2022年秋華賞予想 過去10年のデータ傾向と有利な枠/出走予定馬の最終追い切り

秋華賞の予想と出走予定馬の最終追い切り評価を行っていきます。
過去結果を見ても荒れる傾向のある中、有力な登録馬の中から鉄板軸馬とされる外厩仕上げの本命馬や消去法で消すべき馬、本命をも超える可能性のある穴馬をデータ分析!

歴代勝ち馬のサインを見逃さず、予想オッズを見ながら過去配当を超える払い戻しを狙っていきましょう。

レース名第27回秋華賞(G1)
グレード重賞(G1)
日程2022年10月16日(日)
発走時間15時40分
開催場所阪神競馬場
距離芝2,000m
コース右回り
賞金1億円
レコードタイム1:57.2

2022年秋華賞予想 - 予想オッズ/出馬表(馬柱)/出馬予定馬の馬体/想定騎手/最終追い切り評価(枠順確定)

秋華賞2022の予想オッズと登録馬

枠順馬番出走予定馬騎手性齢斤量予想オッズ人気1週前追い切り最終追い切り
11ウインエクレール松岡 正海牝355.053.810美浦・南W・良(松岡)
5F 66.4-51.3-36.7-11.6(一杯)
栗東・CW・良(松岡)
6F 84.7-69.7-54.9-39.2-11.7(強め)
12ライラックM.デムーロ牝355.022.85美浦・南W・良(石川裕)
5F 66.2-51.4-37.0-11.4(G前仕掛け)
美浦・坂路・良(石川裕)
800m 52.9-38.5-24.7-12.1(馬なり)
23タガノフィナーレ鮫島 克駿牝355.0232.115栗東・CW・良(助手)
6F 85.3-69.3-53.3-38.5-12.1(馬なり)
-
24ラブパイロー酒井 学牝355.0282.916美浦・南W・良(助手)
5F 69.7-54.3-39.6-12.5(強め)
美浦・坂路・良(助手)
800m 55.8-40.7-26.6-13.1(馬なり)
35ストーリア松山 弘平牝355.067.512栗東・CW・良(松山)
6F 84.3-68.9-53.7-37.9-11.6(末一杯)
-
36メモリーレゾン古川 吉洋牝355.0154.513栗東・坂路・良(古川吉)
800m 50.7-37.0-23.8-11.9(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.3-39.8-25.3-12.5(馬なり)
47スタニングローズ坂井 瑠星牝355.04.22栗東・坂路・良(坂井瑠)
800m 53.5-38.7-24.7-11.9(末一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 53.0-38.2-24.7-11.9(馬なり)
48ナミュール横山 武史牝355.04.33栗東・坂路・良(助手)
800m 54.0-39.3-25.2-12.2(一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 54.1-38.9-24.5-11.9(末強め)
59スターズオンアースC.ルメール牝355.02.11美浦・南W・稍重(ルメール)
5F 67.8-52.2-37.8-12.2(馬なり)
美浦・南W・良(ルメール)
5F 66.3-50.9-36.9-11.6(馬なり)
510アートハウス川田 将雅牝355.05.64栗東・CW・良(川田)
4F 50.9-35.9-10.9(強め)
美浦・南W・良(松岡)
5F 66.4-51.3-36.7-11.6(一杯)
611エグランタイン池添 謙一牝355.061.911栗東・坂路・良(助手)
800m 52.2-38.8-25.8-13.0(末強め)
栗東・坂路・良(池添)
800m 53.1-38.7-25.2-12.5(強め)
612ウォーターナビレラ武 豊牝355.025.06栗東・坂路・良(調教師)
800m 53.5-38.9-25.5-12.8(末強め)
栗東・CW・良(調教師)
4F 51.0-36.7-11.9(馬なり)
713エリカヴィータ福永 祐一牝355.038.88美浦・南W・良(福永)
5F 66.5-51.1-37.1-11.3(G前仕掛け)
美浦・南W・良(助手)
5F 70.5-55.1-39.4-11.8(馬なり)
714ブライトオンベイス秋山 真一牝355.0196.814栗東・坂路・良(助手)
800m 51.6-37.6-25.0-12.9(強め)
栗東・坂路・良(助手)
800m 52.7-37.6-24.6-12.3(馬なり)
815サウンドビバーチェ岩田 望来牝355.042.19栗東・CW・良(岩田望)
7F 95.8-64.0-49.9-35.9-11.4(稍一杯)
栗東・坂路・良(助手)
800m 55.3-39.6-25.5-12.3(馬なり)
816プレサージュリフト戸崎 圭太牝355.027.97美浦・南W・良(助手)
6F 82.7-66.8-51.4-36.8-11.2(G前仕掛け)
美浦・南W・良(助手)
5F 70.6-55.2-40.1-12.1(馬なり)
脚質1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
逃げ馬1回2回1回20回4.2%12.5%16.7%
先行馬3回4回4回56回4.5%10.4%16.4%
差し馬15回10回14回120回9.4%15.7%24.5%
追い込み馬1回4回1回99回1%4.8%5.7%
枠順1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
1枠0回4回2回33回0%10.3%15.4%
2枠2回2回4回31回5.1%10.3%20.5%
3枠3回1回3回33回7.5%10%17.5%
4枠1回2回1回36回2.5%7.5%10%
5枠1回3回1回35回2.5%10%12.5%
6枠5回2回3回30回12.5%17.5%25%
7枠5回2回5回46回8.6%12.1%20.7%
8枠3回4回1回51回5.1%11.9%13.6%
種牡馬1着2着3着4着以下勝率連対率複勝率
ディープインパクト 41回33回31回161回15.4%27.8%39.5%
ハーツクライ21回16回16回139回10.9%19.3%27.6%
キングカメハメハ18回15回8回72回15.9%29.2%36.3%
ルーラーシップ14回12回16回90回10.6%19.7%31.8%
ハービンジャー13回10回22回103回8.8%15.5%30.4%
オルフェーヴル10回9回11回75回9.5%18.1%28.6%
キズナ9回10回7回56回11.0%23.2%31.7%
ロードカナロア 8回7回4回45回12.5%23.4%29.7%
ドゥラメンテ7回7回6回25回15.6%31.1%44.4%
エピファイア4回11回4回40回6.8%25.4%32.2%
人気1着2着3着4着勝率連対率複勝率
1番人気6回3回3回8回30%45%60%
2番人気7回4回1回8回35%55%60%
3番人気4回2回2回12回20%30%40%
4番人気2回2回2回14回10%20%30%
5番人気0回4回2回14回0%20%30%
6~9番人気0回4回6回70回0%5%12.5%
10番人気以下1回1回4回169回0.6%1.1%3.4%

