中山大障害 予想

歴史は長く、ダービー(東京優駿)が初開催された2年後の1934年の師走開催の中山からスタート。
戦前のデータを、障害戦だと平地競走以上にかき集めるのに苦労するわけですが、最初から今と変わらず4100Mで行われていたことは事実で、
ちょっと変更になったとしても、本質に影響が出るようなレベルではなく、戦後処理の過程で調整面を考慮した距離短縮が2度あった程度で、
決まった条件の中で競うチャンピオン競走という位置づけです。
名馬の登場する舞台であると同時に、80年代の前半までは、後のダービージョッキーも勝利騎手に記録されているほど、国内における主要競走と認知される中山大障害は、
その歴史の長さだけでなく、真の意味で国内唯一のGⅠ級競走という格付けを得るに相応しい、正統後継者を常に求める大レースで在り続けています。

中山大障害の特徴

春のグランドジャンプと比べても、夏以降、もっと言えばグランドジャンプ以降の全ての障害競走から、十分に調整を重ねて、
経験も積んでいくだけの時間が作れるために、大きな破綻はないとしても、新顔が登場しやすい側面があります。
世界の障害競走が旬の時期になる影響で、国内の馬同士の争いになることで、絞り込める前走の傾向に対し、中山のスペシャルコースの経験がない、
出たとこ勝負の馬にも全くチャンスがないわけではないからこそ、全く意味をなさないイルミネーションJS参戦の効果を期待するより、東京でも京都でも、
重賞で揉まれていることは重要で、そうでない馬でもバシケーンのように、春はグランドジャンプに出ていたような馬だったことが、読み解く上での重要なポイントになってきます。

中山大障害の歴代優勝馬

 1着馬
性齢
斤量
騎手
人気
前走
父名
2着馬
性齢
斤量
人気
前走
3着馬
性齢
斤量
人気
前走
2015年
アップトゥデイト
牡5
63
林満明
2小倉サマーJ①
クロフネ
エイコーンパス
牡6
63
5未勝利<1>
サナシオン
牡6
63
1イルミネーションJS①
2016年
オジュウチョウサン
牡5
63
石神深一
1東京ハイJ①
ステイゴールド
アップトゥデイト
牡6
63
2阪神JS②
ルペールノエル
牡6
63
3秋陽JS<2>
2017年オジュウチョウサン
牡6
63
石神深一
1東京ハイJ「1」
ステイゴールド
アップトゥデイト
牡7
63
2阪神JS<1>
ルペールノエル
牡7
63
5阪神JS<2>
2018年二ホンピロバロン
牡8
63
石神深一
3中山グランドJ③
フサイチリシャール
タイセイドリーム
牡8
63
5東京ハイJ<3>
マイネルプロンプト
牡6
63
6イルミネーションJS②
2019年シングンマイケル
騸5
63
金子光希
2東京ハイJ<1>
シングンオペラ
ブライトクォーツ
牡5
63
6イルミネーションJS④
メイショウダッサイ
牡6
63
4東京ハイJ<2>

中山大障害の過去10年データベース

 1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1番人気3回1回2回4回30%40%60%
中山GJの1着3回1回1回1回50%67%83%
中山GJの2着0回1回0回2回0%33%33%
中山GJの3着~5着1回1回2回6回10%20%40%
中山GJの6着以下1回0回0回14回7%7%7%
東京ハイジャンプの1着4回0回2回1回57%57%86%
東京ハイジャンプの2着0回0回1回3回0%0%25%
東京ハイジャンプの3着以下2回3回2回18回8%20%28%
京都ジャンプSの連対馬0回1回0回8回0%11%11%
京都ジャンプSの3着~5着0回1回2回8回0%9%27%
イルミネーションJSの連対馬2回1回5回4回17%25%67%
イルミネーションJSの3着~5着0回2回0回10回0%17%17%
阪神JS連対馬の直行0回2回1回2回0%40%60%

意外とローテーションのバラつきが人気の盲点になるので注意ですね。

オジュウチョウサンはぶっつけで本番を勝ったこともあるような猛者ですが、彼が東京ハイジャンプから直行するローテで他に勝った馬は、前年のシングンマイケルもいるのでトレンドですが、
必ずしも、定番メニューとなっているわけではなく、まるで本番と繋がらないオジュウチョウサン殺しの京都ジャンプSだって、前哨戦として機能している面もあるから、
どこからでも来るというのは、しっかりと押さえないといけないポイントです。
春よりも直行ローテが決まりやすいので、東京ハイジャンプ以外でもハマる馬は今後増えて不思議ないですが、
速い馬向きのレースではないからこそ、快走の逃げ馬にだけは気をつけたいところです。

