エリザベス女王杯 予想
目次
元は、ビクトリアCという秋華賞と同じ位置づけのレースだったものが、エリザベス女王の来日や、古牝馬の目標となる競走の創設に関連して、今の11月京都の2200Mに固定されたのは、1996年です。
この年はNHKマイルCも創設された重要な年。
地方との交流も実質解禁された時期と重なり、その流れから、クラシック競走の外国産馬、外国調教馬への解放のゴールへと向かっていったわけですから、単なるマイナーチェンジとは意味が違います。
よって、強い牝馬が勝つという歴史が、初期の段階から定着したため、勝ち馬のレベルは極めて高いのが特徴でもあります。
エリザベス女王杯 歴代の優勝馬
年度 | 1着馬 | 馬齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 馬齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 馬齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
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2010年 | スノーフェアリー | 3 | 54 | R.ムーア | 4 | セントレジャー④ | インティカブ | メイショウベルーガ | 5 | 56 | 池添謙一 | 2 | 京都大賞典① | フレンチデピュティ | アパパネ | 3 | 54 | 蛯名正義 | 1 | 秋華賞① | キングカメハメハ |
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2011年 | スノーフェアリー | 4 | 56 | R.ムーア | 1 | ブリティッシュチャンピオンS③ | インティカブ | アヴェンチュラ | 3 | 54 | 岩田康誠 | 2 | 秋華賞<1> | ジャングルポケット | アパパネ | 4 | 56 | 蛯名正義 | 4 | 府中牝馬S<14> | キングカメハメハ |
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「2012年」 | レインボーダリア | 5 | 56 | 柴田善臣 | 7 | 府中牝馬S④ | ブライアンズタイム | ヴィルシーナ | 3 | 54 | 内田博幸 | 1 | 秋華賞② | ディープインパクト | ピクシープリンセス | 4 | 56 | M.デムーロ | 5 | 1000万① | ディープインパクト |
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「2013年」 | メイショウマンボ | 3 | 54 | 武幸四郎 | 2 | 秋華賞① | スズカマンボ | ラキシス | 3 | 54 | 川田将雅 | 6 | 1000万① | ディープインパクト | アロマティコ | 4 | 56 | 三浦皇成 | 5 | 府中牝馬S⑦ | キングカメハメハ |
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2014年 | ラキシス | 4 | 56 | 川田将雅 | 3 | オールカマー② | ディープインパクト | ヌーヴォレコルト | 3 | 54 | 岩田康誠 | 1 | 秋華賞② | ハーツクライ | ディアデラマドレ | 4 | 56 | 藤岡康太 | 6 | 府中牝馬S① | キングカメハメハ |
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<2015年> | マリアライト | 4 | 56 | 蛯名正義 | 6 | オールカマー⑤ | ディープインパクト | ヌーヴォレコルト | 4 | 56 | 岩田康誠 | 1 | オールカマー② | ハーツクライ | タッチングスピーチ | 3 | 54 | C.ルメール | 4 | 秋華賞⑥ | ディープインパクト |
