菊花賞2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
目次
本家イギリスのクラシック体系をそのまま採用した関係で、秋に牡馬が目標とする3歳限定重賞は、この芝3000Mの菊花賞となります。イギリスではセントレジャー。
世界的に見ても、「セントレジャー」と定義した方が通りがいいので、ジャパニーズ― という表現もあります。
それは皐月賞=2000ギニー、東京優駿=ダービーにも通ずること。
特殊な距離で行われる菊花賞は、セントレジャーも牝馬が最後に目指すべき限定重賞として定義されているため、牝馬の三冠最終戦もこのレースです。
そのルールは本家だけに残っているので、牝馬三冠は牡馬三冠よりも近年ほど多いという傾向はありますが、日本にそれは当てはまりません。
今は秋華賞はその役目を十二分に果たしているので、今後も牡馬同士の争いになる年が大半であるでしょう。
| 馬名 | 年度 |
|---|---|
| セントライト | 1941年 |
| シンザン | 1964年 |
| ミスターシービー | 1983年 |
| シンボリルドルフ | 1984年<無敗> |
| ナリタブライアン | 1994年 |
| ディープインパクト | 2005年<無敗> |
| オルフェーヴル | 2011年 |
| コントレイル | 2020年<無敗> |
菊花賞の特徴
コーナー6つを巡り、馬場を1周半走るため、序盤が遅いととんでもなく道中がごちゃつくために、2周目に入ると伏兵がどんどん動いていって、せわしくなく先頭が入れ替わります。
一方で、速い馬が一頭グイグイ飛ばすと、後続勢も動き出しのタイミングを遅いと捉え切れないこともあるので、騎手の判断力とペースの認識の正確性が問われ、基本的には、馬の能力だけでは好結果に繋がらないというのが定説になっています。
同時に、日本に長く腰を据えた騎手ほど、その技量が遺憾なく発揮されるため、まず若手や外国人騎手が勝つことはありません。
菊花賞の歴代優勝馬
| 年度 | 優勝馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 2着馬 | 騎手 | 人気 | 前走 | 父名 | 3着馬 | 騎手 | 人気 | 父名 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2010年 | ビッグウィーク | 川田将雅 | 7 | 神戸新聞杯③ | バゴ | ローズキングダム | 武豊 | 1 | 神戸新聞杯① | キングカメハメハ | ビートブラック | 幸英明 | 13 | ミスキャスト |
||
| 2011年 | オルフェーヴル | 池添謙一 | 1 | 神戸新聞杯① | ステイゴールド | ウインバリアシオン | 安藤勝己 | 2 | 神戸新聞杯② | ハーツクライ | トーセンラー | 蛯名正義 | 3 | ディープインパクト |
||
| 2012年 | ゴールドシップ | 内田博幸 | 1 | 神戸新聞杯① | ステイゴールド | スカイディグニティ | メンディザバル | 5 | セントライト記念② | ブライアンズタイム | ユウキソルジャー | 秋山真一郎 | 7 | トーセンダンス |
||
| 【2013】年 | エピファネイア | 福永祐一 | 1 | 神戸新聞杯① | シンボリクリスエス | サトノノブレス | 岩田康誠 | 5 | 神戸新聞杯③ | ディープインパクト | バンデ | 松田大作 | 3 | オーソライズド |
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| 2014年 | トーホウジャッカル | 酒井学 | 3 | 神戸新聞杯③ | スペシャルウィーク | サウンズオブアース | 蛯名正義 | 4 | 神戸新聞杯② | ネオユニヴァース | ゴールドシアター | 吉田隼人 | 7 | スクリーンヒーロー |
||
| 2015年 | キタサンブラック | 北村宏司 | 5 | セントライト記念① | ブラックタイド | リアルスティール | 福永祐一 | 2 | 神戸新聞杯② | ディープインパクト | リアファル | C.ルメール | 1 | ゼンノロブロイ |
||
| 2016年 | サトノダイヤモンド | C.ルメール | 1 | 神戸新聞杯① | ディープインパクト | レインボーライン | 福永祐一 | 9 | 札幌記念<3> | ステイゴールド | エアスピネル | 武豊 | 6 | キングカメハメハ |
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| 【2017】年 | キセキ | M.デムーロ | 1 | 神戸新聞杯② | ルーラーシップ | クリンチャー | 藤岡佑介 | 10 | セントライト記念⑨ | ディープスカイ | ポポカテペトル | 和田竜二 | 8 | ディープインパクト |
