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ストーンリッジ、ヤマニンプレシオサほか新馬回顧<11/30・12/1>

読了までの目安時間:約 3分

 

捉えどころのない競馬となった中山に、名手の一騎打ちとなった阪神。

難解な中芝1200を制したのはヴァンセンヌの牝馬・ヤマニンプレシオサ。2着馬はザサンデーフサイチの仔。解釈は難しいが、短距離ほど外した血統の馬が台頭するもの。

阪マイルの伊・日レジェンドジョッキー対決は、人気のデットーリ・ストーンリッジの勝利。

武豊がスズカコーズウェイで逃げて2着に持っていく方が立派だが、クロウキャニオンの仔に新馬で好位抜け出しをさせるフランキーもさすが。

中山・阪神ではダ1800戦も行われた土曜新馬。

中山はミルコがマーフィーにケンカを売って失敗。人気のウィルテイクチャージの産駒・シアトルテソーロが、エピファネイアの仔を封じた。

ファピアノとデピュティミニスターというパワー型配合の父が、肝心の大一番で振るわなかった点を踏まえると、タフなサンド馬場に適性ありだったか。

阪神のスローヨーイドンを制したフェルカドは、ハーツクライ×アグネスワールドという配合。

これがリファールのクロスが入って結構ズブい。鈍重なリファールで、湿ると詰めが甘くなりそう。

昔、今頃の新馬はもう少し盛り上がったものだが、クラシック級は余裕ローテで2戦目を経ているのが今は普通。

日曜はダート組と中2000勝ちの伏兵が目立った。

芝からざっと回顧すると、直線の伸び脚鋭かった中山のクロスザルビコンは、父フェノーメノより祖父ステイゴールド寄りのコーナーワークが巧みな馬か。

阪2000のブラックタイド・バルンストックは、時計はいいが、人気馬の完成度に問題ありの逃げ切り勝ち。

中京1400は好位抜け出しのグランプリボス牝駒・ミズリーナはいい勝ち方でも、武豊だから楽勝に見えた面もある。

中ダ1200はスタートで勝負ありのヒルノダムール牝駒・ニシノステラ。

だから、それよりは快速ディストーティドヒューマー産駒のケイアイワイプが勝った阪ダ1400の方が評価すべきか。

母系にロベルトやリヴァーマン、母父ブラッシンググルーム系のルロワデザニモーだから、これはエスポワールシチー級になっても不思議ではないと、妄想込みで推挙しておく。

 

レース回顧

チャンピオンズC 回顧 – Gアリュールの傑出した才能がクリソベリルにはすべて備わっていた

読了までの目安時間:約 5分

 

インティがすんなりと逃げて、ほぼ理想の展開。

一方、試されることがあまりに多かったクリソベリルが、実質的に初めての揉まれる競馬を経験しつつ、強烈な古豪たちのプレッシャーをねじ込むように、ここ2年のチャンピオン級であるゴールドドリームの追撃を、しっかりと最後に突き放して引導を渡して見せた。

正直言って、想像以上に力差があったイメージがする。

完成期のゴールドドリームとて、好位のインから抜け出せるほど、根性の据わった古豪というわけではない。

繊細さよりも、ここ2戦、この日もそうだったが、まだ追い詰めるほどの調教を積ませていないようなところのあるクリソベリルは、やや勝負所で怪しい感じになって、直線は後半になれば独走となるが、そこまではまだ心許ないところを見せていた。

相手がかなり格下で、前走は地方のタイトルホルダーもいたが、ほぼ相手にならないという力差があった中で、結果的に勝っただけで、そこからまた休んで、プラス体重もあって550kgの馬体を自ら使いこなせるかが問題だった。

昨年のルヴァンスレーヴは、似たようなローテで、デビュー当初からほとんど増減なしでここを使われることになったが、クリソベリルに関しては、ほぼ半年ぶりとなった2戦目でプラスの16kgのあと、園田でもっと増やして、2度タフな戦いを経験した時が、その時より少ない体重も、今回一気に超の付く大型馬になって、大一番に挑むことになった。

