に一変となった七夕賞も馬場は同じ稍重。

連勝といっても、デビュー戦5着後に3歳同士での記録であり、実質皆無に等しい。

あの雨のAJCCで、壮絶な死を遂げたマイネルフロストに最も進路を邪魔されたのがミッキースワロー。

毎度毎度、目先を変えていくようなレース選択の連続であり、いつも前走との関連性が薄い馬だけに、中山2200巧者説が尚も燻ぶる中、敢えての2500巧者説を説いてみたくなった。

 

そもそも、中距離重賞で頭打ちになって、ローカルに転戦した馬である。

自慢の決め手はGⅠ入着級で、その実績もあるが、本質はテレンコそのもので、いつも何かのきっかけを求めているような馬。

あのサウスポーのユーキャンスマイルが、進路取りが全ての馬であることが先週の阪神で証明されたように、上手に競馬をしたことが結果に繋がらなかった前走の不遇を何倍にでも取り返せる条件が、この特殊な舞台に詰まっているようにも思う。

一瞬の決め手、気難しさ、捲りの戦略。グランプリハンターとなったステイゴールドの仔とよく似ている。

そうなれば、ノリ騎手が乗っていたエタリオウも、実績から推さないわけにはいかない。

どっちも似た者同士だが、わずかに器用さでミッキースワローが上回っている気がする。

こちらには時に、相手に並ばせない破壊力があるのも魅力だ。

 

◎ミッキースワロー

○エタリオウ

▲サトノクロニクル

△アイスバブル、ウインイクシード、サンアップルトン、レッドレオン

 

レース予想

高松宮記念【データ】乗り替わり / メンバー中最速タイム など

読了までの目安時間:約 3分

 

乗り替わりでの勝利

GⅠ昇格後24回で、

セイウンコウセイ

ビッグアーサー

コパノリチャード

アドマイヤマックス

サニングデール

ビリーヴ

ショウナンカンプ

シンコウキング

 

全体の1/3は多い方だろう。

ただ、積極的な鞍上のスキルでGⅠで勝負懸かりの縁を断ち切ったような変更で成功したのは、テン乗りに限定するとビッグアーサーだけ。

元に戻っただとか、色々と主戦が乗れない事情があっただとか、微調整などがしっかりと整った形が重要であり、そんなに簡単に安易な鞍上の変更は意味がないという傾向が出ている。

となると、歓迎の材料ではないことは明らかだ。

速さの武器(最速タイム)

①メンバー中最速タイムの持ち主の勝利

ファインニードル

ビッグアーサー

ロードカナロア

キンシャサノキセキ

サニングデール

ビリーヴ

ショウナンカンプ

マサラッキ

フラワーパーク

極端な馬場でない限りは、スプリントGⅠなので時計は大事。人気との兼ね合いがポイント。

 

②重賞を2度以上、前半33秒半以上の展開から4角3番手以内で勝利

なし

ハイペースを作るより、それを追いかける持続力の方が重要。

単調な馬ではなくなったことを証明する舞台と考えたい。

 

③重・不で逃げ切りのあった馬<マイル以下の実績に限る>

セイウンコウセイ

サニングデール

ショウナンカンプ

フラワーパーク

速さを道悪で見せつけた実績は重要ではない。馬場適性はともかく、再現性に乏しい実績。

1200初挑戦<連対>

<19①ミスターメロディはダ1200、1300に連対実績あり>

14①コパノリチャード

07②ペールギュント<①スズカフェニックスはダ1200に勝ち星あり>

06①オレハマッテルゼ②ラインクラフト

00②ディヴァインライト

 

隠れサウスポーやマイラーが大半も、基本的には1400重賞で結果を出していないような馬は用なし。

マイル未満1戦のみのペールギュントは、そこが古馬初挑戦、休み明け、ダービーからの大幅短縮、重馬場のスワンS完敗で、例外中の例外。それも実績と言えば、そうなるが。

 

コラム

春の悪夢【競馬vs新型コロナウイルス】ドバイ国際競走、マーフィーはどこへ?現象など

読了までの目安時間:約 3分

 

