秋華賞 予想
目次
1996年に、それまで3歳限定の牝馬GⅠとして長く定着していたエリザベス女王杯を古馬に開放した関係で、最初、10月の京都開催の3週目に新設されたのが芝2000Mの秋華賞です。
桜花賞が1600Mというスタンダードな条件であるために、オークスがしばらく浮いた存在になっていましたが、強い牝馬にとってはこれの上なく走りやすい条件である秋華賞が歴史を積み重ねていった結果、2003年のスティルインラブを初めに、
エリザベス女王杯が最終戦だった時代は1頭だけだった牝馬三冠は、近10年で急増し、2019年までに秋華賞での三冠達成者は計4頭となり、2020年にはついに、デアリングタクト無敗での三冠を達成しました。
ちなみに、2021年と2022年は京都競馬場で改修工事が行われていた関係で、阪神競馬場で開催されたため、データを集める際には慎重にしておきたいところです。
馬名 | 年度 |
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スティルインラブ | 2003年 |
アパパネ | 2010年 |
ジェンティルドンナ | 2012年 |
アーモンドアイ | 2018年 |
デアリングタクト | 2020年 |
リバティアイランド | 2023年 |
秋華賞の特徴
距離設定はオーソドックスでも、コーナー4つで、またタイトな小回りコースであるために、締まった展開になれば先行勢の粘り込みは望み薄で、逆に遅くなると、まず差し追い込みは物理的に届かない展開になるなど、当初から爆発的な波乱が頻発するレースとして、穴党には挑みがいのあるレースでした。
しかし、三冠馬が続々誕生する昨今は、レースの質もメンバーのクオリティにしても、高水準で安定化したため、断然支持の馬がよもやの敗北という結果にはならない、本来あるべき根幹距離GⅠの姿を見せています。
秋華賞の歴代優勝馬
開催年 | 1着馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
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2010年 | アパパネ | 蛯名正義 | 1 | ローズS④ | キングカメハメハ | アニメイトバイオ | 後藤浩輝 | 6 | ローズS① | ゼンノロブロイ | アプリコットフィズ | 武豊 | 2 | クイーンS① | ジャングルポケット |
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<2011年> | アヴェンチュラ | 岩田康誠 | 2 | クイーンS① | ジャングルポケット | キョウワジャンヌ | 飯田祐史 | 7 | ローズS③ | ハーツクライ | ホエールキャプチャ | 池添謙一 | 1 | ローズS① | クロフネ |
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2012年 | ジェンティルドンナ | 岩田康誠 | 1 | ローズS① | ディープインパクト | ヴィルシーナ | 内田博幸 | 2 | ローズS② | ディープインパクト | アロマティコ | 佐藤哲三 | 6 | 1600万③ | キングカメハメハ |
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2013年 | メイショウマンボ | 武幸四郎 | 3 | ローズS「4」 | スズカマンボ | スマートレイアー | 武豊 | 2 | 1000万① | ディープインパクト | リラコサージュ | 池添謙一 | 15 | ローズS「18」 | ブライアンズタイム |
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2014年 | ショウナンパンドラ | 浜中俊 | 3 | 紫苑S【2】 | ディープインパクト | ヌーヴォレコルト | 岩田康誠 | 1 | ローズS① | ハーツクライ | タガノエトワール | 小牧太 | 4 | ローズS② | キングカメハメハ |
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2015年 | ミッキークイーン | 浜中俊 | 1 | ローズS② | ディープインパクト | クイーンズリング | M.デムーロ | 5 | ローズS⑤ | マンハッタンカフェ | マキシマムドパリ | 幸英明 | 7 | 1000万① | キングカメハメハ |