しかし、前述したとおりに、この馬だけは伸びしろしかないから、その追い詰められていない面に、色々な可能性が詰め込まれていたわけだ。

そしたら、川田騎手もあまり冴えなかった今シーズンのGⅠ戦線だったわけだが、それを見事に打ち破るようにした、あまりにも強い、底力の感じさせる揉まれる競馬での勝利。

ガッツを身上としているようで、馬を大事に扱うことをモットーとする騎乗が川田将雅のスタンスだとすれば、これは挑戦に挑戦を重ねたアクロバティックなアタックである。

心強い雄大な体躯は、ちょっと外を歩くサトノティターンには背丈の関係でさすがに及ばなかったものの、この体を使い切ったのだ。

パワーがあるからこその芸当だが、その本質はミスプロ系の底力を凝縮したエルコンドルパサーという芝・ダート兼用のキングに、芝でもダービー5着の唯一の勲章を利して、同期シンボリクリスエスやアドマイヤドンよりもはるかに柔軟に様々な血を取り込めるゴールドアリュールの傑出した種牡馬としての才能が、このクリソベリルにはすべて備わっているのだ。

1800のタイトルは地方では大井などで行われるJBCレディスクラシックくらいしかないものの、父が中山のフェブラリーSを制し、産駒はこの阪神に移行してから毎年行われるその距離におけるGⅠで、これが3勝目。

そのいずれもが、フェブラリーSも制したエスポワールシチーとゴールドドリームであるから、まだ無敗、そして3歳馬のクリソベリルは、父や祖父の作った名馬の道をより上位互換する格好で塗り替える仕事をやってのけて、何ら不思議はない。

ただ、揉まれても平気だったとはいえ、若い馬が早い段階から時計勝負に対応してしまうと、クロフネやカネヒキリのような展開も想定されるわけで、1:48.5という、阪神で二ホンピロアワーズが記録した1:48.8のレースレコード更新は、決して、歓迎とは言えない。

トランセンドが連覇した時が1:50.6だったから、エスポワールシチーの1:49.9でも速いと言われた10年前のレースと質に変化は起きても、その後の現象にはその差はないと思われる。

力のある馬が全て力を出し、想定されたよりずっと実力を問われた本質的なダートGⅠにおける模範的な結果がもたらされた半面、上がり目を失う馬も当然登場する。

より速く走ることを求めるクリソベリルの課題は、その競走能力を維持する持続力へと変化した一戦となった。

 

レース回顧

チャンピオンズC 予想 – 芝馬をダートで成功させてきた松国マジック、タイムフライヤーから

読了までの目安時間:約 5分

 

知らない世界に挑む。

マーフィー騎手のダートGⅠへの適応力は未知数。

コパノキッキングという乗り難しい馬での100点満点の回答は、ある意味で、参考データにしかならない。

ただ、スミヨン騎手で差せるようになった、否、そういう馬に作り変える努力を陣営がした時、思わぬ幸運が巡ってくるラッキーライラックのようなことはある。

チークピーシーズが効果的だったスワーヴリチャード、乗り替わりそのものがマイナスでも、結果にマイナスが全くなったインディチャンプ。

1200に挑んできたタワーオブロンドン、不利を経験した不沈艦の逆襲にゾクッとした秋の天皇賞。

マーフィー騎手のパートナーとなるタイムフライヤーには、伯父のタイムパラドックスのような経験値で相手を抑え込むようなスキルはまだない。

一方で、有り余るスピードのようなものが、芝適性のある馬だからこそ、ローカルや中央では特異な2000Mの重賞では、京都記念でも逃げられたような実績が、全て死角になってしまった。

ハイペースの東京で、あわやの復活勝利目前のところ、想像外の好時計とワンダーリーデルの充実度合いに屈した前走。

奇しくも、今回もレースの鍵を握るインティやワイドファラオらが、異様なまでに速かった前哨戦とは違ったプレッシャーを感じ、ダート競馬では異例の長い直線と勝負所の急坂という特殊なレイアウトにより、意外なまでの同調性を生む可能性がある。