||
| 2018年 | フィエールマン | C.ルメール | 7 | ラジオNIKKEI賞② | ディープインパクト | エタリオウ | M.デムーロ | 2 | 神戸新聞杯② | ステイゴールド | ユーキャンスマイル | 武豊 | 10 | キングカメハメハ |
||
| 2019年 | ワールドプレミア | 武豊 | 3 | 神戸新聞杯③ | ディープインパクト | サトノルークス | 福永祐一 | 8 | セントライト記念「2」 | ディープインパクト | ヴェロックス | 川田将雅 | 1 | ジャスタウェイ |
||
| 2020年 | コントレイル | 福永祐一 | 1 | 神戸新聞杯① | ディープインパクト | アリストテレス | C.ルメール | 4 | 2勝① | エピファネイア | サトノフラッグ | 戸崎圭太 | 5 | ディープインパクト |
||
| 2021年 | タイトルホルダー | 横山武史 | 4 | セントライト記念⑬ | ドゥラメンテ | オーソクレース | C.ルメール | 3 | セントライト記念③ | エピファネイア | ディヴァインラヴ | 福永祐一 | 6 | エピファネイア |
||
| 2022年 | アスクビクターモア | 田辺裕信 | 2 | セントライト記念② | ディープインパクト | ボルドグフーシュ | 吉田隼人 | 7 | 神戸新聞杯③ | スクリーンヒーロー | ジャスティンパレス | 鮫島駿 | 4 | ディープインパクト | ||
| 2023年 | ドゥレッツァ | C.ルメール | 4 | 日本海S① | ドゥラメンテ | タスティエーラ | J.モレイラ | 2 | 東京優駿① | サトノクラウン | ソールオリエンス | 横山武史 | 1 | キタサンブラック | ||
| 2024年 | アーバンシック | C.ルメール | 2 | セントライト記念① | スワーヴリチャード | ヘデントール | 戸崎圭太 | 4 | 3勝クラス① | ルーラーシップ | アドマイヤテラ | 武豊 | 7 | レイデオロ | ||
| 2025年 | エネルジコ | C.ルメール | 1 | 新潟記念② | ドゥラメンテ | エリキング | 川田将雅 | 2 | 神戸新聞杯① | キズナ | エキサイトバイオ | 荻野極 | 13 | レイデオロ |
<良は無印/着順○・<稍>「重」【不良】
菊花賞 過去10年のデータベース
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 3回 | 0回 | 3回 | 4回 | 30% | 30% | 60% |
| 前走が神戸新聞杯で1~3着 | 5回 | 4回 | 3回 | 14回 | 19% | 35% | 46% |
| 前走が神戸新聞杯で前々走がダービー | 0回 | 0回 | 1回 | 22回 | 0% | 0% | 4% |
| 前走がセントライト記念で1~3着 | 2回 | 2回 | 2回 | 16回 | 9% | 18% | 27% |
| 前走がセントライト記念で前々走がダービー | 1回 | 1回 | 0回 | 16回 | 6% | 11% | 11% |
| 前走がセントライト記念で4着以下 | 0回 | 0回 | 0回 | 6回 | 0% | 0% | 0% |
| 芝2200M条件戦/3勝クラス | 1回 | 0回 | 0回 | 1回 | 50% | 50% | 50% |
| 芝2200M条件戦/2勝クラス中京、阪神 | 0回 | 1回 | 1回 | 2回 | 0% | 25% | 50% |
| 芝2200M条件戦/2勝クラス新潟、中山 | 0回 | 0回 | 2回 | 3回 | 0% | 0% | 40% |
グレード制導入前は二冠馬のみ
| 馬名 | 年度 |
|---|---|
| トサミドリ | 1949年 |
| ダイナナホウシュウ<シユウ> | 1954年 |
| キタノカチドキ | 1973年 |
グレード制導入後
| 馬名 | 年度 |
|---|---|
| ビワハヤヒデ | 1993年 |
| セイウンスカイ | 1998年 |
| エアシャカール | 2000年 |
| ゴールドシップ | 2012年 |
| エピファネイア | 2013年 |
| キタサンブラック | 2015年 |
これに三冠馬も入るから、ざっくり4年に一度は登場の勢い。
10年ほど前までは活躍が目立った「菊花賞がクラシックレース初出走の馬」もいれば、ダービーから本格化の馬もいるわけですが、総じて、古馬にも通用の名馬が多いので、人気に推される馬はこういう段階を踏んでいった方がよろしいと考えるのもありでしょう。
平成以降、前走が神戸新聞杯という馬は、菊花賞が11月時代のビワハヤヒデを含め、驚異の16勝。
最終トライアルに定着の20年前から15勝とした方が強烈で、関西馬隆盛時代を象徴するような傾向でもあります。
