NHKマイルカップ 予想
目次
- 1 NHKマイルカップ 予想
- 2 NHKマイルカップの特徴
- 3 NHKマイルカップの歴代優勝馬
- 4 NHKマイルカップ 過去10年のデータベース
- 5 NHKマイルカップの攻略ポイント
- 6 NHKマイルカップ2023の予想 過去10年間のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
- 7 NHKマイルカップ2023の予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
- 8 NHKマイルカップ2023 - 過去10年のデータ傾向
- 9 NHKマイルカップ2023 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
- 10 NHKマイルカップ2023 - レース展開と最終予想
- 11 NHKマイルカップ 過去の予想と結果
1996年にJRAが図った大転換施策の一つとして、当時、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍馬が激増していた外国産馬が、3歳春にクラシックレースに一切出られないという<2001年以降徐々に解消>不遇に対し、
最も合理的な解決法として、前年までダービートライアルとして重要格付けの一戦に位置づけられたNHK杯を完全リニューアルして創設されたのが、全ての3歳馬に出走可能なGⅠレース・NHKマイルCです。
ところが、時代の流れに則して、内国産馬のレベルアップと輸入される競走馬の絶対数が減った影響が、準クラシック競走という立ち位置から、
単純なマイルチャンピオン競走に変化させる最大要因により、細分化がより進んだ現在は、中距離型の参戦そのものが激減しています。
開催年 | 馬名 | 備考 |
---|---|---|
1998年 | エルコンドルパサー | 同年ジャパンC制覇 |
2001年 | クロフネ | 同年ジャパンCダートレコード勝ち |
2010年 | ダノンシャンティ | このレースを日本レコードで快勝 |
NHKマイルカップの特徴
何の縛りもない東京の1600Mコースということで、実力がない者は、即時脱落の厳しい条件であると同時に、
反対に、団栗の背比べでかつ雨でも降ろうものなら、良馬場でされ荒れるのに、度を越した波乱も2000年代では頻発していました。
最近、その雨の影響がほとんどないため、前走で大敗していたような馬が台頭する条件は限られますが、レベル差は世代内のタレントの絶対数に比例するため、不当な低評価を受けた馬には要注意です。
NHKマイルカップの歴代優勝馬
1着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2011年 | グランプリボス | 牡3 | 57 | C.ウィリアムズ | 1 | ニュージーランドT③・阪神 | サクラバクシンオー | コティリオン | 牡3 | 57 | 小牧太 | 2 | 毎日杯② | ディープインパクト | リアルインパクト | 牡3 | 57 | 内田博幸 | 4 | ニュージーランドT⑪・阪神 | ディープインパクト |
2012年 | カレンブラックヒル | 牡3 | 57 | 秋山真一郎 | 1 | ニュージーランドT① | ダイワメジャー | アルフレード | 牡3 | 57 | C.ウィリアムズ | 3 | スプリングS「12」 | シンボリクリスエス | クラレント | 牡3 | 57 | 小牧太 | 15 | 弥生賞<12> | ダンスインザダーク |
2013年 | マイネルホウオウ | 牡3 | 57 | 柴田大知 | 10 | ニュージーランドT⑦ | スズカフェニックス | インパルスヒーロー | 牡3 | 57 | 田中勝春 | 6 | ファルコンS① | クロフネ | フラムドグロワール | 牡3 | 57 | 横山典弘 | 8 | 京成杯⑩ | ダイワメジャー |
2014年 | ミッキーアイル | 牡3 | 57 | 浜中俊 | 1 | アーリントンC① | ディープインパクト | タガノブルグ | 牡3 | 57 | 三浦皇成 | 17 | 橘S① | ヨハネスブルグ | キングズオブザサン | 牡3 | 57 | 蛯名正義 | 12 | 皐月賞⑮ | チチカステナンゴ |