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2016年 | クイーンズリング | 4 | 56 | M.デムーロ | 3 | 府中牝馬S① | マンハッタンカフェ | シングウィズジョイ | 4 | 56 | C.ルメール | 12 | 府中牝馬S⑦ | マンハッタンカフェ | ミッキークイーン | 4 | 56 | 浜中俊 | 2 | ヴィクトリアマイル② | ディープインパクト |
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2017年 | モズカッチャン | 3 | 54 | M.デムーロ | 5 | 秋華賞「3」 | ハービンジャー | クロコスミア | 4 | 56 | 和田竜二 | 9 | 府中牝馬S<1> | ステイゴールド | ミッキークイーン | 5 | 56 | 浜中俊 | 3 | 宝塚記念<3> | ディープインパクト |
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2018年 | リスグラシュー | 4 | 56 | J.モレイラ | 3 | 府中牝馬S② | ハーツクライ | クロコスミア | 5 | 56 | 岩田康誠 | 9 | 府中牝馬S⑤ | ステイゴールド | モズカッチャン | 4 | 56 | M.デムーロ | 1 | 札幌記念<3> | ハービンジャー |
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2019年 | ラッキーライラック | 4 | 56 | C.スミヨン | 3 | 府中牝馬S<3> | オルフェーヴル | クロコスミア | 6 | 56 | 藤岡佑介 | 7 | 府中牝馬S<5> | ステイゴールド | ラヴズオンリーユー | 3 | 54 | M.デムーロ | 1 | 優駿牝馬① | ディープインパクト |
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2020年 | ラッキーライラック | 4 | 56 | C.ルメール | 1 | 札幌記念③ | オルフェーヴル | サラキア | 5 | 56 | 北村友一 | 5 | 府中牝馬S「1」 | ディープインパクト | ラヴズオンリーユー | 4 | 56 | M.デムーロ | 3 | 府中牝馬S「5」 | ディープインパクト |
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2021年 | アカイイト | 4 | 56 | 幸英明 | 10 | 府中牝馬S⑦ | キズナ | ステラリア | 3 | 54 | 松山弘平 | 7 | 秋華賞⑥ | キズナ | クラヴェル | 4 | 56 | 横山典弘 | 9 | 新潟記念③ | エピファネイア |
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2022年 | ジェラルディーナ | 4 | 56 | C.デムーロ | 4 | オールカマー① | モーリス | ウインマリリン | 5 | 56 | D.レーン | 5 | 札幌記念③ | スクリーンヒーロー | 2位同着 | ライラック | 3 | 54 | M.デムーロ | 12 | 秋華賞⑩・阪神 | オルフェーヴル | |
2023年 | ブレイディヴェーグ | 3 | 54 | C.ルメール | 1 | 関西TVローズS② | ロードカナロア | ルージュエヴァイユ | 4 | 56 | 松山弘平 | 5 | アイルランド府中牝馬② | ジャスタウェイ | ハーパー | 3 | 54 | 川田将雅 | 3 | 秋華賞③ | ハーツクライ |
主な勝ち馬
メジロドーベル 1998年~1999年連覇
-その他勝ち鞍-
阪神3歳牝馬S<現ジュベナイルフィリーズ> 1996年
優駿牝馬、秋華賞 1997年
アドマイヤグルーヴ 2003年~2004年連覇
※その他G1勝ち鞍なし
スノーフェアリー 2010年~2011年連覇
※英国調教馬
-その他勝ち鞍-
オークス2勝<英・愛>、香港C 2010年
アイリッシュチャンピオンS 2012年
エリザベス女王杯の特徴
その気になれば、逃げ切りも殿一気も決めることが可能なフェアなレースではありますが、牝馬には距離が長いので、力のある馬に有利である一方、