ビワハヤヒデは四半世紀以上前の名馬で、そのレベルにない馬も勝っている以上、問答無用で買い目に入れるしかないでしょう。
比較的優位に立つ皐月賞上位入線馬がコスモバルクしかおらず、この組が総崩れの2004年以外、2頭以上絡むのが普通です。
菊花賞 攻略のポイント
三冠馬たちは、もうクラシックに挑む前の時点で、セントライト以外は1800M以上の重賞を勝っているのが普通ですが、菊花賞オンリーとなると、夏に古馬と当たってそれを負かしてきたような馬も出てくるので、春までとは臨戦過程が大きく変化します。
春もこの路線に乗っているならば、必ずクラシック戦のどちらかで上位入線していないと話になりませんが、むしろ、別路線組の方は、トライアルで負けていても、古馬を負かしている実績の方が価値があることも多いので、結果的に、人気にならずに思い通りの競馬をして勝ち切るのが基本。
よって、本流路線の穴狙いは筋悪とした方が覚えやすいでしょう。
菊花賞2025の予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り
菊花賞2025の予想と最終追い切りの予想を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
| レース名 | 第86回菊花賞(G1) |
| グレード | 重賞(G1) |
| 日程 | 2025年10月26日(日) |
| 発走時間 | 15時40分 |
| 開催場所 | 京都競馬場 |
| 距離 | 芝3,000m |
| コース | 右回り |
| 賞金 | 2億円 |
| レコードタイム | 3:01.0 |
菊花賞2025予想-予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
菊花賞2025の予想オッズと登録馬
| 枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 | 1週前追い切り | 最終追い切り |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | コーチェラバレー | 西村淳也 | 牡3 | 57.0 | 52.5 | 13 | 栗東・CW・稍重(鮫島駿) 6F 81.5-66.4-51.7-36.9-10.9(強め) | 栗東・CW・良(西村淳) 5F 74.5-57.7-41.7-13.3(馬なり) |
| 1 | 2 | アマキヒ | 戸崎圭太 | 牡3 | 57.0 | 26.3 | 10 | 美浦・ウッド・重(戸崎圭) 5F 66.2-51.2-37.2-11.9(強め) | 美浦・ウッド・重(戸崎圭) 5F 66.2-51.2-37.2-11.9(強め) |
| 2 | 3 | ライトトラック | 和田竜二 | 牡3 | 57.0 | 17.7 | 7 | 栗東・CW・稍重(和田竜) 7F 97.7-66.5-51.9-36.9-11.5(一杯) | 栗東・CW・良(助手) 6F 84.5-68.7-53.7-38.0-11.7(馬なり) |
| 2 | 4 | ヤマニンブークリエ | 横山典弘 | 牡3 | 57.0 | 27.2 | 11 | 栗東・CW・稍重(助手) 7F 95.5-64.9-51.5-37.1-11.8(一杯) | 栗東・CW・良(横山典) 6F 84.7-69.5-54.5-39.2-11.8(馬なり) |
| 3 | 5 | ジョバンニ | 松山弘平 | 牡3 | 57.0 | 11.4 | 4 | 栗東・CW・稍重(松山弘) 7F 96.8-65.0-50.7-36.4-11.3(一杯) | 栗東・CW・良(泉谷楓) 4F 53.3-38.1-11.7(馬なり) |
| 3 | 6 | ミラージュナイト | 藤岡佑介 | 牡3 | 57.0 | 24.7 | 9 | 栗東・CW・稍重(藤岡佑) 6F 83.0-66.4-51.3-36.5-11.1(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 55.3-40.1-25.9-12.9(馬なり) |
| 4 | 7 | ショウヘイ | 岩田望来 | 牡3 | 57.0 | 6.8 | 3 | 栗東・CW・稍重(岩田望) 7F 96.3-65.1-50.9-36.1-11.4(一杯) | 栗東・ポリ・良(助手) 5F 67.7-52.8-39.0-11.3(馬なり) |
| 4 | 8 | レクスノヴァス | 横山和生 | 牡3 | 57.0 | 29.3 | 12 | 栗東・CW・稍重(横山和) 7F 98.3-67.2-52.2-36.8-11.1(一杯) | 栗東・坂路・良(助手) 800m 53.5-38.7-24.9-12.4(馬なり) |