同じ展開になったならば、今度も差し決着。

誰が見ても早い仕掛けではなかったのに、1600Mで差されてしまったのだ。

揉まれることは基本的にはよくはない配合でも、内枠は最高の良薬になるもの。

インディチャンプもコーナーワークのことを難しく考える間もなく2つそれをやり過ごしたから、最後に末脚が爆発したのだ。

4歳馬も充実期にあり、手薄だったJCでもダービー馬と同級生のユーキャンスマイルが、しっかりと秋天くらいのパフォーマンスは見せていた。

コパノキッキングこそまだタイトルに恵まれていないが、ダート路線でも、手薄でも主役には変わりなかったチュウワウィザードとオメガパフュームが4歳。

無論、今回も人気になる。

クリソベリルがちょっとずつ、勢いに乗せるのに幾らか余計なパワーを要するところが、あのハイペースの武蔵野Sで消えたエアアルマスと似ていなくはない。

色気をもって動く馬、騎手が今度も出てくる。

早くから芝で活躍し、ダートに転じた松田国英厩舎の名馬たち。

フサイチエアデールと同期のゴールドティアラは、クイーンC3着後にダートで3歳の時から大活躍。

そのエアデールの娘のライラプスも、父クロフネがそうであったように、最後はダートの牝馬重賞に転じて好走もした。

思えば、ブロードアピールも芝からダートに行って、その後は行き来。

そして、いっぱいいる成功例に、ダービー3着馬・ベルシャザールの故障を機にダートに転じ、そこで連勝した後のホッコータルマエ斬りを成した際に登場するのが、マイル→ダービーの理想形を完成させたキングカメハメハの産駒という奇遇の物語。

しかし、ここまでくれば狙い通りと思える。

ダートで走る前に、まずは芝でスピードを示したい。

ダイワスカーレットもそのつもりで有馬制覇後の青写真を描いていた。

何か、抗えない力を前に、こうして偶然を必然と変えてきた歴史を踏まえ、それに見合った才能との邂逅を大切にしたいと考えることは、決して、筋の悪い応援とはならないだろう。

少しパワーは足らないタイムフライヤーだが、一時期より、その時計が速くなって素軽さも必要になった中京のダートGⅠを、全くの不適格の舞台とするには、あの中山で魅せた豪脚とはあまりに不釣り合いな理屈だろう。

スミヨンで2度目のウェスタールンドは、珍しく捲るスタンスでそれなりの形を見せた前走を踏まえ、昨年の仕方なしの死んだふりに可能性を求める戦略はとってこないだろう。

さりとて、競馬が上手ではないタイプ。

元の好走パターンに戻したが、ここはスミヨン騎手らしく、馬込みを上手に捌く図を期待する。

真ん中の枠。そしてこの馬も、ずっと芝を走っていた両方に勝ち鞍のある馬である。

直線の長いコースでは、本来、こういう馬の方が有利なはずだ。

再三の故障で使い込めないことで、活力は有り余っている。

◎タイムフライヤー

○ウェスタールンド

▲インティ

注チュウワウィザード

△モズアトラクション、クリソベリル、オメガパフューム、ゴールドドリーム

 

レース予想

ステイヤーズS 回顧 – 2度の展開の変化も早くから好位付けビュイックJの好判断

読了までの目安時間:約 2分

 

2度の展開の変化があったが、終始遅くて、オジュウチョウサンにはもう少しスタミナが求められたら面白かったという展開に。

早くから好位につけ、味な抜け出し。

さすがはビュイック騎手だった。

レイホーロマンスが先行した時にはどうなることやらとなったが、唯一、気を見るに敏という絶妙なスタンド前の先手奪取で大いに見せ場を作った津村騎手のエイシンクリックの二枚腰は見事。