2022年秋華賞予想-過去10年のデータ傾向

抗いようがないほどの絶対能力で押し倒しにかかる1番人気馬

昨年のソダシは、久々にクラシックホースとして中心馬になって、掲示板を外した例外的存在。
その前となると、オークス馬のシルクプリマドンナがローズSに続いて、再び不発に終わった2000年以来、馬券内か否かは置いといて、まず大崩れはしない。

一方、崩れたのはノンタイトルホースが2頭、クラシックではないジュベナイルフィリーズやマイルCを制した馬の人気がトライアル・前哨戦の内容も加味され、馬場の悪化で力を出し切れなかったという2例という一般的な波乱の構図に見合った4頭の凡走例があるのみ。

裏を返すと、連に絡んだ5頭は、古い順にジェンティルドンナ、ヌーヴォレコルト、ミッキークイーン、アーモンドアイ、デアリングタクトなのであって、今年の場合、そっちのグループに人気必至のスターズオンアースが含まれるのかという一点に、まさに焦点は絞り込まれたことになる。

正直、休み明けはいいとは思わないタイプだが、ソダシほどの春の消耗はない。
一方で、ほぼ無敗の気配というか、簡単には崩れないというほど信頼されてきた馬でもないから、騎手人気が程々でない限り、中心視してまで買おうとは思わない。
他に狙いたい馬がいなければ別だが、トレンドである速いタイプのスペシャルフィリーではない気がする。

