秋華賞 予想
目次
1996年に、それまで3歳限定の牝馬GⅠとして長く定着していたエリザベス女王杯を古馬に開放した関係で、最初、10月の京都開催の3週目に新設されたのが芝2000Mの秋華賞です。
桜花賞が1600Mというスタンダードな条件であるために、オークスがしばらく浮いた存在になっていましたが、強い牝馬にとってはこれの上なく走りやすい条件である秋華賞が歴史を積み重ねていった結果、2003年のスティルインラブを初めに、
エリザベス女王杯が最終戦だった時代は1頭だけだった牝馬三冠は、近10年で急増し、2019年までに秋華賞での三冠達成者は計4頭となり、2020年にはついに、デアリングタクト無敗での三冠を達成しました。
ちなみに、11月から本格的な改修工事が行われる関係で、来年以降は阪神での開催が予想されますので、データの洗い直しは慎重にしておきたいところです。
馬名 | 年度 |
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スティルインラブ | 2003年 |
アパパネ | 2010年 |
ジェンティルドンナ | 2012年 |
アーモンドアイ | 2018年 |
デアリングタクト | 2020年 |
秋華賞の特徴
距離設定はオーソドックスでも、コーナー4つで、またタイトな小回りコースであるために、締まった展開になれば先行勢の粘り込みは望み薄で、逆に遅くなると、まず差し追い込みは物理的に届かない展開になるなど、当初から爆発的な波乱が頻発するレースとして、穴党には挑みがいのあるレースでした。
しかし、三冠馬が続々誕生する昨今は、レースの質もメンバーのクオリティにしても、高水準で安定化したため、断然支持の馬がよもやの敗北という結果にはならない、本来あるべき根幹距離GⅠの姿を見せています。
秋華賞の歴代優勝馬
開催年 | 1着馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
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2010年 | アパパネ | 蛯名正義 | 1 | ローズS④ | キングカメハメハ | アニメイトバイオ | 後藤浩輝 | 6 | ローズS① | ゼンノロブロイ | アプリコットフィズ | 武豊 | 2 | クイーンS① | ジャングルポケット |
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<2011年> | アヴェンチュラ | 岩田康誠 | 2 | クイーンS① | ジャングルポケット | キョウワジャンヌ | 飯田祐史 | 7 | ローズS③ | ハーツクライ | ホエールキャプチャ | 池添謙一 | 1 | ローズS① | クロフネ |
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2012年 | ジェンティルドンナ | 岩田康誠 | 1 | ローズS① | ディープインパクト | ヴィルシーナ | 内田博幸 | 2 | ローズS② | ディープインパクト | アロマティコ | 佐藤哲三 | 6 | 1600万③ | キングカメハメハ |
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2013年 | メイショウマンボ | 武幸四郎 | 3 | ローズS「4」 | スズカマンボ | スマートレイアー | 武豊 | 2 | 1000万① | ディープインパクト | リラコサージュ | 池添謙一 | 15 | ローズS「18」 | ブライアンズタイム |
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2014年 | ショウナンパンドラ | 浜中俊 | 3 | 紫苑S【2】 | ディープインパクト | ヌーヴォレコルト | 岩田康誠 | 1 | ローズS① | ハーツクライ | タガノエトワール | 小牧太 | 4 | ローズS② | キングカメハメハ |
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2015年 | ミッキークイーン | 浜中俊 | 1 | ローズS② | ディープインパクト | クイーンズリング | M.デムーロ | 5 | ローズS⑤ | マンハッタンカフェ | マキシマムドパリ | 幸英明 | 7 | 1000万① | キングカメハメハ |
