中山大障害2021予想
目次
中山大障害の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!
歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。
レース名 | 第144回 農林水産省賞典中山大障害(GⅠ) |
グレード | 重賞(G1) |
日程 | 2021年12月25日(土曜) |
発走時間 | 14時45分 |
開催場所 | 中山競馬場 |
距離 | 芝4100m |
コース | 右回り |
賞金 | 6,600万円 |
レコードタイム | 4:36.1 |
中山大障害予想2021の予想オッズ/出馬表(馬柱)/出走予定馬の馬体診断/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)
農林水産省賞典中山大障害2021の予想オッズと登録馬
枠順 | 馬番 | 出走予定馬 | 騎手 | 性齢 | 斤量 | 予想オッズ | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ブルーガーディアン | 上野 翔 | 牡9 | 63.0 | 227.6 | 12 |
2 | 2 | レオビヨンド | 植野 貴也 | 牡5 | 63.0 | 25.4 | 5 |
3 | 3 | オジュウチョウサン | 石神 深一 | 牡10 | 63.0 | 2.8 | 2 |
3 | 4 | タガノエスプレッソ | 平沢 健治 | 牡9 | 63.0 | 1.9 | 1 |
4 | 5 | ラヴアンドポップ | 白浜 雄造 | 牡8 | 63.0 | 12.0 | 4 |
4 | 6 | マイネルプロンプト | 森 一馬 | セ9 | 63.0 | 64.5 | 7 |
5 | 7 | アサクサゲンキ | 熊沢 重文 | セ6 | 63.0 | 3.7 | 3 |
5 | 8 | アースドラゴン | 蓑島 靖典 | 牡5 | 63.0 | 202.4 | 11 |
6 | 9 | ベイビーステップ | 伴 啓太 | 牡7 | 63.0 | 73.5 | 8 |
6 | 10 | ブラゾンダムール | 西谷 誠 | 牡6 | 63.0 | 230.2 | 13 |
7 | 11 | キタノテイオウ | 小野寺 祐太 | 牡6 | 63.0 | 196.5 | 10 |
7 | 12 | ハルキストン | 難波 剛健 | 牡6 | 63.0 | 131.9 | 9 |
8 | 13 | ビレッジイーグル | 大江原 圭 | 牡4 | 63.0 | 270.6 | 14 |
8 | 14 | シンキングダンサー | 草野 太郎 | セ8 | 63.0 | 53.8 | 6 |
人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 6回 | 3回 | 2回 | 8回 | 31.6% | 47.4% | 57.9% |
2番人気 | 5回 | 5回 | 3回 | 6回 | 26.3% | 52.6% | 68.4% |
3番人気 | 3回 | 2回 | 4回 | 10回 | 15.8% | 26.3% | 47.4% |
4番人気 | 1回 | 1回 | 4回 | 13回 | 5.3% | 10.5% | 31.6% |
5番人気 | 2回 | 3回 | 3回 | 11回 | 10.5% | 26.3% | 42.1% |
6~9番人気 | 0回 | 3回 | 2回 | 71回 | 0% | 3.9% | 6.6% |
10番人気以下 | 2回 | 2回 | 1回 | 85回 | 2.2% | 4.4% | 5.6% |
脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
逃げ馬 | 6回 | 5回 | 5回 | 15回 | 19.4% | 35.5% | 51.6% |
先行馬 | 11回 | 12回 | 8回 | 45回 | 14.5% | 30.3% | 40.8% |
差し馬 | 2回 | 2回 | 6回 | 80回 | 2.2% | 4.4% | 11.1% |
追い込み馬 | 0回 | 0回 | 0回 | 64回 | 0% | 0% | 0% |
枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1回 | 1回 | 2回 | 21回 | 4% | 8% | 16% |
2枠 | 1回 | 2回 | 1回 | 23回 | 3.7% | 11.1% | 16% |
3枠 | 1回 | 3回 | 2回 | 23回 | 3.4% | 13.8% | 20.7% |
