関屋記念2025 予想 - 出走予定馬の血統/成績/タイム
まともではないリボーの血が重層的に配された狂気の血が覚醒の時を迎える
レガーロデルシエロの血統
母のデアレガーロは、2019年の京都牝馬S<芝1400M>の優勝馬。
前年はターコイズSを連覇するミスパンテールに追いつかずの2着だったが、この9番人気1着の優勝時の方がらしいと言えば、そうなのかもしれない。
生涯成績は、この記録を念頭において、それでも【6・1・1・9】という極端なもの。
その父である長距離G13連勝のマンハッタンカフェは、デビュー戦3着を頭の片隅において、それで見るとより極端な【6・0・1・5】というものだった。
6歳まで走ったが、父同様、まるで順調に使えなかった馬。
それと比して、【4・3・1・2】という戦績のレガーロデルシエロは、着外が、ビザンチンドリームの勝ったきさらぎ賞、前走の道悪のシリウスコルトが制した新潟大賞典と、同期で派手な勝ち方をする馬が出た時の完敗というのは、ご愛嬌もいいところ。
ハマればこのタイプ、まず頭まで突き抜ける。
キングマンボは父父父、その母ミエスクの母父がリボー直系の孫。
クロスはしないが、ロードカナロアの母母父も直系孫世代で、ロードカナロアの底力を支える。
また、デアレガーロという牝馬は、凱旋門賞連覇のアレッジドが4×3と掛かる。
リボーは不敗で凱旋門賞も連覇した暴れん坊で知られたが、最速サイクル、彼が誕生した25年後の凱旋門賞を直系ひ孫のアレッジドが制している。
リボーの再来とばかりに、凱旋門賞を連覇。
日本勢の味方になるこのリボーの血は、キングマンボに関わるのだから、当然、直仔で世界レベルで傑作級のエルコンドルパサーのパフォーマンスにも影響している。
凱旋門賞制覇に欠かせないピースである一方、この血を受けないで未だ勝った気でいるのだろうオルフェーヴル<多くの優勝馬がいる牝馬に弱い男馬の典型、ダノンデサイルもその手の馬と言われる>が、本物の例外。
コントレイルやイクイノックス、その父キタサンブラックの血は高く売れるが、父に顔立ちが似ている馬は、ただの二世に過ぎず、武邦彦からユタカが生まれたというリズムとは別トレンド。
似ていない馬を高額納税者にはお勧めしたいものだ。
比較的安価だろう。(笑)
両親によく過ぎているようで、
実はそうでもなさそうなレガーロデルシエロは、
血統の割に距離をこなせなかったロードカナロアと、
その真反対であったデアレガーロのミックスの成功例。
間違いなく、きさらぎ賞や春開催の道悪になりやすい新潟大賞典で狙う馬ではなく、道悪といっても高が知れている関屋記念であろう。
その癖、3連複の軸馬とは、筆者は日和ったものである。
関屋記念2025 予想 - レース展開と最終予想
おかあさんのデアレガーロが、京都牝馬Sを勝った時が秋以来の実戦でプラス30kg超だった。
直後の高松宮記念で本命にして、大痛手を被ったことを思い出した、前々走プラス14kgでの条件戦突破の一勝。
実は、
2歳夏の東京デビューから札幌の最初の開催で未勝利突破という短
期間での一変=
血統的には晩成でもおかしくない の際も、実は、
同じように体を膨らませての初勝利であったレガーロデルシエロ。
しかし、その性質は奇妙にして、その見極めは困難を伴う。
一度、母のデアレガーロには横山典弘騎手が騎乗している。
洋芝での実績もあった彼女だけに、このキーンランドCは十分に勝負になりえたのだが、使い詰めの上に渋馬場で、恐らく、距離適性に関する意見を頂戴したような負け方をしているのだ。
池添謙一といかにも手がいそうな牝馬。
このレガーロデルシエロは男馬ではあるが、ルメール騎手に戸崎騎手へのスイッチで、連勝にその手替わりが生じたから、なかなかに繊細であり、難しい面が見受けられる一頭である。
ところが、身体も大きくやや内面的に危ない何を抱えるこの馬は、ピッチに近い走りでも、身体をうまく使いこなせない影響で、末脚を持続させることが難しく、荻野極騎手<姻戚関係で関東の調教師と縁ができたから、福島でちょいとばかりスパークしていた>がベリーベリーホース誕生の際、主戦代役を買って出た3勝クラスの勝利も、スタートはまずまずだったのに、結果、大外ブン回しで、まるでこれはダノンデサイルが中山で勝った時の内容とそっくりで…<どうも、右回りではフォームがぎこちないところがあると安田翔伍調教師は語る>、本当は合わないのである。
新潟とその前の東京は、都合悪いことに、身体がまだうまく使いこなせない中で、絶妙に渋った馬場。
東京は少頭数のレースだったから差してきたが、勝ったコントラポスト<もう重賞で好走している>と比べると、やや強引に追い詰めてきた印象も残した。
僅差ながら、中距離適性などにコントラポストも、今、やや勝ちあぐねているほどで、それ以上に怪しい面を見せていた。
ただ、新潟大賞典は展開も馬場も合わなかったが、見せ場を作って、ベリーベリーホース言いたがり症候群であった鞍上をして、お膳立ては完璧に整えたという一戦。
間違いなく、その先にある希望的末脚のそれは、道中でその大半のスタミナを奪われたという感じに映った。
完成すれば、間違いなくワンターンでこそ。
似たようなタイプのドウデュースとは異なり、コーナーで加速が止まらないけど、直線は限定的に脚を使うわけでなく、しっかりと身構えてから、ゆったりスパートのタイプであるからこそ、上級の中距離戦ではまず早くから通用することはないだろう。
段階を経て、そのステージへと上り詰める。
まるでハーツクライ産駒のジャスタウェイ<4歳夏にエプソムC、関屋記念、毎日王冠まで3重賞を連続2着の後、肝心の天皇賞でジェンティルドンナを置き去りにしたモンスター>を見ているようだ。
上がりの脚をまだこれと言って使えていないという死角は、夏の開幕週の新潟では致命的であるが、先行馬にも相応の決め手が求められる特殊な条件。
その気になれば、オフトレイルが一番速いに決まっているというメンバー構成で、尚のこと、牝馬の決め手が売れそうで、ルメール復帰週でもある。
どの距離でも時計面に不安があったデアレガーロは、中山の準オープン戦で、突如、1:32.5という好タイムを叩き出し、皆が驚いたことがある。
3走前の東京は、1800戦で57秒台の展開。
上がりが掛かるのは仕方ないとしても、母のそのオープン入りを決めたマイルの通過タイムと大差ない。
それからよりパワーアップしているレガーロデルシエロ。
混戦ムードに一太刀を決めるのは、危ない血を多く抱える、こうしたタレントなのかもしれない。
それこそ、カンパニーやブラックホークなどの様に、出世していくのであれば、必ずや、その本質的なスケール感をまるのまま示すような結果を残してくれるだろう。