2015年 | クラリティスカイ | 牡3 | 57 | 横山典弘 | 3 | 皐月賞⑤ | クロフネ | アルビアーノ | 牝3 | 55 | 柴山雄一 | 4 | フラワーC① | ハーランズホリデイ | ミュゼスルタン | 牡3 | 57 | 柴田善臣 | 2 | スプリングS⑦ | キングカメハメハ |
2016年 | メジャーエンブレム | 牝3 | 55 | C.ルメール | 1 | 桜花賞④ | ダイワメジャー | ロードクエスト | 牡3 | 57 | 池添謙一 | 2 | 皐月賞⑧ | マツリダゴッホ | レインボーライン | 牡3 | 57 | 福永祐一 | 12 | ニュージーランドT⑤ | ステイゴールド |
2017年 | アエロリット | 牝3 | 55 | 横山典弘 | 2 | 桜花賞<5> | クロフネ | リエノテソーロ | 牝3 | 55 | 吉田隼人 | 13 | アネモネS④ | スペイツタウン | ボンセルヴィーソ | 牡3 | 57 | 松山弘平 | 6 | ニュージーランドT<3> | ダイワメジャー |
2018年 | ケイアイノーテック | 牡3 | 57 | 藤岡佑介 | 6 | ニュージーランドT② | ディープインパクト | ギベオン | 牡3 | 57 | M.デムーロ | 2 | 毎日杯② | ディープインパクト | レッドヴェイロン | 牡3 | 57 | 岩田康誠 | 9 | アーリントンC③ | キングカメハメハ |
2019年 | アドマイヤマーズ | 牡3 | 57 | M.デムーロ | 2 | 皐月賞④ | ダイワメジャー | ケイデンスコール | 牡3 | 57 | 石橋脩 | 14 | 毎日杯④ | ロードカナロア | カテドラル | 牡3 | 57 | B.アブドゥラ | 7 | アーリントンC② | ハーツクライ |
2020年 | ラウダシオン | 牡3 | 57 | M.デムーロ | 9 | ファルコンS「2」 | リアルインパクト | レシステンシア | 牝3 | 55 | C.ルメール | 1 | 桜花賞「2」 | ダイワメジャー | ギルデッドミラー | 牝3 | 55 | 福永祐一 | 6 | アーリントンC<2> | オルフェーヴル |
2021年 | シュネルマイスター | 牡3 | 57 | C.ルメール | 2 | ディープインパクト記念② | キングマン | ソングライン | 牝3 | 55 | 池添謙一 | 7 | 桜花賞⑮ | キズナ | グレナディアガーズ | 牡3 | 57 | 川田将雅 | 1 | ファルコンS② | フランケル |
2022年 | ダノンスコーピオン | 牡3 | 57 | 川田将雅 | 4 | アーリントンC(G3) | ロードカナロア | マテンロウオリオン | 牝3 | 57 | 横山典弘 | 3 | ニュージーランドT(G2) | ダイワメジャー | カワキタレブリー | 牡3 | 57 | 菅原明良 | 18 | アーリントンC(G3) | ドレフォン |
2023年 | シャンパンカラー | 牡3 | 57 | 内田博幸 | 9 | ニュージーランドT<3> | ドゥラメンテ | ウンブライル | 牝3 | 55 | 横山武史 | 8 | ニュージーランドT<2> | ロードカナロア | オオバンブルマイ | 牡3 | 57 | 武豊 | 3 | アーリントンC「1」 | ディスクリートキャット |
良は無印・○は着順/<稍>「重」【不良】
NHKマイルカップ 過去10年のデータベース
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 4回 | 1回 | 0回 | 5回 | 40% | 50% | 50% |
朝日杯参戦馬 | 5回 | 2回 | 4回 | 39回 | 10% | 14% | 22% |
阪神JF参戦馬 | 1回 | 1回 | 0回 | 8回 | 10% | 20% | 20% |
毎日杯組 | 0回 | 4回 | 0回 | 8回 | 0% | 33% | 33% |
皐月賞組 | 2回 | 1回 | 1回 | 13回 | 12% | 18% | 24% |
桜花賞組 | 2回 | 1回 | 0回 | 12回 | 13% | 20% | 20% |
無敗馬 | 1回 | 1回 | 0回 | 4回 | 17% | 33% | 33% |
アーリントンC1~3着 | 1回 | 0回 | 4回 | 18回 | 4% | 4% | 22% |
