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凱旋門賞 ファーブル厩舎の意地<ヴァルトガイスト、再挑戦で戴冠>

読了までの目安時間:約 2分

 

勝ちタイムは2:31.97だった。

日本時間の日曜深夜、フランス・パリロンシャン競馬場で行われた第98回凱旋門賞は、ガイヤースが序盤から牽引するタフな流れを、好枠を利して絶好位につけたフィエールマン、途中から大本命でじっくり中団から押し上げるエネイブルの後ろから、血統面で期待されたブラストワンピースと、スタートがうまく行かず後方が押し上げていったキセキらが追う展開となった。

直線、ほぼ先行勢や日本のGⅠ馬に出番がないと判断できた段階で、これからロケットエンジン全開となるエネイブルが抜け出しにかかった残り100Mほどで、唯一、これまで渋馬場でGⅠ全3勝を挙げていた、昨年の4着馬・ヴァルトガイストが急追し、最後にエネイブルを呑み込むように捉え、体2つほど出たところでゴール。

ほぼ全てのレースで手綱を握るP.ブドー騎手は、これが嬉しい凱旋門賞初勝利。

一方、最後はフランス調教馬というデータ通り、地元の誇りであるA.ファーブル調教師は、87年のトランポリーノから数えること8度目の制覇も、06年、あの因縁深きレイルリンクで制して以来の久々の勝利で、最多勝記録を更新した。

速い馬には苦しいレースになることが予想されたソフトコンディションの中、位置取りこそ理想的ながら、結局、レースに途中参加のキセキが日本馬最先着で、それが勝ち馬から大差をつけられたのでは…。

面食らったことは何度もあったが、今年の結果は真摯に受け止めたい。

ファーブル厩舎の道悪巧者が、力を発揮した凱旋門賞。

ステイゴールド産駒のような特殊性や、豊かなスピードを活かすより道はないか。

 

ニュース

サウジアラビアロイヤルC 回顧

読了までの目安時間:約 2分

 

スタートをちゃんと決めた時点で、勝負あり。

アブソルティスモがいいペースを作ったというほどの展開ではなかったものの、単純な決め脚比べには持ち込ませなかった分、人気のハーツクライ産駒には、徐々に加速するような中距離的な展開の根幹距離戦は有利だった。

今年は既に、新潟で踊るように2戦2勝としたウーマンズハートが登場しているハーツクライ産駒。

出世レースとしてあまりにも有名になったサウジアラビアロイヤルCと、既述の新潟のチャンピオン戦、その両方を4歳の有馬記念で初タイトルのハーツクライの産駒が完勝である。

今回の主役・サリオスは、きっと、新馬戦以上に無理に使わせないつもりだったように思う。

プラス体重になった540kgの馬体は、ヨーロピアン型の配合馬としては、特殊な超大型とはならないものの、ドイツ血統の馬で大型の馬で活躍した馬など、記憶にない。

ディープもエイシンフラッシュも、その昔のランドも500kgを超えるほどの大きさはなかった。

その分、素晴らしい瞬発力を持っていた。

何だ、そういうタイプなのか。

新馬戦で体のサイズではふた回りほど小さかったアブソルティスモが、今回はより差が開いたにもかかわらず、今回もキレ負けのアブソルティスモなど、いくら攻め馬をしたところで、キレ脚など高が知れているようなパワータイプなのに対し、一見、ボテッと映っても直線で今回も、何と新馬と同じ33.1秒で走れてしまったサリオス。

牝馬のキレが持ち味という点がウーマンズハートと似た感じのクラヴァシュドールなど、全く相手にせずに見えた坂上の走りは、これからまだエンジンがかかるという雰囲気、余裕を感じさせた。

この中で勝負付けは済んだ。

追い込み方が難しいように見えるサリオスの課題は、もう、揉まれた際の対応力のみとなった。

伸びしろしかないレコードホルダーほど、頼もしい存在はいない。

 

レース回顧

毎日王冠 予想 – アエロリットのパワフルな先行力を信頼

読了までの目安時間:約 4分

 

◎アエロリット
○インディチャンプ
▲ダノンキングリー
△ペルシアンナイト、モズアスコット

まあ、くだらない詮索などせずに、津村騎手の実力ではなく、実績に不安があるような感じに対し、それはワンブレスアウェイの愛知杯を見ていないのかという話で、正攻法で攻めていける牝馬ということでは、アエロリットは乗り難しい馬ではない。