| 5 | 9 | エネルジコ | C.ルメール | 牡3 | 57.0 | 4.4 | 1 | 栗東・CW・稍重(ルメール) 7F 98.6-66.0-51.4-36.9-11.1(強め) | 栗東・CW・良(助手) 7F 99.8-68.2-53.0-37.3-11.3(馬なり) |
| 5 | 10 | ジーティーアダマン | 北村友一 | 牡3 | 57.0 | 62.8 | 15 | 栗東・CW・稍重(北村友) 7F 97.6-67.1-52.1-36.8-11.3(一杯) | 栗東・坂路・良(調教師) 800m 53.2-38.5-24.8-12.3(馬なり) |
| 6 | 11 | マイユニバース | 武豊 | 牡3 | 57.0 | 12.6 | 6 | 栗東・CW・稍重(武豊) 6F 80.6-64.8-50.3-36.0-11.3(末強め) | 栗東・坂路・良(調教師) 800m 53.2-39.0-25.6-12.8(馬なり) |
| 6 | 12 | ゲルチュタール | 坂井瑠星 | 牡3 | 57.0 | 12.1 | 5 | 栗東・CW・稍重(坂井瑠) 7F 99.4-67.3-52.4-37.0-11.3(一杯) | 栗東・CW・良(助手) 4F 52.9-38.1-11.7(馬なり) |
| 7 | 13 | アロンディ | 団野大成 | 牡3 | 57.0 | 151.7 | 16 | 栗東・坂路・重(助手) 800m 54.4-38.9-24.9-12.5(一杯) | 栗東・CW・良(団野大) 6F 86.9-70.2-54.2-38.7-11.5(G前一杯追) |
| 7 | 14 | エキサイトバイオ | 荻野極 | 牡3 | 57.0 | 61.9 | 14 | 栗東・坂路・稍重(荻野極) 800m 53.2-38.8-24.9-12.1(末強め) | 栗東・坂路・良(荻野琢) 800m 51.6-37.7-25.0-12.8(一杯) |
| 7 | 15 | エリキング | 川田将雅 | 牡3 | 57.0 | 4.7 | 2 | 栗東・CW・稍重(調教師) 7F 97.2-66.5-52.2-37.2-11.7(馬なり) | 栗東・CW・良(調教師) 5F 71.1-54.3-38.7-11.8(馬なり) |
| 8 | 16 | ラーシャローム | 岩田康誠 | 牡3 | 57.0 | 261.9 | 17 | 美浦・ウッド・稍重(助手) 6F 82.8-66.9-52.1-37.7-12.0(強め) | 美浦・ウッド・稍重(岩田康) 5F 70.2-54.2-39.2-12.1(馬なり) |
| 8 | 17 | レイヤードレッド | 嶋田純次 | 牡3 | 57.0 | 492.9 | 18 | 美浦・ウッド・重(嶋田純) 6F 84.4-67.6-52.6-37.9-11.6(一杯) | 美浦・ウッド・稍重(嶋田純) 5F 67.1-51.3-37.0-11.6(馬なり) |
| 8 | 18 | レッドバンデ | 佐々木大輔 | 牡3 | 57.0 | 17.7 | 8 | 美浦・ウッド・重(佐々木大) 6F 79.7-64.5-50.3-36.3-11.6(一杯) | 美浦・ウッド・稍重(佐々木大) 6F 83.2-67.7-52.7-37.4-11.7(馬なり) |
| 脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ馬 | 2回 | 0回 | 2回 | 23回 | 7.4% | 7.4% | 14.8% |
| 先行馬 | 11回 | 7回 | 8回 | 50回 | 14.5% | 23.7% | 34.2% |
| 差し馬 | 7回 | 11回 | 8回 | 125回 | 4.6% | 11.9% | 17.2% |
| 追い込み馬 | 0回 | 2回 | 2回 | 99回 | 0.0% | 1.9% | 3.9% |
| 枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 3回 | 1回 | 1回 | 35回 | 7.5% | 10.0% | 12.5% |
| 2枠 | 5回 | 4回 | 2回 | 29回 | 12.5% | 22.5% | 27.5% |
| 3枠 | 2回 | 1回 | 2回 | 35回 | 5.0% | 7.5% | 12.5% |
| 4枠 | 1回 | 1回 | 1回 | 37回 | 2.5% | 5.0% | 7.5% |
| 5枠 | 1回 | 3回 | 3回 | 33回 | 2.5% | 10.0% | 17.5% |
| 6枠 | 1回 | 3回 | 3回 | 33回 | 2.5% | 10.0% | 17.5% |
| 7枠 | 5回 | 4回 | 5回 | 44回 | 8.6% | 15.5% | 24.1% |
| 8枠 | 2回 | 3回 | 3回 | 51回 | 3.4% | 8.5% | 13.6% |
