菊花賞 予想

チャンピオンズカップを予想

本家イギリスのクラシック体系をそのまま採用した関係で、秋に牡馬が目標とする3歳限定重賞は、この芝3000Mの菊花賞となります。イギリスではセントレジャー。
世界的に見ても、「セントレジャー」と定義した方が通りがいいので、ジャパニーズ― という表現もあります。
それは皐月賞=2000ギニー、東京優駿=ダービーにも通ずること。

特殊な距離で行われる菊花賞は、セントレジャーも牝馬が最後に目指すべき限定重賞として定義されているため、牝馬の三冠最終戦もこのレースです。
そのルールは本家だけに残っているので、牝馬三冠は牡馬三冠よりも近年ほど多いという傾向はありますが、日本にそれは当てはまりません。
今は秋華賞はその役目を十二分に果たしているので、今後も牡馬同士の争いになる年が大半であるでしょう。

馬名年度
セントライト1941年
シンザン1964年
ミスターシービー1983年
シンボリルドルフ1984年<無敗>
ナリタブライアン 1994年
ディープインパクト2005年<無敗>
オルフェーヴル2011年
コントレイル2020年<無敗>

菊花賞の特徴

コーナー6つを巡り、馬場を1周半走るため、序盤が遅いととんでもなく道中がごちゃつくために、2周目に入ると伏兵がどんどん動いていって、せわしくなく先頭が入れ替わります。
一方で、速い馬が一頭グイグイ飛ばすと、後続勢も動き出しのタイミングを遅いと捉え切れないこともあるので、騎手の判断力とペースの認識の正確性が問われ、基本的には、馬の能力だけでは好結果に繋がらないというのが定説になっています。
同時に、日本に長く腰を据えた騎手ほど、その技量が遺憾なく発揮されるため、まず若手や外国人騎手が勝つことはありません。

菊花賞の歴代優勝馬

年度優勝馬騎手人気前走父名 2着馬騎手人気前走父名 3着馬騎手人気父名
2010年
ビッグウィーク
川田将雅
7神戸新聞杯③
バゴ
ローズキングダム
武豊
1神戸新聞杯①
キングカメハメハ
ビートブラック
幸英明
13ミスキャスト
2011年
オルフェーヴル
池添謙一
1神戸新聞杯①
ステイゴールド
ウインバリアシオン
安藤勝己
2神戸新聞杯②
ハーツクライ
トーセンラー
蛯名正義
3ディープインパクト
2012年
ゴールドシップ
内田博幸
1神戸新聞杯①
ステイゴールド
スカイディグニティ
メンディザバル
5セントライト記念②
ブライアンズタイム
ユウキソルジャー
秋山真一郎
7トーセンダンス
【2013】年
エピファネイア
福永祐一
1神戸新聞杯①
シンボリクリスエス
サトノノブレス
岩田康誠
5神戸新聞杯③
ディープインパクト
バンデ
松田大作
3オーソライズド
2014年
トーホウジャッカル
酒井学
3神戸新聞杯③
スペシャルウィーク
サウンズオブアース
蛯名正義
4神戸新聞杯②
ネオユニヴァース
ゴールドシアター
吉田隼人
7スクリーンヒーロー
2015年
キタサンブラック
北村宏司
5セントライト記念①
ブラックタイド
リアルスティール
福永祐一
2神戸新聞杯②
ディープインパクト
リアファル
C.ルメール
1ゼンノロブロイ
2016年
サトノダイヤモンド
C.ルメール
1神戸新聞杯①
ディープインパクト
レインボーライン
福永祐一
9札幌記念<3>
ステイゴールド
エアスピネル
武豊
6キングカメハメハ
【2017】年
キセキ
M.デムーロ
1神戸新聞杯②
ルーラーシップ
クリンチャー
藤岡佑介
10セントライト記念⑨
ディープスカイ
ポポカテペトル
和田竜二
8ディープインパクト
2018年
フィエールマン
C.ルメール
7ラジオNIKKEI賞②
ディープインパクト
エタリオウ
M.デムーロ
2神戸新聞杯②
ステイゴールド
ユーキャンスマイル
武豊
10キングカメハメハ
2019年
ワールドプレミア
武豊
3神戸新聞杯③
ディープインパクト
サトノルークス
福永祐一
8セントライト記念「2」
ディープインパクト
ヴェロックス
川田将雅
1ジャスタウェイ
2020年コントレイル
福永祐一
1神戸新聞杯①
ディープインパクト
アリストテレス
C.ルメール
42勝①
エピファネイア
サトノフラッグ
戸崎圭太
5ディープインパクト
2021年タイトルホルダー
横山武史
4セントライト記念⑬
ドゥラメンテ
オーソクレース
C.ルメール
3
セントライト記念③
エピファネイア
ディヴァインラヴ
福永祐一
6
エピファネイア