4枠 | 5回 | 1回 | 5回 | 22回 | 15.2% | 18.2% | 33.3% |
5枠 | 3回 | 2回 | 2回 | 28回 | 8.6% | 14.3% | 20% |
6枠 | 2回 | 3回 | 2回 | 29回 | 5.6% | 13.9% | 19.4% |
7枠 | 5回 | 3回 | 2回 | 28回 | 13.2% | 21.1% | 26.3% |
8枠 | 1回 | 4回 | 3回 | 30回 | 2.6% | 13.2% | 21.1% |
中山大障害予想2021 - 過去10年のデータ傾向
中山大障害というレースは、リピーター歓迎のグランドジャンプとは少し趣が異なる
近年番組が減っていることで起きる「中山未経験問題」というのは、コース設定の長さから論外ということで<古豪であれば当然ネックになる>、簡単に片付けられるわけだが、中山大障害は大昔から有馬記念の勃興以前からあるレースで、シンザンが引退した1965年以降理由もなく有馬記念と引き離された開催は、基本的にはない。
よって、古馬は真冬になる寸前に絶好調に持ってこないといけないから、番組は海外にも求める芝、ダートの平地トップホースのグループとは違い、無難にどこかで叩いて、距離が長いから負担もかけないようにと間隔を開けるから<大昔から実力派の古馬はレースを絞って使っている>、意外と実績馬ほど調子が狂う。
何しろ、伸びまくりの3、4歳が登場する時期の競馬。
平地ならずとも、古馬優勢にも思える大障害の過去10年最初の2年は、いずれも4歳馬が勝っている。
ある意味で、その再戦となるグランドジャンプは力があってこのレースを好走していれば、どの馬も決して有利ではない春になってきた頃の中山で、まず崩れない。
それと比べ、グランドジャンプから8カ月以上の間隔があるから、その年の好走馬ならまだしも、前年で絶好調だとか流れが良すぎると、そろそろ苦しくなる。
スピードランナーを競わせる単純な競馬ではない障害競走は、その中でも、距離と障害の質がタフな高水準競走となればなるほど、結局、上がり目のない馬には辛い結末が待ち構えているのだ。
オジュウチョウサンは春に復活していたとして、それでも苦しかった可能性がある。
前年の連対馬もいないから、それに次ぐグループの取捨に重点を置くべきだろう。
上がり馬は今年はほとんど見当たらない。
グランドジャンプ連対馬は来るが、連勝してくる馬は基本的にはいない
速い馬を決めるコースレイアウトではないので、まず、置き障害の中京、新潟<そもそも障害重賞を施行する理由はない感じの競馬場>でしか快走の記録がない馬は、まず流れを止められる。
大昔というか、入障後3連勝でこのレースを圧勝した、平地戦未勝利の3歳馬・テイエムドラゴン<ディープインパクトと同じ歳>などは、何もわからないまま無敗の勢いで突き抜けたものの、しっかりと翌年のグランドジャンプでは好走2着。<勝ったのは前年、翌年と制する豪・カラジ>
ただ、勢いはその敗戦でほぼせき止められた感じで、連覇目指した一戦は前年抑え込んだメルシーエイタイムに完敗の4着だった。
どこかで負けるのが普通で、勝ちすぎたオジュウチョウサンは、負け出すと一戦ごとに年齢を感じさせるような不発を続けている。
前走勝って勢いをつけることは重要でも、連戦連勝の中に小倉とか京都などのレースが挟まっているくらいなら、関東圏の信頼のおける重賞かオープンを好走して、順序を守って挑んできた本番絶好調の馬を買うべきだろう。
前年の好走実績・中山大障害の上位入線というところに左右されるが、グランドジャンプの実績は実力の証明であるので、勝ち馬を変に警戒して切る理由はない。
同時に、速い馬である必要のない、バテない馬という証明をグランドジャンプでできている馬は、それこそ、狙い目の中心にあるべき人気でも買うべき対象。
オジュウチョウサンがそうであるように、直線まで待ってという馬を狙うのではなく、自分で流れをよりタフにして、力を出し切らせるように走り切れる馬を優先して選ぶべき、という基本的な攻略法が隠れている。
タガノエスプレッソやシンギングダンサーは、中山実績もあるし、誰かがそうした型にハメ込んだところで、出番は出てくる実力派の古豪。
それがオジュウチョウサンなのか、若くはない挑戦者のアサクサゲンキなのか、グランドジャンプ最先着のタガノエスプレッソなのか…。
動きに自由度のある馬を狙うべきだろう。
かつてのオジュウチョウサンはまさにその無敵の理由がはっきりした、スマートなトップジャンパーであった。
中山大障害予想2021 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
ブラックタイド×キングカメハメハ、同父の同期にキタサンブラック、もう9歳でも全盛期のなかったタガノエスプレッソには、まだチャンスが残っている!
