血統予想・コラム

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フローラS -回顧-

読了までの目安時間:約 5分

 


我慢を重ねてどこまでやれるか。

初遠征のセラピアが、最初からずっと人気であったから、パドックで落ち着いていたことは皆が褒めていた。

筆者も感心していたが、どうももっと絞っても面白かったような印象もなくはなかった。

スローで我慢したことを褒められた後、経験馬相手の勝利が反動として出たり、格上がりの初戦のレースとしてはいささかタフすぎるフローラSの、レースコンセプトも影響したのだろうが、もっと攻めて作れるような状態でなかった、そういう気性でなかったことが、ここでの敗因。

今日のところは、よく頑張ったねと労ってあげるしかないだろう。

 

相手探し云々以前に、軸馬を探し出すのが難しい一戦だということは、一週前登録の時点でも、レースが終わった後にも同じような感じたところ。

筆者は熱量を持って、ウィクトーリアは多少のことならば、追走する順番など気にすることはないと思っていたのだが、今の戸崎圭太は、大変に太い男である。

諦めの早さと決断の経緯が、実に的確で素晴らしかった。

たとえ負けしてしまったとしても、次に繋がるはず。

 

その真逆を行ったのが、ほとんど執念だけで99%以上レースを制していたシャドウディーヴァの岩田騎手。

十八番のイン強襲は前走も見せていたが、2番枠で行く馬は分かっていたから、ほぼ作戦通り。

しかし、セラピア失墜の早さとウィクトーリアの望外の奇策にしてやられた分、まずジョディーがクイーンCより遥かに内容のある逃げ込みで踏ん張ったので、インが開かない。

でも、そこをこじ開けてきたのが岩田という男である。

 

園田でも姫路でも、岩田ポジションを作り出すことで、勝ち星を重ねた。

中央でもそれは同じ。

その真逆で、大井にいたころから中央の方が向いていると言われていた戸崎騎手は、誰も成功していなかった差しでの成功パターンを、重要な場面で完成させたのだ。

 

昨年よりはバランスラップに近い展開で、今年の場合は、総合力勝負の2000M戦らしい争いで、時計は昨年と同じ1:59.5のレースレコードタイ記録。

ヴィクトワールピサが世界を制したのも、ハーツクライの代表産駒が最強に近い勝ち方をしたのも、左回りの中距離戦である。

この中では選ばれし者であることを示すように、今までにない顔を見せて、結果を残した上位2頭の力は、時計通りに評価すべきだ。

騎手も素晴らしい。

 

それなら、復活する前とその前に勝ったのが2000MのGⅠだったダイワメジャーの産駒のジョディーも、当然の粘り込みだったのか。

みんなが思っていることと違う結果が出るということでは、先週の皐月賞で、毎度同じように繰り返される「最初の実証データ」の質と同じように、これをベースにこの後のことを考えていくのが望ましい。

そうなると、桜花賞当日の2レースの組が、今年は有利かもしれない。

 

揉まれている数が、最後の激戦を制するキーファクターだと仮定した場合、セラピアはオルフェではなく芦毛のゴールドシップのような変則的な舞台設定での強さを発揮するタイプと考えられ、策が決まっているようでそうではない上位2頭には、未知の魅力と無残な策の失敗とが表裏一体のリスクがあることも、これにより証明された。

即戦力型はここにはいないが、その後には、もっと別の舞台で成長を示すことができるようなタイプが多かったのではないか。

ウィクトーリアがコントラチェックの2番手につけたら、結構渋といかもしれないが、決め手自慢の馬は結構多い。

 

さて、ダノンプレミアムだが。

順調なら、ビューティジェネレーションよりアーモンドアイより、ずっと安田記念向きに思う。

雨馬場も多頭数の競馬にも、揉まれる展開にもすでに適応済み。

無理に出る必要はないが、今までにない渋とさを今回示した瞬発力勝負での勝利は、かなり有利なポジションにいることを示したに等しい。

 

レース回顧

福島牝馬S -回顧-

読了までの目安時間:約 2分

 


カワキタエンカが鮫島克駿騎手に替わっていることが問題だったのではなく、スマートに先行態勢に入れたことで、ランドネやウインファビラスが突っかかっていくような流れにならず、みんなで抑え込んでしまう残念な展開。

10頭立てなのに、どの馬にもチャンスありという雰囲気が漂うかなりのスローペースになったことで、本来はそれほどまでには気にならない程度のダノングレースの外膨れスタートが、致命的なミスとなってしまった。

 

蛯名騎手も位置取りが決まってしまってからでは、何もさせてもらえないから、我慢を重ねて、強気の4角手前スパートに出るも、前潰しに効果的だったというだけのことは承知の上での勝負手。

小柄な牝馬だけに、強引な手は通用せず、内からも外からも差されてしまった。

 