ガッツのある伏兵の登場を待つ以外に、速いペースを望むのは酷というのが当然の、スロー頻発レース。
連覇も多いレースですが、逃げ粘りの連続好走もそれと同じくらいの頻度で起きています。
エリザベス女王杯 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
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1番人気 | 1回 | 3回 | 3回 | 3回 | 10% | 40% | 70% |
前走オールカマー2~5着 | 2回 | 1回 | 0回 | 1回 | 50% | 75% | 75% |
オールカマー勝ち馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 1回 | 0% | 0% | 0% |
クラシックホース/秋華賞含む | 1回 | 1回 | 3回 | 11回 | 7% | 13% | 33% |
G1の連対馬(古馬) | 5回 | 3回 | 4回 | 28回 | 13% | 20% | 30% |
ヴィクトリアマイル1番人気 | 2回 | 1回 | 2回 | 2回 | 29% | 43% | 71% |
府中牝馬Sの勝ち馬 | 1回 | 1回 | 1回 | 5回 | 13% | 25% | 38% |
G1の連対馬(3歳) | 3回 | 3回 | 2回 | 14回 | 14% | 27% | 36% |
G1の未連対(3歳) | 0回 | 1回 | 1回 | 15回 | 0% | 6% | 12% |
秋華賞勝ち馬 | 1回 | 1回 | 1回 | 3回 | 17% | 33% | 50% |
クラシックレース複数連対 | 4回 | 3回 | 4回 | 10回 | 19% | 33% | 52% |
当該年未勝利のG1馬 | 2回 | 0回 | 1回 | 9回 | 17% | 17% | 25% |
クラシック二冠以上の馬 | 2回 | 0回 | 2回 | 4回 | 25% | 25% | 50% |
M.デムーロ<4年連続・継続> | 2回 | 0回 | 3回 | 3回 | 25% | 25% | 63% |
ディープ産駒<6年連続> | 2回 | 2回 | 5回 | - | - | - | - |
岩田康誠<2着王> | 0回 | 4回 | 0回 | 4回 | 0% | 50% | 50% |
東京の重賞に連対実績のある3歳馬 | 2回 | 2回 | 2回 | 12回 | 11% | 22% | 33% |
東京の重賞に連対実績のあるオークス連対馬 | 2回 | 2回 | 2回 | 3回 | 22% | 44% | 67% |
1番人気1勝は、裏から見た方が得策です。
勝率1割で、馬券内であることを示す複勝圏に入る確率が7割というのは、とりようによっては、1番人気を頭から狙わず、着順を固定して狙う以外は、点数を押さえて、
馬連や3連複をオッズに合わせて、強弱をつけよという掲示とするのがいいのでしょうが、本命党には頭の痛い傾向でもあります。
この前の10年と合わせて、20年で人気に応えたのは、古い順に、ファインモーション、ダイワスカーレット、4歳時のスノーフェアリー…。
これに1位入線の3歳時のカワカミプリンセスだけですから、分かりますよねということになるでしょう。
ヒシアマゾンもエアグルーヴも、あのブエナビスタも負けたレースです。
デムーロ騎手や岩田騎手に見られる傾向は、古馬解放直後からもずっとあって、武豊騎手が勝ち始めたら4連覇ということもありました。
たかだが四半世紀で、連覇もあれだけあって、そして牝馬のGⅠ。
春のヴィクトリアマイルと同じく、スペシャリストのためのレースであるという認識を持つべきでしょう。
エリザベス女王杯の攻略ポイント
距離適性以外で関門突破を可能とする要素は、勢いくらいしかないというのが正直なところです。
牝馬にとっては過酷な条件なので、オークス好走実績がある馬、2200Mが得意な馬、それ以外だと適性の判然としないGⅠ初挑戦の新興勢力などでしょうか。
いずれにせよ、人気馬ほど2000Mを超える距離での確かな実績が重要で、変に1800Mで強い馬が路線の構成上かなりいるので、
あまり牝馬限定戦で強い馬ばかり押さえるのは無益でしょう。