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2016年 | ヴィブロス | 福永祐一 | 3 | 紫苑S② | ディープインパクト | パールコード | 川田将雅 | 4 | 紫苑S⑤ | ヴィクトワールピサ | カイザーバル | 四位洋文 | 8 | ローズS「3」 | エンパイアメーカー |
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「2017年」 | ディアドラ | C.ルメール | 3 | 紫苑S① | ハービンジャー | リスグラシュー | 武豊 | 4 | ローズS③ | ハーツクライ | モズカッチャン | M.デムーロ | 5 | ローズS⑦ | ハービンジャー |
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2018年 | アーモンドアイ | C.ルメール | 1 | 優駿牝馬① | ロードカナロア | ミッキーチャーム | 川田将雅 | 5 | 1000万① | ディープインパクト | カンタービレ | 武豊 | 3 | ローズS① | ディープインパクト |
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<2019年> | クロノジェネシス | 北村友一 | 4 | 優駿牝馬③ | バゴ | カレンブーケドール | 津村明秀 | 2 | 紫苑S③ | ディープインパクト | シゲルピンクダイヤ | 和田竜二 | 10 | ローズS④ | ダイワメジャー |
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<2020年> | デアリングタクト | 松山弘平 | 1 | 優駿牝馬① | エピファネイア | マジックキャッスル | 大野拓弥 | 10 | 紫苑S<4> | ディープインパクト | ソフトフルート | 藤岡康太 | 9 | 2勝① | ディープインパクト |
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2021年 | アカイトリノムスメ | 戸崎圭太 | 4 | 優駿牝馬② | ディープインパクト | ファインルージュ | C.ルメール | 2 | 紫苑S① | キズナ | アンドヴァラナウト | 福永祐一 | 3 | ローズS① | キングカメハメハ |
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2022年 | スタニングローズ | 坂井瑠星 | 3 | 紫苑S① | キングカメハメハ | ナミュール | 横山武史 | 2 | 優駿牝馬③ | ハービンジャー | スターズオンアース | C.ルメール | 1 | 優駿牝馬① | ドゥラメンテ | |
2023年 | リバティアイランド | 川田将雅 | 1 | 優駿牝馬① | ドゥラメンテ | マスクトディーヴァ | 岩田望来 | 3 | ローズS① | ルーラーシップ | ハーパー | C.ルメール | 2 | 優駿牝馬② | ハーツクライ | |
2024年 | チェルヴィニア | C.ルメール | 1 | 優駿牝馬① | ハービンジャー | ボンドガール | 武豊 | 5 | 紫苑S③ | ダイワメジャー | ステレンボッシュ | 戸崎 圭太 | 2 | 優駿牝馬② | エピファネイア | |
2025年 | エンブロイダリー | C.ルメール | 2 | 優駿牝馬⑨ | アドマイヤマーズ | エリカエクスプレス | 武豊 | 5 | 京成杯オータムH⑪ | エピファネイア | パラディレーヌ | 丹内祐次 | 6 | ローズS⑧ | キズナ |
<良は無印/着順○・<稍>「重」【不良】
オークス出走馬が年を追うごとに優勢の傾向です。
過去10年をとっても、優駿牝馬<オークス>→ローズS、紫苑S、直行のいずれかの馬が、実に6頭勝利していて、残る4頭も、春の牝馬重賞やトライアルに参戦していた馬で、例外のアヴェンチュラは古馬混合のクイーンSを勝ってから参戦、オークスの後に自己条件を勝って紫苑S経由のディアドラ以外は、紫苑Sの2着馬ということで、実質、勝ちパターンは固定化されつつあります。
単穴の紫苑S、本流のローズS、才能あるなら直行という感じでしょうか。
また、桜花賞連対馬は前走好走の差し馬が良い傾向にあります。
先行して快勝の桜花賞の再現を、この秋華賞でもできたという馬は強烈なメンツばかりで、
- 1997年 2着 キョウエイマーチ
- 2001年 1着 テイエムオーシャン
- 2007年 1着 ダイワスカーレット
一方、差し脚質で秋華賞馬となった桜花賞連対馬はというと、
- メジロドーベル
- ファレノプシス
- ジェンティルドンナ
- アーモンドアイ