そういう展開で、自分の型を持っている馬は強い。

展開上、蛯名騎手のお手馬でもあるデンコウアンジュは、6歳の牝馬というだけではなく、早くから差す形が定着化されていた。

長く勝てない日が続き…、そういう馬にこそ、不思議な展開は味方をする。

自分の後ろにいた馬が、強引に捲って、今度はマークの対象になった。

 

元来、差し馬で的確な判断力を誇る柴田善臣騎手が、2度目の騎乗。

直線を見るまでもない展開。攻防は4角を回り切る時点で終わっていた。

かつて、東京マイルで2度の逃げ切りを決めたメジャーエンブレムを、そこで唯一差し切った馬である。

 

誰にもできないことができるのが、メイショウサムソンの産駒の良さなのかもしれない。

産駒はこれで牝馬重賞4勝目。

ガーネットの血を引くフィリーズサイアーというより、1800戦の多い牝馬重賞御用達種牡馬である。

 

とはいえ、5歳の元は期待馬だったフローレスマジックやダノングレースの方が、上がり目はある。

この先は、広い馬場での彼女たちの活躍に期待したい。

 

レース回顧

フローラS -予想-

読了までの目安時間:約 5分

 


今週はニュースが水曜日に集中して入ってきて、上を下への大騒ぎとなってしまったが、ヒシアマゾンの天寿全うには、感慨深いファンも多いことだろう。

3歳のこの時期は無双状態の彼女が、連勝を延ばして、暮れの有馬記念でナリタブライアンと激突。

結果は完敗だったが、そこから再スタートして、翌年のJCで日本馬最先着、牝馬では最高着順の2着と健闘したことが、アーモンドアイや天に召されて新しいウオッカなどの、歴史的功績が普通の出来事になっていった過程の第一歩であることは、日本競馬史を語る上で重要なポイントだという点は、しっかりと言い伝えていくべきものである。

 

彼女のように大成するかはともかく、新馬戦の内容に、これはグランアレグリアを超えたのでは、と思わせるものがあったウィクトーリアが、満を持しての3歳重賞初参戦。

期待せずにはいられない。

しかし、陣営の勇み立っての逃げ宣言には、本命にしようと思っていた筆者からすると、少々興ざめである。

怖いといえば怖い。

 

何せ、出はあまりよくないタイプの先行馬。

逃げ切りこそが正義と言わんばかりの口伝が、ライバル陣営に対するブラフのようなものであれば、大変な策士となるが、自身を苦しめるような強言とならないことを、今は祈るばかりだ。

前々走の中団後方から、外へ出しただけの平凡なレースでも、完全に後れてしまったのではなく、最後はそれなりに追い詰めている。

バランスラップが合うヴィクトワールピサの先行馬。先頭に拘らない方がいい。

 

しかし、ブラックエンブレムの怖さを知りすぎている小島茂之調教師だから、揉まれることを危惧してのことだろう。

ヴィクトワールピサ×ウォーエンブレムという、センスも感じさせれば、危うさを合わせ持っている同士の2000チャンピオンの奥に、ヘクタープロテクターとヴェイグリーノーブルの名が見られる配合。

 

3歳時とはいえ、使うごとによくなって凱旋門賞まで圧勝してしまったヴェイグリーノーブルの母方に入った時の破壊力はよく知られるところだが、オークス路線でその血の効果を確かめる意味合いはあまりない。

それならば、デビューから怒涛の連勝でダービー前までは無傷だったヘクタープロテクターの背景を辿った方が、価値はある。

 

ウッドマン×コルヴェヤという配合は、彼の全妹にボスラシャムがいることで、また、それと同時期に3代母共通のロイヤルスタチューからは天才ラムタラが登場しているから、この一族の底力はマックスとなっていた。

先んじて繁殖に上がり、日本にやってきたヘクタープロテクターが、結局のところ、一番血を残している。

ラムタラも常識外れのローテで4勝したが、国内では、障害と地方交流重賞合わせても、メイショウラムセスなどが頑張って、同じ4勝。

そんな種牡馬が、欧米でも活躍できたかは疑問だ。

 

幻はボスラシャムでありラムタラの軌跡だけを辿れば良しとして、現実は、ヘクタープロテクターが最良の後継者なのである。

ヘクター的スピードとボスラシャムの底力は、ウッドマンの持つ魅力と通底している。

もし、ウィクトーリアがディープ産駒だったら、ミスプロの継続クロスもないから、一介の差し馬だったろう。

しかし、デビューした時が最高の一戦とならないために、前走の中山でその完璧な逃げを再現した。

 

固執するのは無理もないが、ブラックエンブレムは器用に秋華賞を勝っている。

底力があると分かっている最良の血脈に対し、陣営の狙いは結果の追求であるべき。

だめでも、ジョディー追撃の第二パターンを用意していると、ここでは信じたい。

相手はハイレベルな中山1800の500万組の1番人気馬エアジーンを中心に。底力勝負を期待する。

 

◎ウィクトーリア

○エアジーン

▲パッシングスルー

注エトワール

△フェアリーポルカ、アモレッタ、ウインゼノビア

 

レース予想