<良は無印/着順○・<稍>「重」【不良】

菊花賞 過去10年のデータベース

 1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
皐月賞馬2回0回0回3回40%40%40%
ダービー馬1回0回0回1回50%50%50%
二冠馬<全三冠挑戦者>8回3回1回4回50%69%75%
二冠馬<全三冠挑戦者>平成以降3回1回1回1回50%67%83%
東京スポーツ杯勝ち馬0回1回0回3回0%25%25%
ホープフルS/前身重賞勝ち馬1回0回0回2回33%33%33%
神戸新聞杯勝ち馬3回1回1回1回50%67%83%
二冠馬がいる時のセントライト記念組0回0回1回4回0%0%20%
1番人気5回1回2回2回50%60%80%

グレード制導入前は二冠馬のみ

馬名年度
トサミドリ1949年
ダイナナホウシュウ<シユウ> 1954年
キタノカチドキ 1973年

グレード制導入後

馬名年度
ビワハヤヒデ1993年
セイウンスカイ 1998年
エアシャカール 2000年
ゴールドシップ 2012年
エピファネイア 2013年
キタサンブラック 2015年

これに三冠馬も入るから、ざっくり4年に一度は登場の勢い。
10年ほど前までは活躍が目立った「菊花賞がクラシックレース初出走の馬」もいれば、ダービーから本格化の馬もいるわけですが、総じて、古馬にも通用の名馬が多いので、人気に推される馬はこういう段階を踏んでいった方がよろしいと考えるのもありでしょう。

平成以降、前走が神戸新聞杯という馬は、菊花賞が11月時代のビワハヤヒデを含め、驚異の16勝。
最終トライアルに定着の20年前から15勝とした方が強烈で、関西馬隆盛時代を象徴するような傾向でもあります。
ビワハヤヒデは四半世紀以上前の名馬で、そのレベルにない馬も勝っている以上、問答無用で買い目に入れるしかないでしょう。
比較的優位に立つ皐月賞上位入線馬がコスモバルクしかおらず、この組が総崩れの2004年以外、2頭以上絡むのが普通です。

菊花賞 攻略のポイント

三冠馬たちは、もうクラシックに挑む前の時点で、セントライト以外は1800M以上の重賞を勝っているのが普通ですが、菊花賞オンリーとなると、夏に古馬と当たってそれを負かしてきたような馬も出てくるので、春までとは臨戦過程が大きく変化します。
春もこの路線に乗っているならば、必ずクラシック戦のどちらかで上位入線していないと話になりませんが、むしろ、別路線組の方は、トライアルで負けていても、古馬を負かしている実績の方が価値があることも多いので、結果的に、人気にならずに思い通りの競馬をして勝ち切るのが基本。
よって、本流路線の穴狙いは筋悪とした方が覚えやすいでしょう。

菊花賞2022予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

菊花賞の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第83回菊花賞(G1)
グレード重賞(G1)
日程2022年10月23日(日)
発走時間15時40分
開催場所阪神競馬場
距離芝3000m
コース右回り
賞金1億5,000万円
レコードタイム3:02.5

菊花賞2022 - 予想オッズ/出馬表(馬柱)/出馬予定馬の馬体/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