スティルインラブは3角5番手でそこから押し上げていって、直線は楽々抜け出し。
アパパネだと⑤−④という通過順位でほとんど同じ。
ただ、三冠馬がトライアルで崩れたのに対し、差しの4頭は皆前走も勝っているので、意外と、桜花賞で差してきた馬の方が安心な面はありそうです。
秋華賞 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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1番人気が優勝 | 4回 | 1回 | 1回 | 4回 | 40% | 50% | 60% |
優駿牝馬1~3着の馬 | 5回 | 1回 | 2回 | 3回 | 45% | 55% | 73% |
優駿牝馬4~8着の馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 5回 | 0% | 0% | 0% |
優駿牝馬9着以下の馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 8回 | 0% | 0% | 0% |
紫苑Sの連対馬 | 3回 | 1回 | 0回 | 13回 | 18% | 24% | 24% |
紫苑Sで3着以下の馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 13回 | 0% | 0% | 0% |
オープン本賞金獲得馬 | 0回 | 3回 | 0回 | 20回 | 0% | 13% | 13% |
ローズS1~3着 | 1回 | 3回 | 4回 | 17回 | 4% | 16% | 32% |
前々走がオークス | 0回 | 1回 | 2回 | 18回 | 0% | 5% | 14% |
札幌開催の重賞 | 0回 | 0回 | 0回 | 6回 | 0% | 0% | 0% |
2勝クラス/関西圏特別戦 | 0回 | 0回 | 2回 | 8回 | 0% | 0% | 20% |
2勝クラス/関東圏特別戦 | 0回 | 0回 | 0回 | 5回 | 0% | 0% | 0% |
2勝クラス/北海道戦 | 0回 | 1回 | 0回 | 1回 | 0% | 50% | 50% |
秋華賞 攻略のポイント
春の開催からは半年近く未使用期間があり、1分58秒台で決着するのが当たり前で、相当な道悪になっても、2分は切っていますから、牝馬の重賞としては極めて高水準のレベル。
過去の勝ち馬全てに共通することは、1800M以上の芝での実績というより、ハイペースをマイル以上の距離で経験済みか否かがポイント。
2000M以上に実績集中の上り馬を除けば、本流組が強いわけで、必ずどこかでハイレベルの重賞や古馬との厳しい戦いを経験しているはず。
これにスローの経験しかないショウナンパンドラように極悪馬場での好走実績が加われば、まず堅いでしょう。
秋華賞2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
秋華賞2025の予想と最終追い切りの予想を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第30回秋華賞(G1) |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2025年10月19日(日) |
発走時間 | 15時40分 |
開催場所 | 京都競馬場 |
距離 | 芝2,000m |
コース | 右回り |
賞金 | 1億1000万円 |
レコードタイム | 1:56.8 |
秋華賞2025予想-予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
秋華賞2025の予想オッズと登録馬
枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 | 1週前追い切り | 最終追い切り |
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1 | 1 | ダノンフェアレディ | 坂井瑠星 | 牝3 | 55.0 | 27.4 | 9 | 栗東・CW・良(助手) 7F 96.0-66.2-52.1-37.3-12.2(一杯) | 栗東・CW・重(坂井瑠) 6F 83.3-68.4-53.4-38.1-11.9(馬なり) |
1 | 2 | ルージュソリテール | 北村友一 | 牝3 | 55.0 | 32.2 | 12 | 栗東・CW・良(北村友) 6F 84.6-69.1-53.5-37.9-11.4(馬なり) | 栗東・坂路・重(北村友) 800m 54.6-39.7-25.6-12.6(馬なり) |