馬にこそ直接の影響はないとされるcovid-19だが、競馬界におけるコロナ禍最初の事件は、日本で起こった。

それは2月の末、地方競馬から始まった無観客での競馬開催の実施であり、それに慣れ始めた頃、歴史に則した権威を誇る欧州圏では未曽有のウイルスパニックへと発展した。

アジア圏から拡大したこともあり、春の祭典であるドバイ国際競走開催の可能性は、これにより、もしかしてなくなってしまうのではという状況にまで進展し、ペルシャ湾の対岸で大流行となった新型コロナウイルスによる感染症の拡大が、UAEでこそそこまでの流行ではなかったものの、行政としての判断は開催に対する極めて×に近い△を提示、救済措置となる特別ビザ発行も競馬関係者に対し、当初はしっかりと実行されていたのだが…。

ダート大国であるUSA組は概ね到着も、本国が大変な状況になり、ニューヨークは街の体をなさなくなった。

元の感染拡大地域に近かった香港でも、出入国に大きな障壁が生まれたため、日本馬にも多く騎乗予定だったモレイラ騎手は、居残りを決めた。

そんなこんなで、あと10日というような時期に差し掛かり、日本からはとりあえずルメールだけは…、と早期現地入りを果たすも、いよいよ国外への移動もままならないとなって、今度は芝競馬の主であるA.オブライエン厩舎の一団の総撤退が決定。

事実上、これでゲームオーバーであった。

変なところでは、マーフィーはどこへ?現象まで発生した末に、日本の中央競馬がひと開催無観客で完走するのを待ってかは知らぬも、とうとう日曜の夜に、正式にドバイワールドカップ等一大競馬イベントの開催そのものを、今年は中止にすると主催者が明らかにした。

よりによって、オリンピックイヤーに賑わってしまったサイドストーリーが、開催意義そのものを左右する事態に至ってしまっては、恒常的に開催が行われている競馬に、少なからず負の遺産を残すことは致し方ないのかもしれない。

何はともあれ、何でもかんでも他人のせいにするのは良くない。

それくらいのことを人間が学ばなければ、また馬に迷惑をかけるだけである。

 

コラム

2020 クラシック展望~ヤマカツマーメイド、シーズンズギフト、アドマイヤビルゴ、ガロアクリークの可能性

読了までの目安時間:約 3分

 

牝馬に関しては、ハイレベルだった時計の割に、注目度合いがどうなんだという点と、結局、阪神JF組がほとんどいなかった中で、フィリーズレビューのメンバーでは抜けた実績のあったヤマカツマーメイドが中身のある競馬をしていたから、では、その他が特別強いとなったところで、どう考えても阪神JF揃い踏みで異常な結果とも言えなかったチューリップ賞参戦組とやり合えるかとなるわけで、言わずもがなであろう。

中山の2戦は、見た目とは裏腹に、3歳の牝馬には実に厳しい展開だったから、結果とその経験で、ファンの側からすると使い分けのようなものが必要だろう。

 

特に、フラワーCはハイペースの展開からの伏兵の押し切りで、特殊な展開のトライアル的結果。

外枠が活かせた2頭と、シーズンズギフト以下うまく適応できなかった組も、この一戦で途端に変わり身を見せる可能性がある。

正当にトライアルを使われた桜花賞参戦組と、そこには挑む気のなかった昨年のオークス1、2着馬のような馬の出現が、これからの大まかな潮流になりそうな予感がする。

桜花賞の大波乱はなさそう。

 

問題は、牝馬戦線に加わるかよくわからないシャインガーネットがファルコンSを快勝したので、ポジションがよく見えないラウダシオンを撫で切ったこと以上に、牡馬戦線の全体像が歪んでいるように感じてきた。

弥生賞もスプリングSもレベルがとても低下したというほど落ちぶれているわけではなく、必ず、ダービーの辺りから再評価がされることが常の重要戦に変わりはない。

だからこそ、多様なローテが可能になってしまうことで生じる、誰が本当に強いのか問題が、絶対に事前に解けないレベルにまで発達の模様。

 

ディープの2頭は明らかに世代のトップホースだが、サリオスなどの実績のあるグループとその他軍団で最右翼であろうクリスタルブラックやアドマイヤビルゴといったディープB群が、ステイゴールド軍団やハーツクライグループとどの程度の力量差が判然としない。

アドマイヤビルゴはダービーのスピード勝負向きに思うが。

ガロアクリークは1800と2000で動きが変わるいつものタイプでも、秘める底力が無限大か。

 