ニュージーランドT組 | 4回 | 0回 | 2回 | 54回 | 7% | 7% | 10% |
朝日杯の組が強いというより、阪神に替わる前の中山の時代から、継続的に勝ち馬を出している主要路線の大元のようなところがあり、
当然、同じワンターンでコネクションもあるため、まずは、数が一定以上存在する主要路線組の取捨選択が肝になります。
ニュージーランドTもアーリントンCも、数の割に安定して好走馬を出せないのは、好結果が本番の内容と比例しないため。
ならば、朝日杯に参戦した実績やその好結果を、ここで反映した方がずっと利口というわけです。
昔は、アーリントンCから毎日杯のローテになって、次が本番ということもあってのコネクションが存在していて、毎日杯組はその他の1800辺りを使っていた馬を取りまとめる意味もあって、
NHKマイルCの伝説の勝ち馬列伝では、この組がやたらと登場してきたのですが、皐月賞前日のアーリントンC開催となって、徐々に、トライアルとしての機能が強化されつつあります。
いずれ、完全に主流となる中3週以内の組と、クラシックトライアルからの直行組の対決構図になるでしょうから、毎日杯がダービーへ向けたステップに使われ始めている現状、あまり信用しない方がいいのかもしれません。
NHKマイルカップの攻略ポイント
中山ではNHKマイルCでは問われない能力が求められるので、まるでコネクションがないようで、皐月賞やそのトライアルも中山で行われる以上は、
案外、朝日杯が阪神で行われるからこそ、関東圏での実績は、中山でこそという面もあります。
ラウダシオン以外の勝ち馬は、中山でも好走実績のあった馬ばかりで、細かいことでも、関西馬が中山<できればNZT以外で>を使っていれば、リスクは軽減されると思えます。
NHKマイルカップ2023の予想 過去10年間のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
NHKマイルカップの予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第28回NHKマイルカップ (G1) |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2023年5月7日(日) |
発走時間 | 15時40分 |
開催場所 | 東京競馬場 |
距離 | 芝1,600m |
コース | 左回り |
賞金 | 1億3000万円 |
レコードタイム | 1:30.5 |
NHKマイルカップ2023の予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
NHKマイルカップ2023の予想オッズと登録馬
枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 | 1週前追い切り | 最終追い切り |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | フロムダスク | 横山 和生 | 牡3 | 57.0 | 80.6 | 17 | 栗東・坂路・重(助手) 800m 49.1-35.9-24.3-12.7(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 53.6-38.5-24.4-11.8(末強め) |
1 | 2 | モリアーナ | 横山 典弘 | 牝3 | 55.0 | 11.4 | 9 | 美浦・南W・稍重(武藤) 5F 67.5-51.3-36.7-11.3(馬なり) | 美浦・南W・良(武藤) 6F 82.3-66.4-51.7-37.5-11.4(馬なり) |
2 | 3 | ウンブライル | 横山 武史 | 牝3 | 55.0 | 20.2 | 8 | 美浦・南W・重(助手) 5F 69.0-53.8-39.5-12.1(馬なり) | 美浦・南W・良(助手) 6F 86.6-69.8-54.8-39.8-12.1(馬なり) |
2 | 4 | ショーモン | 鮫島 克駿 | 牡3 | 57.0 | 23.0 | 7 | - | 栗東・坂路・良(鮫島駿) 800m 53.5-38.3-24.5-12.1(馬なり) |