エリザベス女王杯2023の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
エリザベス女王杯の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第48回エリザベス女王杯(G1) |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2023年11月12日(日) |
発走時間 | 15時40分 |
開催場所 | 京都競馬場 |
距離 | 2200m |
コース | 右回り |
賞金 | 1億3000万 |
レコードタイム | 2:09.7 |
エリザベス女王杯2023の予想オッズ/出走馬(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
エリザベス女王杯2023の予想オッズと登録馬
枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 | 1週前追い切り | 最終追い切り |
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1 | 1 | ブレイディヴェーグ | C.ルメール | 牝3 | 54.0 | 2.7 | 1 | 栗東・CW・良(団野) 7F 98.8-67.3-52.4-36.9-10.7(馬なり) | 栗東・CW・稍重(ルメール) 6F 80.3-65.2-50.4-35.7-11.3(馬なり) |
2 | 2 | ルージュエヴァイユ | 松山 弘平 | 牝4 | 56.0 | 15.4 | 7 | 美浦・ウッド・良(助手) 6F 81.7-65.5-51.3-37.2-11.3(馬なり) | 美浦・坂路・良(助手) 800m 52.0-37.7-24.6-12.1(馬なり) |
2 | 3 | ハーパー | 川田 将雅 | 牝3 | 54.0 | 5.4 | 2 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 53.6-38.6-24.7-12.3(馬なり) | 栗東・坂路・稍重(助手) 800m 55.4-39.9-25.7-12.5(馬なり) |
3 | 4 | ローゼライト | 和田 竜二 | 牝5 | 56.0 | 89.3 | 15 | 栗東・CW・良(助手) 6F 83.3-68.5-53.7-38.5-11.7(強め) | 栗東・CW・稍重(助手) 6F 83.8-68.5-53.8-38.9-12.1(末強め) |
3 | 5 | イズジョーノキセキ | 岩田 康誠 | 牝6 | 56.0 | 81.6 | 14 | 栗東・CW・良(岩田康) 6F 82.4-66.6-51.5-36.2-11.3(直強め) | 栗東・坂路・稍重(岩田康) 800m 55.2-38.6-24.3-12.0(馬なり) |
4 | 6 | ディヴィーナ | M.デムーロ | 牝5 | 56.0 | 10.3 | 4 | 栗東・CW・良(M.デムーロ) 6F 80.4-63.9-49.6-36.4-12.1(馬なり) | 栗東・坂路・稍重(助手) 800m 54.5-38.6-24.9-12.4(馬なり) |
4 | 7 | ジェラルディーナ | R.ムーア | 牝5 | 56.0 | 7.0 | 3 | 栗東・CW・良(団野) 6F 81.5-65.7-51.0-36.4-11.6(G前仕掛け) | 栗東・CW・良(団野) 6F 86.3-69.5-53.8-37.8-11.4(強め) |
5 | 8 | シンリョクカ | 木幡 初也 | 牝3 | 54.0 | 41.3 | 12 | 美浦・ウッド・良(木幡初) 5F 65.8-51.0-36.8-11.7(G前仕掛け) | 美浦・ウッド・良(木幡初) 5F 67.1-51.6-36.7-11.4(馬なり) |
5 | 9 | アートハウス | 坂井 瑠星 | 牝4 | 56.0 | 22.1 | 9 | 栗東・CW・良(坂井瑠) 6F 83.0-66.4-50.6-35.3-11.0(一杯) | 栗東・CW・稍重(調教師) 6F 83.2-66.8-51.2-36.0-11.2(馬なり) |
