朝日杯フューチュリティステークス 予想

アメリカジョッキークラブカップを予想

長く東の2歳王者決定戦として認識されてきた暮れの中山の名物競走でしたが、クラシック競走、とりわけ皐月賞との繋がりがここ20年ほどはかなり薄れるような傾向と合わせて、
阪神で後発の2000M重賞として行われてきたラジオたんぱ杯・NIKKEI杯の方がその役目を大いに果たしていることに加えて、中山には2000Mのオープン特別・ホープフルSがあったことで、
統合とシャッフルをした結果、2014年の開催から朝日杯とラジオNIKKEI杯&ホープフルSの合体レースの施行場所を変更、今の体系が大まかに作られました。
特に、朝日杯らしさの変化はなく、極端なハイペースがなくなり、牝馬が人気になる年もありましたが、中山時代から40年ほど牡馬が勝ち続けています。

朝日杯フューチュリティステークスの主な勝ち馬

・グランプリボス 2010年
・ロゴタイプ 2012年
・アドマイヤマーズ 2018年
・サリオス 2019年

朝日杯フューチュリティステークスの歴代優勝馬

 1着馬
性齢
斤量
騎手
人気
前走
父名
 2着馬
性齢
斤量
騎手
人気
前走
父名
 3着馬
性齢
斤量
騎手
人気
前走
父名
2010年
グランプリボス
牡2
55M.デムーロ
5京王杯2歳S①
サクラバクシンオー
リアルインパクト
牡2
55F.ベリー
4京王杯2歳S②
ディープインパクト
リベルタス
牡2
55福永祐一
2500万①
ディープインパクト
2011
アルフレード
牡2
55C.ウィリアムズ
1500万①
シンボリクリスエス
マイネルロブスト
牡2
55蛯名正義
4東京スポーツ杯2歳S【9】
ゼンノエルシド
レオアクティブ
牡2
55横山典弘
8京王杯2歳S①
アドマイヤムーン
2012年
ロゴタイプ
牡2
55M.デムーロ
7500万①ローエングリン
コディーノ
牡2
55横山典弘
1東京スポーツ杯2歳S①
キングカメハメハ
ゴットフリート
牡2
55C.スミヨン
3500万①
ローエングリン
2013年ここまでは中山1600
アジアエクスプレス
牡2
55R.ムーア
4500万①ヘニーヒューズ
ショウナンアチーヴ
牡2
55後藤浩輝
6500万①
ショウナンカンプ
ウインフルブルーム
牡2
55和田竜二
5500万①
スペシャルウィーク
<2014年> この年から阪神1600
ダノンプラチナ
牡2
55蛯名正義
1500万①ディープインパクト
アルマワイオリ
牡2
55勝浦正樹
14デイリー杯2歳S④
マツリダゴッホ
クラリティスカイ
牡2
55岩田康誠
3いちょうS①
クロフネ
2015年
リオンディーズ
牡2
55M.デムーロ
2新馬①
キングカメハメハ
エアスピネル
牡2
55武豊
1デイリー杯2歳S<1>
キングカメハメハ
シャドウアプローチ
牡2
55中谷雄太
11京王杯2歳S③
ジャングルポケット
2016年
サトノアレス
牡2
55四位洋文
6500万①
ディープインパクト
モンドキャンノ
牡2
55M.バルザローナ
7京王杯2歳S②
キンシャサノキセキ
ボンセルヴィーソ
牡2
55松山弘平
12デイリー杯2歳S②
ダイワメジャー
2017年
ダノンプレミアム
牡2
55川田将雅
1サウジアラビアロイヤルC<1>
ディープインパクト
ステルヴィオ
牡2
55C.デムーロ
3サウジアラビアロイヤルC<2>
ロードカナロア
タワーオブロンドン
牡2
55C.ルメール
2京王杯2歳S①
レイヴンズパス
2018年
アドマイヤマーズ
牡2
55M.デムーロ
2デイリー杯2歳S①
ダイワメジャー
クリノガウディー
牡2
55藤岡佑介
7東京スポーツ杯2歳S⑦
スクリーンヒーロー
グランアレグリア
牡2
55C.ルメール
1サウジアラビアロイヤルC①
ディープインパクト
2019年
サリオス
牡2
55R.ムーア
1サウジアラビアロイヤルC①
ハーツクライ
タイセイビジョン
牡2
55武豊
2京王杯2歳S①
タートルボウル
グランレイ
牡2
55池添謙一
14未勝利<1>
ルーラーシップ
2020年グレナディアガーズ
牡255川田将雅
7
未勝利①
フランケル