ヨーロッパの考えるタイプの騎手に合わないというだけで、逃げるという戦法も手段であると理解する日本の騎手には、藤田菜七子騎手の成功した、改めて逃げてみようではないか、という機転も、今回は当たらないにしても、多頭数の重賞競走が多いJRAの高額賞金レースの正しい戦略として、最初からインプットされている。

減量特典がなくなってから、一度はそこでブレーキを踏むがごとき、成長機会の喪失を迎えるのが常だが、そこを経てしまうと、細かい常識的な勝利の方程式は、馬ごとに当てはめていけばいいとなる。

津村騎手の印象深いコンビとして、あのカフジテイクが挙げられるわけだが、その前後には、初重賞制覇のタマモサポートや最近のウインガニオン、今年のオークスの2着・カレンブーケドールなど、インパクト大の先行粘り込みのシーンが思い浮かぶ。

戸崎騎手も乗れないし、最後は頼りになる義兄の横山パパもいるわけだが、そちらも京都で同日の京都大賞典で中心馬に騎乗。

モレイラ騎手もいないから…。正解なのである。

アエロリットの特長は、昨年の春に連続落鉄で惜しい星を落としたことも知られる、そのパワフルな先行力。

ムーア騎手が乗ってもきっとへこたれなかっただろうが、マイルCSはあまりに相手のプレッシャーを考えすぎた合理的作戦がミスマッチで、無残な負け方だった。

右回りも毎日王冠で久々快勝後のレース間隔の問題などもあったが、その後挑んだアメリカの道悪での大不発と、またその後のヴィクトリアマイルにおける、名手だから顰蹙を買わないで済んだというレベルの暴走5着の内容との振れ幅は、かなりの不安材料。

ただ、一族に活躍馬がやたらと多いマイブッパーズ系は、総じて、ダート型に出るとパンチ不足になるが、父クロフネで母父ネオユニヴァースでこの芝適性。

芝なら逃げることもいとわないミッキーアイルが従兄妹にいるという関係性からも、気難しさがあったところで、ハマればいくらでも前進可能なマイペース型が多いのだ。

プレッシャーを感じすぎなければいいのだが…。

それこそが津村騎手への不安だが、カレンブーケドールをお手馬にした実力を素直に受け止められたのなら、何も恐れるものはない。

相手は差し馬である。合わせても何の得はない。

一応、マイジュリエットという4代母、マイブッパーズの娘には、ギャラントロメオというボワルセル系の種牡馬が入っている。

彼の3代父がボワルセルであり、その孫はシンザンである。

ボワルセルは重厚なヨーロピアンで、愛ダービー馬だから、セントサイモンのクロスのある馬らしい性質は繋いでいけただろう。

しかし、シンザンは重厚なヒンドスタンを経ているのに、その血が入るというだけで、結構、道悪は苦にする傾向。

アエロリットがアメリカで爆死した時に、秋華賞の撃沈を即思い返したのだが、そういうことかと納得した。

日曜の東京は、多少雨が降っても良馬場になりそうだが、金曜には一応、重馬場程度まで悪化したようなので、上滑りする状態だときっと苦戦するだろう。

 

レース予想

サウジアラビアロイヤルC 予想

読了までの目安時間:約 2分

 

◎アブソルティスモ

○サリオス

▲ジェラペッシュ

△クラヴァシュドール

京都大賞典は混戦模様で、やけに血の濃いクリンチャーが、昨年は日本代表として凱旋門賞に挑んでいたのだ!とか、そんなことで叩き一変で快走しそうな予感もして、それを中心にしたいと思ったのだが、殊、まともな厩舎にまともな騎手が乗って、しっかりと結果を出しそうな予感のするこのサウジRCは、軽いレースになるような気がするようで、毎年のようにGⅠ馬が登場する、超いちょうS化の傾向が顕著。

スピード自慢に不安はない一方、2400を展望するような馬は最初から登場しないカテゴリーであり、細分化された賞金加算のための2歳オープン・重賞の充実により、より先鋭化されたマイル重賞に育ってきた。