オジュウチョウサンの底力を引き出し、後続に焦りを生んだ。

ビュイックのモンドインテロは全く流れていない展開で、ずっとロスのない立ち回りだったから、13頭立てでもあり、怖いと思うことは前が残る力負けの流れだけ。

後ろからついてくる馬は…。

マーフィーというより、アルバートの華麗なる復活が見られた坂までの伸びは、圧巻である。

見せ場を作っただけでなく、レースの質を担保する必要な仕事でもあった。

鈍い反応は仕方ないとして、活力が萎えていないことを証明する走りで、ついにモンドインテロにひと仕事をさせてしまったが、順調でなかったのだから、十分だろう。

惜しかったのは、そのアルバートの後ろにいたメイショウテンゲンか。

見事にスローからの抜け出しで手こずった馬込みから外へ出そうとした面々に、最大の勝負所である4角で弾かれてしまった。

手応えもあり、ここへの適性も感じさせた。そして、懸命に最後は追い込んできた。

ずっと大敗続きだったから、こういうのは3歳馬のキャリアではアルバート的快走を求めるのは酷でも、これは楽しみが増えた。

ダイヤモンドSでも、この不利があって、斤量面での恩恵を受けられる可能性がある。

まだ5歳のトリオンフ共々、彼らの未来は明るい。

地味な配合の馬が活躍するのはいいこと。

機会ができれば、血を残せる道にも繋がっていく。

 

レース回顧

ステイヤーズS 予想 – メイショウテンゲンの意外な中山適性を買う

読了までの目安時間:約 3分

 

冬時間。手頃な頭数。かつてのスター。

GⅠ馬は東西ともに登場も、こちらは中山の障害で無敵の馬。

となると、コーナー8つの競馬は合うのでは、と思う人も多いだろうが。

仕掛けのタイミングが例年以上に難しい組み合わせに思うステイヤーズSは、そのオジュウチョウサンのギアチェンジのスムーズさがポイントのレース。

ただ、直線は短い。瞬発力のある芝の重賞級には、理想のラビットみたいな存在となる。

メイショウテンゲンの母とは違う、意外な中山適性を買いたい。

動くに動けない不器用さと気難しさの混在により、弥生賞快勝後は、ダービーこそ中身はある競馬も完敗。

一方で、菊花賞でこれまでになかった前向きさを押していくことで位置取りで示せたため、ものの見事に失速。

難しいところはあるが、そこは母も主戦であった池添騎手の理解度に期待。

連続好走など阪神・京都の移動楽ちんの連戦くらいでしかなかったベルーガの仔。

未勝利勝ちは真っ直ぐ走らずとも屁でもないという内容だったが、そのスケール感はきさらぎ賞ではなく、東上初戦の中山で炸裂。

当日は良馬場だろう今週の競馬とは、その雰囲気がまるで違うはずだが、求められる直線の末脚がそっくり。

我慢を重ねて、スムーズに動けるか。今回は位置取りに凝る必要もない。

この相手なら、決め手は上位だろう。

押しても引いても2着ながら、少しずつ上手さが加わってきたサンシロウは、未だ旧500万2勝を含む3勝馬で、2勝クラス。

芝2000M以上で7連続連対は尋常ではない。この特殊な条件で、コーナーは多い方がいいタイプ。

今回ばかりは、上のクラスの馬と同格に扱える。

そういう馬にこそ、勝浦正樹は適役である。

サドラーズウェルズが久しく縁のないレースだが、時計が速い想定は見えないメンバー。

端から中距離型の阪神で期待するテリトーリアルとは違い、特殊な展開や条件がその血の爆発力を引き出す。

今回のそれは、元王者の悪あがきに近い抵抗によってもたらされる、レースレベルのアップだろうか。

◎メイショウテンゲン

○サンシロウ

▲ララエクラテール

注リッジマン

△アルバート、チェスナットコート、レイホーロマンス

 

レース予想

平成の出世レース – 中京に移ってきたチャンピオンズC<JCダート>は?

読了までの目安時間:約 3分

 