ステラヴェローチェ
牡255横山典弘
2
サウジアラビアロイヤルC【1】
バゴ
レッドベルオーブ
牡255福永祐一
1
デイリー杯2歳S①
ディープインパクト

朝日杯フューチュリティステークスの特徴

阪神のレースになってからというもの、中山で頻発していた猛ペースが全くなくなり、1番人気の好走率がぐっと上がりました。

人気1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1番人気6回4回6回4回30%50%80%
2番人気6回4回2回8回30%50%60%
3番人気1回2回2回15回5%15%25%
4番人気2回2回1回15回10%20%25%
5番人気1回2回3回14回5%15%30%
6~9番人気4回4回2回70回5%10%12.5%
10番人気以下0回2回4回133回0%1.4%4.3%

フェアな作りであるワンターンのコースとはいえ、若い馬には厳しい直線の急坂の効果もあって、先行して粘り込めるようなイージーさは皆無であるからこそ、
同じワンターンの東京で同じような先行抜け出しをしない限り、まず差し馬が台頭するレースです。
中山の頃よりも1800M以上の実績は意味をなさなくなっている一方で、たまに頑張っていた短距離型の台頭もなくなり、この辺りが人気馬有利の流れに繋がっているのではないかと思われます。

朝日杯フューチュリティステークス 過去10年のデータベース

 1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1番人気4回2回1回3回40%60%70%
GⅡ勝ち馬<GⅢ勝ちでも統一>2回3回2回8回13%33%47%
GⅢ勝ち馬2回0回2回20回8%8%17%
3勝以上1回1回1回7回10%20%30%
2勝/オープン3着以内3回6回5回50回5%14%22%
2勝/ここでオープン初出走4回1回2回13回20%25%35%
1勝/オープン3着以内0回1回1回28回0%3%7%
1勝/未勝利勝ち直後0回0回1回8回0%0%11%
1勝/新馬勝ちのみ1戦1回0回0回3回25%25%25%

沢山勝っている馬を狙うと痛い目に遭うことは間違いありません。

若い馬同士の争いで、キャリアや実績は重要なようで、スピード優先の短距離で勝ち星を重ねるくらいなら、
そんな単調な馬に育てないように大事に使われていた方が遥かに有利というデータが、3勝以上の馬の惨憺たる戦績として現れています。

唯一の勝ち星はマイル戦3連勝でGⅡ勝ちのアドマイヤマーズだけ。
中山時代より、1勝少ない実績でも足りていることから、新馬戦のみがキャリアの現種牡馬・リオンディーズが勝利したという流れにも合点がいきます。

そういう傾向もあって、2勝馬の選択が重要です。

確率論的には、オープンクラス初挑戦の馬の方が有利なようで、様々な経緯を経てここに挑む重賞実績馬が不利なわけではないというのが、レース攻略の肝となります。
その中で重要なのは、重賞勝ち馬の選択で、GⅡはレースレベルがGⅢと大差はないメンバーでも、連対確率が高いからこそ、頭狙いでなくても、
基本的にはしっかり拾わないといけない存在であって、1200~2000MまであるGⅢの好走実績よりは、安心できる要素にもなります。
マイルのGⅢのみ信用して、その他はGⅡか、新顔の2勝馬から。
オープン馬らしい振る舞いも、ここでは重要という話なのでしょう。