3 | 5 | シングザットソング | 吉田 隼人 | 牝3 | 55.0 | 28.3 | 14 | 栗東・坂路・重(助手) 800m 57.1-41.7-26.9-12.6(馬なり) | 栗東・坂路・良(吉田隼) 800m 54.1-39.2-25.3-12.4(馬なり) |
3 | 6 | エエヤン | 戸崎 圭太 | 牡3 | 57.0 | 6.2 | 2 | 美浦・坂路・重(助手) 800m 56.9-41.6-27.3-13.5(馬なり) | 美浦・南W・良(助手) 5F 66.0-50.6-36.1-11.1(馬なり) |
4 | 7 | オールパルフェ | 大野 拓弥 | 牡3 | 57.0 | 48.9 | 11 | 美浦・南W・重(大野) 6F 82.0-65.7-50.7-36.5-11.3(G前仕掛け) | 美浦・南W・良(大野) 6F 84.9-68.7-52.8-37.7-11.5(馬なり) |
4 | 8 | セッション | 団野 大成 | 牡3 | 57.0 | 19.8 | 10 | - | 栗東・坂路・良(団野) 800m 53.8-38.8-24.5-11.8(馬なり) |
5 | 9 | ナヴォーナ | 田辺 裕信 | 牡3 | 57.0 | 36.4 | 16 | - | 栗東・CW・良(助手) 6F 85.2-69.7-54.4-38.6-12.3(直強め) |
5 | 10 | オオバンブルマイ | 武 豊 | 牡3 | 57.0 | 6.2 | 6 | - | 栗東・坂路・良(武豊) 800m 52.8-38.5-25.2-12.8(馬なり) |
6 | 11 | シャンパンカラー | 内田 博幸 | 牡3 | 57.0 | 19.3 | 12 | 美浦・南W・重(内田博) 6F 76.4-61.4-48.3-35.6-11.4(直強め) | 美浦・坂路・良(内田博) 800m 52.5-38.2-25.5-12.7(馬なり) |
- | - | クルゼイロドスル | M.デムーロ | 牡3 | 57.0 | - | - | 栗東・CW・重(M.デムーロ) 7F 95.9-64.3-50.5-36.7-12.0(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 53.8-39.2-25.6-12.8(馬なり) |
7 | 13 | ドルチェモア | 岩田 望来 | 牡3 | 57.0 | 6.4 | 3 | 栗東・CW・重(三浦) 6F 81.0-64.3-49.5-35.2-11.5(一杯) | 栗東・坂路・良(三浦) 800m 55.1-40.1-25.6-12.1(馬なり) |
7 | 14 | ユリーシャ | 松山 弘平 | 牝3 | 55.0 | 64.2 | 18 | - | 栗東・坂路・良(助手) 800m 56.1-40.0-25.3-12.0(馬なり) |
7 | 15 | カルロヴェローチェ | D.レーン | 牡3 | 57.0 | 4.1 | 1 | 栗東・CW・重(レーン) 6F 81.5-66.0-51.2-37.0-12.7(一杯) | 栗東・CW・良(酒井学) 4F 52.1-36.6-10.9(末強め) |
8 | 16 | タマモブラックタイ | 幸 英明 | 牡3 | 57.0 | 37.2 | 13 | 栗東・CW・重(角田河) 7F 97.7-66.3-51.4-36.5-11.3(一杯) | 栗東・CW・良(助手) 6F 79.7-64.8-50.8-36.8-11.7(強め) |
8 | 17 | ミシシッピテソーロ | 柴田 大知 | 牝3 | 55.0 | 65.2 | 20 | 美浦・南W・重(柴田大) 5F 66.8-51.8-37.3-11.4(馬なり) | 美浦・南W・良(柴田大) 5F 70.3-54.8-38.8-11.4(馬なり) |
8 | 18 | ダノンタッチダウン | 川田 将雅 | 牡3 | 57.0 | 10.1 | 5 | 栗東・坂路・稍重(斎藤) 800m 54.9-40.0-25.6-12.3(馬なり) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 54.1-39.2-25.0-12.1(馬なり) |
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
逃げ馬 | 3回 | 1回 | 1回 | 15回 | 15.0% | 20.0% | 25.0% |