中山大障害の攻略ポイント

壮絶死のシングンマイケルも思わぬ罠に引っ掛かったオジュウチョウサンもいない、アップトゥデイトまで引退した現状、
今後を占う意味でも2020年以降の大障害は、未知との遭遇を予感させます。
東京ハイジャンプ組が近年好調なのは、その段階でもある程度仕上げることが可能で、余裕をもって本番にも望めるからに他ならないわけですが、
名馬たちが新たなローテを開発してきた歴史があるからこそ、グランドジャンプを使っていた馬とそうでない馬との力量差を、しばらく見ていくべきでしょう。
今年に関しては、いつものようにどの前哨戦とも距離適性が合致しない以上、疲れていない馬をまずは見つけていきたいところです。

中山大障害2020 予想

2020年の中山大障害を予想していきます。
コース攻略はもちろん、最終追い切り評価や過去10年のデータを照らし合わせて登録馬の中から激走する軸馬や注目の穴馬を選定していきましょう。
予想オッズを見ながら過去データなどの出走馬の成績を分析していき、過去配当を超える払い戻しを狙っていきたいと思います。

レース名第143回 農林水産省賞典
中山大障害(J)障害3歳以上オープン
グレード重賞(G1)
日程2020年12月26日(土曜)
発走時間14時40分
開催場所中山競馬場
距離芝4100m
コース障害コース
賞金6600万円
レコード4分36秒1

中山大障害2020の出馬表(馬柱)- 出走予定馬の馬体診断と想定騎手(枠順確定)

枠順出走予定馬騎手斤量(負担重量)馬体重(前走)
1シンキングダンサー五十嵐 雄祐63.0kg474kg
1ヒロノタイリク難波 剛健63.0kg500kg

2ケンホファヴァルト熊沢 重文63.0kg464kg

2アズマタックン小坂 忠士63.0kg508kg

3ヒロシゲセブン高田 潤63.0kg524kg

3ストレートパンチ伴 啓太63.0kg480kg
4シゲルピーマン大江原 圭63.0kg482kg
4フォワードカフェ石神 深一63.0kg528kg

5ビッグスモーキー植野 貴也63.0kg542kg
5ケイブルグラム蓑島 靖典63.0kg502kg
6タガノエスプレッソ平沢 健治63.0kg462kg
6ブライトクォーツ西谷 誠63.0kg488kg
7セガールフォンテン草野 太郎63.0kg498kg
7メイショウダッサイ森 一馬63.0kg508kg
8ナリノレーヴドール小野寺 祐太63.0kg472kg
8スズカデヴィアス北沢 伸也63.0kg498kg

中山大障害2020 - 過去の傾向とレース展開

同じ短い距離のレースなら、京都より東京の方がいい

東京ハイジャンプも京都ジャンプSも、長い距離ではないから、阪神スプリングJとグランドジャンプとのコネクションのようなものは生まれないようで、レース間隔をしっかりとれることで、東京の方が圧倒的に本番に繋がってくる。


レースレベルはともかく、今年も実力者のメイショウダッサイが制し、長距離カテゴリーのレースは全敗のタガノエスプレッソが功を得たから変な人気を集めるかもしれないが、実力差は歴然とした方がいいか。

分かってはいるが、オジュウチョウサンがいるいないでは大きな違いがある。


加えて、それに前走で先着している馬が出てくる。

しかし、仕掛けのタイミングを見失って、平地の時の走りももう忘れてしまっていたようなところのあったオジュウチョウサンを負かしたところで、大いなる価値があるわけでもない。

本当はメイショウダッサイの実力を素直に評価すべきなのかもしれないが、はっきり言って、中山の大舞台ではシングンマイケルにもオジュウチョウサンにも完敗だった。


ブライトクォーツも似たようなものだから、ならばと、初秋の阪神ジャンプS組を推しておけば、何とか面白い馬を挙げられると思ったのだが、タガノエスプレッソが楽勝したこのレースは、本馬場への置き障害でレースが行われる中京での結果で、人気になったフォイヤーヴェルクが屈辱的な敗戦を喫したようなレース。


ケイブルグラムだって重賞初挑戦で頑張ったが、相手が違ったのに完敗だから、簡単に評価は上げられない。

中山で勝っているビッグスモーキーや、来ているようでもうちょいという結果が続く4着の欄に自分の馬番を照らす男・シンギングダンサーでも面白いのだが、春からの直行で通用とも思えなかった。


