朝日杯フューチュリティステークス2018 予想

日曜日の予報が何とも言えないところはあるが、大雨にならない限りは、極端な馬場悪化は考えづらい。

グランアレグリアという才能をどう評価するかは、実際のところ、かなり破天荒な2戦の内容ということもあり、案外、能力の高さは認めつつ、買うかどうかとなるとその配分はそれぞれ見解の分かれる面があるだろう。

筆者の捉え方は単純だ。

「サンデー系×ボールドルーラー系の信頼度」

「前走を評価すべきか、新馬戦の内容を信用すべきか」

この2点である。

朝日杯に限らず、早期に行われる3歳春までのタイトル戦では、ボールドルーラーの入った馬はなかなか印象深い活躍をしてきた。

サンデー直系ということになれば、アグネスタキオンやその前のエアシャカール、初年度産駒で最初のクラシックホースになったジェニュインなど、サンデーサイレンス直仔の皐月賞馬と言えば、そのほとんどが母父ボールドルーラー系という時代があった。

アグネスタキオンは早逝してしまったが、ダイワスカーレットがウオッカを桜花賞で破り、キャプテントゥーレ、ディープスカイは同年のクラシックホース。

また、ディープスカイはあのクリンチャーの父であり、ハイレベル決着の皐月賞でまるで人気がなかったにも関わらず、かなり強気の競馬で4着に入線し、世紀の不良馬場の菊花賞でも2着。

今年は凱旋門賞にも挑戦した。

彼が出ていた皐月賞の断然人気馬が、母母父ボールドルーラー系のトップサイアーたるエーピーインディというファンディーナだった。

どことなく、彼女と雰囲気まで似ているグランアレグリア。

しかし、皐月賞馬以外のサンデー系×ボールドルーラー系の成功馬では、種牡馬になったリーチザクラウンやカレンミロティックなど、基本的にはグイグイいってどこまで粘れるかという勝負をする揉まれ弱いが多い一方、新馬戦で伝説を作ったように、後の2歳女王さえも子供扱いにするスケール感の大きな走りができる特性がある。

威張っている、天狗になっているくらいの時は、あまり逆らわない方がいい。

そもそも、サウジアラビアロイヤルCは牝馬でも簡単に勝てるようなレースではない。

3年前の断然人気馬・ミスエルテは、新馬戦もファンタジーSも楽勝だったが、牝馬限定戦であった。

今年最初の東京のマイルで行われた新馬戦は、当然のことなら、牡馬との混合戦。

あちらはフランケルとタピットの組み合わせ。

こちらは、既に多数の成功例のある配合。

その点だけをとっても買い材料となるわけだが、決定打はこれだろう。

牡馬はパッとしない新馬戦のライバルだったが、もう一頭の牝馬でそれも3番人気だったヴォイスオブジョイは勝ち上がっている、という事実。

あの時の2着馬は、自分を最初に追い詰めてきたライバル候補筆頭のダノンファンタジー。

ジュベナイルFでは1:34.1で、数多登場した優勝候補を撫で切った。

新馬戦は1:33.9である。

展開は違うが、新馬戦の方がより無難な好位抜け出しであり、馬場差等の補正材料を加えても、新馬戦の方が上。

対するグランアレグリアも、1:33.6→1:34.0と、同じ競馬場の開幕週の競馬なのに、質は落ちた感じがある。

その分、レース内容はより派手に。

完全に立ち遅れて、記録に残る2-2というポジション取りの経過や5F通過がほぼ新馬と同じという展開とはまるで異なる内容にも拘らず、上がりが34.0秒であり、その上がり分が最初の約60秒のタイムに加算される形で、結果的に、記録通りの内容で重賞を快勝しているのだ。

ある意味あり得ないし、スケールダウンし、粗忽な面も見せつつ、内容は同じなのである。

同じリズムで走れれば。

正直、この程度の相手であれば、位置取りに拘らず、4角で自分の位置をとってしまえば、父ディープのような一見派手でも、結果は安定するという境地にまで達してしまう可能性を秘めている。

余裕のあるローテ。当然のことであり、それはアーモンドアイの国枝調教師が正解という形で証明している。

相手はどうすべきか。

色々案じてはみたのだが、今週も重賞馬から入るのがいいか。

牝馬戦と違って、派手なパフォーマンスの牡馬はここにはいない。

結果を重視したい。というか、わからないのである。

◎グランアレグリア

○ファンタジスト

▲アドマイヤマーズ

注ケイデンスコール

△ドゴール、アスターペガサス、ディープダイバー、二ホンピロヘンソン