| 種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ゴールドシップ | 1回 | 3回 | 0回 | 6回 | 10.0% | 40.0% | 40.0% |
| ディープインパクト | 1回 | 0回 | 1回 | 9回 | 9.1% | 9.1% | 18.2% |
| オルフェーヴル | 1回 | 0回 | 1回 | 5回 | 14.3% | 14.3% | 28.6% |
| ドゥラメンテ | 1回 | 0回 | 0回 | 3回 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
| スワーヴリチャード | 1回 | 0回 | 0回 | 0回 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
| ドレフォン | 1回 | 0回 | 0回 | 0回 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
| イスラボニータ | 1回 | 0回 | 0回 | 0回 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
| ルーラーシップ | 0回 | 2回 | 0回 | 4回 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
| エピファネイア | 0回 | 1回 | 0回 | 7回 | 0.0% | 12.5% | 12.5% |
| サトノクラウン | 0回 | 1回 | 0回 | 1回 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
菊花賞2025 - 過去10年のデータ傾向
だいたい、距離が長いと分かって、人気に推された身になって考えれば…
単勝1.1倍の馬が一番危ない勝ち方だったが<無謀を承知の上で挑戦したことに、ホースマンとして苦悩を抱えたとする矢作調教師の決断は、大きなものを失いながら、新たな希望を生み出す結果にもなった>、サトノダイヤモンドや不良馬場のキセキなど、何だか、信じられるような勝ち方ではなかった気もしないではない。 この人たち<名馬とされる存在でありながら>、春の天皇賞に出て、結果を残せたわけではない。
最近は、菊花賞の勝ち馬は天皇賞にもつながると言われるが、波乱傾向の時代もあったこの前の15年ほどは、別物とも言われていた。 菊花賞で1番人気に応えて、春の天皇賞を制した馬は、世代最強セントなりやすい皐月賞を勝っているなどの理由が必要。
皐月賞馬は出てこない。 コントレイルのように抜けた存在もいない。 負けることを前提とした組み立てにするべきであろうが、トライアル2着馬がそれでも人気になるような力を信じられた存在でなければ、キセキのようなパターンはない。 無条件で消しでもいいが、ゲルチュタールかエリキングか、こじらせてエネルジコもあるのか、ここの枠はかなり難しい。 どの陣営も趣向を凝らした策を講じるように思える。 いずれにせよ、人気馬は強い勝ち方を出来る立場とはなりづらい。
いるいないの基準でも、少し損なのは勝ち馬だけの方というだけのモノ
セントライト記念から連勝した馬が2頭、いずれも皐月賞で掲示板に載って、ダービーが展開と出来がマッチングせずに大敗まで同じ。 あとは用なし。 これがいなかったという、今年のようなパターンを探ると、ここ10年で2019、23年の2度とも、2着馬が人気のなるなしに関わらずに好走。
どれも中山の実績があるから、セントライト記念でも好走の記録であったのかもしれないが、勝った騎手がやたらとうまい組み立てで完全勝利の結果であったとすると、セントライト記念を危なっかしいくらいの勝ち方であったキタサンブラック、人気がコスモキュランダの方にいくらか集まっていたアーバンシックなど、サトノルークスの連続8番人気穴好走の流れに乗って、隠れ蓑のトレンド<=派手目に映る神戸新聞杯組は過去10年で菊花賞で7度1番人気>で、最近は、むしろセントライト記念組が来るので、かなり人気になっているが、昨年はそれでも来た。 人気でも人気薄でも面白いのだから、おじさんが究極の選択をしたようで、ユタカに合っていない馬の方を選んだようなところのある、謎めいた決断に、強烈な勝負気配を感じて、この流れを今年は掴みそうな雰囲気がある。<昨年は1番人気6着>
薄い気配のはずがない、東から上ってきた関西馬は人気薄でこそ
勝ち切ったのはトライアルから連勝のキタサンブラックのみ<2015年1着・5番人気>ではあるが…。 サトノルークス<2019年2着・8番人気>を筆頭に、不良馬場のクリンチャー<2017年2着・10番人気>とポポカテペトル<同年3着・13番人気>、ユーキャンスマイル<2018年3着・10番人気>と、ジョーカーは地元に戻ってこその傾向には留意したい。