先行馬 | 5回 | 7回 | 4回 | 63回 | 6.3% | 15.2% | 20.3% |
差し馬 | 8回 | 8回 | 12回 | 134回 | 4.9% | 9.9% | 17.3% |
追い込み馬 | 4回 | 4回 | 3回 | 88回 | 4.0% | 8.1% | 11.1% |
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0回 | 5回 | 2回 | 33回 | 0.0% | 12.5% | 17.5% |
2枠 | 2回 | 2回 | 2回 | 34回 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
3枠 | 2回 | 2回 | 3回 | 33回 | 5.0% | 10.0% | 17.5% |
4枠 | 2回 | 0回 | 1回 | 37回 | 5.0% | 5.0% | 7.5% |
5枠 | 2回 | 4回 | 4回 | 30回 | 5.0% | 15.0% | 25.0% |
6枠 | 3回 | 0回 | 3回 | 34回 | 7.5% | 7.5% | 15.0% |
7枠 | 5回 | 3回 | 2回 | 50回 | 8.3% | 13.3% | 16.7% |
8枠 | 4回 | 4回 | 3回 | 49回 | 6.7% | 13.3% | 18.3% |
種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 60回 | 33回 | 35回 | 250回 | 15.9% | 24.6% | 33.9% |
ロードカナロア | 26回 | 30回 | 21回 | 181回 | 10.1% | 21.7% | 29.8% |
ハーツクライ | 18回 | 17回 | 28回 | 117回 | 10.0% | 19.4% | 35.0% |
エピファネイア | 16回 | 11回 | 11回 | 88回 | 12.7% | 21.4% | 30.2% |
キングカメハメハ | 15回 | 14回 | 10回 | 84回 | 12.2% | 23.6% | 31.7% |
ルーラーシップ | 15回 | 11回 | 10回 | 113回 | 10.1% | 17.4% | 24.2% |
ダイワメジャー | 12回 | 7回 | 9回 | 105回 | 9.0% | 14.3% | 21.1% |
ドゥラメンテ | 11回 | 12回 | 8回 | 64回 | 11.6% | 24.2% | 32.6% |
スクリーンヒーロー | 9回 | 16回 | 15回 | 84回 | 7.3% | 20.2% | 32.3% |
モーリス | 8回 | 12回 | 7回 | 72回 | 8.1% | 20.2% | 27.3% |
NHKマイルカップ2023 - 過去10年のデータ傾向
来ないわけではないけど…
1着馬が逃げ切りのミッキーアイルとメジャーエンブレム、2着だと桜花賞から転戦でほとんどガス欠で負けたような感じのレシステンシア、3着だったのは、2歳王者のグレナディアガーズ。
面白いもので、どの馬も先行型ばかりで、明らかに実績上位。
降着とはいっても4位入線で、勝てたとはちょっと思えないグランアレグリアもいれば、過剰人気過ぎたカラクレナイだとかグランシルクなど、ファンが反省すべき押し出された人気筆頭のタイムリーではなかった組もいるのだが、やはり、いつも気を付けないといけないのが、エエヤンやさすがに中心視まではされないかもしれないが鞍上人気が怖いオオバンブルマイなど、珍名だからということではなく、名前で売れそうなトライアルホース。
エーシントップやタワーオブロンドンは、朝日杯でも人気になって不発だった組。
もう一丁やってくれるだろうと思って、結局、ここではダメだった。
昨年のセリフォスは、朝日杯前にデイリー杯を使ったのに、そのことを踏まえ、成長の邪魔にならないような直行策が裏目。
結果は秋にすぐに出したから、ドバイの結果なども含めて、若い馬の大胆な策は意外とハマらないとした方がいい。
奇しくも、昨年は年明け2戦したダノンスコーピオンが、そのセリフォスを今度は倒して見せたのだから、復習はしっかりしておきたい。
朝日杯を使った組を馬鹿にしてはならないのだが…
消えたのがエーシントップやタワーオブロンドン、気を付けたいと念を押したセリフォスなど、朝日杯を勝てなかった人気馬。