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2016年 | ヴィブロス | 福永祐一 | 3 | 紫苑S② | ディープインパクト | パールコード | 川田将雅 | 4 | 紫苑S⑤ | ヴィクトワールピサ | カイザーバル | 四位洋文 | 8 | ローズS「3」 | エンパイアメーカー |
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「2017年」 | ディアドラ | C.ルメール | 3 | 紫苑S① | ハービンジャー | リスグラシュー | 武豊 | 4 | ローズS③ | ハーツクライ | モズカッチャン | M.デムーロ | 5 | ローズS⑦ | ハービンジャー |
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2018年 | アーモンドアイ | C.ルメール | 1 | 優駿牝馬① | ロードカナロア | ミッキーチャーム | 川田将雅 | 5 | 1000万① | ディープインパクト | カンタービレ | 武豊 | 3 | ローズS① | ディープインパクト |
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<2019年> | クロノジェネシス | 北村友一 | 4 | 優駿牝馬③ | バゴ | カレンブーケドール | 津村明秀 | 2 | 紫苑S③ | ディープインパクト | シゲルピンクダイヤ | 和田竜二 | 10 | ローズS④ | ダイワメジャー |
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<2020年> | デアリングタクト | 松山弘平 | 1 | 優駿牝馬① | エピファネイア | マジックキャッスル | 大野拓弥 | 10 | 紫苑S<4> | ディープインパクト | ソフトフルート | 藤岡康太 | 9 | 2勝① | ディープインパクト |
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2021年 | アカイトリノムスメ | 戸崎圭太 | 4 | 優駿牝馬② | ディープインパクト | ファインルージュ | C.ルメール | 2 | 紫苑S① | キズナ | アンドヴァラナウト | 福永祐一 | 3 | ローズS① | キングカメハメハ |
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2022年 | スタニングローズ | 坂井瑠星 | 3 | 紫苑S① | キングカメハメハ | ナミュール | 横山武史 | 2 | 優駿牝馬③ | ハービンジャー | スターズオンアース | C.ルメール | 1 | 優駿牝馬① | ドゥラメンテ | |
2023年 | リバティアイランド | 川田将雅 | 1 | 優駿牝馬① | ドゥラメンテ | マスクトディーヴァ | 岩田望来 | 3 | ローズS① | ルーラーシップ | ハーパー | C.ルメール | 2 | 優駿牝馬② | ハーツクライ |
<良は無印/着順○・<稍>「重」【不良】
オークス出走馬が年を追うごとに優勢の傾向です。
過去10年をとっても、優駿牝馬<オークス>→ローズS、紫苑S、直行のいずれかの馬が、実に6頭勝利していて、残る4頭も、春の牝馬重賞やトライアルに参戦していた馬で、例外のアヴェンチュラは古馬混合のクイーンSを勝ってから参戦、オークスの後に自己条件を勝って紫苑S経由のディアドラ以外は、紫苑Sの2着馬ということで、実質、勝ちパターンは固定化されつつあります。
単穴の紫苑S、本流のローズS、才能あるなら直行という感じでしょうか。
また、桜花賞連対馬は前走好走の差し馬が良い傾向にあります。
先行して快勝の桜花賞の再現を、この秋華賞でもできたという馬は強烈なメンツばかりで、
- 1997年 2着 キョウエイマーチ
- 2001年 1着 テイエムオーシャン
- 2007年 1着 ダイワスカーレット
一方、差し脚質で秋華賞馬となった桜花賞連対馬はというと、
- メジロドーベル
- ファレノプシス
- ジェンティルドンナ
- アーモンドアイ
スティルインラブは3角5番手でそこから押し上げていって、直線は楽々抜け出し。
アパパネだと⑤−④という通過順位でほとんど同じ。