名物レースも本質は難解

ステイヤーズSは元々、GⅢ格の消耗戦であり、ダイヤモンドSと並ぶ難解長距離重賞。

チャレンジCというと、秋の中央場所開幕を告げる名物重賞だったが、外回りコースできてからというもの、その扱いがぞんざいにされている。

鳴尾記念の頃と、少し格が落ちた気がするのは、その後中京が大型改修され、父内国産馬限定戦ではなくなった中日新聞杯の方に、適性を求める馬が増えたから。

では、中京に移ってきたチャンピオンズC<JCダート>は果たして。

こちらは地方のGⅠへのコネが強かったものが、この後にそちらに適性が出てきそうな馬が勝つという流れに変化。

軽さも求められる。だからか、特殊な盛岡以外のスピード戦に適性のある馬が来るようになった。

・ステイヤーズS

<05①デルタブルース>

<99②テイエムオペラオー>

97①メジロブライト☆

・チャレンジC

<1800>

14①トーセンスターダム⑨エイシンヒカリ

13③ハナズゴール

<2000>

<08①ドリームジャーニー>

04①スズカマンボ

02①タップダンスシチー☆

96①マーベラスサンデー

【チャンピオンズC】

フェブラリー直結度

17⑨16⑫14⑫/12⑤11⑫10①09①08⑧/07①06⑤05①03②02⑤

東京大賞典直結度

17③16⑤15③14①/13③12④09④08①/07①06⑨05⑩03④02⑤00⑤

翌年地方GⅠ

川崎記念

18⑧17④15⑤14①/13③09⑧08①/07②05⑩04①01⑥

かしわ記念

17①16⑬15⑦14⑤/12③11③10①/06⑨05⑩

帝王賞

17①15⑦14①/13②12③08③/05⑩04①03②

南部杯

16⑬15⑦14⑪/<12⑩11③:連覇>10①<東京>/<07⑦06⑨><04⑥03⑫>02③

JBCクラシック

16①14⑫/<13③12③:連覇>11②<08③/07①:3連覇*07はJBC勝ちから直行>04①<03②02③:前記と同パターン>

当年フェブラリー参戦組

17①11①09④04⑥00①

翌年勝利

連覇

1011①トランセンド

連続好走

15③

阪神・1213③→中京

前年参戦

16⑫11⑨06④

 

コラム

2歳馬選定 – 毎日王冠の時計と微差のコントレイルほか

読了までの目安時間:約 3分

 

重賞レースはそこそこ、その他は…。

京王杯

ぐちゃぐちゃの序盤の展開から、外へ出した直線での満ち溢れた闘争意欲から来る手応え。

僅か3戦ながら、濃密な競馬を3度経験したタイセイビジョンは、時計以上の底力の差を感じさせる内容でコースレコード勝ち。

そもそも、ここにはライバルはいなかったのだろう。乗り替わりで、2人の騎手で勝っているのも、キャリアを考えると結構珍しい。

デイリー杯

スローに流れて、1:34.5というのは問題ないが、レースの中身がかなり切なかった。+28kgだったレッドベルジュールは、キレ馬の全姉にならったスマートなイン差しだったが、独力でマイルの重賞を勝ち切れる完成度の人気馬がいなかったのかもしれない。

一応、人気のペールエールだけは見せ場を作ったので評価は落とさないが、新潟よりスケールダウンの嫌いもある。

東京スポーツ杯

出が鈍くてもなんら不思議のない母系アメリカンのディープ・コントレイルが、ドゥラメンテ的直線の反応で、他を圧倒。もはや、時計的価値以前に、独力でレースを制する能力が他の7頭とは違った感じで、もう脚元のケアだけが課題という存在に。

3歳戦ならともかく、2歳重賞が同年の毎日王冠の時計と微差というのは、能力の高さの証以外の何物でもない。

京都2歳S

直線に入るまでは見どころがあった他陣営も、ゴール前では皆ギブアップ。

この世代の重賞は、力差がはっきり出る結果が多い。

順当勝ちのマイラプソディの課題は、言うまでもなく、器用さの会得である。

ファンタジーS

ちゃっかり新馬から連勝のダイワメジャー産駒・レシステンシアは、流行りの南米血統の母系で、中身はヨーロピアンという珍しいタイプ。

マイルの底力勝負でこそのタイプかもしれない。桜花賞の方が合っているか。

JFより中身の濃い底力が求められる。

福島2歳

牡馬が正攻法で抜け出しということで、テーオーマルクスの評価は意外と高くてもいい。

その他

百日草勝ちのブラストワンピースの妹・ホウオウピースフルと、同日東京で勝ち上がったエピファネイア牝駒のソーユーフォリアとスカイグルーヴ。

血統的に相当なハードパンチャーだ。

 

コラム

ミカエル・ミシェル騎手、ルメールの家庭教師をつけ猛勉強? – JRAの通年騎手免許試験を受験へ

読了までの目安時間:約 2分

 