朝日杯フューチュリティステークスの攻略ポイント

中山と阪神でエグいほどの変化が起こったのが、勝ち馬の血統。
要するに、クラシックでも対応可能の系統が、血統の底力で制しているという流れが確定的で、ホープフルSのGⅠ昇格後の方がレパートリー豊富という流れと、それぞれのコース設定に見合った傾向が出ています。
間違っても、短距離向きにシフトしたミスプロ系が3着止まりのタワーオブロンドン以上に活躍するシーンは、想定する必要はなさそうです。

朝日杯フューチュリティステークス2021予想

朝日杯フューチュリティステークスの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第73回 朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)
グレード重賞(G1)
日程2021年12月19日(日曜)
発走時間15時40分
開催場所阪神競馬場
距離芝1600m
コース右回り
賞金7000万円
レコードタイム1:32.3

朝日杯フューチュリティステークス2021の予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

朝日杯フューチュリティステークス2021の予想オッズと登録馬

枠順馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
34セリフォスC.デムーロ牡255.01.91栗東・CW・稍重
6F 80.4-64.9-50.3-36.2-11.5(一杯)
栗東・CW・良
4F 56.4-40.1-12.3(馬なり
713ジオグリフC.ルメール牡255.02.82美浦・南W・重
6F 84.6-67.6-52.6-38.1-11.8(馬なり)
美浦・南W・稍重
6F 82.8-66.7-52.2-38.3-11.9(G前仕掛け)
47ダノンスコーピオン松山 弘平牡255.06.93栗東・CW・重
6F 81.9-66.9-52.4-37.3-11.7(馬なり)
栗東・坂路・良
800m 52.3-37.6-24.3-12.1(馬なり)
59ドウデュース武 豊牡255.011.14栗東・CW・重
6F 78.4-64.3-50.7-36.5-11.4(稍一杯)
栗東・ポリ・良
5F 64.8-50.4-37.4-11.5(馬なり)
611ドーブネ吉田 隼人牡255.015.15栗東・CW・稍重
6F 81.6-66.5-51.9-37.2-12.1(馬なり)
栗東・CW・良
6F 86.7-69.7-53.6-38.0-11.9(馬なり)
58プルパレイM.デムーロ牡255.027.76栗東・CW・重
5F 68.9-53.2-37.5-11.3(末一杯)
栗東・坂路・良
800m 52.1-37.2-24.0-12.1(末一杯)
46オタルエバー幸 英明牡255.031.57栗東・ポリ・良
6F 81.0-65.8-51.3-37.6-11.5(強め)
栗東・坂路・良
800m 52.2-37.6-24.3-11.9(馬なり)
712トウシンマカオ戸崎 圭太牡255.033.68美浦・南W・重
6F 84.1-67.1-52.1-37.6-11.9(馬なり)
美浦・坂路・稍重
800m 52.6-38.6-25.4-13.0(末強め)
23アルナシーム池添 謙一牡255.034.49栗東・CW・重
5F 66.8-52.2-37.5-11.5(末強め)
-
610スプリットザシー和田 竜二牝254.083.310栗東・坂路・重
800m 55.1-39.2-25.0-12.3(末強め)
栗東・坂路・良
800m 54.2-38.0-24.5-12.4(末強め)
35ヴィアドロローサ鮫島 克駿牡255.089.311美浦・南W・重
5F 66.9-52.2-37.8-11.9(一杯)
美浦・南W・稍重
5F 67.3-51.6-37.2-11.8(馬なり)
11カジュフェイス秋山 真一郎牡255.0132.712栗東・坂路・重
800m 52.5-38.2-25.2-12.9(馬なり)
栗東・坂路・良
800m 51.5-38.0-25.5-13.3(馬なり)
814トゥードジボン藤岡 佑介牡255.0137.613栗東・芝・稍重
5F 64.5-50.0-36.7-11.6(一杯)
栗東・CW・良
6F 85.5-69.8-54.2-38.4-11.4(一杯)
22セッカチケーン団野大成牡255.0249.014美浦・坂路・重
800m 56.3-41.1-26.7-13.2(馬なり)
美浦・南W・稍重
5F 68.1-52.4-38.5-12.5(馬なり)
815シンリミテス国分 優作牡255.0341.015栗東・CW・稍重
6F 83.9-67.7-52.6-37.4-11.6(一杯)
栗東・CW・良
6F 83.7-67.8-53.1-37.8-11.8(追って一杯)

脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回2回2回18回4.3%13%21.7%
先行馬11回4回7回51回15.1%20.5%30.1%
差し馬6回13回7回98回4.8%15.3%21%
追い込み馬2回1回4回92回2%3%7.1%

枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠6回2回4回26回15.8%21.1%31.6%
2枠3回2回5回29回7.7%12.8%25.6%
3枠3回4回1回32回7.5%17.5%20%
4枠3回3回3回31回7.5%15%22.5%
5枠0回4回1回34回0%10.3%12.8%
6枠2回4回1回33回5%15%17.5%
7枠1回0回4回37回2.4%2.4%11.9%
8枠2回1回1回37回4.9%7.3%9.8%

朝日杯フューチュリティステークス予想2021 - 過去10年のデータ傾向

人気勢の長短としては、人気になりそうな馬ほど、ここで勝ち切れない馬のキャリアと酷似していること以外、その他死角は乏しいと思われる。

ジオグリフ/ 札幌2歳S連対馬は、旧ラジオNIKKEI杯と強く結びついていたが、近年2歳重賞の中では異質な存在

普段なら、喜んで消しと行きたいところだが、新潟2歳Sの勝ち馬はデイリー杯の勝ち馬でもあり<人気を分けるセリフォス>、萩Sを制したダノンスコーピオンもデビュー戦は阪神のマイル戦という馬。

2着馬がそれぞれ、接戦の時ほど強力だったことは、大舞台に向けて理想のキャリアの重ね方となる。

そういう武器で戦えない、直線の脚勢の違いが勝負を決める最大要素となってきたジオグリフは、ここ10年ほど縁のない札幌2歳S優勝馬。

最後の好走馬である早世のコディーノは、中山時代の2着馬であり、前走は東スポ杯快勝のクラシックを目指していた馬。

札幌で完勝ながら、本番では逆転を許したロゴタイプには、以降全く勝負にならない力関係に転じている。

場所が移り、早期に1戦1勝の馬・リオンディーズが優勝馬に名を連ねた新星フューチュリティSは、昨年のように、1勝馬が重賞勝ち馬を負かすことが複数回あった。

同時に、ダノンプレミアムやサリオスらが、王道の東京マイル重賞・サウジアラビアロイヤルC優勝から、流れを作っている。

そうしたトレンドも近年の出来事に含まれるが、時の流れは早い。

京王杯2歳Sは中山時代はよくコネクションを生んでいたが、そうしたトレンドがずっと前に消え失せたように、今は、余裕ローテを組める夏デビューの馬の展開になっている。

気性的な問題はあまり感じられないジオグリフは、この下に記す有力勢に対し、フレッシュさで挑める。

普段の勝ち馬とは違う…。

阪神に移れば、コディーノのような弾け方をしているジオグリフは、キレで勝負できるという武器を手にしているから、その点の可能性が勝敗を分ける要素になるだろう。

十分に阪神外回り向きのロングスパートも反応のすばしっこさも証明している。

ダノンスコーピオン/ 重賞未経験の馬で来るのは無敗馬というよりも、1勝クラスをいい勝ち方で制した馬が多い

驚きの全敗。しかし、萩Sは昔で言えば京都2、3歳Sの位置づけに近く、東京スポーツ杯も今の京都2歳Sも、すでに登竜門としての位置づけを完全にモノにした「相応しい重賞競走」へと成長を遂げている。

今年も両レースからは、素晴らしい勝ち馬が登場。

萩Sはつい最近といっても2018年に、サートゥルナーリアが制した一戦。

ちょっと前ならワンアンドオンリーは可能性を広げるような2着。

メイショウサムソンに至っては、春にはすぐに世代を代表するエースになるのに、ここでは古馬に挑むまでほとんど経験のない馬券外の4着に敗れている。

近年は強い順で、力をつけた順にどんどん勝ち上がり、トライアルを強気に回避するための賞金加算に役立つ一戦だけに、人気で敗れるようなことになると後が辛い。

2番人気ながら、直線の伸びでキレというより重厚感を見せたダノンスコーピオンは、最近注目というか、実はスタンダートに近いキングマンボ系×サドラーズウェルズ系<エルコンドルパサーもワークフォースもタイトルホルダーも同じ組み合わせ>なので、クラシックディスタンスの1600は卒なくこなすはず。