 オークス直行の組の場合、G1連対が好走の絶対条件になってきた主要路線組

二冠馬となったジェンティルドンナ、アーモンドアイ、 デアリングタクトらは、ローテは兎も角、本番も外さなかった。
ちなみに次走も大レース・ジャパンCで崩れていない。

また、妙にシングルタイトルを得るよりは、片方だけ頑張ったという馬が有利。
両方とも使ったけど、トライアル勝ち・ディアドラか、いずれか連対・メイショウマンボとアカイトリノムスメらが、巻き返すというとも、確率的に登場する馬が多いので、これも妙味あり。

二冠馬がいないと有利だが、ブエナビスタもレース内では2着、降着で3着という内容だから、秋華賞が出来てから二冠馬で崩れた馬は、一頭もいないとなる。
シングルタイトルで勝ったのはメイショウマンボとミッキークイーン。
G1を4度目に使われたメイショウマンボはオークスと二冠。
ミッキークイーンは関東遠征で大幅体重減でも崩れず、オークスで大逆転して、秋も高速戦を制した。

直行がハマり続けて4年。
その前はG1・1番人気惨敗から巻き返した最初の勝者・ファビラスラフィンからわずかに3頭が登場しただけで、アーモンドアイが久々の直行ウイナー。
使った方がいい説をぶっ壊した後に、この展開は圧倒的スターズオンアース有利の図ではあるが、阪神は思われているよりも適性がモノをいうケースも多く、怖い面はある。

本当のところ、トライアルはトライアルとして大きく機能しているわけではない

ローズSで初めて重賞を使われた馬は、昨年のアンドヴァラナウトと、ローズSで大穴2着からの連続好走としたタガノエトワールしか好走していない。
筆者、それぞれ本命に推した手前、よく覚えている。力でねじ伏せられていた。
歴代見ていっても、無敗馬のファインモーションくらしかすぐには思い出せない。

紫苑Sは重賞昇格後の6年間で、ほぼ確実に連対馬を送り込んできたが、これも紫苑Sで初めて重賞出走となった馬とフィルターをかけると、チューリップ賞を使っていたヴィブロスや重賞になる前の紫苑Sを経て出てきたショウナンパンドラくらいしか、実は、紫苑S組の勝ち馬はおらず、完全に除外できてしまう。

オークス組だけで決着の紫苑S組は一旦保留で、そうしたワンパターンが通用しないローズS組だと、出走可能だろう3、5着馬が、見事に好走止まりのサイクルにハマっている印象。
東西トライアルの勝ち馬とも、人気になる要素を持った良血であるから、穴は他の方向から攻めるかしかない。

降級のなくなかった前走低2勝クラス勝ちの組は、信用できないことの方が多いのだが

秋華賞が初重賞挑戦であったというようなタイプをまとめた完全その他グループで、最後に勝ち馬となったのは、ローズSが阪神2000で行われていた時代のティコティコタックが最後で、20年も勝ち馬が出てない。
そもそも、秋華賞も立派になったから、その後の21回でここで重賞初制覇となった勝ち馬は、ショウナンパンドラとヴィブロスしかいない。
両者、本格化はその後であり、牡馬を倒して、世界レベルの大レースを翌年制している。

今年は3勝目を挙げた馬がやけに多い一方、重賞好走馬しかこの世代の牝馬G1は連対してきていないので、二極化傾向。
2000年の場合、桜花賞馬もチアズグレイスもオークス勝ちのシルクプリマドンナも、クラシック勝ちが各々の重賞初制覇。
重賞連続2着後のスターズオンアース二冠達成は必然性があった一方、完全に、全権掌握の勢いがあったというような内容でもなかった。

レースに行って強いスターズオンアースは、未知の可能性に死角を秘める。
無論、休み明けであるなら自滅も多分にあるが、それを追って勝負できるほどの迫力が、春までのライバルにはない。

近年では、北海道組のミッキーチャームがティコティコタックのように直行で好走。
その他では、もう古い記録に近い若き日のスマートレイアーが阪神から前走好走したくらい。
後は重賞出走歴のある馬ばかりで、間隔が開いていない馬ばかり。
新潟や小倉から直行の馬は来ていないわけだが、どこかに連勝の記録がある馬や急坂のあるコースで勝ち星のある馬、東西移動を経験済みの馬もまた多い。