何しろ、セントライト記念を使うということ自体も、何だから、都落ちのようなイメージを持たれがちなのだが、明らかにダービーの続きになりやすい神戸新聞杯などよりも、ずっと、長距離戦の耐久力を見極めやすい性質が中山の形態にあって、意外と、京都の外回りの長丁場と相性もいい。 日経賞の方が阪神大賞典よりも色々試しやすいという天皇賞の穴の傾向も参考になる。
これを考えると、関東馬が新潟からバンバン菊花賞馬を送り込んでいることからも、その前は、関西馬がこの手のローテを組んできて、上々の結果を残したので、まず、条件戦勝ち上がりのゲルチュタールやマイユニバースには当然注目すべきだろう。 騎手の選択の関係に絡み、変なところで魅力がふんだんにあるダノンデサイル級に謎めいた存在であるヤマニンブークリエは、ホープフルSの大惨敗を乗り越えてきたこともあるが、古馬との対戦の中で、密かに同期を上回る長距離砲の資質を示したことでも、一日の長がある気がする。
マイユニバースは案外、アドマイヤメイン<2006年のレコード決着に貢献>のような逃げをするより、じわじわ押し上げるペース作りが合うから、武豊騎手には合うだろうが、前掛かりの展開を生むスピードはあまりないように、横山典弘騎手の手応えを見る限りは、そう映った部分があるので、単勝をぶち込みから、こちらという風になった。
実力以上のモノを求められなければ、必要以上に新興勢力の存在を排除することはない
長く、皐月賞とダービーのコネクションの中から、当然、適性がはみ出した存在を見抜く作業が重要な部分で、実は、ダービーも菊花賞も、皐月賞までに見せたその資質の部分に、全ての可能性が隠されているとするのが、本当のクラシックの姿であるという持論を堅持し続ける筆者。
そうなると、これが近10年で5度目、ここ3度は全て、故障などのない積極的回避なのだから、方向性は見出しやすかった。 2021年から3度なのだから、実は、その前のトレンドから、連に絡むのは上がり馬タイプと王道クラシック組の1頭ずつという組み合わせなのだ。
タスティエーラやアスクビクターモアなど、春の見せ場を作った組もいれば、ダービー馬を倒して世代牡馬トップの座に就いた昔ながらの構図を作ったドゥレッツアなどの上がり馬もいる。 上がり馬ワンツーはない以上、G1連対馬を買いたいが、うち3連続連対の大将がロンシャンで大撃沈。
とはいえ、負けている馬がまだまだいけそうな雰囲気もあまりないから、どこかで出走馬中最先着の実績を残している馬を買うとなると、自然と、ホープフルS2着のジョバンニが浮上。 正直、いい組み立てには見えなかった神戸新聞杯から、はっきりとした狙いのあるポジションをとって、エピファネイアの2歳世代の勢いに乗って、凱旋門賞とその過程で魅せた適性などを総合的に見て、面白いのはこの馬から…。 2度馬券内のマスカレードボールもいないから、ショウヘイは8番手くらいにでも拾いたいとも、流れを冷静に捉えると、自然とこう思うのである。 ただ、軸はあくまでクロワデュノールなのだから、変な買い目も加わるけれども、上がり馬同士も組み合わせに生じる、買いたい馬から狙う馬単をまず押さえるとなった。 そこまで簡単なレースにはならないだろう。
菊花賞2025- 出走予定馬の血統/成績/タイム
乗り手の手腕をより際立たせてきた、癖馬の菊花賞史に学ぶ、運命の芦毛・Ver.2
ヤマニンブークリエの血統
ファミリーに牝馬の大物・スティルインラブ、ローブデコルテの従姉妹がいる、北米系のスピードと底力を誇るボトムは強調材料。 が、フランスで大レースを制したチチカステナンゴとエリシオが混ざると、途端に鈍重な印象に変わる。 これだけではサンデーに合わないが、特殊な芝特化のナスルーラ直系・テスコボーイ→サクラバクシンオーまでの流れに、一族の中では変わり種のブラックタイドを配されたキタサンブラックだと、様々な化学反応を起こす可能性がある。
ただ、直系の本質であり、母方の種牡馬の並びからして、ヤマニンブークリエのいただけない気性だとか、大型であるが故の不器用さは、こうした配合の副産物であり、ここらへんを取り去って純化されたイクイノックスのような、ただ成長して強くなるだけという馬は、なかなか生まれてくることはない。
一方で、母方のノーザンダンサーが5×5×5と並び、3代続けて強いクロスが掛かることを示すそれは、2代前がその3×3を有することを指す。 フサイチコンコルドに代表されるこの強いクロスは、エリシオ×ダンチヒの配合によってももたらされたものであり、コンセプトはそれと限りなく酷似しているとも評せる。 こんな配合は、後々に期待するもの。 案外、仔も走ったが、ジョーカプチーノは母父としての代表産駒になった。 似たような効果を持ち、エリシオもチチカステナンゴもフィット感のあるポジションに収まり、直系を発展されるために生産されたようなところもあるキタサンブラックがこの支えを受けたなら、想像以上の走りを、父同様にこの菊花賞で魅せるかもしれない。