菊花賞2022の予想オッズと登録馬

枠順馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
11ガイアフォース松山 弘平牡357.02.81栗東・坂路・良(松山)
800m 53.8-38.7-24.5-12.0(末強め)
栗東・坂路・良(松山)
800m 54.1-39.2-25.2-12.1(馬なり)
12シェルビーズアイ武 豊牡357.0187.317栗東・坂路・良(松田)
800m 57.0-39.7-24.8-12.1(馬なり)
栗東・坂路・良(松田)
800m 56.0-39.1-24.6-12.3(末強め)
23プラダリア池添 謙一牡357.014.17栗東・CW・良(池添)
7F 97.8-66.3-52.3-37.6-11.6(一杯)
栗東・坂路・良(池添)
800m 52.6-37.8-24.5-12.2(末強め)
24ボルドグフージュ吉田 隼人牡357.010.74栗東・CW・良(吉田隼)
6F 83.5-67.4-52.2-36.7-11.2(一杯)
栗東・坂路・良(吉田隼)
800m 54.4-39.3-25.1-12.3(馬なり)
35ヤマニンゼスト武 豊牡357.025.99栗東・CW・良(鷲頭)
6F 86.0-70.7-55.1-39.1-11.7(馬なり)
栗東・CW・良(鷲頭)
5F 69.9-54.5-38.6-11.6(強め)
36ビーアストニッシド岩田 康誠牡357.0115.015栗東・坂路・良(助手)
800m 51.4-37.4-24.8-12.5(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.0-39.0-25.4-12.7(強め)
47アスクワイルドモア岩田望来牡357.089.814栗東・坂路・良(岩田望)
800m 52.5-37.6-24.6-12.5(一杯)
栗東・CW・良(岩田望)
6F 85.0-69.4-53.7-38.3-11.8(馬なり)
48マイネルトルファン丹内 祐次牡357.087.913美浦・南W・稍重(助手)
5F 67.0-51.8-37.7-12.0(強め)
美浦・南W・稍重(助手)
5F 67.4-52.3-38.0-12.0(馬なり)
59シホノスペランツァ浜中俊牡357.0183.116栗東・CW・良(助手)
6F 83.3-68.1-53.8-38.2-11.8(G前気合付)
栗東・CW・良(浜中)
6F 79.6-64.5-50.6-36.8-12.0(一杯)
510セイウンハーデス幸 英明牡357.069.212栗東・CW・良(幸)
6F 78.0-63.3-50.0-35.8-11.3(一杯)
-
611ドゥラドーレス横山 武史牡357.012.26美浦・南W・稍重(横山武)
5F 66.4-50.8-36.8-11.6(強め)
美浦・南W・稍重(助手)
6F 83.7-67.2-52.0-37.5-12.0(馬なり)
612ヴェローナシチー川田 将雅牡357.012.25栗東・CW・良(川田)
6F 83.9-68.0-52.9-36.9-11.2(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 51.6-37.8-24.9-12.6(一杯)
713ディナースタ横山 和生牡357.019.08栗東・CW・良(助手)
6F 86.9-70.3-55.5-39.6-12.2(馬なり)
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.8-40.4-26.1-13.0(馬なり)
714アスクビクターモア田辺 裕信牡357.03.12美浦・南W・稍重(助手)
5F 66.2-51.1-37.1-11.9(直強め)
美浦・南W・稍重(助手)
5F 67.0-51.6-37.4-11.7(馬なり)
715ポッドボレット坂井 瑠星牡357.0199.218栗東・坂路・良(坂井瑠)
800m 53.7-39.1-25.9-12.8(馬なり)
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.7-39.4-25.4-12.6(馬なり)
816フェーングロッテン松若 風馬牡357.040.411栗東・CW・良(松若)
6F 83.8-67.7-52.5-36.9-11.1(強め)
栗東・坂路・良(松若)
800m 52.1-38.0-24.9-12.5(馬なり)
817ジャスティンパレス鮫島 克駿牡357.07.53栗東・坂路・良(鮫島駿)
800m 55.2-39.6-24.8-12.1(馬なり)
栗東・CW・良(鮫島駿)
6F 81.3-65.2-50.2-36.0-11.5(一杯)
818セレシオン福永 祐一牡357.027.510栗東・CW・良(福永)
7F 98.7-67.1-52.8-37.9-11.5(馬なり)
栗東・芝・稍重(福永)
6F 77.2-61.8-48.1-35.6-12.2(馬なり)
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回0回2回22回4%4%12%
先行馬12回6回9回51回15.4%23.1%34.6%
差し馬7回12回7回130回4.5%12.2%16.7%
追い込み馬0回2回2回95回0%2%4%
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠4回2回2回32回10%15%20%
2枠5回3回2回30回12.5%20%25%
3枠2回2回2回34回5%10%15%
4枠2回1回1回36回5%7.5%10%
5枠1回3回3回33回2.5%10%17.5%
6枠1回3回3回33回2.5%10%17.5%
7枠3回4回5回47回5.1%11.9%20.3%
8枠2回2回2回53回3.4%6.8%10.2%
種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
キズナ2回0回0回1回66.7%66.7%66.7%
キングカメハメハ1回1回1回6回11.1%22.2%33.3%
オルフェーヴル1回1回1回2回20%40%60%
ステイゴールド1回0回0回2回33.3%33.3%33.3%
ドゥラメンテ1回0回0回1回50%50%50%
マンハッタンカフェ1回0回0回0回100%100%100%
ハーツクライ0回2回0回11回0%15.4%15.4%
ディープインパクト0回1回1回7回0%11.1%22.2%
エピファネイア0回1回1回2回0%25%50%
ルーラーシップ 0回1回0回8回0%11.1%11.1%
人気1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1番人気8回1回4回7回40%45%65%
2番人気0回4回0回16回0%20%20%
3番人気2回1回5回12回10%15%40%
4番人気2回4回0回14回10%30%30%
5番人気2回2回1回15回10%20%25%
6~9番人気5回5回7回63回6.3%12.5%21.3%
10番人気以下1回3回3回171回0.6%2.2%3.9%