馬券内にはそれとなく入ってくるから、昨年なども、じゃない方扱いのダノンスコーピオンが旧式の年明け使い込みローテで、しっかりと結果を出した。
結局、昨年はトレンドではなく、しっかりと東西どちらかのトライアルを戦ってきた組で上位を占めたから、過去10年でも、2歳G1→クラシック初戦のレース間隔になる4か月弱の間隔までしかハマらないことは、30頭中フラムドグロワールのみ、流れに乗って3着に入った以外、3月のクラシックトライアル、主要重賞か、4月以降のレースの前走だった馬しか来ていないことからも、主流を形成する朝日杯組でも、休養明けは難しいとなる。
むしろ、わかっていても苦しいはずのクラシック初戦を使っていた朝日杯組はかなり強い。
1800以上の重賞を年明けに使ったこの組からは、6年連続で好走馬が出ており、ジュベナイルフィリーズ組も合わせるとその率は更にアップ。
今年は出走の5頭すべてがオープンでの好走実績があり、ダノンタッチダウンはさすがに前走負けすぎでも、本来は人気必至のドルチェモアと互角。
少なくとも、彼らを消す理由はないが、ダノンタッチダウンは皐月賞直行だけが敗因ではないだろうから、順序はあの時の着順の通りとしておく。
妙な感じで意外な仕事をするあのレースの好走馬
ラウダシオンとグレナディアガーズ、ボンセルヴィーソなど、朝日杯組の狙いどころというか、この特穴枠とすべき裏ローテの黄金ルート組となってくるが、カルロヴェローチェがどうかと言えば、いつも気になる宝塚記念当日の阪神1800新馬勝ちの馬ということで、力づくの参入としておきたい。
何故、ここのグループはいいのかと言えば、基本的には、朝日杯で頂点に近いところまで仕上げて、どんなに使ってもここが3戦目以内になるはずだから、負けてもいい立場ではあるので、好走の再現性の部分で、一定のレベルにある3歳重賞でひどい負け方をしないことを条件としつつ、手広く狙うにはちょうど人気の盲点になりやすいから、都合のいい存在ではある。
しかし、カルロヴェローチェにして、年明けの1勝クラスをシンザン記念超えの快時計で乗り切り、血統的にはフィット感があったとされる道悪のファルコンSも、勝負所に至るまでの序盤がよろしくなかったし、直線だって必ずしもスムーズではなかった。
わざわざ、次を見据えた名手のアシストの結果が、勝ちと出なかっただけであり、鞍上は今度で4度目の変更だから、この辺りはラウダシオンとよく似て<何故か、ルメール、福永、武豊で本番テン乗りまで同じ>、狙いはこの馬から入るのも面白いだろう。
レーン人気だけは勘弁願いたいところだが…。
面白いのは、和製大砲のささやかな抵抗に見る、出生地の変化
面白い。
何も、父内国産馬<2006年のロジックが最初にこのレースを制した、父が内国産である出走馬>がいつ何時も勝っている今のJRAG1の図式のそれではない。
マイネルホウオウやその少し前のジョーカプチーノら、穴にするには、いかにも近走内容をフロック視されて、伏兵評価が過ぎた面々の逆襲のことである。
他にも、そういえばアルフレードもローレルゲレイロも…、となってきたので、改めて調べ直してみたのだが、昨年のこのレース以降、わずか1勝で、そろそろ血統的にもダート転向もあり得そうな<北米産だらけの時代もあったから、アグネスデジタルやクロフネ的出世も不思議がないレース>カワキタレブリーさんなど、土着系統やそうなりかけている30年くらいは日本に残るファミリーの出身は、今では買いの部類。
毎年必ず来るわけではないにしても、こういう癖のある組み合わせとなっている隠れ良血は、どういうわけだか定期的に、複数年続けてきている傾向。
本命としたカルロヴェローチェだけでなく、明らかに牝馬が強い世代なので、<フローラS快勝のゴールデンハインドはレース歴代2位で、滅多に出てこない逃げ切り勝ちだから、普通ではない競馬ができる桜花賞馬同様、オークスで有力であろう>似たタイプの先行型・ユリーシャもクラシックでたまに頑張るサワーオレンジ系なので、期待である。
NHKマイルカップ2023 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
前哨戦群の結果からも牝馬優勢のようで、東京実績は乏しく、シルバーステート×シラオキ系×レーンの化学反応に期待
カルロヴェローチェの血統
母の生まれ故郷であるトウショウ牧場で、上の兄弟は多く誕生してきたが、この馬を含め、ノーザンファーム産の期待馬としてデビューするようになった今も、継続してサンデーサイレンス系を配されてきている。