2 | 3 | ジョスラン | 岩田望来 | 牝3 | 55.0 | 9.1 | 3 | 美浦・坂路・良(助手) 800m 58.2-43.3-28.1-13.7(馬なり) | 栗東・CW・重(岩田望) 6F 85.9-69.9-54.1-38.4-11.4(馬なり) |
2 | 4 | レーゼドラマ | 藤岡佑介 | 牝3 | 55.0 | 86.2 | 16 | 栗東・CW・良(藤岡佑) 6F 86.2-69.3-53.2-37.1-11.3(一杯) | - |
3 | 5 | ブラウンラチェット | 池添謙一 | 牝3 | 55.0 | 28.5 | 10 | 美浦・ウッド・良(池添謙) 6F 85.2-68.4-53.2-38.0-11.2(強め) | 美浦・ウッド・稍重(池添謙) 5F 70.0-53.4-37.6-11.2(馬なり) |
3 | 6 | ケリフレッドアスク | 西塚洸二 | 牝3 | 55.0 | 30.3 | 11 | 栗東・CW・良(西塚洸) 6F 82.2-67.4-52.7-37.0-11.4(直強め) | 栗東・坂路・重(西塚洸) 800m 55.3-39.8-25.2-12.4(馬なり) |
4 | 7 | クリノメイ | 酒井学 | 牝3 | 55.0 | 175.6 | 17 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 64.4-46.4-30.1-14.4(馬なり) | - |
4 | 8 | テレサ | 松山弘平 | 牝3 | 55.0 | 22.2 | 8 | 栗東・CW・良(松山弘) 6F 80.5-65.2-51.3-37.2-11.7(馬なり) | - |
5 | 9 | マピュース | 横山武史 | 牝3 | 55.0 | 17.4 | 6 | 美浦・ウッド・良(助手) 5F 65.9-50.8-36.3-11.7(強め) | 美浦・ウッド・稍重(助手) 6F 83.6-67.1-51.9-36.9-11.4(馬なり) |
5 | 10 | エリカエクスプレス | 武豊 | 牝3 | 55.0 | 15.7 | 5 | 栗東・CW・良(泉谷楓) 6F 83.3-68.0-53.0-37.6-11.3(馬なり) | - |
6 | 11 | エンブロイダリー | C.ルメール | 牝3 | 55.0 | 5.9 | 2 | 美浦・ウッド・良(ルメール) 6F 84.1-67.5-52.1-36.8-11.3(馬なり) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 54.6-39.6-25.1-12.3(馬なり) |
6 | 12 | ヴーレヴー | 菱田裕二 | 牝3 | 55.0 | 38.6 | 14 | 栗東・CW・良(菱田裕) 6F 80.6-64.8-50.6-36.5-11.6(末強め) | - |
7 | 13 | セナスタイル | 岩田康誠 | 牝3 | 55.0 | 20.2 | 7 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 52.4-38.6-25.1-12.7(馬なり) | 栗東・CW・重(調教師) 6F 80.6-65.7-51.3-36.9-11.4(馬なり) |
7 | 14 | ビップデイジー | 西村淳也 | 牝3 | 55.0 | 32.4 | 13 | 栗東・坂路・良(西村淳) 800m 51.0-37.8-24.9-12.4(馬なり) | - |
7 | 15 | インヴォーグ | 団野大成 | 牝3 | 55.0 | 74.0 | 15 | 栗東・CW・良(団野大) 6F 80.7-65.4-50.7-35.7-10.9(一杯) | - |
8 | 16 | ランフォーヴァウ | 小崎綾也 | 牝3 | 55.0 | 226.0 | 18 | 栗東・坂路・良(小崎綾) 800m 51.6-37.5-24.2-12.1(一杯) | - |
8 | 17 | カムニャック | 川田将雅 | 牝3 | 55.0 | 1.8 | 1 | 栗東・CW・良(川田将) 7F 98.3-67.8-53.4-37.5-11.2(馬なり) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 53.4-38.3-24.6-12.3(馬なり) |
8 | 18 | パラディレーヌ | 丹内祐次 | 牝3 | 55.0 | 15.6 | 4 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 53.4-38.1-24.3-12.1(馬なり) | 栗東・坂路・重(助手) 800m 55.5-39.6-25.4-12.2(馬なり) |