菊花賞予想2022-過去10年のデータ傾向

1番人気になる以上は、決まりを守るだけの実績が必要となる

速い馬が出てくれば人気を被りすぎて、あっさり撃沈するというほど単純ではない。
ただし、昨年の1番人気が中京や阪神の実績があまりにも人気に反映されすぎたレッドジェネシスであったために、人気勢は概ね好走したものの、菊花賞好走の条件がはっきりと出てしまった印象を受ける。

過去10年で5勝ながら、期間前半の6年で【4・0・1・1】、あとはコントレイルの辛勝でもわかるように、まず実力なりトライアルの内容から人気で走らされた面々はまず苦戦を強いられる。

速い馬を求める春の二冠に比べ、成長曲線もゆったりで、かつクラシックレースの経験のある馬にはかなり有利の傾向は、1番人気に応えた馬の中で、キセキだけがG1初出走だったわけで、この年はあの世紀の不良馬場の開催年で例外。

一応、トライアル3着以内か、人気になる以上は春のクラシック連対実績、またはキャリア全連対などの条件は付いてくるので、別路線組は苦しいとなるが、久しぶりにクラシック連対馬総回避・詳しくは下記 という流れでも、人気になりすぎること自体がリスクとなる変則開催であろうことは、誰の目にも明らかだ。
2番人気以下から軸馬を探していきたいが、そこもはっきりしない。

セントライト記念出走馬は、まず近年では皐月賞好走馬しか勝負にならない

皐月賞とダービー両方で駆けていた馬の順当な勝利がかなり多く、時に、その連中がもうひと押し足らないところで、夏の裏路線組が通用するといった構図。

中でも、昨年がセントライト記念組のワンツーで、中京の同距離開催だった神戸新聞杯があいにくの雨馬場の影響がもろに結果に反映された上で、その2頭は中山G1の2着馬同士だったというところが、最後はモノを言ったという結果。

実は、キタサンブラックやクリンチャー、惜しくもなんともなかったが一昨年のサトノフラッグなど、ハイレベルな上位争いに何とか食い込んだグループが、トライアルでボチボチ結果を出した後、ちょっと良化して、理想の叩き一変を見せるシーンが近年ほど多い。

神戸新聞杯では古馬戦準備のシンボリクリスエス的ローテ<神戸新聞杯→天皇賞・秋連勝>もかなり増えてきている影響で、好走馬が本番で抜けることも近年では珍しくない。
セントライトだってイスラボニータがいたのだからまるで他人事ではないわけだが、いくらか菊花賞出走意欲が強いというかやる気を感じさせる陣営はいくらか多い。

ただ、今年はセントライト記念の方が明らかにメンバーレベルは高く、かつ好走馬も多く出走予定。
とはいえ、アスクビクターモア以外はほぼ圏内になりそうな面々は、夏のローカル上がりであるガイアフォースにねじ伏せられているので、意外と絞り込めないのが現状だ。

神戸新聞杯組は多様な成功ローテを生んできたが、ダービー好走馬があまりにも少なく…

神戸新聞杯組は最後の砦になる。
何しろ、G1出走歴のない馬がここをステップに3勝もしているのだ。
まるで格下だろうトライアル3着<不利はあったが>のトーホウジャッカルは、不滅にも近い3分1秒で菊花賞をジャックした。
高速の時計を持っていたキセキや若葉Sでは2着だったという良血のワールドプレミアなど、条件は狭まるものの、クラシックウイナーが順当に勝ち切ったトライアルであった年は、負け組も要注意の傾向。