東京のマイルをすでに経験し…。昨年の豪快な勝ちっぷりが記憶に新しいあの娘も、崩れるようなことはなかった。

すぐ後に、アルテミスSがあるにも関わらず。

牡馬の方がそういう面では怪しいが、ワンターンの東京や阪神で勝ち上がっているような適正な候補しか集まらない以上、そこから選定するのが筋。

だから、新馬でやり合った…。いや、サリオスが数段上だった。

が、休み明けで母はサロミナ。

どういうわけだか、ワンターンのこういうレースに素晴らしい適性のあるタイプで、人気になる。

しかし、彼が休んでいる間に、逃げる競馬を反省したら、今度は差し負けそうになる…、というチグハグな2戦が、かえって、今度こそは普通の競馬をというお膳立てにしっかり答えてくれそうな戸崎騎手が、対抗評価の馬に乗る。

そのアブソルティスモ。

今、一族の栄華が最高潮にあるバークレアの系統の中でも、最上級のクオリティを誇るレディブロンドの血筋は武器だ。

何となく、最初の東京の重賞に強いイメージ血統背景が、意外なようで必然的逆転の要素になりそうな気がする。

 

レース予想

平成の出世レース・充実度反映の主要重賞群

読了までの目安時間:約 3分

 

サウジアラビアロイヤルC

18①グランアレグリア

17①ダノンプレミアム②ステルヴィオ☆

14①クラリティスカイ

毎日王冠☆

秋天

14③スピルバーグ

1213②ジャスタウェイ☆

<12⑨エイシンフラッシュ>

05⑦06⑤08⑤09①カンパニー

GⅠ馬

08②06①96③

未勝利馬

95④94①93⑥91①

マイルCS

18②ステルヴィオ

12⑤ダノンシャーク

10②11④エイシンアポロン

09①カンパニー<上位参照>☆

06①/07③ 05⑨95③93①

91②/92① <89①>

その他

13①エイシンヒカリ⑤トーセンスターダム

<09②98②

<98⑤99①89②>

京都大賞典

GⅠ馬

近10年

16①キタサンブラック☆

15①ラブリーデイ

13⑤ゴールドシップ⑧ヴィルシーナ

秋GⅠ勝ち

00①テイエムオペラオー

98①セイウンスカイ

89①スーパークリーク

未勝利馬

17③シュヴァルグラン④ミッキーロケット

13③トーセンラー④アドマイヤラクティ

11②ビートブラック

09④ジャガーメイル⑨クィーンスプマンテ

主な連対馬

04②ゼンノロブロイ

03①タップダンスシチー☆

97①シルクジャスティス

94①マーベラスクラウン<阪2500>

93②レガシーワールド

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東京と京都というのもあるが、特に、日本競馬の根幹を成すビッグマッチ全てに、その結果が直接的に影響を及ぼす毎日王冠のスタンスは、秋の天皇賞が2000Mになると同時に1800Mに短縮されて以降、全くもって不変のポジションをキープしている。

ただし、今はトレンドとしてステップという概念をなくすか、その概念そのものをGⅠにあてはめるというケースが増え、前哨戦の中の前哨戦の10月GⅡは、決して安泰なわけではない。

でも、それは結果を残している馬の陣営にとっての発想なのだから、この企画に適した選定における足かせにはならない。

注目すべきは、京都大賞典など勝たないと後がないという傾向の一変か。

GⅠを勝っていなかった方が、ここで負けた後に成功している例が異常に増えているのは、実は、2200Mより非根幹距離的レイアウトになる2400Mの特性の一端を示しているのかもしれない。

 

コラム

クラシック最終展望 (2019)

読了までの目安時間:約 3分

 

ねじ込まれた非クラシックホースが、牡馬牝馬両クラシック路線における最重要戦に位置づけられる秋のトライアルで、圧勝のタイトルホルダーに対し、全くこれで歯が立たないとなったか否かが重要。

牝馬戦線は、オークス馬の直行と桜花賞馬の回避が見えていたから、自分たちは自分の仕事をすればいいという雰囲気にあったが、牡馬路線はダービーを経て、例によって、勢力図の一時リセットが欠けられた中での神戸新聞杯の結果で、混沌に近い先が見えづらい状況にある。