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
逃げ馬 | 1回 | 2回 | 1回 | 20回 | 4.2% | 12.5% | 16.7% |
先行馬 | 4回 | 4回 | 3回 | 55回 | 6.1% | 12.1% | 16.7% |
差し馬 | 15回 | 9回 | 14回 | 120回 | 9.5% | 15.2% | 24.1% |
追い込み馬 | 0回 | 5回 | 2回 | 95回 | 0.0% | 4.9% | 6.9% |
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0回 | 4回 | 3回 | 31回 | 0.0% | 10.5% | 18.4% |
2枠 | 2回 | 2回 | 3回 | 32回 | 5.1% | 10.3% | 17.9% |
3枠 | 5回 | 1回 | 2回 | 32回 | 12.5% | 15.0% | 20.0% |
4枠 | 2回 | 4回 | 1回 | 33回 | 5.0% | 15.0% | 17.5% |
5枠 | 1回 | 2回 | 2回 | 35回 | 2.5% | 7.5% | 12.5% |
6枠 | 3回 | 3回 | 3回 | 31回 | 7.5% | 15.0% | 22.5% |
7枠 | 5回 | 2回 | 4回 | 45回 | 8.9% | 12.5% | 19.6% |
8枠 | 2回 | 2回 | 2回 | 51回 | 3.5% | 7.0% | 10.5% |
種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
キズナ | 15回 | 7回 | 2回 | 68回 | 16.3% | 23.9% | 26.1% |
エピファネイア | 9回 | 9回 | 10回 | 70回 | 9.2% | 18.4% | 28.6% |
キタサンブラック | 6回 | 11回 | 3回 | 27回 | 12.8% | 36.2% | 42.6% |
ディープインパクト | 6回 | 5回 | 4回 | 24回 | 15.4% | 28.2% | 38.5% |
サトノダイヤモンド | 6回 | 1回 | 3回 | 26回 | 16.7% | 19.4% | 27.8% |
ロードカナロア | 6回 | 1回 | 3回 | 15回 | 24.0% | 28.0% | 40.0% |
ハービンジャー | 5回 | 16回 | 5回 | 48回 | 6.8% | 28.4% | 35.1% |
ジャスタウェイ | 5回 | 5回 | 1回 | 16回 | 18.5% | 37.0% | 40.7% |
レイデオロ | 5回 | 2回 | 5回 | 27回 | 12.8% | 17.9% | 30.8% |
ゴールドシップ | 5回 | 0回 | 4回 | 45回 | 9.3% | 9.3% | 16.7% |
秋華賞2025 - 過去10年のデータ傾向
二冠、三冠、三冠、三冠、二冠達成者しか勝てていない
中間、阪神代替の16頭立てのレースも挟まっているが、奇妙なことに、阪神の年は二冠止まり、京都に戻って、同父の産駒が三冠というのは、皮肉に過ぎるか。
桜花賞かオークス、その両方とも勝っている馬が有利。 中抜き、距離長すぎで秋華賞と二冠というのは、まず、大きな勢力図の変化がないことが条件であり、ここはカムニャック断然優位であり、エンブロイダリーも可能性が大いにあるとできるが、果たして、完全連対馬のアルマヴェローチェが、それらに見劣っているのかと言われれば、京都開催のジュベナイルフィリーズは、ほぼ力通りであり…。
そこに軸足を置くとすれば、桜花賞上位3頭は買いであり、アルマヴェローチェだけ強いとなると、オークス馬は俄然圧倒的有利と見ることができる。 人気がオークス馬に偏在する格好となる以上、これを本命視するかどうかの観点で、まずは、全体像の洗い直しが必要になってくるという、一つの問題提起として、このデータを活用しておきたい。
春二冠総回避の価値は、上がり馬の独占物のようであったのだが…
勝ち切ったのは、あのドバイターフ3年連続連対の名牝ヴィブロス。 中京旧500万クラスの勝ち方が異常な感じで、左回りに特化した馬という評価になったが、紫苑Sで権利を取って、本番は完勝。 長距離適性は一切なかったから、1800専門のようなところもあった、いかにもらしいディープ産駒だった。
今年は3勝以上の古馬特別を制した上がり馬まではボーダーなのではなく、そこが抽選の対象。 よく言えばハイレベルだが、内実、色々な馬にチャンスがあった分、獲得賞金が妙に分散された、いわば波乱含みの要素とも取れなくはない。