ただ、三冠馬がトライアルで崩れたのに対し、差しの4頭は皆前走も勝っているので、意外と、桜花賞で差してきた馬の方が安心な面はありそうです。
秋華賞 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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1番人気が優勝 | 4回 | 1回 | 1回 | 4回 | 40% | 50% | 60% |
桜花賞馬 | 3回 | 0回 | 0回 | 4回 | 43% | 43% | 43% |
オークス馬 | 5回 | 1回 | 0回 | 1回 | 71% | 86% | 86% |
どちらか2着馬<クラシック無冠> | 0回 | 3回 | 3回 | 5回 | 0% | 27% | 55% |
無敗馬<重賞馬に限る・全24回> | 3回 | 0回 | 0回 | 1回 | 75% | 75% | 75% |
二冠牝馬<変則含む> | 4回 | 1回 | 1回 | 0回 | 67% | 83% | 100% |
チューリップ賞勝ち馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 5回 | 0% | 0% | 0% |
エルフィンS勝ち馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 5回 | 0% | 0% | 0% |
ローズS勝ち馬 | 1回 | 2回 | 2回 | 4回 | 11% | 33% | 56% |
紫苑Sの1着 | 1回 | 0回 | 0回 | 7回 | 13% | 13% | 13% |
紫苑Sの2着 | 2回 | 0回 | 0回 | 7回 | 22% | 22% | 22% |
クイーンSの1着 | 1回 | 0回 | 1回 | 2回 | 25% | 25% | 50% |
クイーンSの2着~5着 | 0回 | 0回 | 0回 | 2回 | 0% | 0% | 0% |
秋華賞 攻略のポイント
春の開催からは半年近く未使用期間があり、1分58秒台で決着するのが当たり前で、相当な道悪になっても、2分は切っていますから、牝馬の重賞としては極めて高水準のレベル。
過去の勝ち馬全てに共通することは、1800M以上の芝での実績というより、ハイペースをマイル以上の距離で経験済みか否かがポイント。
2000M以上に実績集中の上り馬を除けば、本流組が強いわけで、必ずどこかでハイレベルの重賞や古馬との厳しい戦いを経験しているはず。
これにスローの経験しかないショウナンパンドラように極悪馬場での好走実績が加われば、まず堅いでしょう。
秋華賞2023の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
秋華賞の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第28回秋華賞(G1) |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2023年10月15日(日) |
発走時間 | 15時40分 |
開催場所 | 京都競馬場 |
距離 | 芝2000m |
コース | 右回り |
賞金 | 1億1000万円 |
レコードタイム | 1:56.8 |
秋華賞2023の予想オッズ/出走馬(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
秋華賞2023の予想オッズと登録馬
枠番 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 | 1週前追い切り | 最終追い切り |
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1 | 1 | フェステスバント | 酒井 学 | 牝3 | 55.0 | 206.4 | 21 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 53.5-38.9-25.1-12.5(一杯) | 栗東・CW・良(助手) 6F 82.3-65.6-51.0-36.3-11.5(強め) |
1 | 2 | ハーパー | C.ルメール | 牝3 | 55.0 | 10.1 | 2 | 栗東・CW・良(調教師) 6F 82.6-67.2-52.7-37.5-12.0(一杯) | 栗東・CW・良(助手) 7F 99.8-83.8-69.1-54.2-38.5-11.6(馬なり) |