関西馬で極端に間隔があいていないのがストーリア、1800をドウデュースが制したアイビーSで経験したルージュラテールなど。
関東馬は間隔が開いているか、マイル以下に良績の集中している馬ばかり。
ルージュラテールは実力は足りるだろうが、新潟で2戦しているので、三面川特別が休み明けだったストーリアの方にここは肩入れしたい。
トライアルを経た新潟条件戦組は、関西ローカル勢や北海道組と互角くらいに来る。
筋悪の逆張りとはならないはずだ。

2022年秋華賞予想-出走予定馬の血統/成績/タイム

チーム・デアリングタクトの完全なる復活を見極める上で重要な良血馬による秋華賞参戦

ストーリアの血統

一族は3代母シンコウラブリイ<父カーリアン/アイルランド産/日本で15戦10勝>に代表されるロイコンを牝祖とする一大勢力。
近年もチェッキーノがクラシック戦線で活躍し、母母レディミューズも不良馬場のチューリップ賞で追い込んで2着という記録を持つ。

母フェリスは活躍できずに終わったが、サンデーサイレンスにあまり頼らず、血統登録4頭目となったこの5番仔・ストーリアが、期待通りに芝で活躍。
見事な戦績で秋華賞に挑む。

父リオンディーズは2戦目がG1の朝日杯であり、そこで武豊騎手のあまり気にしていないけど、記録を見返すと、どうしてものどに骨が引っかかっているような違和感を持つそのレース未勝利脱出を懸けた争いを制し、ドウデュースまで5年以上も先延ばしする、妙な殊勲の一発をかましている。
その母は言わずと知れたスーパーフィリー・シーザリオ。
オークス快勝の彫刻によって生み出されたような漆黒の体躯を誇る名牝は、ちゃんとスタートを決めれば勝負になるアメリカンオークス<米 ハリウッドパーク・G1 芝10F>で、独走ウインを果した超一流の競走馬でもあるわけだが、リオンディーズの半兄はエピファネイアであり、半弟にはサートゥルナーリアがいる。

最初から希望されたとおりに、クラシックディスタンスで狙うべき配合を施され、その通りの結果を出した種馬を配することとなれば、結果もほぼ見えている。
キャリア全戦1600~2000で【3・2・1・0】は、条件馬の身とすれば、理想に近いステップであろう。
早熟でもなければ、極端に成長が遅いというわけでもなく、使われた回数もまた常識的。
右回りは初めてだが、シーザリオ兄弟と言えば、左回りで…、という妙な性癖のようなものがあったから、秋の右回り初戦はむしろ歓迎であろう、とここは思いたい。

ロイコン系・シンコウラブリイの直系子孫らしく、前向きさにコントロールがしっかりとつくような好位抜け出しの型にハメることができると、大変にスムーズな運びで競馬をできるというのが、このストーリアの武器だ。
リオンディーズの危険な部分はシンコウラブリイやその近親が抱える紙一重の狂気とそっくりで、ただ、ファミリーの特性として、距離が合えば、きっちり折り合って相手なりに健闘するといういい面が、素晴らしい安定感を見せる戦績【3・2・1・0】によく表れている。

おまけに、3勝というのはここ3戦で挙げた勝ち星なのであり、勢いもまた素晴らしいとできる。
中興の祖であるシンコウラブリイが最初で最後の大タイトルを得たのは、夏から続く連勝を4に伸ばしたマイルチャンピオンシップ。
大舞台に向かうには、しっかりと自らがお膳立てをしているという見方も、あながち買い被りではないだろう。

さすがはシンコウラブリイのひ孫という感じ。
初勝利の中京も、掛かるそぶりを見せるも、見事な好位抜け出しで、余裕をもっての快勝。
人気のなかった次走の東京も、直線で荒れ馬場の影響で進路取りがばらつく中で、テン乗りの戸崎騎手が仕掛けを待って、道悪馬場も意識した丁寧なエスコートで、一旦は呑み込まれかけたところから持ち返し、結局、半馬身抜け出していた。