そこで注目したいのが、テリオスララやランフォーヴァウといった、超人気薄となりそうなメンツ。 曲者タイプの騎手を挟んで、より、その鋭さが増したせいで、先をとんがらせすぎて、やっぱり剣先が折れてしまうような可能性もなきにもあらずだが、G2勝ちのランフォーヴァウは出られる。 大人しい前走は、前が勝手にやり合ったから、距離延長で慎重な立ち上げ作業として厩舎と騎手が意思疎通をしっかりしていた、いや、名手同士で会話なくとも理解し合える、展開の読みと今必要なことを明確にジャッジした阿吽の呼吸のようなところもあり、むしろ、小崎騎手で前つけの逆張りもしやすい仕上げとなっている。
時計勝負には限界があるだろうが、ロードカナロアとしてはスピード不足は否めないので、勝負懸かりのレースは仕掛けてくるとすれば、この馬が一番のダークホースだから、続けて狙いたい。 2頭は出られそうな状況だから、同厩舎のインヴォークも同父なので、親子丼は狙いすぎだが、2、3着ならありそうなので、過去何度も巻き起こった、メガトン級の秋華賞スパークをご所望ならば、こちらの方から入るのもありだろう。
ジョーカー半分ならば、狙う価値は十分にある王道路線の関東馬
一時期は国枝厩舎の十八番であったが、木村厩舎も出負けの高柳瑞樹厩舎も、一応は人気ぐらいには健闘している。 関西馬がいかにも有利そうな構造上の縛りは、牝馬戦線から崩れていった印象が、とくに、アパパネの三冠からしばらくして、少しずつトレンドも変化したという見方が、本筋としては正論に等しいように思う。
だから、狙うなら敢えての関東馬。 ノーザンファームの基地の一つが福島県の天栄村<東北道のインターも近い利便性抜群の程よい田舎>にあり、似た作りの信楽のそれと同等か、実質的には、北海道からの行き来とも絡み、天栄の方が需要があるからなのだろう、もうすぐ勇退される国枝調教師とやり手の場長である木實谷氏は大学の先輩後輩ということらしく、この辺りも、質量で圧倒してきたノーザンファーム<最近、種牡馬乱立のクラシックとなって、10年前から続く無双の勢いはなくなっている>のプランニングに適した調教師が、繊細な牝馬というのもあって、関東に集まっている理由でもあるのかもしれない。 量で勝負する関西馬は、質が凄まじい昨年は勢いに呑まれたが、今年は少し違って…。
というのもあって、ブラウンラチェットや関西馬だが人気が一気に落ちた印象の前走だったビップデイジーなどの巻き返しに期待するのである。 これらだって、言ってもノーザンファーム産だ。 社台ファームのカムニャックやセナスタイル、マピュースやレーゼドラマ、穴馬で推したランフォーヴァウなど、兄貴の方も元気になって…、という状況で、昨年のダービーの真逆の展開となったオークスとダービーは、再逆転のブラフになっているのではないかと、勝手に妄想している。
妙味は一応、牝馬G1皆勤賞のブラウンラチェットであり、美浦を出る前から体重減の分だけ、予測された範囲で減ったが、オークスでは少しだけ元気になっていた印象。 同じように押し合いへし合いにはなるレースだが、京都の方がいくらかライトなので、遠征も2度経験して、もう一度、自身を取り戻すような、ビップデイジーのローズSみたいな復元力をこの馬にも示してもらいたいと、期待値込みでごり押ししてみる。 手塚調教師も、結構なやり手ですぞ。
最近は分がいいオークス馬の、ローテーションの問題も吟味してみた結果
簡単に言うと、オークスまでに連勝していた馬ならば、前哨戦込みでその流れのまま、一気にダブルティアラ以上を確実にする展開になるのだが、これまでもそうだったように、オークスが2連勝目の場合、秋華賞創設時のエアグルーヴ故障敗退に始まり、過去29回でこのパターンでの勝利は一度もなし。
トライアルひと叩きが常識だった時代に、皮肉にも、NHKマイルC1番人気馬に一泡食わされる結果になったように、ローズSなどで負けている馬の方が、元々いい傾向。 9月のトライアルという難しい仕上げを求められるオークス、ダービー馬の立場上、衝突事象の発生したローズSなど論外。
そもそも、粘り強く何とかするという無難な戦績の積み上げではなく、強い時は基本的にワンサイドというのは、何となく、ブラックタイドっぽい性質で、これが気難しさの証明ともなっている。 だからこそ、川田将雅がアシストするべき才能なのである。
ピンパーのはっきりした馬だけに、高速決着のごちゃごちゃしたレースの後に、もっとややこしいコースで断然人気のG1馬。 川田騎手は信用に足るが、本来はアルマヴェローチェを軸にする常道の中で、いずれかを本命にするという時の堅軸に据えるべきが、今回は一本被り必至。 印は回したが、超絶大穴ヒップホップの大祭を所望の筆者だけに、台風の進路も気になるが、いちいち、本気で狙いたいとは思わないのである。 サンデーの2×4も、ダンスインザムードの馬券外しが頭をよぎる、その同族である同族ということからも、ちょいと普通に買い目に加えるという以外には、考えてはいない。 データ上も、消しを強く推しているようなところもある。