2 | 3 | マラキナイア | 池添 謙一 | 牝3 | 55.0 | 39.2 | 8 | 栗東・坂路・稍重(池添) 800m 59.4-43.1-28.1-13.8(馬なり) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 55.1-39.8-25.8-12.8(馬なり) |
2 | 4 | コナコースト | 鮫島 克駿 | 牝3 | 55.0 | 29.5 | 7 | 栗東・CW・稍重(鮫島駿) 7F 93.0-63.6-49.9-36.1-11.7(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 51.2-37.0-24.2-12.1(馬なり) |
3 | 5 | ドゥーラ | 斎藤 新 | 牝3 | 55.0 | 19.5 | 5 | 栗東・CW・良(斎藤) 6F 82.0-66.3-51.6-37.1-11.5(一杯) | 栗東・坂路・良(斎藤) 800m 55.4-40.3-24.9-12.0(馬なり) |
3 | 6 | リバティアイランド | 川田 将雅 | 牝3 | 55.0 | 1.4 | 1 | 栗東・CW・良(川田) 6F 81.5-65.9-51.1-35.5-11.0(強め) | 栗東・CW・良(川田) 7F 98.8-82.1-67.1-52.2-37.2-11.7(馬なり) |
4 | 7 | マスクトディーヴァ | 岩田 望来 | 牝3 | 55.0 | 14.1 | 3 | 栗東・CW・良(助手) 6F 85.0-68.5-53.9-38.8-12.6(馬なり) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 54.5-39.8-25.4-12.1(馬なり) |
4 | 8 | モリアーナ | 横山 典弘 | 牝3 | 55.0 | 14.6 | 4 | 美浦・南W・稍重(武藤) 6F 82.6-67.1-51.9-37.6-11.5(馬なり) | 美浦・南W・稍重(助手) 6F 82.6-67.0-51.5-36.6-11.4(馬なり) |
5 | 9 | ミシシッピテソーロ | 石川 裕紀人 | 牝3 | 55.0 | 130.9 | 17 | 美浦・南W・稍重(石川裕) 5F 69.5-54.0-38.3-11.1(馬なり) | 美浦・南W・稍重(石川裕) 6F 82.1-65.7-51.5-37.5-11.6(馬なり) |
5 | 10 | グランベルナデット | 松山 弘平 | 牝3 | 55.0 | 40.3 | 9 | 美浦・南W・稍重(助手) 7F 97.4-68.6-52.9-37.7-11.3(G前仕掛け) | 美浦・南W・稍重(助手) 6F 86.4-69.7-52.7-37.9-11.3(馬なり) |
6 | 11 | キタウイング | 江田 照男 | 牝3 | 55.0 | 239.8 | 22 | 栗東・CW・稍重(調教師) 6F 85.2-69.1-53.7-37.9-11.4(末強め) | 栗東・坂路・良(調教師) 800m 52.8-39.0-25.7-13.2(馬なり) |
6 | 12 | ドゥアイズ | 西村 淳也 | 牝3 | 55.0 | 53.8 | 10 | 栗東・CW・良(西村淳) 7F 96.5-65.4-51.9-37.8-12.4(馬なり) | 栗東・CW・良(西村淳) 5F 68.7-52.6-36.9-11.3(馬なり) |
7 | 13 | ラヴェル | 坂井 瑠星 | 牝3 | 55.0 | 72.1 | 13 | 栗東・CW・良(坂井瑠) 6F 81.4-65.7-50.8-36.4-11.8(一杯) | 栗東・坂路・良(坂井瑠) 800m 54.0-38.5-24.7-12.0(馬なり) |
7 | 14 | コンクシェル | 幸 英明 | 牝3 | 55.0 | 98.8 | 15 | 栗東・坂路・稍重(助手) 7F 93.1-63.6-50.0-35.9-11.7(一杯) | 栗東・CW・良(調教師) 6F 82.8-67.2-52.7-37.7-11.6(馬なり) |
7 | 15 | ヒップホップソウル | 横山 武史 | 牝3 | 55.0 | 27.5 | 6 | 美浦・南W・稍重(助手) 7F 99.2-68.2-52.5-37.6-11.4(馬なり) | 美浦・南W・稍重(助手) 6F 85.8-69.3-53.8-39.3-11.7(馬なり) |
