まずは、日本で競馬を見ている人たちにとって、知りたくもないのにそもそも知っているというものの筆頭格・サンデーサイレンスとその子孫に関する特長から見ていくとしましょう。
主なプロフィールはこちら。

サンデーサイレンス

1986年、USA産。
その3年後、当地のクラシックレースをライバルのイージーゴアと共に大いに盛り上げ、開催順にケンタッキーダービー、プリークネスSを制すも、最後のベルモントSではイージーゴアに一矢報いられ、三冠はならず。翌年に引退。

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種牡馬としてのサンデーサイレンス

血統面の魅力に乏しく、その結果をフロック視されたことで1989年の北米年度代表馬にも拘わらず、これほどの名馬があっさりと来日→種牡馬入りととんとん拍子で進み…。

サンデーサイレンスの誕生に始まり、彼を買い付けてきた吉田善哉氏の慧眼に至るまででも、それぞれに胸を打つようなストーリーが漏れなくついていくるという前提で、この名馬物語を完結させることは十分可能ですが、サンデーサイレンスさんはそんな「ある時代に生きた名馬レベル」では止まらなかったのです。


1994年にサンデーサイレンスの産駒が、日本でデビューを果たすと、父似の濃い黒鹿毛の名馬が続々誕生します。


当時の朝日杯3歳S<ステークス/現フューチュリティS>をフジキセキが制してから、翌95年の皐月賞はジェニュイン、ダービーはタヤスツヨシ…。


そんなことが1990年代後半から日本では当たり前になり、2002年夏にこの世を去ったその春に、皆の英雄となったディープインパクト<クラシック三冠>が誕生し、在りし日のサンデーサイレンスの偉大さを、改めてファン、関係者らは思い知らされることになったわけです。

早い話がサンデーサイレンスの系統=強い馬の系譜となります。

だから、この系統の話はそのまま、サンデーサイレンスの産駒のことを思い出すことで、大体の想像がつくというわけです。

サンデーサイレンスの代表的な産駒

ディープインパクト

<代表産駒:コントレイル>
小さくて元気。うさぎとかめに倣うなら、完全にうさぎです。
それも、毎度毎度驚異的に追い上げてくる、直線での瞬発力が売り物。


つい最近死んでしまったわけですが、何の因果か、コントレイルというサラブレッドの究極形のような才能が登場するというのも同じ。

サンデーサイレンス=ディープインパクトの構図が、血統の玄人でも多くの一般のファンでも思い立つ大まかなイメージ。


末脚の鋭さを武器にした馬が当然活躍していて、コントレイルはちょっと違うように見えますが、きっとこの馬が武器である瞬発力を最も安定的に繰り出していると思います。
機会があれば、お父さんとコントレイルのクラシックレースでの最終コーナーの手応えを見比べてみてください。


コントレイルの方が結構楽に走っているように見えます。

ステイゴールド

<代表産駒:オルフェーヴル>
かわいいけど、かなり狂暴。
オルフェーヴルと同じ父の産駒であるゴールドシップは小さい馬ではなかったですが、真っ直ぐ走らないとか、その抵抗感から透けて見える心理などは、サンデーサイレンスが秘める狂気そのもの。


危ない男だからこそ、何故だか惹かれる。母性本能をくすぐられ過ぎないことを祈るのみです。

ディープとは違って、瞬発力に乏しいのが一般的な特性。前向きな馬が少なく、みんな苦しい時にこそ本領発揮の性格から、パドックで格好いい馬より頼りなさげな華奢な馬に、雨が降った時などに期待するのが、正しい狙い方と言えるでしょう。

今のところ、この2頭が形成したラインが、サンデーサイレンス系の主流を形成。


その他のサンデーサイレンスの子孫も、サンデーサイレンス産駒がどういった成績だったかを調べれば、その長所に見当がつくので、掘り下げ方が難しくないから取っ付きやすく、とても分かりやすいのが特長であろうと思います。


まあ、その傾向に反するように、へそ曲がりを探す楽しみもあっていいでしょう。


名馬というのは、常にはみ出した存在であるからこそ、目立つわけですから。