タガノエスプレッソの血統
半兄・タガノトネールはケイムホーム産駒で、自身とは違って、3歳夏からもうダートに使わていた馬。
気性面などの問題を解消するべく、最初から去勢された?馬だったが、古馬になってもムラな面を拭い去れたわけではなかった。
ただ、最後のレースになった武蔵野Sを圧倒的快速で完勝した後<2着はまだ若かったゴールドドリーム>、チャンピオンズC最終調教の最中の骨折で、この世を去っている。
種牡馬 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ステイゴールド | 2回 | 0回 | 0回 | 0回 | 100% | 100% | 100% |
スズカマンボ | 1回 | 0回 | 1回 | 0回 | 50% | 50% | 100% |
フサイチリシャール | 1回 | 0回 | 0回 | 0回 | 100% | 100% | 100% |
シングンオペラ | 1回 | 0回 | 0回 | 0回 | 100% | 100% | 100% |
クロフネ | 0回 | 2回 | 0回 | 1回 | 0% | 66.7% | 66.7% |
ディープインパクト | 0回 | 1回 | 0回 | 3回 | 0% | 25% | 25% |
ワークフォース | 0回 | 1回 | 0回 | 2回 | 0% | 33.3% | 33.3% |
マーベラスサンデー | 0回 | 1回 | 0回 | 1回 | 0% | 50% | 50% |
アドマイヤムーン | 0回 | 0回 | 2回 | 2回 | 0% | 0% | 50% |
ブラックタイド | 0回 | 0回 | 1回 | 3回 | 0% | 0% | 20.2% |
一族は繁栄を見せるフェアリードール-トゥザヴィクトリーと同じファミリーであり、共通の祖先に、タガノトネール・エスプレッソ兄弟の4代母になるLikely Exchangeが挙げられる。
サイクルが遅いのがこちらで、彼女を6代母に持つカミニートデルレイという現2歳の新馬勝ちを決めた馬がフェアリードールラインにはいる。
タガノエスプレッソの父ブラックタイドが大成出来なかったのは、一つ下の全弟・ディープインパクトとは違い、競走馬として魅力的な体つきだったせいということは、誰の目にも明らか。
一方、その体つきと性質の面で、抑え込み過ぎないでその良さを引き出すことで、結果的に距離を持たせることに成功した一例が、このタガノエスプレッソであり、気づけば七冠馬になったキタサンブラック<初年度産駒が早速東京スポーツ杯勝ち。それもキタサンブラック自身がデビューする1月東京開催の前に、初年度産駒は重賞勝ちの快挙>なのである。
トゥザヴィクトリーもそういう性質がちょっとあったし、従兄に兄と同じく?馬でCBC賞勝ちのヘッドライナーがいる系統。
スピード能力を自慢する競馬ではないが、障害競走でもこなせる持続力が魅力ならば、初めてではない中山の大舞台も決して、苦手な部類ではないとできる。
中山大障害予想2021 - レース展開と最終予想
メンバー構成とここ2年ほどの実績からも、タガノエスプレッソは元王者に成り下がったオジュウチョウサンと人気面でも、レース内容でもいい勝負であろう。
前者は9歳馬、後者が初めて頂点に立った中山グランドジャンプからもう5年半の時が経ち、10歳シーズン最後のレースとなる。
ただ、臨戦過程などを踏まえると、2歳時にデイリー杯勝ちのタガノエスプレッソは、実働期間がもっと長い。
その代わり、最近勝ち切れないタガノエスプレッソは今に始まったことではないのに対し、4年以上もまともに他馬の追随を許さなかったオジュウチョウサンには、いくらか再生力の乏しさとような厳しさを抱える。
故に、ガチンコ勝負となる。
春のグランドジャンプはメイショウダッサイばかり目立っていたが、道中の流れに乗れないまでも形作りでは十分に有資格者のメンバーになっていたレース振りから、力勝負歓迎であろう。
そろそろ新しい勢力の誕生を望みたいところだが、小倉の平地と障害両重賞制覇の偉業を達成したアサクサゲンキでも、6歳というところに死角が生じる。
何しろ、古豪と呼べる馬が障害だから勝てるなんてことはない。
大半は6歳に満たない本当に若い競走馬が勝ってきたのである。
タガノエスプレッソはその枠組みから大いに外れているが、春のグランドジャンプ、テン乗りだった植野騎手がもっと馬のことを知っていれば、ずっとライバルになってきたケンホファヴァルトとの勝負所の位置取り争いだけでなく、道中からオジュウチョウサンと落ち着きのない競馬にもならず、直線ではメイショウダッサイらにも抵抗していたのだから、いくらでもお釣りが残っていたように思う。
差してダメだったというか、慎重に仕掛けを待ったことで、大外一気のような形になった昨年から、より上手にレースを組み立てられる馬になり、長くパートナーを組む平沢騎手が教え込んできた好位差しの狙いに、前走のケンホファヴァルトを負かし損ねた京都ジャンプSでは更に、直線どこが最短進路になるかわかりづらい展開の多い、芝コースの直線に入ったところで急に切れ込むようにラストのストレートを迎えるコース設定にも、距離の違いを意識した仕掛けも確認して、プラスアルファを再び加えた感じもある。
すでに大障害コースは2回経験。
春は休み明けだったし、前年は初障害が中山ということで、ほとんど意味のないキャリアの中で挑んだ一戦。
早仕掛けではなく先頭を自らの意思で奪う形に持ち込んだ時、百戦錬磨のオジュウチョウサンでも苦しくなるだろうが、それを差して交わすのは結構辛いだろうから、強気に動くのではないだろうか。
密かにスキルアップに成功するこの古豪に、近年では珍しい、グランドジャンプと前年大障害両連対馬が回避の一戦を制する大チャンスが巡ってきた。
速いアサクサゲンキにも大いにチャンスはあるが、ここらはオジュウチョウサン次第。
前々年1番人気のシンキングダンサーなど、差してくるようなイメージの穴馬をしっかり押さえておきたい。