8 | 16 | ピピオラ | 藤岡 康太 | 牝3 | 55.0 | 66.6 | 11 | 栗東・CW・良(藤岡康) 6F 83.9-67.7-52.2-36.9-11.4(末強め) | 栗東・CW・良(助手) 4F 52.1-36.9-11.8(強め) |
8 | 17 | ソレイユヴィータ | 武豊 | 牝3 | 55.0 | 111.1 | 16 | 栗東・CW・良(服部寿) 6F 84.4-68.0-52.4-37.9-11.5(末強め) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 54.7-39.1-25.2-12.3(馬なり) |
8 | 18 | エミュー | M.デムーロ | 牝3 | 55.0 | 136.8 | 18 | 美浦・南W・稍重(助手) 5F 67.9-51.7-36.9-11.8(直強め) | 美浦・坂路・良(助手) 800m 55.1-39.9-25.8-12.9(末強め) |
人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 5回 | 3回 | 4回 | 8回 | 25.0% | 40.0% | 60.0% |
2番人気 | 7回 | 5回 | 1回 | 7回 | 35.0% | 60.0% | 50.0% |
3番人気 | 5回 | 1回 | 2回 | 12回 | 25.0% | 30.0% | 40.0% |
4番人気 | 2回 | 2回 | 2回 | 14回 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
5番人気 | 0回 | 4回 | 2回 | 14回 | 0.0% | 20.0% | 30.0% |
6~9番人気 | 0回 | 4回 | 5回 | 71回 | 0.0% | 5.0% | 11.3% |
10番人気以下 | 1回 | 1回 | 4回 | 167回 | 0.0% | 1.2% | 3.5% |
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
逃げ馬 | 1回 | 2回 | 1回 | 20回 | 4.2% | 12.5% | 16.7% |
先行馬 | 3回 | 4回 | 4回 | 57回 | 4.4% | 10.3% | 16.2% |
差し馬 | 15回 | 10回 | 13回 | 118回 | 9.6% | 16.0% | 24.4% |
追い込み馬 | 1回 | 4回 | 2回 | 98回 | 1.0% | 4.8% | 6.7% |
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0回 | 4回 | 2回 | 33回 | 0.0% | 10.3% | 15.4% |
2枠 | 2回 | 2回 | 3回 | 32回 | 5.1% | 10.3% | 17.9% |
3枠 | 3回 | 1回 | 3回 | 33回 | 7.5% | 10.0% | 17.5% |
4枠 | 2回 | 3回 | 1回 | 34回 | 5.0% | 12.5% | 15.0% |
5枠 | 1回 | 3回 | 2回 | 34回 | 2.5% | 10.0% | 15.0% |
6枠 | 4回 | 2回 | 3回 | 31回 | 10.0% | 15.0% | 22.5% |
7枠 | 5回 | 2回 | 5回 | 45回 | 8.8% | 12.3% | 21.1% |
8枠 | 3回 | 3回 | 1回 | 51回 | 5.2% | 10.3% | 12.1% |
種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 19回 | 22回 | 15回 | 70回 | 15.1% | 32.5% | 44.4% |
ハーツクライ | 13回 | 6回 | 6回 | 71回 | 13.5% | 19.8% | 26.0% |
ハービンジャー | 11回 | 10回 | 12回 | 50回 | 13.3% | 25.3% | 39.8% |
キズナ | 9回 | 4回 | 5回 | 31回 | 18.4% | 26.5% | 36.7% |
キングカメハメハ | 7回 | 4回 | 6回 | 26回 | 16.3% | 25.6% | 39.5% |
ロードカナロア | 5回 | 3回 | 2回 | 27回 | 13.5% | 21.6% | 27.0% |