ただし、ローテがフィットしなかったホープフルS2着のジャスティンパレスが、ものの見事に2歳時に占めた未来展望を、遅ればせながら明るいものとして見せた神戸新聞杯の結果は、ダービー不参戦組圧倒的多数の中で輝きすぎた面がある。
ここで3頭の勝ち馬、2頭の3着馬<ユウキソルジャー、リアファル>と釣り合う伏兵候補になり得るのは不利のなかったヤマニンゼストというより、京都新聞杯も好走して、頑張って2、3着という感じのボルドグフーシュが有力か。
強い馬枠の連対は当然クラシック組のジャスティンパレスだけであり、感じとすると、結果的に昨年のオーソクレースのような惜しくもない2着拾いがこれも濃厚とみる。

いないいないの年には、何かが起こると思いたい波乱希望のデータ

人気のある馬が、ライバルの数が少ないほど強烈なパフォーマンスを繰り出すわけだが、勢揃いの年がサクラスターオー二冠の1987年しか近年ではないというのは、ある意味必然的である気もする。

総じて、クラシックウイナーのいない年は荒れるとされるが、今年は皐月賞とダービーの最先着馬であるアスクビクターモアが、まだ2勝馬だったガイアフォースにねじ伏せられたセントライト記念があるので、すでに波乱含み。
とりあえず、実績馬は人気を背負うだけ背負って負けてもらいたいと思うのが穴党の本音ではあるのだが、そう簡単に問屋は卸さないということか。

はっきりしているのは、明らかにレベルが低下しやすいという傾向が顕著な複数クラシック連対馬回避の事態に、適応する能力が問われるというなら、それは適性や秘める才能の開花の両面で、ちゃんと狙えるだけの実績や実力があるか否かとなる。
除外濃厚の2勝馬に対し、3勝している非トライアル組はここ数年の中では多めだが、実力的にはセレシオン以外は横一線だろう。

となると、あとは別路線組。
唯一に近い裏路線を一貫して走ってきたフェーングロッテンは、父ブラックタイドの傑作・キタサンブラックであるとか少し前のオウケンブルースリ、トーホウジャッカルらのような急進勢力とも違うが、ソングオブウインドやフィエールマンが通った福島経由のウイナー候補であり、重賞勝ち馬でありながら、新潟記念で古馬とも対戦済み。
滅多にハマらないローテだが、外ればかりの春前までの頼りなさげな姿はすっかり見られなくなった。
明らかに距離は怪しいが、妙にトライアル勝ち馬が速い時計で走りすぎているので、それよりは常識的なタイムでここ数戦好走を続けているからこそ、人気の盲点となれば、すかさず狙いたい一頭。
血統背景からして、ワールドプレミアと似た雰囲気はある。

菊花賞予想2022-出走予定馬の血統/成績/タイム

どう抗っても、ダービー組は距離延長に不安のある馬ばかりで、裏路線組の王者に好機が到来した。

フェーングロッテンの血統

半兄は言わずと知れた昨秋のスプリント王者・ピクシーナイト。
こちらは重厚さではもう少しライトに映るブラックタイドの産駒ということになるが、掛かるクロスは同じ血が重なるキングヘイローを母父に持つ影響で、ヘイロー・リファールが当然のようにクロス。

ただし、アルザオがブラックタイドの母父に入っている影響で、こちらにはSir Ivorのクロス掛かる。
その父Sir Gaylordは偉大なる米三冠馬のセクレタリアトの半兄にあたり、ターントゥ系の一大勢力を作った。
中でも、傑出した戦績を残したサーアイヴァーは、2000ギニーとダービー<いずれも英国クラシック>を両獲りした名馬であり、ラストランとなった北米戦のワシントンDCインターナショナルでは、同期に日本のタケシバオーがいたことで、より記憶されるレースとなる。
サーアイヴァーは凱旋門賞もブリティッシュチャンピオンも出走しながら、現在のブリーダーズカップターフのような位置づけのこのレースをしっかりと勝利。

一方、ダービーが16戦目というタケシバオーは、秋にひと叩きされた後、勇躍渡米するも勝負にならず完敗。
翌年も惨敗するわけだが、生涯着外はこの2戦のみ。
朝日杯と4歳春に天皇賞を勝っている。

サーアイヴァーのクロスは、ほぼサーゲイロードに関わる底力のクロスを認識されるが、キングヘイローがサーゲイロードのクロスを有することで、母系に入るややスピード偏重のサクラバクシンオー、オジジアンのパワーアピールをいくらか制御しているものの、本質は快速ではない中距離型だから、ローカルが得意そうな雰囲気は配合から理解できる。
ただ、キングヘイローもサクラバクシンオーもブラックタイドとやけに相性がいいので、それぞれを結ぶこのターントゥの繋がりから、パワーをかなり要する阪神・菊花賞で大いに期待が持てるとなる。
好走パターンからも、キタサンブラックのような抜け出しの形になるのだろうが、結果はいかに。