こちらは来てくれるのでしょうか

天才・J.モレイラ騎手の通年免許取得ならずで、表向きやれやれという空気でも、本来、移籍金を積んでもお越しいただいた方が競馬界にとっては有益だったのではという考えだってあってもよかったはずの無念さがあった、この秋の初め。

無茶苦茶な天候に右往左往する、特に東日本地域では過酷な2か月を経た晩秋。

今度は、また違った形で注目を集めるあの騎手が、日本競馬に興味津々のようだ。

そう、あのミカエル・ミシェル騎手である。

札幌で行われた国際騎手招待競走における豪腕っぷりでも魅了されたが、本職以外でも、ワールドクラスのフレンチビューティーとして、世の老若男女を虜にしたあの人だ。

「今はクリストフ・ルメール騎手がJRAの試験を受けた時につけていた家庭教師と日本語を勉強しています」

世界の特に、普段なかなか歯が立たないだろうライバルとなっていたヨーロッパに拠点を置く名手が勢揃いしたジャパンCを観戦するのが目的とはあるが、一度は東京競馬場を目にして、己の気持ちを改めて再確認するための必要なステップだったのではないだろうか。

「最初、スタートしてから追ってもついていけないかと思いました」

アメリカに一度でも拠点を置いたことがない限り、日本の異常にも近い高速馬場に違和感を持つものだが、きっと、荒れ馬場の札幌でもそういう感触があったからこその本音に思う。

郷に入っては郷に従え、ではあるが、念願叶っての移籍となったとしても、その感覚は失わないでもらいたい。

我々が正すべき、最重要課題なのだから。

ミシェル騎手は、来週の試験に向け準備を進めているそうだ。

 

ニュース

ターキッシュパレス、ファーストフォリオほか新馬戦レース回顧

読了までの目安時間:約 3分

 

東西で驚くほどの天候と馬場状態の差が出た土曜競馬だったが、おかげで、芝の馬場質の平準化が図られた印象。

東京はダートとさしてタイム差なしの状態だったが、今までが異様だっただけ。

その東京の芝の新馬を勝ち上がったのが、あの凱旋門賞馬・ゴーンデンホーンのファーストクロップの一頭であるターキッシュパレス。

東京の芝の新馬で36秒台の上がりになることは稀だから、それと本質的な底力の違いで、ビュイック騎手のアシストも味方に快勝。

一方、京都1400の良馬場で勝ち上がったのが、キンカメ×シーザリオの女馬・ファーストフォリオ。

シーザリオの牝駒はあまり活躍しないが、グルーブシアターという全兄とほとんど同じ馬格で、操作性のよさを感じさせる牝馬らしさが魅力か。

ダートももちろん対照的な馬場質。

京1800差し切りのサトノラファールは、消耗戦を外から追い込んだ超大型のゴールドアリュール産駒。

東1600の負けられない関西馬・アスターコルネットは、似た流れも、そういう場面で強いボールドルーラー系・マジェスティックウォリアーの仔。

本質は似通っているように見えるが、果たして。

日曜日は一応晴れたので、雰囲気的には穏やかな感じもしたが、勝ち馬のスケールは素晴らしいものがあった。

東西とも芝の1800戦。

西はDメジャー替わりのレッドランディーニの半妹・フラディアの好位抜け出し。

タフな展開を自力で抜け出す勝ち方は、明らかに父譲り。

馬格もあるから、早い段階で距離をこなしておけば、後々長いとなったところで、短距離戦でも柔軟に対応するはずだ。

不良馬場も質は稍重的な重馬場程度の中身だった東京では、しかし、道悪適性の違いを見つけたシングスピール×キングマンボの母を持つディープ牝駒・バルトリが快勝。

2着にフランキーの馬が来たが、普通は差が詰まらない競馬の内容。彼が巧すぎるということで、勝者には関係ない話。

今年もまた、牝馬が強い世代のようである。牡馬は頑張っている方だろう。

 

レース回顧

ジャパンカップ 回顧 – 3歳時独走したアル共の走りを、5歳の秋に再現したSリチャード

読了までの目安時間:約 5分

 