母スナーサトウショウは未勝利だったが、母母は7勝のうち6勝が1200重賞というシーイズトウショウ。
無敗の桜花賞馬・シスタートウショウは伯母にあたる。
そのシスタートウショウの母であるコーニストウショウには、無敗で皐月賞を制したトウショウボーイを配されてきたが、途中でいなくなってしまったため、シスターの妹ジェーンには、3代母がトウショウボーイの母と共通する基礎繁殖牝馬ソシアルバターフライ<トウショウボーイの半妹から続くライン>という位置に入るだけでなく、直系にもソシアルバターフライの孫世代であるトウショウペガサスを配された種牡馬・トウショウフリートを父に持つという背景から、その血の濃さで、ほぼ同等の価値を持つ。
同時に、ソシアルバターフライが3×3であるトウショウフリートをつけることで、ダンディルートが直交の3×2とまたあり得ない強さのインブリードが施されているから、競走馬としては未勝利だったが、娘は活躍。
また大物ロックオブジブラルタルが日本に合わないことを証明するように、スナーサは走らなかったが、カルロヴェローチェはここまでワンターンの3戦では一度も崩れず。
歴史的波乱のダービーで2着としたシラオキから通ずる黄金のクラシックラインは、シスタートウショウの活躍だけでなく、直仔がダービーも皐月賞も無傷で制したコダマ、代を経て、90年代にはスペシャルウィーク<シーザリオの父>、2007年には同じように独走のウオッカ<父もダービー馬のタニノギムレット>と、ただならぬクラシックウイナーを40年以上もターフに送り込んできた。
ディープインパクトの血を持つシラオキ系の活躍はほとんど目立ってこなかったが、同じフロリースカップのラインからレイパパレ、ステイゴールと同族のロイヤルサッシュ直系からはショウナンパンドラと、エースを捉えるちょっと伏兵評価で強い牝馬が出てきたが、絶妙に1番人気にならない前走負けのカルロヴェローチェは、ショウナンパンドラやウオッカらがそうであったように、本当の力を本番で出す魅力を秘める。
シラオキの血が永久に残る可能性を、エピファネイアの成功で見えている状況で、母系でまた直系のこのカルロヴェローチェにも活躍を期待する。
NHKマイルカップ2023 - レース展開と最終予想
お世辞にも、サクセスストーリーを作ってきた、名牝・シスタートウショウ<祖母のおば>のような美しい戦績を、また大きな実績を積み上げてきたわけではないカルロヴェローチェながら、当初皐月賞くらいは…、という陣営の狙いが2歳時にもう破綻したあとの2戦は、一気に母母シーイズトウショウのようなパワフルさを感じさせる、スピード型としての大成を期待させるものがあった。
様々見ていくうちに、今シーズンは須貝尚介厩舎と専属契約なのかという感じで、早晩、ソダシとのコンビでヴィクトリアマイル連覇の青写真を描いていたレーン騎手が、その前祝いにと、NHKマイルCで僚馬のカルロヴェローチェとの参戦で、意気軒昂なのは明らか。
面白い競馬になりそうな、安定の混戦であるNHKマイルCを、このパワフルコンビが制すると見る。
才能はともかく、血統は前述の通り、ほぼ狙った通りにマイラーに育ったようなところがあり、国内のマイルG1であるなら、適性はピカイチ。
何なら、諸外国で大きなタイトルを狙えるぞ、と思わせる意味でも、レーン騎手を乗せる価値は、今後の展望、負けたところで前途洋々の良血なのだから、掛け値なしでも魅力が多い。
新馬戦はまだまだ伸びしろのあるチャンスザローゼス、どういうわけだかドバイで再会することとなったデルマソトガケ、ドゥラエレーデという砂と中距離の2歳王者に、若干名前負けでも、ディープインパクト記念では伏兵の逃げを見せて次戦注目のゴッドファザーなどなど、後のレースで見所十分の才覚を早くから示す、これ以上なく、ハイレベルなデビュー戦の組み合わせだったので、評価はドゥラエレーデに譲ったものの、そちらが勝負所手前で掛かってしまってアウト。
スムーズにルメール騎手と理想の新馬戦にしたかった序盤のカルロヴェローチェだが、そのドゥラエレーデの影響で、被されてからが少々いただけない仕草も見られたものの、直線は突き抜け、チャンスザローゼスを相手にせず2馬身先着。
ただ、今にして思えば、直線の抜け出しに、少々中距離向きのしなやかさより、馬格のある馬特有のパワフルにスピードを爆発させる才能の一端が見られていたと、ファルコンSを見た後だと感じてしまう。
現に、道中掛かり通しだった次走の野路菊Sでは、ルメール騎手らしく前で抑え込もうとする技術を限界まで繰り出したが、それも虚しく、鞍上が諦めると同時に、馬の方も今日はおしまいとズルズル後退でしんがり負け。