弾けるほどキレることはないが、確実に伸びるという味わいがある。

人気があまりないなら、単勝などを押さえるべきだろう。

何故来ないかは、それは重賞馬の方が強かったから、という理屈に合わせて、自分は格下ではないことを堂々示したい。

セリフォス/ 早い時期に重賞2勝の馬は、中山・朝日杯時代から苦戦傾向

重賞2勝以上の馬で、このレースが中山開催時代から、1番人気ではなかったという例は、たったの1回しかない。

1996年 マイネルマックス… 1着、2番人気 〔函館、京成杯3歳Sを連勝〕

メイショウボーラー、コディーノらは、断然の支持を受けるも、最後は勝ち馬のコスモサンビーム、ロゴタイプら重厚な血統の持ち主に競り負けている。

ポイントは無敗であるかどうか。

重賞2勝以上で出走する時点で、ほぼ無敗は確実。

その点がマイネルマックスの場合だと、新馬戦でよくある叩き台の敗れ方をして、後はみんな同じ連戦連勝だから、今の時代、無敗以外で4戦4勝のチャンピオンを目指すことは厳しいと言える。

特に、マイネルマックスは朝日杯が初の1600M。

今の時代、そうしたタイプが勝つことも難しいから、中京、新潟、阪神の各1600戦快勝の記録だけに囚われず、厳しい戦いの連続で割り引くのが自然な流れ。

快速型のメイショウボーラー、上手に走れるコディーノらは速い馬の証明をしていたから、そこまで派手ではないセリフォスに残り目はあるが、何か他の有力馬の自滅や不利に運を委ねているようなところはある。

最上位人気になれば苦しいだろう。

クリスチャンはもう2週ほど日本で乗っているが、とても弾けている感じでもないから、過剰支持だと少し怖い。

 注目すべきは、連をまだ外していないオープンキャリアの少ない伏兵・昨年のグレナディアガーズタイプが今後主力になりそう

走る馬は早いうちに結果を出して、あっという間に出世してしまう。

しかし、例外となる存在も当然出てくる。

関西馬で、気性などの問題があって惨敗などあったところで、その他が強ければ、問題ない。

2015年優勝のリオンディーズは京都2000の新馬を制してから、直線一気の末脚でエアスピネルと武豊騎手の初制覇の夢を奪った。

昨年の2敗馬・グレナディアガーズは、オープン級でも苦しい勝率、連対率でありながら、誰よりもタフに直線で力強さを誇った。

ここに至る過程で連を外していた馬も当然勝てるレースだが、大概は2着止まり。

しかし、可能性があるとすれば、距離が長いところで結果を出しているだとか、キャラが際立っている馬がいれば、十分に昨年のような道悪だとかレコード決着の重賞勝ち馬が人気になる年は好勝負なのだから、そうしたタイプが今年いないので穴狙いはしづらい。

オープン特別組も1勝クラス特別・東京組も、信用ならない傾向や出走馬そのものがいない今年は、絞り込める要素として活用し、伏兵の付け入るスキなしの一戦とした根拠は、この穴要素満載の伏兵枠不使用、使用不可の登録馬から予測される好走の蓋然性の低さに基づいている。

まさかがあれば、新馬でセリフォスに敗れ、3戦目で初勝利のトゥードジボンだろうが、何となく除外なり回避しそうな雰囲気がある。

朝日杯フューチュリティステークス予想2021 - 出走予定馬の血統/成績/タイム

速い馬ではないことを示したドレフォン産駒のジオグリフだが、酷い競馬をしそうな気配がほとんどしないコース設定!