6 | 10 | ククナ | 浜中 俊 | 牝5 | 56.0 | 71.9 | 13 | 栗東・CW・良(助手) 6F 81.8-66.1-51.4-36.4-11.5(馬なり) | 栗東・CW・稍重(浜中) 6F 85.6-69.1-53.6-37.8-11.4(馬なり) |
6 | 11 | ライラック | 戸崎 圭太 | 牝4 | 56.0 | 12.2 | 5 | 美浦・ウッド・良(石川裕) 5F 63.8-49.6-36.1-11.8(馬なり) | 美浦・ウッド・良(戸崎) 6F 83.0-67.0-52.5-37.8-11.4(馬なり) |
7 | 12 | ゴールドエクリプス | 岩田 望来 | 牝4 | 56.0 | 21.7 | 8 | 栗東・坂路・良(助手) 800m 51.9-36.6-23.6-11.9(末強め) | 栗東・CW・稍重(岩田望) 6F 79.3-64.1-49.4-35.5-11.5(直強め) |
7 | 13 | サリエラ | T.マーカンド | 牝4 | 56.0 | 13.9 | 6 | 栗東・CW・良(助手) 6F 82.4-66.7-52.0-36.8-11.5(馬なり) | 栗東・CW・稍重(助手) 6F 85.5-68.9-53.5-37.7-11.5(直強め) |
8 | 14 | マリアエレーナ | 三浦 皇成 | 牝5 | 56.0 | 22.4 | 10 | 栗東・CW・良(助手) 6F 83.5-67.8-53.1-37.4-11.1(一杯) | 栗東・CW・不良(助手) 7F 95.6-64.6-50.8-36.8-11.7(一杯) |
8 | 15 | ビッグリボン | 西村 淳史 | 牝5 | 56.0 | 26.7 | 11 | 栗東・CW・良(西村淳) 6F 80.2-65.0-50.4-35.7-11.3(一杯) | 栗東・坂路・稍重(助手) 800m 52.3-38.2-25.3-13.0(馬なり) |
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
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逃げ馬 | 2回 | 3回 | 0回 | 16回 | 9.5% | 23.8% | 23.8% |
先行馬 | 4回 | 10回 | 3回 | 63回 | 5.0% | 17.5% | 21.3% |
差し馬 | 14回 | 6回 | 12回 | 107回 | 10.1% | 14.4% | 23.0% |
追い込み馬 | 0回 | 2回 | 4回 | 95回 | 0.0% | 2.0% | 5.9% |
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
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1枠 | 2回 | 2回 | 2回 | 31回 | 5.4% | 10.8% | 16.2% |
2枠 | 2回 | 2回 | 2回 | 33回 | 5.1% | 10.3% | 15.4% |
3枠 | 2回 | 4回 | 3回 | 30回 | 5.1% | 15.4% | 23.1% |
4枠 | 3回 | 1回 | 3回 | 33回 | 7.5% | 10.0% | 17.5% |
5枠 | 1回 | 3回 | 1回 | 35回 | 2.5% | 10.0% | 12.5% |
6枠 | 3回 | 2回 | 3回 | 31回 | 7.7% | 12.8% | 20.5% |
7枠 | 0回 | 5回 | 2回 | 45回 | 0.0% | 9.6% | 13.5% |
8枠 | 7回 | 2回 | 3回 | 43回 | 12.5% | 16.4% | 21.8% |
種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
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ディープインパクト | 8回 | 4回 | 11回 | 34回 | 14.0% | 21.1% | 40.4% |