2400Mまでは…。

牝馬の場合、それより長い距離を使う機会はまずない。

適性を見て、長距離重賞に挑むのであれば、有馬記念だとか京都の2大長距離GⅠとは別のカテゴリーに属したそういう特殊な方向で狙いをかける。

有馬記念に挑むのは、一連のGⅠ戦線における余力がある真の実力者だから、今年は秋華賞にそういうタイプが出てこない。

そもそも、スピード優先のここまでのタイトルホルダーに、実は、2000Mのハイレベルな一戦にも死角はあるのだ。

一方、徐々に篩にかけられ、ダービー出走の現役馬最先着のダノンキングリーは、早々に菊花賞回避を決定。

どの道、菊花賞に行くという選択はなかった雰囲気のサートゥルナーリアも、わがままな神戸新聞杯を経て、より自信を深めて古馬戦に挑む。

ただし、上が抜けたからと言って、距離適性に同期同士での戦いに不安がないモノが菊花賞に残るのが常の牡馬路線において、しっかりと皐月賞とダービーのトライアルホースが出てくることは、歓迎と言えよう。

キレの東京などより、ずっとこちらの方に向くタイプが今年の有力馬である。

時計がどうなるか。

ペースが上がりそうな今後の主要戦は、クラシック戦だけでなく、乱戦になりそうな予感はある。

コントラチェックとセントライト記念組の状態が、展開に大きな影響を与えるように思う。

自分で時計を作って、ペースメーカー以上の仕事ができる面々が、単純な瞬発力勝負にはなりづらい舞台で、自由に走った時に、実はダービーで先行しているサトノルークスも含め、もう少し人気になる中心馬には、驚異になるはずだ。

 

コラム

2歳馬選定 2019年9月

読了までの目安時間:約 3分

 

ノン重賞マンスは期待馬をざざざっとピックアップ。

野路菊S
良馬場の5頭立て。
人気のマイラプソディは常識的なスローから、1:47.4で直線は突き抜けたのだが、意外と時計を作れないキズナに似たタイプかも。

ききょうS
強い馬がいなかった、という感じで函館2歳S3着のプリンスリターンが、スマートにコースロスのない競馬で快勝。自分で時計を作る能力が、各自現状では乏しい。

芙蓉S
見た目はエピファネイア、競馬の中身はオルフェーヴルという馬っ気ボーイのオーソリティが完勝。新馬で僅差封じ込めたのがブラックホールだから…。
やんちゃな方が魅力のある血統。

カンナS
小倉でも見せ場を作ったテーオーマルクスをねじ伏せたアルムブラストは、新馬でダリア賞勝ちのエレナアヴァンティに敗れてからの連勝。リアルインパクトの良さが凝縮されている長期活躍型になれるかもしれない。

アスター賞
じわり進出の断然人気馬・サクセッションの底力が際立った。自ら上がり33.9秒で1:34.6を作った点が強調材料。

阪ダ1400<例年はヤマボウシ賞>
人気の+10kgで外枠同士の決着も、牝馬のファシネートゼットの方が、距離適性や脚質の幅があった。

サフラン賞
新馬負けは新2S勝ち馬相手だったマルターズディオサが、武豊で味な差し切り勝ち。

主な勝ち上がり馬

2000

/8 ルトロヴァイユ(牝)・未→芙蓉S④
/28 アマゾーヌ(牝)・未

/16 トウカイデュエル 未

1800

/15 コントレイル
/28 ヴィ―スバーデン(牝)

1600

/15 ショウナンハレルヤ 牝
/16 オムニプレゼンス<重>未牝
/16 ミアマンテ(牝)<重>
/22 アヌラーダプラ(牝)


/7 クラヴァシュドール(牝)
/8 イズジョーノキセキ 未牝
/16 ライティア 牝

短距離
/15 アポロニケ(牝)<中1200>
/16 クリノアンカーマン<阪1200>
/28 キャンディフロス(牝)<中1200>

ダート<圧勝馬多く、特注馬のみ>
/15 アイオライト<中未1200・10馬身>
/21 ロンゴノット<中1800・9馬身>

近年のクラシックウイナーは夏に出切っているケースが多いが、マイル組はここから出世しそう。

 

コラム

キャンディフロス、ヴィ―スバーデンほか新馬回顧<9/28・29>

読了までの目安時間:約 3分

 