この馬のことは、血統表を分解すると個性が読み解けるようなところがある。

父・ドレフォン<その父Gio Ponti>/ ストームキャット直系

自身は3歳時に、サンタアニタのBCスプリントを制した名スプリンター。

翌年も現役を続行するも、今年と同じデルマーの開催年にいいメンバーが揃ったことで、人気にはなったが6着に敗れている。

父のジオポンティは、ストームキャット直系の孫にしては珍しく、北米の芝で活躍した名馬。

BC競走も3年続けて出走し、オールウェザーということで挑戦のクラシックは4歳時、あの絶対女王・ゼニヤッタに敗れるも2着。

翌年以降は芝のマイルに参戦し、欧米の名馬に敗れて勝てずじまい。

まあ、ジオポンティが血統の性質の通り、速いダートスターを生んだことに価値があるとすれば、代表産駒ドレフォンが日本にいることの意義は大きい。

母・アロマティコ<父キングカメハメハ>

エリザベス女王杯3着は4歳の時の記録であり、強い二冠牝馬・メイショウマンボと翌年優勝のラキシスらに完敗ながら、最後まで重賞を勝てなかった馬なのだから、クライマックスに近い見せ場であった。

初勝利は阪神内回りの1400ながら、あとは直線平坦の京都、小倉、新潟、函館の中距離戦なのだから、普段のG1競走にあまり縁がないことの窺える性質がはっきりと出ていた生粋の平坦巧者。

スピード勝負に限界がある一方で、末脚の爆発力ならば、時代のエース級と一瞬であれば負けないほどの決め手があった。

母母・ナスカ<サンデーサイレンス>

彼女がキーホース。

サンデーサイレンス直仔ということ以外にも、自身が未出走馬であり、上にオーバーザウォール、サンバレンティンといった福島重賞ウイナーに加え、ダービー2着など故障と戦いながら活躍のインティライミが一族の代表に近いところにいることで、レディチャッター-シャダイチャッターまたはこのアンデスレディーというどちらもノーザンテーストを父に持つ社台自慢の物持ちのいい牝系を継承するに最高のバックボーンと、消耗のない競走適齢期を過ごせた幸運も重なる。

種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
ディープインパクト53回46回49回280回12.4%23.1%34.6%
ロードカナロア21回14回17回142回10.8%18%26.8%
ハーツクライ19回10回16回135回10.6%16.1%25%
ダイワメジャー15回24回17回141回7.6%19.8%28.4%
キングカメハメハ14回13回8回86回11.6%22.3%28.9%
ルーラーシップ10回15回11回110回6.8%17.1%24.7%
エピファネイア10回10回7回51回12.8%25.6%34.6%
キズナ9回8回7回66回10%18.9%26.7%
ステイゴールド8回4回4回65回9.9%14.8%19.8%
ハービンジャー7回9回7回91回6.1%14%20.2%

所謂サンデー×ノーザンの配合はポンコツも沢山登場して、皆が嘆いたわけだが、断然血統馬として繁殖要員の位置づけにおいては、とりわけ繁殖牝馬ならばベストに近い。

ここで結果を残せなくとも、おじに長距離王のアルバートがいるのは頼もしいから、ジオグリフには長く活躍してもらいたいものだ。

ジオポンティがレイズアネイティヴの4×3を持つせいで、直仔ミスタープロスペクターらのクロスを併発するから、スピード型に出て不思議なかったが、抑えの利く馬にここまではなっている。

ジオグリフのこれからは、その辺りの血を開放して、積極的に動くしかなくなった時の粘り込む力が重要になってくる。

今のところは、身体を柔らかく使えるから、動きの制約は少ない。

朝日杯フューチュリティステークス予想2021 - レース展開と最終予想

最初からルメール騎手が乗れるという幸運もあったのだろうが、ジオグリフは思われているよりずっと、進化の速い馬のように思う。

ここまでは1800Mのレースを2戦。

ただし、腐っても東京のスローの新馬戦と否が応でもタフさが問われる札幌最終週の札幌2歳Sが比較的タイトに流れたから、両方とも別のレースをしていたことになる。

好位のインに収まった新馬戦は、みんなまだ厳しい東京の直線に挑む体力気力共に、大いに発展途上であるから、すぐにバランスを崩してしまっていたが、ジオグリフ自身は、進路を変えるひと手間があり、外に出して今度はマニュアル式のギアチェンジを鞍上が選択し、じわじわ加速させていった。