コラム

サートゥルナーリア【目標は宝塚】しかし危うさ満点、シーザリオの血を引く馬

読了までの目安時間:約 2分

 

先日金鯱賞で左回りの克服と共に、現状の力の違いを天下に知らしめるような楽勝で、今季緒戦を飾ったサートゥルナーリアについて、次走に関する情報が陣営から発表された。

 

4/5に阪神で行われる大阪杯には向かわず、来月末の香港のクイーンエリザベスⅡ世Cへの登録を済ませていることから、情勢を見ながらの調整を進めつつ、春の最大目標として、6/28の阪神で行われる宝塚記念に照準を絞って、馬を作っていくことになるとのこと。

鞍上の調整などもあり、特に同じ馬主のアーモンドアイの動向や昨年は来てくれたオーストラリアの名手がどうなるかなど、明日はどうなるかわからない状態のコロナ情勢も、サートゥルナーリアにとっては重要なファクターになってくる。

軽いレースで圧倒的に強いサートゥルナーリアの課題は?

散々言われてきた左回りへの疑念は、本質的には、直線が長いと脚の使い方が難しいタイプであるということを、皐月賞以外のスローの展開、有馬記念の超スピードレースなどで示し、キングマンボ系には多いどの段階でマックスの走りをさせるかというプランの通りに行けばいいけれども、必要以上に速く脚を使うと着も拾えない特性のそれもあったり、もっと言えば、シーザリオの血を引く馬に受け継がれる極めて癖の強い危うさ満点の気難しさが、大舞台の歓声等で変にスイッチが入ってしまう死角が、今回は出るわけがないということなど、敗因として事前に挙げるには弱い根拠でレッテル張りをされてしまっただけのこと。

 

軽いレースで圧倒的に強いサートゥルナーリアの課題は、意外なほど単純で、時計勝負に対する真っ向で戦うのに必要なタフさであろう。

距離以上に、この本質的な死角が、より顕在化していくはずだ。

 

ニュース

大物登場!【リーガルマナーの血統】を深掘りしてみた

読了までの目安時間:約 3分

 

2020年3月20日 1回阪神7日 ダート1800M 新馬勝ち

この世代最後に紹介することになったデビューウイン達成者は、今年のトレンドであるテンよし、中よし、終いよしで上がりNo.1で逃げ切りを決めたリーガルマナー。

ただ重厚なだけで、名牝サンプリンセスの血は当たり外れが大きいとされ、母エレガントマナー、祖母ネオクラシックは、そうした血統背景の負の側面を丸出しにしてきたが、待ちに待った大物登場と相成った。

リーガルマナーの血統を深掘り

リーガルマナーは父がロードカナロアで、母父がシンボリクリスエスとなるから、こうしてダートで力を発揮する馬となっても、何ら不思議はない。

同時に、ワンダフルな才能を出す血筋であり、キングカメハメハはロードカナロアが異様に見えるようなダートも芝もマイルから2000に徹底シフトした有力種牡馬だったことから、キングカメハメハの秘める性質の後継者ともなり得る。

 

最近、サンプリンセスの一族からリーガルマナーにとっては近親の部類といえるエスポワールやその兄アドミラブル、バレークインの妹からフサイチコンコルドの牝馬版を作り上げ、その産駒からノーワンという不思議な才能を秘めたハーツクライの牝馬が出現している。

ただ、在来牝系でもトレンドに乗って復興を遂げた例は非常に多い。

スペシャルウィークが突如して現れたフロリースカップ系から、一回りしたあと、サンデーサイレンス直仔が事実上消えかけていた06クラシックを盛り上げたのは、そのシラオキ系とは別の流れを汲むガーネットの末裔であるメイショウサムソンだった。

翌年クリフジ以来となるダービーフィリーの大偉業を成し遂げたウオッカは、シラオキ系で最もサイクルの早いローストウショウの系統。

 

こうした流れは無視できないもの。

ビワハヤヒデとは似て非なるナリタブライアンが、兄以上に活躍し、フサイチコンコルドの全く世代の違う弟が皐月賞を制したアンライバルドだったり、ちょっと後は二冠牝馬の孫世代から登場の弟がダービー馬になったりと…、平成期の競馬界でも、大いに盛り上げた兄弟のドラマが沢山ある。