90年代の芝主要路線で活躍したカロやブラッシンググルーム、トニービンなどの血を持つ馬が、最近の菊花賞でよく好走している。 かれこれ、危険信号レベルではなかったガス欠コントレイルが粘りというか、道中ずっと邪魔なところにいたアリストテレス<そこに誘ったのはルメールだが、敵の騎手を恨む理由は馬にはない>への怒りでフルパワー前進による、まさに奇跡の瞬間を生んだ年から、サンデーサイレンスを混ぜ込まれたタイトルホルダー、ドゥレッツア<父ドゥラメンテの母母父トニービン>、アスクビクターモア<母父ブラッシンググルーム直仔のレインボウクエスト>、アーバンシック<父母父はコントレイルと同じアンブライドルズソングで、その母父はカロ>と、この流れが続く。
京都だからと言って、最近の10月は雨ばかりで、今年も例外に漏れず。 とて、高速馬場ではないということでもない。 先週のスワンSでは、3日間開催の月曜日でもレコードが出ている。
タフ馬場には多少なるが、そうした高速ステイヤーの資質を秘める馬を求めるようになったのは、今回4頭がエントリーし、20頭の登録に対し、抽選に掛かるのはその内1頭であるから、複数登場の流れというキタサンブラックの産駒、その彼自身が制した菊花賞が分水嶺になった気もする。
一旦、この流れは潰えたが、ダービーが世紀の手抜き圧勝劇であったコントレイルから、そのトレンドが復活している。 流れに乗れそうなキタサンブラック産駒と、最後の挑戦になるドゥラメンテ<過去2勝は素晴らしい>の仔・エネルジコ、抽選対象のキングスコールらにも注目だろう。
しかし、狙いたい馬は謎の物々交換を行った東西レジェンドのお手馬チェンジで、人気がまた抑え気味になりそうな<油断ならない人物であるという意味で薄めに拾いつつ、昔から本命党には敬遠されるタイプではある>ヤマニンブークリエ。 昨年のリベンジなどみじんも思っていないだろうが、武豊が乗りこなせなかったという部分が、大いに刺激材料になっていることは間違いない。 現に、すでに横山典弘のお手馬になっているから、先約もあるが、普段なら騎乗優先度で最上位の寺田夫妻の所有するマイユニバースを、もう一方のレジェンドに差し上げる格好になったのだから、普通は驚きである。
この判断によって、騎手をはじめとする関係者は、完全に翻弄されるはずだ。 展開の軸を握る馬の鞍上が変化しても、大きくその動きを変えることはないとできる一方で、お手馬を放っぽり出した方の鞍上が、今度はどう乗ってくるかわからないのだ。 九分九厘、マイユニバースとは離れた後方を選択すると見るが、当然、昨年のダノンデサイルのような必勝の好位付けに出ることは半分くらい頭に入れないといけない騎手は多い。 その時点でプランがぐちゃぐちゃになるが、それなら、いっそのこと行ってしまうというウルトラCもあるから恐ろしい。 令和のセイウンスカイの前に、正真正銘、その芦毛の菊花賞伝説を作り直さんと、せっせとペース作りをする…。 もはや、この考察を開始した時点で、もう罠にはまっているのである。 全くないとは思わないが、いや、やるかもしれないが…。
菊花賞2025 - レース展開と最終予想
やるかもしれないの根拠は案外、身近なところに存在している。 2戦目の京都の特別・黄菊賞で、皐月賞を勝つミュージアルマイルと遭遇し、直線で置き去りにされたのだが、ここで武豊騎手が、巧みなリードで後傾の必勝態勢に持ち込んだ単騎逃げの形をとった。 ラスト4F全て、ラップタイムは12秒を切っていて、最後の11.6に関しては、ブークリエ自身がというか、鞍上も結果を受け入れたようなところもあって、恐らくは12.1秒程度の記録であろうが、長距離の高速レースに適した才能の一端は見せていた。
ただ、ここで前後のレースが問題になり、大型馬特有の不器用さに加え、折り合わせ方が差しのタイプにフィットする武豊騎手のスタイルに見事に合わないようなところがあり、新馬戦は掛かり倒して、態勢を立て直した後、何だか最後まで止まらなくて、勝ってしまったという怪しげな内容で、能力の再確認をした面もあった。 そこで逃げたから、通用しないという一時的な判断で、格上のホープフルSではお勉強の揉まれる競馬で、何もなく終わって、その後もチグハグ。 高速のすみれS<ここから、ジーティーアダマン、ミラージュナイトなど穴で怖い馬がエントリー>も使ったが、その後のダートもそうで、止まるわけではないが、エンジンのかけ所が難しく、緩急の競馬はどうもフィットしない。 逃げれば別だが…、という状態で、一旦、青葉賞は津村騎手で掛かって…、今の状態になった。
で、比較的手元でコントロールして、滅多なことで長手綱を使わず、テクニックだけでハミにかけないように道中は乗り切る、いつでも何にでも対応するスタイルの横山典弘騎手が合っていたというここ2戦なのだ。 ルメールの断然人気馬と、レーンやディーといったイケイケのオージージョッキーを相手に、圧巻ともすべき52で参戦のおじさんが魅せる、いわば「わからせ」の一戦は、改めて、偉大なる父というだけではない存在感を、いちいち周知する定番のキャンペーンとなったが、あのダービーを見たばかりでは、これは小規模のもの。