秋華賞2025- 出走予定馬の血統/成績/タイム
大志を抱くも、大事な場面でしくじったクラシック候補が息を吹き返す頃
ブラウンラチェットの血統
特異な戦績を残しながら<=未だ、ホームJRAでは新馬の1戦のみ、次に使うなら芝になるようだ、>偉大なる挑戦を続けるフォーエバーヤングの半妹。 また、そのライバルとなったシエラレオーネとは従兄弟同士の関係性だから、妹にもその一連の因縁があると言えなくはない。
4歳秋に大きな飛躍を遂げたゼンノロブロイを生んだローミンレイチェルを3代母に持ち、完全なる北米血脈のエーピーインディ系×デピュティミニスターの後に、北米系も走る馬は芝向きというパシフィックプリンセスを経た名血の出のキズナとの組み合わせで、兄より100kgほど馬体が小さいことにより、その性質は芝に特化した。 ある意味、サンデーサイレンス×ローミンレイチェル<その父マイニング>が、日本の芝・古馬王道路線で全て3着以内の実績を残したという、競走馬の鑑と言える古馬チャンピオンになったゼンノロブロイが異質なだけであろう。
仕上がりは超大型のフォーエバーヤングのような異質な存在とならなければ、比較的早いと思える配合だけに、クラシックシーズンで走れないということになると、能力値そのものが疑わしいとされる懸念もあり、粘り強く走ることが求められる高速の秋華賞向きの適性を感じさせる配合だけに、妹の方も兄に続いて、また兄の3度目の北米遠征に成果が出るような結果をここで残すことが、巡り合わせの点でも重要のような気がする。
ブラウンラチェットの勝ち姿を改めて見返してみると、ジュベナイルフィリーズ1番人気はおろか、オークスにいかにもフィットしそうな才能と見て取れた。 中山内回りのデビューから、センス抜群の好位抜け出しを決めたアルテミスSなどは、すぐ後ろにカムニャックを置き、直線のスパートでは圧倒的に総合力で上回ったような内容でもあった。
が、ここで負かした連中がかなり手ごわかったことも影響したのか、関西遠征を目前にして、調整を手控えたような雰囲気があり、陣営も正直に、馬体重が減っていることを懸念材料に挙げていたほどだから、ジュベナイルフィリーズの戦略的には正しい、やや前掛かりの消耗戦で、結果的に強い2歳女王となったアルマヴェローチェのすぐ後ろというポジショニングでありながら、手応えを失ったのは、美浦の居た時点ですでにそうだった分のマイナス12kgというのが<恐らく、輸送自体で減った分のリカバリーは出来ていたはず>、実質的な敗因となったように見える。 直前のにわか雨や、かつては巨椋池の西の端でその先は淀川に集約されるという土地の歴史に絡む地理的要因と多雨の影響も最も受ける現在の京都競馬場の馬場質も、連続開催により、先鋭化された外差しの傾向も、飛びがきれいであるから、あまり適さなかった条件に挙げられるものの、主な敗因ではなかっただろう。 2連勝の内容は、掛け値なしのクラシック級のそれだった。
そういう前段があって、馬が妙に前向きになるというか、具合が戻ってこなくなったというか、レースぶりが少し難しくなったから、桜花賞も横山武史騎手が、変な行く気を馬に許すことのないように、距離延長でこその魅力を殺がないようにとも考え、出たなりが後ろからの展開であった。 ただ、ここはインを選択。 道悪の桜花賞は得てして、力量差以上に、着差が開くことがこれまでも多かったから、進路選択のミスというよりも、コースロスを防ぎながら、ある程度戦える状況を整えたようにも窺えた。
ある程度、馬の出来が良くなっていたはずのオークスでは、レーン騎手を配したのだが、すぐそばにカムニャックもいたのに、勝負どころの押し上げを受けている内に、カムニャックも外にいた分の優位性で絶妙な動き出しで、少し前に出られてしまったのも痛かった。 道中の運びで、周りにほとんど馬を置かない状況で、リラックスさせることはできたが、そこで闘志を引き出すことまではできなかったことが、3、4コーナーの運びにも影響したように思えた。 テン乗りで結果を求められる立場で、6番人気程度の評価の馬に乗ったトップジョッキーとすれば、あまり批評の対象とはならない内容。 何しろ、後半の800M程度は、カムニャックとの攻防というところでは、主戦級だったルメール騎手然り、やるべきことは果たした印象もある。
秋華賞2025 - レース展開と最終予想