結局、また雨が降らなかった土曜競馬。

芝3鞍の新馬の番組だったので、力関係ははっきり出た。

午前中の2鞍からは、強い馬が登場。

中1200のマガロ系・キャンディフロスは、理想的な外からの番手抜け出して。軽い競馬よりタフな流れが良さそうなボールドルーラーだろう。

阪1800はなかなかのメンツの中から、伏兵評価だったディープ牝駒・ヴィ―スバーデンが、同厩舎のレジェンドであるウオッカを彷彿とさせる内から外へ出しての豪快な伸び脚で、初陣を飾った。

母は完全体に近いドイツ血脈であり、ほとんどドイツの馬と考えると、デインドリーム化の期待が膨らむ。

母父は父とアークで競ったシロッコである。

問題は中1600<牝>で逃げ切りを決めたカインドリー。

やけに仕上がり早をアピールするキズナの仔で、兄はエポカドーロ。

別にどうこう言うべきはないだろうが、明らかに人気馬がヘグった印象で、血統のイメージ通りはその引きの強さだけと見たい。

湿っぽいだけだった日曜日は、ダート戦からいい馬が登場。

中1200は人気のヘニーヒューズ×ロフティーエイムの牝馬・ロフティーピークが、唯一の関西馬らしい競馬で圧勝。1:12.7は、時計が出やすい状況でも優秀。

阪1800のショウナンナデシコも牝馬。オルフェ×Dメジャーらしい豪快な早仕掛けからの圧勝劇。

見た目以上にインパクトがあったというより、血の交錯の激しさがそのまま、レースぶりに反映されたようなところがある。

問題は芝の組。

阪マイルで穴をあけたキレキレのインザムードはアーモンドアイの甥にあたるノヴェリスト。

中1800のポタジェは、ルージュバックの半弟にあたる高馬。

どちらもかなり気性面に難がありそう。真っ直ぐ走るかどうかも分からないし、なかなか不可解な敗戦を重ねそうなタイプに見えた。

巧者のポタジェに関しては、明らかに、レースプラン通りではない二段仕掛けのところがあって、小柄な割にキレない危険性を秘める。

中山でこれがハマったからこそ、何だか怖い。

どちらも相手に恵まれたと言われないように、精進せねばならない。

 

レース回顧

英CSかBCか

読了までの目安時間:約 2分

 

ディアドラの次走が正式に決定。

10月19日に英・アスコット競馬場で行われる欧州競馬の総決算・ブリティッシュチャンピオンS<1990M>へ向かう。

「いろいろな条件を考慮した結果、決まりました。ジョッキーは未定です」

凱旋門賞とのローテの兼ね合い、距離まで考慮した中、橋田調教師などディアドラの陣営が決断を下した。

また、欧米のビッグレースではよくある条件不適の場合での取り消しも視野に入っており、自慢の決め手が活かし切れないような道悪が予想された場合は、その後に米・サンタアニタ競馬場で行われるブリーダーズCフィリー&メアターフに目標を切り替える可能性があるとも示唆した。

わざわざ、得意のカテゴリーのGⅠとしては今最もフィットしているだろうエリザベス女王杯を回避してから1年。

紆余曲折の長期遠征を経て、5歳の夏に英GⅠの勝ち馬になったディアドラの今後は、実に気になるところだ。

愛チャンピオンSのやや切ない感じの追い込み届かずから、より高い目標を設定するというのは、かなり厳しいものがある。

時には、凱旋門賞の内容が気に食わないと、強行ローテで参戦してくる馬も出てくるレース。

左回りのサンタアニタより分がありそうで、それでも、馬場が湿ったらどっちも同じ。

窮屈な競馬の方が合っている感じもしないではないが、普通にやってはGⅠまでは勝てないというこれまでのレースぶりが、世界に名の通ったビッグレースで一変するのか。

帰国を延ばした以上、実のある結果が求められることになる。

 

ニュース

スプリンターズS 回顧

読了までの目安時間:約 5分

 