ルーラーシップ | 5回 | 3回 | 1回 | 17回 | 19.2% | 30.8% | 34.6% |
ハーツクライ | 5回 | 2回 | 4回 | 27回 | 13.2% | 18.4% | 28.9% |
キズナ | 3回 | 3回 | 1回 | 6回 | 23.1% | 46.2% | 53.8% |
キングカメハメハ | 3回 | 1回 | 0回 | 16回 | 15.0% | 20.0% | 20.0% |
オルフェーヴル | 3回 | 1回 | 0回 | 12回 | 18.8% | 25.0% | 25.0% |
ゴールドシップ | 3回 | 0回 | 0回 | 6回 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
ドリームジャーニー | 2回 | 0回 | 2回 | 7回 | 18.2% | 18.2% | 36.4% |
ハービンジャー | 1回 | 6回 | 3回 | 24回 | 2.9% | 20.6% | 29.4% |
ステイゴールド | 1回 | 4回 | 1回 | 8回 | 7.1% | 35.7% | 42.9% |
エリザベス女王杯2023 - 過去10年のデータ傾向
念願のG1獲りに、1番人気は大きなリスクとなる
上位支持の馬が強いというほど、昨年の結果、その前の阪神も含め、きっちりと堅めに収まるわけではない一方、10年で1勝のみという割には、半分が馬券に絡んでくるので、問題はないという感じもする。
結局のところ、牝馬には長いので、調子が整っていないとそもそも苦しい。
後述の府中牝馬S組、何だなんだで捨てがたい説は、定説と化しているというよりも、常識的なローテで来る順当な実績上位馬の勢いが、相応に、G1の底力勝負では大切だという面もあるからだ。
正規変則両開催で連覇のラッキーライラックを除くと、あと4例の馬券内の馬は、ヌーヴォレコルト2回に、ラヴズオンリーユーとモズカッチャンと、見事に12F以上のG1に実績があるとか、このレースの好走馬がずらりと並ぶので、その他が、最近元気のない馬や重馬場の年に力を発揮できなかったヴィルシーナやデアリングタクトだから、意外と、牝馬限定戦の実績を重視した方がいいようにも思える。
間違いなく、G1馬が人気になるから、連戦連勝でも3番人気より下の評価であることが、初戴冠の条件にもなる。
ジェラルディーナは人気にならなければ、尚のこと有利であろう。
府中牝馬S組を押さえないのは、少し無理筋
2019年から過去10年分、今年以降また使われる、正規の京都開催における、古馬の表ルートである府中牝馬S組の好走率が、1:5くらいの割合とやや怪しげ面も抱えながらも、4勝4回の2着と切り替えると、大まかに買えそうな馬は見えてくるような傾向とできる。
それでも買わないというのは、いくらか意固地になりすぎているだけであろう。
主な好走馬は、リスグラシューやクイーンズリング、怒涛の確変状態に入ったサラキアといった中距離のエース級だとか、シングウィズジョイやクロコスミアなど、基本的にここでしか走らない、2、3歳時にはオープンになっていた穴馬。
本命党にも穴党にも、実においしい買い目であると同時に、阪神でもアカイイト、10年以上前ではレインボーダリアや2着が続いたオースミハルカなど、何かの拍子に思いきり弾ける伏兵は、敢えて、この本流から押さえるべきなのかもしれない。
オールカマー組が来るようになったのは、ついに最近のこと
ジェラルディーナはもちろん、ラキシスは変則の新潟組、翌年のヌーヴォレコルトはショウナンパンドラに返り討ちにされた後に、マリアライトにも逆転を許したという切ない連続2着。
まあ、いずれも強い馬であり、彼女たちの好走の実績から、ジェラルディーナの連続連対はほぼ既定路線という感じだが、少しローテーションの中身というか、開催場の変更などの要素は加わると、ラッキーライラックやそれこそラキシスも女王杯の前走であるオールカマーが新潟だったりとか、少しだけアレンジの加わった何かがあると、途端に名牝たちの底力が発動する。
妙味がある買い目になるかはさておき、今年はそれなりの高水準と言えるメンバー構成で、上位入線組はすでにG1実績のある馬ばかり。
マリアエレーナ、ジェラルディーナの着順はあまり問題ではない。