菊花賞予想2022 - レース展開と最終予想

普通は怖いタイプだが、フェーングロッテンはブリンカーをつけて、先行することに安定感を身に着けてからというもの、異様な展開の実戦初装着となった大寒桜賞<重馬場、ハイペース、現3勝馬で故障回避のブラックブロッサムの圧勝したレース>を除くと、あとは全てリステッド以上のオープン戦ながら、1、1、3着。

おまけに、重賞レースを使われた近2走は、若い関西馬にはあまり縁のない関東ローカルの連続初出走で、一方は古馬が圧倒的に多い新潟記念。
うまく折り合いをつけて、暴走気味に押し切った白百合Sよりも遥かに好内容だったとされるラジオNIKKEI賞・福島よりも、コース取りもかなり難しい夏のローカル最終週らしい馬場質の新潟記念で、正攻法の抜け出しを図ろうして、先行勢で最も踏ん張った3着に、その進境が窺えたとみる。

何しろ、冬までは一介の条件馬であり、2勝目がリステッドというかなりの曲者。
何かあるに決まっているが、シャドーロールを装着後故障するまで1敗のみのナリタブライアン<京都新聞杯でスターマンに敗れたのみ>のように、何かしらの武器を隠し持っていたことがようやく春になってわかったことになる。

厳寒期にやらかしたというか、未完成期にチグハグなことが続いたり、アクシデントに見舞われるなどというのはよくあることだが、全てはブリンカーが救ってくれたような雰囲気さえ漂う。
同時に、ダービー裏開催の中京から松若騎手とコンビを組んでからというもの、まずスタートで失敗することはなく、血統構成からも、キレ味勝負の中距離戦より、持続力勝負の中長距離に一定以上の適性のようなものを結果で示してきたような面もここでは大きな武器。

ラジオNIKKEI賞勝ち馬はシンコウラブリイ以降延々G1勝ちと縁遠く、ソングオブウインドやフィエールマンらは差し切れずに2着に敗れた後、ローテの差はあるが、菊花賞で派手に穴をあけた。
速い馬を見つけるためのレースに適さない福島1800戦なので、実は、大昔にマルゼンスキーがまともに走れなかった前身の日本短波賞で完敗のプレストウコウが秋に一段と強くなり、京都新聞杯と菊花賞を連続でレコード勝ちしたのと似たような展望を求めることは、意外なほど古くから間違えの少ない、伏兵選びの常套手段であったりもするのだ。

尤も、勝ち切った馬はなかなかに不遇に見舞われることが多いようで、ヤシマソブリンやロックドゥカンブらはしっかりと強い馬相手にも菊花賞の上位争いに加わっているから、即消しというわけではない。
ヤシマソブリンはフェーングロッテンと同じように、前走が古馬のオープン。
着実に自己ベストのタイムを更新してきた近走の内容から、同期同士の長距離戦で見劣ることはないだろう。
本質がどうかよりも、戦える形が整っているのかどうかが重要な菊花賞になってきている以上、右回りでも左回りでもオープン実績を重ねてきたこのオープン馬を軽視することだけはしたくない。

専ら、速いことを死角とするような向きはあっても、タイトルホルダーがそうであったように、トラックという概念ではないコースという括られ方をする日本と欧州圏の違いが絶対的な適性などは、少なくとも同期同士のタイトル争いでは存在しないに等しい。
ちょっと合わないというくらいでは、ハマらないとかツキがないとかはあっても、歯が立たなかったという昨年のような菊花賞にはならない。
好走馬ほど、後に中距離G1で善戦することの方が多い菊花賞上位争いに、本当のステイヤー適性を求めてもあまり意味はない。
阪神ということで、普段よりタフな馬を見つけることの方が重要だが、そうしたことの死角は全て人気勢が引き受けてくれるのが常である。

そろそろ、松若風馬のクラシック制覇が見てみたい、という願望ももちろんある。
いかにもというアグレッシブなレースではなく、この馬に乗る時に際立つコンビネーションの安定感が、今回の挑戦の成否を握っている。
下手に下げて、折り合いを欠くような手を取る必要はない立場でもあるから、気後れせずに仕掛けていってもらいたい。

菊花賞 過去の予想と結果