やりたいことができたモズスーパーフレアとミスターメロディ。

出来ることが最近もっと増えたタワーオブロンドン。

実は、人気馬にとって不利なことの多い1枠のダノンスマッシュは差し後れの形。

人気に応えるのは、決まって真ん中らへんの枠の馬。

今も昔も、中山1200の攻略法に変化はあまりない。

差し切ったタワーオブロンドンのパドックを見て驚いた。

減って出てきたのは当然として、あまりにも充実してるのか、楽しそうに走っている画が浮かぶような踊るようなステップを踏んでいたのである。

お陰で、もう1200仕様で行こうと藤沢調教師も腹を据えたのか、その辺の走りたい気持ちはスタートの良さに表れていた。

後手を踏むわけでもなく、ギリギリの中団外から、理想的なスパートで先行勢を呑み込んだ。

みんなが同じ時期にタワーオブロンドンの末脚とダノンスマッシュの決め手は、どちらの方が素晴らしいのかと未来を占ったのは、2年前の阪神と京都だった。

2年して分かったのは、その時使った直線に坂のあるコースとそうでないところとのフィット感が、この日も出た感じ。

ダノンスマッシュは京都や札幌でべらぼうに強かったが、最後の坂でややパワフルさが殺がれる。

キャラの差は距離やレース選択に最初は大差をつけることはなかったが、明けてからは、タワーは広いコースに拘った。

ロードカナロアの道を再び進むべく、NHKマイルC以降はタフな北海道からの復帰で、経験値を蓄えていった。

が、肝心の底力勝負になった時に、動きすぎと差し後れで獲り損ねた大魚は、一見、そういう星の下に生まれたように感じられるだけでなく、動いていく脚に限定されるものがまだあるということだ。

簡単に言うと、最初からモズを見て戦えるダノンとそれはさすがにできないタワーとの差。

柔軟さは時に、大きな障壁を自ら作るジレンマを生み出す。

スプリントのGⅠに、淀みなど道中に存在してはならない。

最後の脚に魅力は感じさせたダノンだが、こういう脚は勝った時に使いたい。

大体の馬が力を発揮したスプリンターズS。

32.8-34.3という前傾ラップは、近年、奇しくも馬場の適正化を図った作りのせいで失われていたものだが、初の1200だったマルターズアポジーも途中までついていけるくらいだから、中山のGⅠとしては、極めて順当な結果を引き出すためのお膳立てだったと言える。

そのマルターズアポジーだが。その33秒を切るか切らないかの純然たる本来のスプリントGⅠにおける正当な前半のラップに見事に対応してしまったがために、理想の捲りはおろか、理想の好位付けとなってしまった。

なってしまった…。

こういう表現がしっくりくる。もっと早くこの路線に乗っていたなら…。

惜しいようで、そうでもないところがあるから、こういう馬は面白い。楽しませてもらったことに感謝である。

不撓不屈の桜花賞馬・レッツゴードンキも、これで実に、9-2-5-5という戦績で、恐らくはラスト中山を完走したことになる。

これら、快速馬の同期には、キタサンブラック・ドゥラメンテら、パンチの利いた優駿がゴロゴロいるわけだが、何故ここまで面白いパフォーマンスができるのか。

02、04クラシック世代も高齢まで活躍した天才が多かったが、この15世代にも同じ何かがあるのだろう。

そういえば、1着がゴーンウェスト系のレイヴンズパス、2着が同系のスペイツタウン、3着は日本でも誇れるように育ったキングマンボ直系のロードカナロアが、それぞれ人気勢の父にあたる。

昨年はキングマンボ系が大活躍したが、いかにもこのレースに向いていそうなミスプロ系は、ちゃっかり3連勝中で4連勝とこれでしたわけだが、その前は、英雄たるロードカナロアの前は何と外国馬ばかり。

その他では、もう古典の記録に入りつつあるトロットスターやヒシアケボノがいるくらい。

上位独占の時は、これまでフォーティナイナーの系統が上位に入っていたが、こうした元からスピード寄りの血筋の馬が、イメージ通りに育ったという記録はない。

いい時代である。同時に、血統の持つ完成のようなものが近づいているのか。

レベルの高い血の組み合わせには、必ずプラスアルファを作る亜流の血が欲しいところだが、ゴーンウェスト系の2頭にはそういう血がある。

発展性の面でも、今まで日本に合わなかったこの系統が、スピードの血を拡散させることになるのかもしれない。

 

レース回顧