ただ、粗探しをすると、府中牝馬Sのような本流ではないし、間隔も距離も少し長く、中途半端ではある。
だから、全体的に牡馬の才能が強烈なほど抜き抜けるような存在が減って、代わりに、牝馬の中で猛烈系キャリアウーマンが跋扈する新世界へと転じると、こういう仕組みになってきたと解するのが自然か。
オールカマーはジャパンC以降の長めの距離に合う馬の前哨戦。
いい風に捉えると、両者とも軸候補である。
秋華賞組は、簡単には判別できない
昨年、重馬場に乗じて急襲をみせたライラックは、秋華賞の不発組。
そのまた前年のステラリアは、オークスの注目馬で、秋華賞も不完全燃焼に終わったが、ここで乱戦に乗じて台頭。
その前の京都開催の例の中にも、この手の馬はいて、ローズSを追い込んで制したタッチングスピーチが、秋華賞で不発後、ここで3着。
ただし、勝ったわけではないというのが、大きなポイント。
3歳馬で最初に勝ったのは、2002年の無敗覇者・ファインモーション、翌年もアドマイヤグルーヴが勝った。
いずれも武豊で前走1番人気。
ダイワスカーレット、繰り上げのフサイチパンドラ、最近減ったこのパターンの最後の成功例を作ったモズカッチャンらは、皆、それなりの人気になった3歳のトップグループの一頭。
モズの時は、リスグラシューもディアドラも一緒に出てきていたから、その時の様々なアクシデントがモズにはあったということで、心置きなく、能力全開としたエリザベス女王杯はこちらに軍配という結果。
オークスではモズカッチャンが最先着だった。
しかし、ショウナンパンドラや連続阪神出走のアカイトリノムスメ、スタニングローズらが、単純に反動で崩れたとも、事前では読み切れず、今風のローテで、能力全開はマスクトディーヴァの秋華賞激走で順当な部分があるブレイディヴェーグと、ずっといい競馬を続けるハーパーらは、きっと互角くらいの力があって、買うなら一緒の方が…。
成否の理由を事前に見つけることが難しいだけに、こういう狙い方しかないか。
エリザベス女王杯2023- 出走予定馬の血統/成績/タイム
距離耐性が重要な一戦にあって、両GPで好走という実績を加えた前年覇者が、大きく崩れる図はさすがに想定できない
ジェラルディーナの血統
父モーリスは2000MG1を2勝したが、それを超える距離は、古馬になってから使っていない。
ただ、ジェラルディーナはエリザベス女王杯のタフすぎる阪神重馬場変則開催年に、堂々の優勝馬となっている。
母ジェンティルドンナは、京都記念で稍重馬場の影響もあったが、悲惨な内容の不発により、妙な形で戦績に傷をつけてしまったものの、直後にドバイシーマクラシック、年末の大一番では、復活のグランプリウインで大団円。
オークス独走、史上唯一のJC連覇はあまりにも著名で偉業という女傑は、この京都2200を苦にしたが、1800で4勝、2200Mで2勝で全6勝の娘の方は、母よりも、3代父のグラスワンダーとよく似たキャリアの積み重ね方になっている。
古馬になって勝ったのは、1400、2200、1800、2500と見事な、非根幹距離型グランプリマイスターぶり全開のグラスワンダーは、孫世代でもゴールドアクターという有馬記念勝ち馬を出した。
ロベルトとサンデーのヘイルトゥリーズン同系配合馬に関しては、逆配合のアカイイトが、昨年とは違う意味で激戦となった2021年同阪神開催に勝利。
このタイプだと、激穴ルメール炸裂のシングウィズジョイやメイショウマンボも出てくる。
メイショウマンボと近い配合のジェラルディーナが、重馬場の阪神で勝ったのは当然だが、京都の2200も牝馬にはかなりタフ。
条件的には、むしろ、相手がより不利になって、ジェラルディーナが利するという展開になっているように思える。
故に、本命が相応しいはずだ。
エリザベス女王杯2023 - レース展開と最終予想
使い込まれる5歳良血のご令嬢・ジェラルディーナは、連覇の掛かる今年のエリザベス女王杯が、通算で22戦目となる。
キャリアの内、実に、10度の3着外しがありながらも、やや微妙な6着以内となると、古馬になるとこれを外さず、すべてオープン競走を使われる4歳以降では、【2・1・2・6】という戦績。
今年は見事に、6着が3度ある中で、一番ハイレベルだった宝塚記念が4着。
ここぞの場面で魅せる武豊が、唐突に現れたというだけでなく、何となく、ジェラルディーナのキャラクターが確定したようなところがある。