オルフェーブル | 4回 | 6回 | 5回 | 47回 | 6.5% | 16.1% | 24.2% |
ジャスタウェイ | 4回 | 3回 | 4回 | 24回 | 11.4% | 20.0% | 31.4% |
ヴィクトワールピサ | 3回 | 6回 | 2回 | 19回 | 10.0% | 30.0% | 36.7% |
エピファネイア | 3回 | 4回 | 1回 | 26回 | 8.8% | 20.6% | 23.5% |
秋華賞2023 - 過去10年のデータ傾向
安パイは単勝5番人気以内のオークス出走馬で、関西馬ならまず確実
安全な捨て牌という言い回しをしたくらいだから、外れないというか、貧乏くじを引かないための賢明な策という点で、1番人気馬で5頭絡んできたということから、しっかりと分析を加えることが重要と考える。
三冠馬に、桜花賞回避でオークスから路線に乗ったミッキークイーンらが人気に応え、ヌーヴォレコルトと三冠濃厚とされたスターズオンアースがそれぞれ好走。
ザックリ言うと、オークス馬だけ人気に応えたというか、ひどい結果に終わらなかったという話。
残りの4着以下に関し、オークス連対馬は皆無で、全てオークス3着以下。
こうした背景から、秋華賞でひどい評価を受けることのなかったオークス出走馬が、ここまで6連勝中。
ヴィブロスでその流れは止まるが、一応、クラシックを目指して、チューリップ賞もフラワーCも頑張って挑戦したくらいで、似たような感じで全部賞金加算失敗のショウナンパンドラもおり、あとはメイショウマンボを筆頭に、オークス上位入線馬。
逆張りしたくなる気持ちもわからないではないが、時計の速いオークスほど、信用できる結果はないというのは、真理にも等しい競馬の核心をついたものがあると言える。
レコードホルダーであるラヴズオンリーユーは、復活後にしばらくすると大分立派になられたが、勝ち馬がどうこうではなく、それに等しい結果を残せれば、クロノジェネシスやスタニングローズのように誰でもなれるというレースレベルが堅持されているから、秋華賞でも破綻は生じないのである。
紫苑S組の成否は、オークスの前に桜花賞を使っていたら、まず着順が上がっていないとダメで…
ディアドラと昨年のスタニングローズは、オークスに至る過程こそ違えど、オークスの前に勝ち星を挙げていた上位入線馬。
2着に終わったファインルージュの場合、桜花賞は3着で、オークスは適性相応に、激しい消耗戦にもなって見せ場なし。
このあたり、オークスの結果が大きな影響を及ぼす。
そもそも、オークス未出走の重賞・紫苑Sのウイナーが、1回しか出てきていないので、ジュベナイルフィリーズとマイルCに出走のモリアーナの場合、回避したノームコアや見せ場を作れず終わったパッシングスルーなどよりは、ずっと上ではあるけれども、紫苑S2着以下の馬は、主要レースでの2着の実績があったような馬ばかりで、ヒップホップソウルやグランベルナデットに、勝ち馬以上のスケール感があるのか…、というところで、力通りの結果であったとも思えなくもないから、シランケドにもうちょっと頑張ってもらいましょう。(笑)
本流ではなくなったローズS組こそ、穴の巣窟
オークス未出走の馬が、近年で馬券に絡んだ例というのは、中京2000の変則9月開催で、イケイケな内容で買ってきたアンドヴァラナウトや条件馬として躍進のソフトフルートだとか、近年ではめっきり減った、札幌の2勝クラスを勝って、行けるところまでやってみたという三冠阻止寸前まで力の限り頑張ったミッキーチャームなど。
頭までは来ないというのは、ローズSの高速レース頻発と本番も軽いレースではないことでガス欠による敗戦が濃厚のワンパッケージによる、ある種出来レースの側面があるところで、ローズSの勝ち馬は、ついに11年前のジェンティルドンナまで遡らないと勝てていないという残念過ぎる傾向も…。
それでもオークス組が頑張ってきたが、今年はその牙城がついに崩れた。
高速ローズSが大復活の影響もある。
ローズSで好走した中で、特定の3頭が、夏の上がり馬。
穴馬ばかりで、アンドヴァラナウトだけは、勝ったことで勢いが止まったという内容であった。
タガノエトワールやカイザーバルなどは、社台牝系の血統馬だったから、今年の該当馬2頭がいずれも適度にいい線いってる感じでも、買うなら、ここはマラキナイアだろうか。
関東にもう3度も行っているようなところが、箱入り娘のマスクトディーヴァと少し違うところ。
共倒れも既定路線のようなところはあるが、来るならギリギリ権利獲りの馬の方がいい。