中内田厩舎の秘蔵っ子に止まらない活躍が望まれる。

 

レース回顧

スプリングS 2020年 回顧【ガロアクリーク】爆発的な決め手の謎?血統を遡ってみた

読了までの目安時間:約 4分

 

見た目より遥かにスローペースになってしまったことで、ミルコの謎の早仕掛けではなく、それでもまだペースが上がったというほどではなかったので、ヴェルトライゼンデが多少は捲る形でスタミナを測ってくる可能性があった状況で、そのファルコニアが行ったあとに、この流れでは動くしかなくなった感じだった。

 

それにしても、こう乗ればもっと簡単に勝てるのに…、という感じで伏兵の決め手を最大限引き出したヒューイットソン騎手のガロアクリークの決め手は、流石は中山1800的波乱につきものの直線勝負型の爆発的なものであった。

キンシャサノキセキ×キングマンボにはそういう魅力が秘められていると同時に、この馬、お馴染みオリビエ・ペリエが全競走で騎乗したミエスクと同格とされた名マイラーの女傑・ゴルディコヴァの近親でもあるのだ。

 

ちゃんと調べないといけないシリーズで、中山1800の穴馬券を立て続けに落とした筆者は、こうなるともうやけである。

ゴルディコヴァとガロアクリークの関係は、共通の分岐点にゴールドリヴァーという牝馬がいて、前者の3代母、後者の4代母として互いの牝祖となっている。

 

拡大していくと、インフラレッドにまで遡り、その直仔であるネアルコ産駒のライディングレイズの子孫から、社台の名牝系として知られるナイトライトの一大名馬群が拡がり、ダイナコスモスは皐月賞馬になった。

一方、妹にあたるハイペリオン産駒のレッドレイの曾孫がネヴァーベンド系の中心部を形成したミルリーフである。

その母ミランミルのまた玄孫が、今度はガロアクリークの直系祖父にあたるフジキセキ。

インフラレッドから始まる名馬の集積地と化したガロアクリークが、ドリームジャーニー×マンデラという自慢の血統馬であるヴェルトライゼンデを交わし去る光景はまさに痛快。

違った形で発展した良血の両者がクラシックトライアルで激突し、新たな血統物語の一節を書き加えたことになる。

 

溜めて勝負出来たガロアクリークは、まだまだ成長しないといけない面は沢山あるし、血統の名に負けてしまう馬になってきた近親の悲哀を引きずってしまう可能性を大いに秘める一方、思ったよりキレなかったヴェルトライゼンデよりスパッと決め手を発揮したのだから、フジキセキのラインらしい素軽い動きで短距離路線を主戦場とする父のようなサクセスストーリーを歩んでいける面もあったりする。

 

さて、ヴェルトライゼンデは問題ないだろうと考える。

ここまで溜める形から直線を待ってという仕掛けをしてきたこともなければ、そのチャンスもまたなかった。

本命馬が本番前に挙動の不安がないことを確かめると同時に、違った面を、この血筋をよく知る池添騎手に引き出してもらった結果が、基本距離では大いにキレ負けする性質を持っている、タフな展開を好む中距離型とはっきり出たのだ。

 

これも収穫。

相手がやや軽すぎて、自分のやりたいこととその他の目的意識の違いに戸惑った面はあるだろうが、ガロアクリークのスケール感は、ある意味、人気になっていたサトノフラッグとは違った意味での意外性が出たものであり、無理に下げない方がいいという面が、機動性で秋より上であることを武器にできると再確認できたのはよかった。

その他が思ったほどは…、という直線でも、ガロアクリークのハマり方がとても象徴的で、もっと違った場面での活躍を他の馬には期待したい。

 

唯一、ココロノトウダイはこの変な展開で好ポジションは裏目に出てしまった。

器用ではないとは思っていたが、少し時間をかけて仕上げていきたい隠れた大物候補なのかもしれない。

 

レース回顧

スプリングS 2020 予想【ココロノトウダイ】好位からの正攻法なら見直し可能

読了までの目安時間:約 5分

 

無観客ひと開催の掉尾を飾る一戦は、少頭数の理由が実績で群を抜くヴェルトライゼンデとの力関係に、かなりの開きがあるからではなく、準備しても間に合わないという、個々の理由があるからなのだろう、10頭という寂しい頭数でのレースとなった。