だから、困り果てておかしな結論に達した筆者なのである。

中山大障害2020 - 中山障害コースの攻略法

狙いはまだ未勝利の1勝のみという馬。


名はフォワードカフェ。除外ということとは無縁の出走登録数ながら、重賞2着があるだけの格下で、前走は本番のスペシャルコースに挑む前にはあってはならない「人気で落馬」という悪い要素てんこ盛りながら、この馬、まず崩れない。


おまけに、本番で勝ったことのない馬ばかりの争いにおいて、少なからず、中山の馬場の経験数で見劣らぬだけでなく、今回定量の63を背負ったことがない代わりに、どの馬も経験のない「平地での58」の負担経験がある。

これは例の国際騎手招待競走の古牡馬に背負わされる特別な斤量設定があるからで、普通のキャリアではないし、平地で58を背負わされるのは本来、ちゃんとした格のレースを使っていた証しなのだ。


フォワードカフェにその経験はないが、前走だって、最終障害の飛越後、よくわからない感じで画面から石神騎手が消えていなくなっただけで、馬自身は好アシストに応えて、ちゃんと馬込みを抜け出して、ゴール直前まではカラ馬でも先頭であった。

障害レースでは特に難しい、最終障害や障害コース内最後の障害の前後の激しい争いに、飛越直前から戸惑いがあるような雰囲気で、やっぱりという結末でもあったように窺える。

そこでも乗り方の間違いはなく、障害馬としてのスキルを一定以上にしたことで、入障後、
【1・5・3・1】
というのは競走中止も込みとすれば、十分であろう。

派手にスピード任せに、最近は多くなった平地時代の脚を遺憾なく発揮しての逃げ込みなど、まるで用なしの中山4000M超のタイトル戦は、ゴッドスピードのようなイレギュラーな存在を除き、距離は長いけれども、外国馬も出られることで多様な性質が問われることもあるグランドジャンプとは異なり、まず、平地重賞の好走馬は出番がない。
だいたい、中山で未勝利戦を戦う機会など、番組編成の関係でまずないに等しい。

平地でも活躍と言うほどではないが、そこで長く走ってきたフォワードカフェは、好走実績が春の中山や夏のローカル、特に北海道の洋芝が合っているという感じで、かなり適性に偏りがあるタイプ。


そんな馬が平地で大きな舞台を踏むのは不可能に近いが、新馬を楽勝したような馬であり、その時の2着馬はG1でも好走していたタンタアレグリア、続く札幌2歳Sは結果はよくなかったが、2番人気に推され、行く末は凱旋門賞かもしれないと、当時はまだ小島太厩舎の馬でラストチャレンジもあり得るかとなっていたほどの素材。

流れ流れて、和田は和田でも勇介厩舎、マンハッタンカフェだからカフェの勝負服でも、腕はオレンジ色という違いは、フォワードカフェに現状に一定レベルの課題があるようで、何かを突破する力が秘められて不思議ない魅力もまた秘めていたりする。


マンハッタンカフェ自身が、前走中山完敗後の京都でドカンをやったように、チャレンジすることこそが何かを変えるきっかけになるタイプと信じたい。

中山大障害2020 - 出走予定馬の血統分析と最終予想

近親にはゴールドティアラがいて、その母にあたるブライトティアラが、フォワードカフェの祖母になる。


姪にあたるのがモズカッチャンで、そもそも、ゴールドティアラの孫にはステファノスがいる。


何となく、平坦向きの適性を持っていそうで、ドバウィのマイル適性を得たポエイツヴォイスがキングジョージなどを勝つポエイツワードを出し、ポエイツヴォイスはゴールドティアラの半弟にあたる。


ゴールドティアラが盛岡のダートで弾け、孫のステファノスは東京の富士Sで唯一の重賞勝ちを挙げた。

何かが秀でているのだとすれば、それはタフ馬場の右回りを粘り込む能力とした時、平地競走での能力への限界が、障害の大舞台でブレイクするきっかけにもなり得る。


8歳でいきなり入障後の連勝はないが、ここまで安定して走る平地引退馬もまた珍しい。
また新たな発見をして、小さく成長を重ねた結果、大きな障害もたびたび上り下りせねばならないバンケットに対しても、案外の適性を見せて、無難にこなしてしまうかもしれない。
今年はそう簡単に決着がつきそうな雰囲気はない。

前々走の春の東京では、激しい勝負所の争いにも参加して、よく粘っていたから、必ずしも中山が合っていそうな馬ばかりではない組み合わせだけに、不当に評価が落ちそうな可能性のある馬の扱いは、しっかりとケアする共に、案外の混戦を予告しておくとする。