思ったより少ない完全連対馬は、言わずもがな、大体強い
エアグルーヴから始まり、昨年はいなかったが、その直系であるアンドヴァラナウトも該当。
いずれも連外しだったが、いずれにしても、異例のローテをとってきた中で、人気にもなったのだから、その血統は素晴らしいとなる。
また今年も、昨年のドゥラメンテ産駒・スターズオンアースが呪われているような流れを汲んで、同産駒のリバティアイランドが呪縛を解くために、やや力を抜いた中で勝つための作戦を実行する。<無論、大目標はこの先にある>
内回りコースを使われたことはなく、のびのび走れる競馬だけを経験してきたリバティには、道悪の経験さえないから、意外と、歴代三冠馬とは完全に違う一面もあったりするが、スティルインラブがトライアルで大きな不利を受けながら、本番では阪神開催での桜花賞レコード勝ちだったことからも、時計面で特筆すべきものがあり、リバティもアルテミスSは自身のミスというよりも、経験を積む中でプレッシャーの大きなレースをしたところで負けてしまったというだけのことで、その際に学習したことは、人馬のパフォーマンスに大きな好影響を与えたというここ3戦の内容。
無駄はないというのが、クラシック制覇をする者に共通するキャリア形成であるとされる。
そういうところにきて、ここまで完全連対で来たのは、重賞勝ち馬に限り、無敗馬は3頭すべて勝利、三冠馬は1敗のアーモンドアイも入って、これだけでも大いにパワーワード化しているが、ここに更に、ダイワスカーレット、レッドディザイア、ミッキークイーンといった2敗以上のクラシック好走馬が出てくる。
連勝馬はまず崩れず、エアグルーヴ以外のクラシックホースは全勝。
牝系ではなく、父に深く関わる血とはいえ、逆の言い方をすれば、エアグルーヴが遠くなればなるほど、正常化するはずなのであろうと、ここは好意的に受け止めておきたいところだ。
秋華賞2023- 出走予定馬の血統/成績/タイム
スプリンターズSに至る1週間の川田将雅を見て、本命対抗を入れ替えるしかないと思わせた、人馬の圧倒的実績
リバティアイランドの血統
組み合わせのバランスでは、ファミリーがラフショッドを経ないサイモンズシューズで共通する、ラフショッド系ヌレイエフの5×3がインパクト大の三冠・アーモンドアイに近く、キングカメハメハ、サンデーサイレンス、セックスアピールに加わる、この底力で世界レベルの牝系を取り込んだことで、ここ2例の、いや、ノーザンダンサーが入り組んだディープ産駒・ジェンティルドンナまでの近3頭分に関し、それらとの差は歴然というほど、別個の存在感を示すのが、このリバティアイランドである。
ヘイルトゥリーズン系の2大血脈で、同クロスを有する馬とすれば、ノーザンダンサーそのものではなく、直仔であるトライマイベスト・エルグランセニョールの母セックスアピールで共通<アーモンドアイの3代母>の全兄弟が、あまり濃くない5×4というのは、実に健全な形。
ただ、このファミリーのクロスは、セックスアピールの母であるベストインショーが3×4となる、リバティアイランドの祖母・コンデサールの存在も隠れ、実に、構造的な美しさも並行した高度な配合のテクニックを併せ持つ。
どの道、キングマンボ×ロベルト直系の配合で、軽い馬が出るわけがないのだが、新馬戦で見せた31.4秒の戦慄は、オークスでの歴史的独走劇で上乗せされる結果となり、今なお、進化の途上。
まさに今、天下取り間近のグッドルッキングフィリーなのだ。
リバティアイランドにとっての前走・オークスにおける、ド派手なパフォーマンスは、グレード制導入後最大となる、勝ち馬と2着以降との着差である6馬身差=推定タイムの基準通りにちょうど、2着ハーパーとは1秒差だった というのは、相手が伏兵ではなく、2番人気馬であったということでも、かつて、川田騎手が騎乗停止の岩田父に代わって手綱を執ったジェンティルドンナと共に築いた、2着ヴィルシーナに対する5馬身差の大勝以上に、遥かに中身は濃い。
ハイペースというほどではないにせよ、60秒くらいで序盤は展開し、それを好位の後ろから、それも対抗がギリギリ可能とされた面々に総マークされる中、とりわけ、勝負所でのハーパーとの手応えの差に、ほぼ馬なり完勝に等しいダービー3馬身差のトウカイテイオーやコントレイルと似たような雰囲気が醸し出されていた。
そんなハーパーが上がり時計では、個人記録の3位タイ。
3着で復活なった、とは次走を見たから言い切れるドゥーラの34.1秒には大きく見劣り、その上を行ったのが、有力の差し馬勢を引き連れ、ほぼレースをリードしていたリバティアイランド。