驚異の回復力。東京の馬場もそう。

先週までは想像できなかったマーフィー騎手の復調。

そして、3歳時独走したアルゼンチン共和杯の走りを、5歳の秋に再び見せたスワーヴリチャード。

カレンブーケドールのナイスファイトを讃えるとともに、ルックトゥワイスが悲鳴を上げて脱落する姿を見るだけも分かるように、容易にその結果を形容するのはそもそも不可能という第39回JCであった。

結果的に内枠の馬が有利になったが、ワグネリアンが正攻法が合う上位2頭に後れて差してきて、勝負を直線にフォーカスさせた武豊騎手のマカヒキなど、友道厩舎以外の馬が、今持ち合わせた最大限の活力を使い果たすように、熱戦を演じた。

友道厩舎は大量5頭出しで、これ以上うまく乗りようがないという横山騎手のエタリオウのガッツも見られたが、連を皆外してしまった。

本質的に道悪が合うステイゴールドだとか、いかにも線が細く見えるディープの仔だとか、道悪は歓迎の方の5着ユーキャンスマイルを送り込んだキングカメハメハだとか、主要部門で底力を発揮するタイプより、いいところで2着だった馬に有利だった。

ハーツクライの産駒のスワーヴリチャードは、ダービーまで理想のローテで挑むも、世紀のスローで2着。

超高速と超稍重の両方で激戦を闘ったカレンブーケドールは、そもそもディープらしさの乏しさが売り物の牝馬で、重馬場のJCという40年で4度しかない貴重な場面でも2着。

普通ではなかったのである。

全てにおいて普通ではない。それがJCなのだ。

マーフィー騎手はオーソドックスなロスのない追走から、内に固執するような格好で、道悪仕様の作戦を敢行。

相手が似たように鈍さのあるカレンブーケドールの追撃なら、自分がタレなければ大丈夫。

大柄で大跳びで、分かりやすいコーナーワーク下手のスワーヴリチャードは、そうは言いながら、強引に制した大阪杯が唯一のタイトル。

かつては宝塚記念がその役目を果たしていたが、ここ3年で、その連対馬が立て続けに好走。

GⅡ時代になかった有用性というか、似たようなタフさが、今の東京とフィットする。

それが2400だと、何か波長が合うのか。

急坂のあるなし以外に、阪神内回りの方が東京との互換性があることは、案外、昔からあったこと。

1800巧者で、唯一のオープン勝ちが東京1800のカレンブーケドールの適性も、本当はスワーヴリチャードや最初に日本馬としてこのレースを制したカツラギエースらと、どこか似たような面があるのだろう。

他の競馬場より底力が求められ、今はスピードも必要。

だから、ベースとなるスピード能力が2000M級のそれがないと苦しい。

2400Mが良馬場だと、ワグネリアンにもマカヒキにも、それならきっともっとやる気になったはずの惨敗したレイデオロらも、もっと頑張れたはず。

ただ、重馬場で2分26秒を切る馬場状態。

お世辞にも、トウカイテイオーの時より良かったとも思えないその質と含水率。

良馬場の方がいいけれども、それだとGⅠは勝ち切れない中距離型に有利。

それを考えたら、有力馬で一番この手の馬場を不得手にしそうで、ダービーで圧巻の上手すぎる競馬をして勝ち切ったワグネリアンの総合力が、この中では一番だったのではないのか。

筆者は決して、この馬場は合わなかったとは思わないが、この馬場で走ると反動は出るはず。

福永騎手なら違う結果だったのか…。

スワーヴリチャードのあの抜け出し方を見てしまうと、どこか伏兵の競馬に徹することができる立場にない状況で、これ以上走れたかと言われると、仕方ないのか思う。

カレンブーケドールの将来性とワグネリアンの持続性は素晴らしいものがある。

同時に、あの秋天と同じように、5~7着に入った面々のガッツも称えたい。

ダイワキャグニーは5歳秋でようやく常識にかかってきた。ユーキャンスマイルも期待以上は走れなかったが、明らかに道悪のGⅠで魅力のタイプではない。

そして、贔屓目で見てしまうのかもしれないが、エタリオウの復活は近い気がする。

明けたから、彼の時代になっていても不思議ではない。

 

レース回顧