福永現調教師が、今の斉藤崇史厩舎に移った後、どうにもしっくりこないのでは困るということで、手綱を委ねられた時期も長かったという難しい面のあるタイプ。
このじゃじゃ馬を、どうやって、走り出したからもうボツにならないのかを突き詰めるように、上手でなくとも、どう形作りをしていくのかを、しっかりと時間をかけて、条件戦くらいなら簡単に勝てるからと、それでも気を緩めず、まずは差せる馬に作り変えるというテーマを、ただひたすら、薄氷を踏むかのような、慎重な運びが目立っていた。
裏を返せば、いつでも若き日のモーリスのように、自分をコントロールできないまま、不完全燃焼も無駄な消耗で、疲れてしまってギブアップを繰り返すのみとなってしまう危険を孕んでいたのだ。
古馬になって、体力がついてからは、まずで別の意味でモンスターとなっていった父の姿を、ライバル陣営の一人として客観視していた名手ならば、母も決して乗りやすいタイプではなかったと理解するジェンティルドンナのこと。
自分の型、特に体力がしっかりとついた後に、どういうスタンスでレースを順序立てて、勝ちに出るべきかを、決定づけるような教育が、昨夏の小倉記念の頃に、ある程度の目途を立てるまでに至ったように思う。
期せずして、勝負のレースになっていく以降のオールカマーなどの大きな重賞競走では、福永元騎手の手から離れ、しかし、しっかりと結果を出す馬になっていった。
決まったその型は、序盤から好位付けするようなことはせず、ある程度フリーハンドで、序盤はあまり急かさないという形。
大煽りの有馬記念も、インぴったりの昨年にオールカマーに関しても、ほぼ苦手に等しい内枠から、無理のないところから、ゆったりとポジションを決められる2200Mだとか、コーナー4つでも、どこかに中弛みがあるレースで、あの武豊騎手が敢行の捲りなども、騎手の腕一つで何とか繰り出せるなら、好勝負必至。
今回は、父でも母でも主戦級と言える仕事をしたムーア騎手が乗ってくれそうな状況。
加えて、その他の外国人騎手で、クリスチャン・デムーロ騎手が急かさないで走る彼女のリズムを大切にして、大外不利ではなかった雨馬場の昨年の一戦を制したことで、いかにも追わせるタイプ、欧州型の名手にぴったりという父似の印象を強めた面も強調点だろうか。
自分から下げる手はないから、いつ本気を出すのか読めないゴールドシップのようなタイプとは、天下のライアンとて、あまり相性はよくないが、気難しいけれども、走る気があるこのようなタイプは、ムラというだけであって、斉藤崇調教師もクロノジェネシスを一流に仕上げた実績があるから、そのあたりは抜かりなくであろう。
ここらについて、団野騎手や岩田望騎手らに、いかにも経験不足や技術面の未熟さを指摘する評価がされるだろうが、馬乗りの感覚という以前に、この辺の作り上げ方にポイントを絞り、何しろ、この血統だと念頭に置いた評価を下すなら、本気で走られる作りにまではしていなかったので…。
若手はこの経験を糧に、ルメール・川田の死闘をぐちゃぐちゃにするような、見事なヒール役を演じてもらいたいものだ。
特に、望来騎手には…。
もういくつも使うわけではないだろうし、順調な結果がここで出たなら、香港が引退の花道という算段。
そのためのムーア確保であり、福永調教師がその免許を取得する前に作っていった名牝の仔の個性について、最も理解ができる鞍上に声をかけたというだけで、単なる総仕上げではなくして、勝ちながらも、惜しまれつつの引退という青写真が透けて見える。
順序を違えぬよう、じっくりと裏路線で鍛えられたマリアエレーナとは、当初というか、小倉記念で意外な着差がついて、そちらは天皇賞に回ったほど勢いがあったが、今年は似たような感じ。
4、5着は続いているものの、大阪杯では僅差の入線。
思われているより、力差はないはずで、こちらも乗り替わりのようだが、23戦目の牝馬というハイキャリアに共通項のある同期同士。
狙いを絞り込むなら、こうした似た者同士が良かったりするものだが、決まって、脚質が逆の2頭がゴール前交錯するのが名物というエリザベス女王杯のこと。
自信をもって、この2頭でとは言えない一方、3歳勢の実力派2頭が、やや各前走で秋華賞好走の2頭に、別の場所でちょっと面食らったような負け方をしたので、斤量面でも上がり目でも、この相手関係なら有利としつつ、慎重にはなってしまう。