ただ、馬体の印象よりは、少しだけフォーエバーヤング的な雰囲気もあるのか、センスの馬というよりも、闘争心を引き出してあげる方がいいようにも思える。 武史騎手は面白い特性に気づいていたのかもしれない。 乗り手に不足はなし、池添謙一騎手を今回配してきた。 期待感というより、血の本質が出てきたという印象を受ける。 意外と一度きり、このレースを制した時のパートナーは、あのスイープトウショウだった。
走る馬は決まって、闘争心が旺盛なのか、秘めるスピード能力は別格という場合に限られる。 序盤全く走らないウシュバテソーロも、あのオルフェーヴルの仔である。 いつも後半になるとやる気を出すあたり、末脚を凝縮させる形を完成の型と想定した横山和生騎手と絶妙なタイミングで起用を決めた高木登調教師の慧眼が、世界のダート戦線での長い活躍に繋がったのだから、オルフェーヴルの名誉を守り通した池添謙一という稀有な騎手もまた、再評価されてしかるべきだろう。 直線勝負のイメージを作っていなければ、ウシュバテソーロのドバイワールドC制覇に繋がっていないのは明らかである。 凱旋門賞楽勝の青写真に隙を見せて敗れた父の汚名を、砂世界のドバイで息子がきれいに雪いでみせたようにも見えた。
やる気を引き出したいが、オークスの内容が陣営は不満だったように窺える。 デビューから2戦のイメージでは、桜花賞はステップアップの便利ツールに過ぎなかった。 負けることは織り込み済みで、いざ、立て直したと思ったら、案外の苦戦。
わがままスイッチが入ることもあるが、攻めの手を好まないタイプというか、牝馬らしい繊細さも備えるからこそのルメール鞍上での発進なのだから、その流れの過程で、勝ち切れないとなったならば、牝馬をエスコートすることにかけてはスペシャリストというポジションをほぼ四半世紀ほど堅持する池添謙一というジョーカー起用は、最善策の様に思える。 紫苑Sは西塚騎手の逃げ切り、ローズSは若手の牽引でベテランが勝ちに出ることでよりガチャガチャしたレースに。
案外、キレイなレースになりそうな雰囲気もあって、中団待機が理想のカムニャックが、見事に押し返すような、理想の好位抜け出しを決められそうな馬は、人気のプレッシャーからほぼほぼ解放された、それこそ、ケリフレッドアスクのような存在であるはずだから、評価落ちの2歳重賞勝ち馬や実力でそれと比肩するビップデイジーに着目するに至った。
早い完成を見抜いたそれぞれのナイスファイトではなかったから、いずれまた、盛り返してくるだろうと思ったら、年明けからどんどん快速タイプが目立つ競馬を繰り返し、密かに不振から脱したカムニャックが春のうちにタイトルを得たので、またこの秋も流れは変遷するものと考える。 ビップデイジーにローズSで期待し、渾身の◎だったタガノアビー除外<恐らく、本気で調教師試験に挑んで手応えがあったと思われる藤岡佑介騎手でもあった>で切ない気分になっていたところ、不完全燃焼の春となった西村淳也騎手と共に、復調の兆しを見せつける僅差の4着だったから、この根拠で推すことも、あながち、安っぽい感傷的な応援票とはならないだろう。
カムニャック中心であるが、ローズSはいかにも牝馬に激しすぎるレース。 阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞も、勝ち馬を巡る接触の多いレースであり、そもそも、消耗が激しいオークスは渋馬場のレース。 一連の主要レースで、その手のマッチアップがあまりハイレベルとなっていないところでは、当然、抜きん出た存在でなければならないとなって、フラワーC以降では、それはフローラSのみであったから、条件馬にもチャンスがあるように思えたのだが、あのデアリングタクト三冠の陰の立役者である、直線の準オープンに登場したレイパパレのような感じで、ここにもかなりハードルというか、運の要素が左右する状況なので、もう、古い記録に推し材料を求めるのは自然な話だろう。
関東馬はここ10年で3勝であるが、うち、アーモンドアイ三冠の2018年以降に絞れば、馬券内を外したのはわずか1度だけ。 最初から関西馬が強かった2023年のリバティアイランド三冠の年を除き、スターズオンアースが差し届かずという阪神開催の時以外は、必ず連に絡む。 昨年は6着まで5頭が入ったわけで、当初からのトレンドが完全に関東という流れになっていたのも最後も影響したわけだが、桜花賞前に一連の重賞勝ちはブラウンラチェットと桜花賞とその前に勝ったクイーンCの2勝を挙げたエンブロイダリーに限られるが、この両者が関連するG1では人気になっていた。
前回の勝った内容がよかったからに他ならず、今度は、アルマヴェローチェがいようがいまいが、最初からカムニャックという流れ。 このいずれもが人気で敗れ、崩れていないのはアルマヴェローチェだけだったという構図。 人気に推された馬は、いずれまたチャンスを得て、関連するG1のいずれかで好走していた馬にも、勝機は訪れることだろう。 今回はそのプランで、穴狙いに傾倒したWIN5級の高配当をゲットしたいと画策するのである。