2022年秋華賞予想 - レース展開と最終予想

記録だけでは見えてこない、勝負強さや巧みさをみせるストーリアに、休み明けで大幅体重増の前走新潟で、連続騎乗となった戸崎騎手は、初の古馬戦が苦手であって何ら不思議な道悪であっても、何の不安もないという運びで、今まで一番楽な態勢からの快勝により、3連勝とした。

問題は今回もまた鞍上が変更されるのだが、その迎える騎手があの松山弘平。
杉山晴紀厩舎は再び元気になってきたところで、夏後半の派手な立ち回りで魅せる男という一面を披露した好漢に、デアリングタクトの不運な不発を乗り越えたという証明のためにも、ここは伏兵ながら、大きく期待をしたところであろう。

松山騎手というのは、数多く乗れるタイプのタフさが現れているのだろうか、昨夏からこの間のガイアフォースのセントライト記念までで、JRAのみの重賞を10勝以上している全盛期でありながら、意外なほどテン乗りでの重賞勝利は少なく、この1年ばかりの期間でもわずかに3度、モズナガレボシの小倉記念、年明けのザダル・京都金杯、デビュー2戦目での制覇となった共同通信杯のダノンベルーガと、数が限られる。

こういうのというのは、クラシック前などではよくあるから、古馬戦でどうかという傾向になるわけだが、行ったらそこで乗り鞍を一定数確実に確保できるからなのか、突然の乗り替わりだとかそういう形での重賞制覇は限られる。
少なくとも、直前のレースから手を組んだアルアインなど、G1制覇にそのテン乗り優勝の記録はない。

何も、甲子園で始球式をする<阪神タイガースはこのゲームを嫌な形で落としたが、ご利益でもあったのか、大混戦の3位争いをタイガースが制し、虎党の彼としてはCS進出に一役買ったことになる、とはさすがに勝手な解釈か(笑)>という名誉な役を仰せつかった名手に、こんな些細な一面を死角とするのは無理筋に他ならないわけだが、久々に、クラシックレースにおける乗り替わりでの二冠<スターズオンアースは、ジェンティルドンナの岩田父→川田以来となる鞍上変更での春二冠達成馬。牡馬はもう1960年のコダマ・渡辺正→栗田以来、変則含めてもノーチェンジ春二冠のみ成功>が達成されたシーズン。
スターズオンアースは、桜花賞の川田騎手の初騎乗であったわけで、こういう展開は面白い。

奇しくも、鞍上はそれぞれ各クラシック戦を制しており、牝馬三冠馬を駆った松山騎手も例外に漏れず。
ましてや、デアリングタクトのチームでの再チャレンジなのだ。
故に、今の勢いは果たして本物なのか、ということを再確認するうえで、こうした連勝馬での参戦は大変に興味深いのである。

ずっと混戦のこの路線は、一旦、スターズオンアースの路線統一となる春二冠で締められたが、秋華賞トライアルがいずれもオークス組の勝利というのは、過去10年でもわずかに2度だけ。
いずれの年もシンハリングやデアリングタクトという中心馬がいて、前者が秋華賞不出走でオークス組1番人気は撃沈。
デアリングタクトの年は、トライアル参戦組のみならず、その他オークス組が消えて、いずれも近年有利のオークス参戦馬があまり活躍しなかったことでも印象に残っている。

オークス参戦馬が1頭以下しか馬券に絡まない年は、紫苑S重賞昇格後の6年では、この2年のみと見事にリンク。
危険なにおいがするオークス組より、伏兵となる条件戦を勝ち上がってきた組を狙うべき年なのであろうと思う。
秋になると、力関係が入れ替わるというより、ノーダメージの馬が春の実績馬に追いつくというのもあるから、トライアルの結果は鵜?みにはできない。
道悪も多いから、ステイゴールド直系の伏兵陣もしっかり押さえておきたい。
関東馬・エリオトローピオはストーリアと同じ3連勝中の馬であり、人気にならない福島組というのも面白い。
まあ、これは阪神開催ということも加味してのことではあるのだが。