朝日杯フューチュリティステークス2016 展望
今年は特に、牡馬路線に短距離の有力馬が少ない。
おまけに、中山時代から10年にグランプリボスがこのレースを制してから、以後5年は全て重賞未連対馬が勝ち続けている。
中山の厳しいマイルコースで行われていた時代ではありえなかった1戦1勝馬の制覇を見届けた我々は、常に、新しいものを追いかけていくことを求められている。
そのリオンディーズが新馬を勝ったのが、ちょうど一年前のマイルチャンピオンシップ開催当日の京都2000M。
マイルの新馬勝ちの馬が有利なのは間違いないが、それと同じくらいに、早い段階で中距離適性を示している馬に有利に働くコース設定になったから、こういう馬の出現は今後とも要注意である。
とはいえ、冒頭の懸念材料がある。
中山の高速決着であれば、モンドキャンノの末脚は馬鹿にできないところもあったが、やはり、マイル以上を使われている馬から推さないと、早々当たり馬券は拾えない状況にある。
5年連続で重賞で連対していない、出たこともないような馬が勝っていると記したが、共通点は、マイル以上の新馬勝ち等の距離実績があったということ。
ここまで強い競馬をしてきた馬は、どれもこれもマイルベースの馬ではない。
トラストには朝日杯参戦の希望はあるが、タガノアシュラはリズムを崩されると脆いし、鞍上の願いは今年も…。
ブレスジャーニー、オーバースペックなどの危険な香り漂う関東の追い込み勢は、あくまでも2番手候補に止めたいタイプ。
血統的な魅力から、グローブシアターはリオンディーズの下で推してもいいが、華奢な体だから、2000ではなく揉まれにくい1800を使った可能性もある。
帯はおろか襷にも足らない馬が多く、波乱ムードが漂っている。
牝馬が出てきてもいける気はしないでもないが…、ミスエルテが出てきそうな展望。
前記の中距離型も、出てきたらその時のメンバーの脚質から展開を考察して、相応に対処すればいい。
現1勝馬では、そこまでの大物はいないだろうし、オープン馬の争いだろう。
順調さを欠くというより、万全を期してというミスエルテなのだが、こういうのは結構怪しいから悩ましい。