ここではファントムシーフが快勝し、トップナイフが強くなりかけていることが見えてくる一戦だから、言い訳もできたのだから強運の持ち主だ。
クラシック戦線への挑戦の前に、2勝目のマスト条件がついた明けの白梅賞は、福永騎手が恐らくは、様々なすり合わせをした中で、スロー逃げの選択。
内容的には少し前のシンザン記念で押し切り勝ちを決めたピクシーナイトのようだったが、逃げて上がり最速は、ほぼ馬なり圧勝だったコントレイルのダービーと本質は同じ。
ここにも、エアメテオラやアルジーヌら人気勢もいたにはいたが、志が高いというカルロヴェローチェと、目標設定をはっきりできた時の判断力がきわめて正確な福永元騎手にとっては、相手ではなかった印象もある。
掛かりそうなところを踏まえ、距離をこれまでで最短の1400、鞍上武豊、重馬場の余計なオプションまでついたファルコンSは、内枠で激しいプレッシャーがかかり、また賞金加算と同時に差しのキレ味まで測るというミッションに加え、人気も背負わされた。
ぐちゃぐちゃになりながら、直線も右へ左へと進路変更した中で、ほとんど同じ位置にいたはずのタマモブラックタイを追い詰めるところまではいったが、届かず。
しかし、力負けではないと同時に、クラシック戦線から離れた陣営の選択が間違いではなかっただけでなく、思惑通りに、マイル戦での末脚比べに対する適性も、スーパースターが見出したのだから、陣営はより強気になれる。
今年も混戦であり、玉石混淆はいつもの通り。
彼もまだ、ただの石ころであって何ら不思議な立場ではあるが、2戦の勝ちっぷりは秀逸であり、すでに1400~2000で出走経験がある。
3歳馬が桜花賞、皐月賞前までに使う範囲のマックスを、わずか4戦の中で全て経験している強みがある。
馬の方は若さ満点だが、強気だけでなく、引く手にも磨きがかかってきたセリフォスの豪脚を引き出したダミアン・レーンの手腕にも注目。
ルフトシュトロームやインダストリアなどの、不完全燃焼という結末に終わった悲しき5着や、国外初挑戦で日本のG1も初めてとなった2019年・グルーヴィットと参戦のレースと、ことごとく詰まるなどの不運があったレーン騎手には、前向きに攻めても戦えるキャリアがあるカルロヴェローチェは、かなり乗りやすい。
母系のスピード過多の配合的不安も、距離への適性や前半の展開などを考えると、相殺されるどころか、大舞台でこそ狙いたい血統。
過剰人気だと、スペシャルウィークやウオッカのような第一冠の不発はあるものの、無敗なのに4番人気に止まったシスタートウショウの桜花賞を考えると、姪っ子でまるで人気のない桜花賞でサンデーの大物・スティルインラブ、アドマイヤグルーヴの間に挟まって2着のシーイズトウショウの結果は、全てを証明している気がする。
シラオキ系の記録を見ていくと、そもそもの場面で登場してくる直仔のコダマが、西の王者として無傷でスプリングSに挑んだ際、東の王者であるマツカゼオーに人気では譲ったという、意外なキャリアを残していた。
無論、無敵状態のコダマは負けなかったが、人気が入れ替わった本番では、マツカゼオーもしっかり走ったものの、コダマは返り討ちにして、ダービーもレコードで勝った。
このシラオキ系は、桜花賞も牡馬クラシックも制しているから、<菊花賞はマチカネフクキタル>旧制のクラシックの概念を当てはめると、オークスだけはまだ縁がない。
ただ、秋華賞もウオッカが負けてしまったから、このNHKマイルC同様、勝ち切れないレース。
不滅のシラオキ直系が、いずれ勝ち切るとするならば、ド表のクラシック血統であるローズトウショウのラインである確率が高い。
桜花賞の2、3着馬が、土着に近くなったバレークイーンやケイティーズのファミリーであった。
外国産馬の時代は黎明期だけで、その全盛時代でも、すっかり好々爺になられた大久保洋吉元調教師が管理したショウナンナンバーがアストニシメント、社台の有能な牝系も幾度となく好走し、縛りを大きく広めた土着へ拘った図表を作っても、ヘレンサーフ系やプロポンチス系の末裔が、好走馬として登場するのが、近年ほど当たり前。
シラオキの人気馬を古い血統として切ると、ファストフォースがコランディア系であったように、また痛い目に遭うのかもしれない。
買い材料が多すぎるのがむしろ不安で、それが1番人気ではなさそうな状況であることが、データ上は何とも好ましいのだから、大いに肩入れしていきたいところだ。