34秒ちょうどの上がりでは、数字を見ただけでも、後続との着差がグングン開く直線は容易に想像できる。
勝ちタイムの2:23.1というのは、奇しくも、同じように春二冠の父ドゥラメンテがレースレコードで完勝した2015年ダービーのタイムを、わずかに0.1秒上回った歴代2位のタイム。
桜花賞も2位。皐月賞がそうだったドゥラメンテと、ここまでほとんど同じ。
秋に順調に使えそうなだけ、娘は昨年のスターズオンアース同様、確実な進化を遂げているとできる。
秋華賞2023 - レース展開と最終予想
オークス上位入線組が、巧みなレースプランを要求される阪神や京都の内回りに挑み、しかし、時計勝負になりやすい下地がある、開幕2週目の日曜メインという点だけ不動だから、雨が降ったところで、今は2分前後では決着する。
そうした総合力を、オークスで大証明のリバティアイランドには、そもそも、死角などないのかもしれない。
アパパネは雨馬場の同着優勝で2分30秒にわずかに届かないくらいのタフなオークスから、トライアルを挟み、秋華賞を1分58秒中盤で乗り切り、実にあっさりと、他との違いを見せつけるような三冠達成。
それ以降の三冠馬は、皆、良馬場のオークスで2分25秒を切って勝っている馬ばかり。
ジェンティルドンナやラヴズオンリーユーというレコードホルダーよりも、タイムリーな突き抜け方ではなく、いつもどこでも強い勝ち方をするタイプに、既走条件に等しい2000Mが、死角とする視点とさえならないほど、すでに理論武装は完了しているリバティアイランド。
問題は、モリアーナやマスクトディーヴァの上昇力なのだが、その辺りを封じ込めそうな神戸新聞杯より始まった、サマーキャンプの鍛錬具合が判然とする、オープン戦がてら挑んだ大レース前哨戦群で圧倒的安定感を示した、パートナー・川田将雅の充実ぶりは圧巻。
思考の迷いなどみじんも感じさせず、断然人気のウシュバテソーロ・船橋、ウィルソンテソーロ・金沢など、後手後手に回って不思議ない展開も、ズブさが出すぎないような押し上げ方で、ほぼパーフェクトに勝たせたという完璧さ。
加えて、超高速戦を予期した神戸新聞杯では、苦しいところからゴール前だけ出てくる、ライアンもどきと評して差し支えないほど、頭もコントロールする技術そのものでも、熟達していることまで見せつけた上で、誰にでもチャンスのあったスプリンターズSも制し…。
思えば、昨年の桜花賞は、阪神のサトノグランツとよく似た、揉まれる展開にも耐えさせるだけの駆け引きで、自分を殺さない騎乗というのは同じようなものがあったし、リバティアイランドのドンケツ強襲は、普段以上にオルフェーヴルっぽさを全開にさせる意味で、もう一度追い込みの型に戻して、自由なウシュバテソーロの長所を最大限引き出したドバイで得た自信を、少しだけ結果に還元しただけとも思えた。
これ以上のパートナーなど、望むべくもなく、近年の三冠総なめを達成したルメール、松山、福永現調教師らに肖りながら、三冠の一翼を担ったジェンティルドンナとのコンビで得た経験などを合わせると、マスクトディーヴァが逃げられたら少し怖いとしても、何度か対戦したモリアーナだと、限界のポイントに加え、見たことある奴…、と思わせることができるだけでも、かなりのアドヴァンテージ。
反動等の危険性を除去するなら、勝った方より、負け癖がついていても、どこかでハマると強烈なパフォーマンスをみせるハーツクライの直系・マラキナイア<前走のローズSは川田騎手が騎乗>に、底力での連続好走を期待した方が、妙味もあっていいと考えた。
いずれにせよ、レースを見た後に考えるべきものがあるか、またそうではないと、皆が思った通りの結果となるのか。
内回りの問題は時計で解決してくれるわけだが、雨馬場だけが怪しいのは事実。
しかし、ブエナビスタなどは、古馬になるまで渋馬場の経験はなかったものの、宝塚と秋天は連続して連に絡んだ。
ここで負けている馬、それも降着処分により、もう一つ着順を落とした馬を引き合いに出すのは筋違いのようではあるが、持っている馬というのは、自分が中心なので、決まって、いい方に取れるケースが遥かに多い。
雨が原因で負けるなら、ちょうどいい調整の時間とできるし、パワーアップせざるを得ないから、故障以外のアクシデントで、スケールダウンのきっかけにはまずならない。
どう転んでも…、そう思わせることで始まる、自身が主導権を握った争いに、今最も強いイクイノックス・ルメールへと挑む前に、神が意地悪なことをするようにはとても思えない。
精一杯復帰を目指し闘ったデアリングタクトが、必ずアシストしてくれる一戦にもなりそうだ。