本来は、右回りにも課題があり、掛かるはずの馬でも、コーナーの作りでラチとの距離を巧みに測りながら、絶妙に脚を溜めて、中山も短い直線の中でフルで末脚を繰り出す馬に、ほとんどの才能を導くという超絶技巧を繰り出したセントライト記念がポイント。 京都の黄菊賞も実際は高水準の競馬に、自ら持ち込んだものだが、ジーティーアダマンのペースメイクに対し、後半1200Mを1分10秒前後で走ることを要求されたことで、皐月賞レコードウインのミュージアルマイルが再び楽勝の態勢に、外差しを決めるも、刹那の内に前を捌いて、内に入るいつもの必勝のパターンに、不器用なヤマニンブークリエを誘って、結果としては、上がりタイムで同じ34.4秒としながら、内で溜めた分の爆発力で、瞬間加速の質はこちらが上で、ここから力でねじ伏せられたという0.1秒負けで、相手の力関係を見誤らなければ、ペースが一定以上のモノなら差しで、そうにもならないようなら、ここで言えば、マイユニバースやジーティーアダマンらがやりあうことはないとすると、自分が利する、底力勝負を正攻法でというプランができる。
ここでマイユニバースに前回乗っていた横山典弘の陰に怯えながら、武豊という大層な騎手が乗っていることで、頭がこんがらがるのである。 九十九里特別の1000M通過は60秒を少し超えたところで、ここはラップがガクンと落ちたところ。 そこからの1500Mは1:32.0を少し欠くくらいのラップ構成だから、捲ったアウトであるが、これも止まらないが、触らぬ神に祟りなしとやって、皆が大失敗のスプリンターズSを経験し、この週までは外国人は京都にお住いの方だけであるから、頭脳戦の核心はどのペースが的確で、誰が狙う討つか、型を崩すかの選択になる。
この馬はシンコウラブリイ一族の牡馬で、決まって、ポテンシャルの割に、気性面の課題を乗り越えられずに、遠回りしての出世は多いが、牝馬の方が成功する確率は高いが、藤沢厩舎の準主戦級だった横山典弘騎手は、このファミリーの癇性を深く理解し、この馬のキャラクターを時間をかけて吟味した上で、簡単には止まらない性質を看破したものの、前回は、菊花賞出走のお膳立てを大好きな幸四郎<もう調教師である>と手厚いサポートをしてくれるオーナーへしたまでと見る。 この馬は初勝利まで試しに試して、奇しくもヤマニンブークリエと同じく、ダートを経て、この可能性を消した上での6戦目初勝利。 何故、もう3勝しているのかは、推して知るべしというほどに、鞍上に恵まれた結果でもある。
そういう意味では、武豊騎手とは縁の深い錦岡牧場と、長い付き合いでもある松永幹夫調教師という組み合わせに対し、運命の同期にして、最後に信頼できる一人と互いが位置付ける、特別な関係である横山典弘騎手が入ってくると、かなり雰囲気が変わる。 かつて、リオンリオンという青葉賞を勝った馬で、これは寺田千代乃氏、マイユニバースは寿男氏名義だが、直前の騎乗停止でダービーに乗れず、結果、武史騎手のダービーデビューとなったが、手が戻ったセントライト記念を消耗戦を、ヤマニンブークリエ以上のテクニックで全面カバーして、タフに勝ち上がったものの、菊花賞には出られず、それが最後になってしまったという苦い過去がある。
思えば、松永幹夫厩舎はレッドディザイア、ラッキーライラックなどの大駒を抱えた時期はあったが、最近は、芝でマテンロウスカイが大将格であるものの、ダートが合っていたのか、ギルデッドミラーと同じように武蔵野Sに出向く予定である。 アウォーディーもそういう流れで、JBCクラシックをダート無敗で制したが、そういう過程で、ヤマニンブークリエも母系の奥の深いところでの親和性など、教育を兼ねたことをやったのだろうし、かつて、札幌記念でブエナビスタを倒した<その直後にレッドディザイアに負かさせる>馬が、ヤマニン冠号のキングリーであった。 2011年に初ダートのシリウスSを制したが、この時が、何を隠そう武豊騎手だったのである。
何も関係ないようで、みんな繋がっている。 松永幹夫厩舎がダートを使うと、いい変化が訪れる。 オーナーサイドの願いというよりは、乗るべき馬を選び、また、奇しくも寺田夫妻には珍しいノーザンファーム産の良血だったマイユニバースは、武幸四郎調教師が絡むことで、ややこしい馬なのでよろしくお願いしたいという願いに応じたものであろう。 この世代の馬の中で、縁のある関係者の中から、興味のある馬を今回選んだ、もうすぐ3000勝の男。
春のトライアル<=青葉賞はマテンロウバローズに騎乗もギブアップ>は、もう一つのトライアルからレディネスという昆厩舎の馬で<今週復帰>、ギリギリのラインを攻めたイン強襲で、あり得ないところから抜け出し見せて、本番は結局フェードアウトだったが、狙い通りにハメこんだ今回は、熱い想いをヤマニンブークリエに抱くと同時に、様々な仕掛けを施している。 ユタカがヘグってくれたから…、あのセイウンスカイの劇的1勝を、そう結論付けながらも、持ちうるピース全てを活用しきることができる今回、あの時の逆が決まる確率は、かなり低いと見る。 マイユニバースも自分の馬なのだから。