例年の傾向なら、とっくに皐月賞やダービーの勝ち馬は、皐月賞なりダービーへの臨戦過程が見えている状態。

昨年のロジャーバローズこそ例外だが、皐月賞TRのここで負けて一旦脱落も、京都で厳しい競馬を経験した後、驚異の粘りで有力馬を大舞台でねじ伏せてみせた。

 

ヴェルトライゼンデの実力は、実績を見ればわかるが、直前の萩Sで3頭併せの真ん中でリードを守り通しての抜け出しで、圧巻の内容ではなかったが、恐らく陣営の青写真通りに次戦に使いたかったはずのホープフルSへ、理想のステップで迎えたという経緯がある。

現に、既に出来上がりかけていたコントレイルが、他の馬とさして違わぬ成長曲線を描きながらも、決定的なスピード能力の違いを見せつけるように自在の立ち回りを見せ、それをマーフィー騎手共に揉まれながらの追撃で、何とかしようと試みるも、抜け出す時の加速力が助走距離の差そのもので結果に表れてしまうような平均ペースで、勝ち馬と2着以下の競馬という切なさはたたえつつ、それでも、揉まれた経験を他に見せつけたことは、そうした経緯があっての、血統的な好走要因だけではない要素として挙げられるものになったと言える。

 

ただし、弥生賞でもっと成長面で課題のあった3着以下の組が、スケール感でコントレイルと遜色ないと結論付けられることになったサトノフラッグに一捻りの内容だから、様相一変の側面もある。

ヴェルトライゼンデがどうこうではなく、もっと可能性を秘めた馬が他にいても不思議ではないのではないか。

無論、不敗の馬でなければ立ち行かないというほど圧倒的な存在ではないヴェルトライゼンデが、勝手にコケる可能性も踏まえねばらないが、固定したいと思った4頭を評価順に並べると、

 

◎ココロノトウダイ

○アオイクレアトール

▲ヴェルトライゼンデ

△サクセッション

 

本番でないと燃えないというほど、オンオフのスイッチが人間の思惑と完全には一致しないのがステイゴールド系の特性ならば、その辺りがもう少し判然としている組の方が面白いのではないのか。

キングマンボ系はあまり縁のないこのレース、ローズキングダムが連外しだったことでも大いに怪しいわけだが、その年にダービーを制したエイシンフラッシュを父に持つココロノトウダイは、サクセッションやアオイクレアトールよりは、豊かな経験がある。

展開上の面白みなどを考慮し、アオイクレアトールには田辺騎手が乗ることで、初の中山も意外と合いそうな雰囲気がすることを目論み、あえての対抗。

評価下げではないヴェルトライゼンデは、ややプライドの面に不穏なものを感じるとともに、この系統とは昵懇の池添騎手だからこその気遣いが、次戦以降に向けたステップとして価値ある敗戦を生む可能性まで踏まえ、丁寧にフォローしての単穴。

 

さて、ココロノトウダイだが、新馬戦で福島の1800でスタート後の多頭数戦ならではのがっしゃんなどの不可抗力に加え、自身の成長度合いなども影響し、後方からの競馬。

結果として、そのことで自分のタイミングでの仕掛けに成功し、4角で好位に取り付いてナイスファイトの2着。

新潟ではキレないものの頑張って外から差し切り、次の福島は、少頭数で楽に前を追いかけ、直線にすぐに先頭からの押し切り。

で、共同通信杯は初めてうまくスタートするも、父がJCで失敗した先行策で、直線伸びきれず。

 

ただ、ヴェルトライゼンデとは違い、全てアプローチが同じ丸山騎手の騎乗の中で起こった事象なのだから、ここ2戦の楽な競馬と、相応のタフさにあまりキレない特性まで踏まえて、ちゃんと好位につける正攻法を選択するはず。

それぞれに課題がある組み合わせなので、唯一乗り替わりのないココロノトウダイは、読める要素が多い。

ワーケアでもそうだったように、無理に仕上げない手塚調教師流のスタイルが、こういう組み合わせでフィットすると信じたい。

余計な体が絞れれば、相当走れるはずだ。

 

レース予想

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