そのせいで、馬も加速させるためのステップを一度で理解したように、鞭も入ったり、何度も外へ一頭分ずつズレていったりとロスはアリながら、しっかりと伸びきった素晴らしい末脚を披露して、この結果を反映するかのように、札幌2歳Sは終始1番人気だった。

強調材料はそれよりも、大いに進路をロスさせてくれた2着馬のアサヒが、すでで東京スポーツ杯2着と上々の結果を出していることが挙げられるだろう。

おまけに、その際3着であった新馬1番人気支持のアスクビクターモアが、2戦目でアサヒを今度は破っている。

この馬もアイビーS3着。

勝ち馬が目立って強いとか、怪しげなレースレベルというのもあるが、細かいことは置いておくとして、近年の牡牝クラシックへ向けたステップという観点で重要なレースで結果を出していることも、十分に買える要素に繋がってくる。

ついでに言えば、4着カメハメハタイムも勝ち上がっていて、百日草特別に参戦して結果は出せなかったが、どことなくタイトルホルダーと似た雰囲気があって期待が持てる。

そんな隠れ好レースを難なく勝ち上がり、若さも見せながら、見事にスタートでやってくれた2戦目の札幌2歳Sは、前年にソダシ-ユーバーレーベン-バスラットレオンで決着、逃げたピンクカメハメハも不幸な事故に遭ったが、サウジアラビアで歴史的な勝利を挙げたレースが1000Mで59.2秒を記録する異様な展開でも、4コーナー1、2番手の馬が馬券内に入ったという強烈な実例の裏で、単なる差し決着ではあったが、それでも60.3秒の通過はかなり厳しい。

出なかったことを逆手に取ったクリストフの妙手もあるが、捲って勝ち切ったのだから、ユーバーレーベン級の魅力が少なくとも秘められるはずだし、ジオグリフ自身、ソダシが作ったコースレコードと同じ1:48.2を、東京のスローの新馬戦で記録しているから<札幌は1:49.1>、少なくとも両クラシックホースの間くらいのレベルにあることだけは確か。

近年のトレンドに乗らず、猛々しい名牝2頭は、東京をひと叩きしてジュベナイルフィリーズで再び好走した。

上手に流れに合わせて動けた価値は、見た目の派手さよりも<とはいえ、4馬身差圧勝は懐かしのマイネルプラチナム・1998年の5馬身差大楽勝に次ぐ大変な快走の記録>ずっと大きいはずだ。

右回りのワンターンに合っているとは必ずしも言い切れない前走内容でも、総合力で札幌の出世レースを完勝であり、似たようにこの時期高く評価される新潟2歳S勝ちのセリフォスと、理論上では同格。

おまけにワンターンのスローのみの経験で、新潟では限界に近い1:33.8を記録のセリフォスは、恐らく苦手な類の超スローのデイリー杯を平凡な時計でギリギリクリアだから、その辺りの伸びしろは元気満々のジオグリフの方にちょっと分がある。

一方、阪神でしか走っていないダノンスコーピオンはロードカナロア×スライゴベイ・サドラーズウェルズ直仔という重厚な配合であるから、似たような作りとも考えられるかつての2歳女王・レシステンシア的才能も、十分発揮して不思議ない。

同時に、接戦を制した競り強さは認めつつ、どうしても時計面だとか上がり勝負に対する、クラシックディスタンスにおけるパフォーマンスに平凡な面を持っている可能性も否定できない。

どうしたって、どの馬も不完全な中で戦わねばならないのが2歳タイトル戦である。

死角は色々あっても、この3頭に関しては大目に見ておく必要を感じている。

彼らの可能性について、常識的な視点からもここでは肩入れしておきたいところだ。

朝日杯フューチュリティステークス 過去の予想と結果